和歌山大学 2014年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!

和歌山大学 2014年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!

こんにちは!数強塾の藤原進之介です。

和歌山大学の過去問は「基礎力をしっかり身につければ解ける問題」の宝庫です。この記事では、2014年度の入試問題を通じて、受験生がつまずきやすい数列の不等式証明、指数方程式の解の個数、空間ベクトル、積分と確率の4つの単元を、丁寧に解説します。

「これらの解法パターンが理解できたら、本番試験は怖くありません」。一緒に段階的に学んでいきましょう!


和歌山大学の数学ってどんな試験?

試験形式と難易度

和歌山大学の数学試験は、全学部共通問題と学部別問題の組み合わせで構成されています。

  • 問題数:全6問(学部によって選択)
  • 時間:120分
  • 難易度:標準レベル
  • 特徴:基礎計算力があれば対応可能だが、「正確性」と「証明表現」を厳しく採点

なぜこの大学は得点しやすいのか?

料理の基本が大切なように、数学も基礎公式の正確な使い方が得点の鍵です。和歌山大学は「公式を知っているか」より「公式をどう使うか」を重視します。だからこそ、丁寧な証明と計算過程を残すことが高得点へのショートカットになります。

🧑 生徒:「和歌山大学の数学は標準レベルなら、どの参考書で対応できますか?」

👨‍🏫 藤原先生:「いい質問だね!この大学は『青チャート(基礎からの数学)』『数学 標準問題精講』『基礎問題精講』で十分対応可能だよ。ただし大切なのは『網羅性より正確性』。数式の途中過程を丁寧に書く習慣をつけることが重要なんだ。」


📝 2014年度 問題全文

[1] 数列の不等式証明(全学部共通)

【問題文】

数列 $\{a_n\}$, $\{b_n\}$ が、$a_n = \sqrt{2n+1} - \sqrt{2n-1}$、$b_n = \frac{1}{\sqrt{2n-1}}$ で定められている。このとき、次の問いに答えよ。

(1) $n \geq 1$ に対して、$b_{n+1} < a_n < b_n$ が成り立つことを示せ。

(2) $8 < \sum_{k=1}^{40} b_k < 9$ が成り立つことを示せ。


[2] 指数方程式と解の個数(全学部共通)

【問題文】

次の問いに答えよ。

(1) $t$ を実数とする。$x$ についての方程式 $2^x + 2^{-x} = t$ の実数解の個数を調べよ。

(2) $a$ と $b$ を実数とし、$x$ についての方程式 $4^x + 4^{-x} + a(2^x + 2^{-x}) + b = 0$ が、ちょうど3個の実数解をもつとする。このとき、点 $(a, b)$ の存在する領域を図示せよ。


[3] 空間ベクトルと角度(全学部共通)

【問題文】

立方体 $ABCD\text{-}EFGH$ がある。辺 $AD$, $AB$ をそれぞれ $1:3$ に内分する点を $P$, $Q$ とする。辺 $FG$ 上に $FS:SG = t:(1-t)$ $(0 < t < 1)$ をみたす点 $S$ をとる。また、3点 $P$, $Q$, $S$ を通る平面と辺 $BF$ の交点を $R$ とする。$\vec{AB} = \vec{x}$、$\vec{AD} = \vec{y}$、$\vec{AE} = \vec{z}$ とするとき、次の問いに答えよ。

(1) $\vec{QR}$ を $\vec{x}$、$\vec{y}$、$\vec{z}$ および $t$ を用いて表せ。

(2) $\angle QRS = 120°$ となるときの $t$ の値を求めよ。


[4] 接線と面積(教育学部・経済学部・観光学部共通)

【問題文】

箱の中に、1から4までの整数が1つずつ重複せずに書かれた4枚のカードが入っている。この箱から2枚のカードを同時に取り出し、書かれた整数のうち、小さい方を $a$、大きい方を $b$ とする。

また、放物線 $C: y = x^2$ 上の点 $(a, a^2)$ における接線を $l$ とし、$l$ に平行で点 $(b, b^2)$ を通る直線を $m$ とする。さらに、放物線 $C$ と直線 $l$, $m$ で囲まれた部分の面積を $S$ とする。このとき、次の問いに答えよ。

(1) 直線 $m$ の方程式を $a$, $b$ を用いて表せ。

(2) $S$ を $a$, $b$ を用いて表せ。

(3) $S$ の期待値を求めよ。


✅ 各問題の解法解説

大問[1] 数列の不等式証明

【解法ポイント】

この問題は、分母の有理化と望遠鏡級数(テレスコーピング)という2つの重要テクニックを使う問題です。

ステップ①:$a_n < b_n$ を示す

$a_n$ と $b_n$ の大小関係を調べるため、$b_n - a_n$ を計算します:

$$b_n - a_n = \frac{1}{\sqrt{2n-1}} - (\sqrt{2n+1} - \sqrt{2n-1})$$
$$= \frac{1}{\sqrt{2n-1}} - \sqrt{2n+1} + \sqrt{2n-1}$$

分子を有理化するため、通分します:

$$= \frac{1 - \sqrt{2n+1} \cdot \sqrt{2n-1} + (2n-1)}{\sqrt{2n-1}}$$
$$= \frac{2n - \sqrt{(2n+1)(2n-1)}}{\sqrt{2n-1}}$$

