早稲田大学 1998年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
早稲田大学 1998年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
こんにちは、数強塾の藤原進之介です!
今日は、早稲田大学 1998年度の数学入試問題をしっかり解説していきます。この年の早稲田の問題は、「時間との戦い」と「正確な計算力」が問われる良問ぞろい。受験生の皆さんが「どの公式を使えばいいんだろう…」と迷わないために、単元名・定理・解法を具体的に名指しして丁寧に説明していきますね。
この記事を読み終わると:
- ✅ 各問題でどの定理・公式を使うかが一目瞭然
- ✅ 具体的な計算プロセスが手に取るようにわかる
- ✅ 問題ごとのひっかけポイントと対策が頭に入る
- ✅ 合格に向けた具体的な勉強法が見える
一緒に頑張りましょう!
早稲田大学の数学ってどんな試験?
早稲田大学の数学は、一言でいえば「広い範囲から、短時間で正確さを問う」試験です。
試験形式の特徴
- 出題範囲:数学Ⅰ~Ⅲ(微積分・図形・確率・数列など)の幅広い単元から出題
- 難易度:標準~やや難レベルが中心。難問もありますが、基本を押さえた方が得点できる
- 時間配分:複数の大問が出され、時間が限られているため「どの問題から解くか」の判断が重要
- 計算量:多めです。計算ミスが命取りになる
わかりやすい例え話
料理に例えると、早稲田の数学は「色々な食材を制限時間内に調理して、最高のおいしさを出す」感じです。
- 「どの食材(単元)を使うか」を素早く判断する力
- 「焼き時間(計算ステップ)」を正確に管理する力
- 「味見(検算)」をしながら進める力
全部揃えば、合格という名の「ご馳走」が手に入ります!
🧑 生徒:「先生、早稲田の問題ってどこから手をつけたらいいんですか?」
👨🏫 藤原先生:「いい質問だね。早稲田は問題数が多いから、まず全体をサッと見て『どの問題が最短で解けるか』判断することが大事。たとえば『空欄穴埋め式』と『証明問題』があったら、穴埋めを先にやるとか。そして各問題では『この現象は○○定理が活躍する場面だ』と素早く気づく力が勝負を決めるんだ。」
1998年度 全問題と解説
大問1(政経)
【問題文】
直線 $\ell: y = \frac{1}{2}x$
曲線 $c: y = -x^2 + \frac{5}{2}x$
がある。
(1) 原点以外の $\ell$ と $c$ の交点 $P$ における $c$ の接線の傾き $m$ は、$m = \text{ア}$ である。
(2) 点 $P$ を通り、点 $P$ における接線の傾きが $m$ である曲線 $d$ の方程式が $y = x^2 + px + q$ であるとすると、$p = \text{イ}$、$q = \text{ウ}$ である。また、$d$ と $\ell$ とのもう一つの交点 $Q$ の $x$ 座標は、$x = \text{エ}$ である。
(3) 直線 $\ell$ と曲線 $c$ が囲む図形の面積と直線 $\ell$ と曲線 $d$ が囲む図形の面積との和 $S$ は、$S = \text{オ}$ である。
【解法ポイント】
- ステップ①:直線と曲線の交点を求める(連立方程式)
- ステップ②:曲線の導関数を利用して接線の傾きを求める(微分法)
- ステップ③:接線の条件から未知数を決定する
- ステップ④:囲まれた図形の面積を積分で求める(定積分)
【解説】
ステップ①:交点Pを求める
$\ell$ と $c$ の交点は $\frac{1}{2}x = -x^2 + \frac{5}{2}x$ を満たします。
$$\frac{1}{2}x = -x^2 + \frac{5}{2}x$$
$$0 = -x^2 + 2x$$
$$0 = -x(x - 2)$$
よって $x = 0$ または $x = 2$。
原点以外なので $x = 2$、$y = \frac{1}{2} \cdot 2 = 1$。
したがって $P(2, 1)$ です。
ステップ②:点Pにおける接線の傾みを求める
曲線 $c: y = -x^2 + \frac{5}{2}x$ を微分すると:
$x = 2$ を代入:
ア:$m = -\frac{3}{2}$
ステップ③:曲線dの方程式を求める
曲線 $d: y = x^2 + px + q$ が点 $P(2, 1)$ を通るので:
また、$d$ の導関数は $\frac{dy}{dx} = 2x + p$ です。
$x = 2$ での接線の傾きが $m = -\frac{3}{2}$ なので:
$$2(2) + p = -\frac{3}{2}$$
$$4 + p = -\frac{3}{2}$$