$(2n+1)(2n-1) = 4n^2 - 1$ なので:

$$= \frac{2n - \sqrt{4n^2-1}}{\sqrt{2n-1}}$$

分子をさらに有理化します:

$$= \frac{(2n - \sqrt{4n^2-1})(2n + \sqrt{4n^2-1})}{\sqrt{2n-1}(2n + \sqrt{4n^2-1})}$$
$$= \frac{4n^2 - (4n^2-1)}{\sqrt{2n-1}(2n + \sqrt{4n^2-1})}$$
$$= \frac{1}{\sqrt{2n-1}(2n + \sqrt{4n^2-1})} > 0$$

よって、$a_n < b_n$ が成り立ちます。

ステップ②:$b_{n+1} < a_n$ を示す

同様に $a_n - b_{n+1}$ を計算します:

$$a_n - b_{n+1} = \sqrt{2n+1} - \sqrt{2n-1} - \frac{1}{\sqrt{2(n+1)-1}}$$
$$= \sqrt{2n+1} - \sqrt{2n-1} - \frac{1}{\sqrt{2n+1}}$$

分子を整理すると:

$$= \frac{(2n+1) - \sqrt{2n+1} \cdot \sqrt{2n-1} - 1}{\sqrt{2n+1}}$$
$$= \frac{2n - \sqrt{4n^2-1}}{\sqrt{2n+1}}$$

有理化すると:

$$= \frac{1}{\sqrt{2n+1}(2n + \sqrt{4n^2-1})} > 0$$

よって、$b_{n+1} < a_n$ が成り立ちます。

【解説】

🧑 生徒:「分子の有理化って、どうして必要なんですか?」

👨‍🏫 藤原先生:「いい質問だね!分子に $\sqrt{4n^2-1}$ みたいな無理数があると、直接の大小比較ができないんだ。だから『かけ算の公式 $(a-b)(a+b) = a^2 - b^2$ 』を使って、分子を有理数に変えるんだ。料理で言えば、固い食材を火で通して柔らかくするようなものだね。」

ステップ③:和の計算と不等式証明

(2)では、(1)の結果を利用して、$\sum_{i=1}^{40} a_i$ を望遠鏡級数として計算します:

$$\sum_{i=1}^{40} a_i = \sum_{i=1}^{40} (\sqrt{2i+1} - \sqrt{2i-1})$$
$$= (\sqrt{3} - \sqrt{1}) + (\sqrt{5} - \sqrt{3}) + \cdots + (\sqrt{81} - \sqrt{79})$$

隣同士の項が消えて(これをテレスコーピングと言います):

$$= \sqrt{81} - \sqrt{1} = 9 - 1 = 8$$

(1)から $a_n < b_n$ なので:

$$\sum_{i=1}^{40} a_i < \sum_{i=1}^{40} b_i \Rightarrow 8 < \sum_{i=1}^{40} b_i$$

次に、$b_1 = \frac{1}{\sqrt{1}} = 1$ であり、(1)から $b_{n+1} < a_n$ $(n \geq 1)$ なので:

$$\sum_{i=2}^{40} b_i < \sum_{i=1}^{39} a_i = 8 - (a_{40} + a_{41} + \cdots) < 8$$

正確には $n \geq 2$ のとき:

$$\sum_{i=2}^{40} b_i < \sum_{i=1}^{39} a_i < 8$$

よって:

$$\sum_{i=1}^{40} b_i = 1 + \sum_{i=2}^{40} b_i < 1 + 8 = 9$$

したがって $8 < \sum_{k=1}^{40} b_k < 9$ が成り立ちます。


大問[2] 指数方程式

【解法ポイント】

この問題は、置換による関数の最小値と二次方程式の解の個数を結合した問題です。

ステップ①:(1) 解の個数を調べる

$u = 2^x$ と置くと、$2^{-x} = \frac{1}{u}$ $(u > 0)$ となり:

$$2^x + 2^{-x} = u + \frac{1}{u} = t$$

$f(u) = u + \frac{1}{u}$ $(u > 0)$ の最小値を求めます。

$$f'(u) = 1 - \frac{1}{u^2} = \frac{u^2 - 1}{u^2}$$

$f'(u) = 0$ のとき $u = 1$($u > 0$)。

  • $0 < u < 1$ のとき $f'(u) < 0$(減少)
  • $u > 1$ のとき $f'(u) > 0$(増加)

最小値は $f(1) = 1 + 1 = 2$。

また、$u \to 0^+$ のとき $f(u) \to \infty$、$u \to \infty$ のとき $f(u) \to \infty$。

したがって:
- $t < 2$:解なし
- $t = 2$:$u = 1$ より $2^x = 1 \Rightarrow x = 0$(1個)
- $t > 2$:$u + \frac{1}{u} = t$ は $u > 1$ の解を2個持つ $\Rightarrow x$ は2個

ステップ②:(2) 3個の実数解を持つ条件

$v = 2^x + 2^{-x}$ と置くと、$v \geq 2$($v = 2$ のとき $x = 0$)。

また $4^x + 4^{-x} = (2^x)^2 + (2^{-x})^2 = (2^x + 2^{-x})^2 - 2 = v^2 - 2$。

元の方程式は:

$$v^2 - 2 + av + b = 0$$
$$v^2 + av + (b-2) = 0$$

この方程式が



👨‍🏫 この記事を書いた人:藤原進之介

**藤原進之介**(数強塾グループ代表)

Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。

**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)

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