$$p = -\frac{11}{2}$$
イ:$p = -\frac{11}{2}$
$(*)$ に代入:
$$1 = 4 + 2 \cdot (-\frac{11}{2}) + q$$
$$1 = 4 - 11 + q$$
$$q = 8$$
ウ:$q = 8$
ステップ④:曲線dと直線ℓの交点Qを求める
$\ell$ と $d$ の交点は $\frac{1}{2}x = x^2 - \frac{11}{2}x + 8$ を満たします。
$$\frac{1}{2}x = x^2 - \frac{11}{2}x + 8$$
$$0 = x^2 - 6x + 8$$
$$0 = (x - 2)(x - 4)$$
$x = 2$ は点 $P$、もう一つの交点 $Q$ は $x = 4$。
エ:$x = 4$
ステップ⑤:囲まれた面積を計算する
$\ell$ と $c$ が囲む面積:
$\ell$ と $d$ が囲む面積:
$$S_2 = \int_2^4 \left(\frac{1}{2}x - (x^2 - \frac{11}{2}x + 8)\right) dx$$
$$= \int_2^4 \left(-x^2 + 6x - 8\right) dx$$
$$= \left[-\frac{x^3}{3} + 3x^2 - 8x\right]_2^4$$
$x = 4$ のとき:$-\frac{64}{3} + 48 - 32 = -\frac{64}{3} + 16 = \frac{-64 + 48}{3} = -\frac{16}{3}$
$x = 2$ のとき:$-\frac{8}{3} + 12 - 16 = -\frac{8}{3} - 4 = -\frac{20}{3}$
オ:$S = \frac{8}{3}$
大問2(政経)
【問題文】
相異なる任意の実数 $a, b$ に対して、不等式
をみたす関数 $f(x)$ がある。このとき、$a = 0$ にとり、いったん$n$ を固定する。そして $a, b$ でつくられる区間を $n$ 等分し、$f(x)$ が定数関数であることを示せ。
【解法ポイント】
- キーワード:リプシッツ条件(関数の連続性と一致定理)
- 戦略:区間分割を利用して、任意の2点で $f$ の値が等しいことを示す
【解説】
この問題は、与えられた不等式から $f$ が定数関数(すべての点で同じ値を取る)ことを証明する問題です。
証明の戦略
区間 $[0, x]$ を $n$ 等分し、分割点を $0 = x_0 < x_1 < \cdots < x_n = x$ とします。
各小区間の長さは $\Delta x = \frac{x}{n}$。
与えられた条件から、隣同士の分割点 $x_i$ と $x_{i+1}$ に対して:
n個の不等式を加える
$i = 0, 1, \ldots, n-1$ について加算すると:
n → ∞ とする
$n \to \infty$ とすると:
したがって $f(x) = f(0)$ が任意の $x$ で成立します。
結論:$f(x)$ は定数関数です。 ✓
大問3(政経)
【問題文】
(1) $k, n$ を正の整数とし、
とする。このとき、等式 $S_k = T_n$ が成立する $k$ を $n$ で表せ。また、その等式を $n$ に関する数学的帰納法によって証明せよ。
(2) $n$ を正の整数とするとき、$S_n$ の最大値と最小値を求め、その理由を示せ。
【解法ポイント】
- ステップ①:$S_k$ と $T_n$ の関係式を探す(いくつかの $n$ で試す)
- ステップ②:数学的帰納法で証明する
- ステップ③:$S_n$ の増減を調べ、極値を求める
【解説】
ステップ①:kをnで表す
$n = 1$ のとき:
$$T_1 = \frac{1}{2}$$
$S_1 = 1$ なので合いません。
$S_2 = 1 - \frac{1}{2} = \frac{1}{2} = T_1$ ✓
$n = 2$ のとき:
$$T_2 = \frac{1}{3} + \frac{1}{4}$$
$S_3 = 1 - \frac{1}{2} + \frac{1}{3}$ ではなく、$S_4 = 1 - \frac{1}{2} + \frac{1}{3} - \frac{1}{4}$ で
$$S_4 = \frac{1}{3} +
👨🏫 この記事を書いた人:藤原進之介
**藤原進之介**(数強塾グループ代表)
Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。
**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)
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