和歌山大学 2017年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!

和歌山大学 2017年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!

こんにちは!数強塾グループ代表の藤原進之介です。

和歌山大学の入試数学、受験生の皆さんは「難しいのでは?」と不安に思っていませんか?でも安心してください。この大学の数学は、基礎的な計算力があれば十分対応できる標準レベルの良問ぞろいなんです。

この記事では、2017年度の過去問を徹底解説します。各問題で使う公式・定理・解法を具体的に名指しして、「なぜそうなるのか」という本質的な理解を一緒に深めていきましょう。解き終わった時には「あ、この手法で解けるんだ!」という確かな手ごたえが得られます。

それでは、一緒に進んでいきましょう!


和歌山大学の数学ってどんな試験?

試験形式と難易度

和歌山大学(2017年度)の数学入試は以下の特徴があります:

項目 内容
大問数 2問
試験時間 標準的な90分程度
難易度 標準レベル
出題範囲 高校数学全分野(数Ⅱ・数Bが中心)

この大学の数学の特徴

和歌山大学の数学は、「地道に計算できる人」「定義や定理をしっかり理解している人」を合格させる試験です。派手な裏技は不要。むしろ、基本を確実にマスターしているかが問われます。

例えるなら、料理の世界で言う「基本的な包丁の使い方をマスターした人が、どんな食材でも扱える」というのと同じ。難しい食材(難問)に出会っても、基本的な技術があれば対応できるんです。

🧑 生徒:「和歌山大学の数学って、どれくらいの難易度なんですか?」

👨‍🏫 藤原先生:「この大学の数学は、基礎的な計算力と定理の理解度を見る試験だね。難問というより、標準的な問題が多いんだ。例えば、三次方程式の因数分解、数列の漸化式、積分計算などが出るけど、これらは全部、教科書の基本公式で解けるんだよ。つまり、『青チャート』や『フォーカスゴールド』で基礎をしっかり固めた人なら、十分合格点が取れるということだね。」


📝 2017年度 全問題と解説

大問1:3次方程式と無理数の性質

【問題文】

$$\alpha = \sqrt[3]{\sqrt{5} + 2} - \sqrt[3]{\sqrt{5} - 2}$$

とする。次の問いに答えよ。

(1) 3次方程式 $x^3 + 3x - 4 = 0$ の解を複素数の範囲で、すべて求めよ。

(2) $\alpha^3 + 3\alpha$ は整数であることを示せ。

(3) $\alpha$ は整数であることを示せ。


【解法ポイント】

  • ステップ①:3次方程式を因数分解する(有理根定理を試す)
  • ステップ②:$\alpha^3$ を計算して、$\alpha^3 + 3\alpha$ がどの方程式の解か確認する
  • ステップ③:$\alpha$ が実数であることと、その方程式の解から整数性を導く

【解説】

(1) 3次方程式の解を求める

方程式 $x^3 + 3x - 4 = 0$ を解きます。

有理根定理を使って、整数解を探します。定数項 $-4$ の約数 $\pm 1, \pm 2, \pm 4$ を試すと:

$$x = 1 \text{ のとき:} 1^3 + 3(1) - 4 = 1 + 3 - 4 = 0 \quad \checkmark$$

つまり、$x = 1$ は解です。因数分解すると:

$$x^3 + 3x - 4 = (x-1)(x^2 + x + 4)$$

残りの解は $x^2 + x + 4 = 0$ から:

$$x = \frac{-1 \pm \sqrt{1-16}}{2} = \frac{-1 \pm \sqrt{-15}}{2} = \frac{-1 \pm \sqrt{15}i}{2}$$

【答】 $x = 1, \dfrac{-1 + \sqrt{15}i}{2}, \dfrac{-1 - \sqrt{15}i}{2}$

(2) $\alpha^3 + 3\alpha$ が整数であることを示す

$\alpha = \sqrt[3]{\sqrt{5} + 2} - \sqrt[3]{\sqrt{5} - 2}$ と置き、$a = \sqrt[3]{\sqrt{5}+2}$、$b = \sqrt[3]{\sqrt{5}-2}$ とします。

すると $\alpha = a - b$ で、$\alpha^3$ は次のように展開されます:

$$\alpha^3 = (a-b)^3 = a^3 - 3a^2b + 3ab^2 - b^3$$
$$= a^3 - b^3 - 3ab(a-b)$$

$a^3 - b^3$ を計算すると:

$$a^3 - b^3 = (\sqrt{5}+2) - (\sqrt{5}-2) = 4$$

また、$ab$ の値:

$$ab = \sqrt[3]{(\sqrt{5}+2)(\sqrt{5}-2)} = \sqrt[3]{5-4} = \sqrt[3]{1} = 1$$

したがって:

$$\alpha^3 = 4 - 3 \cdot 1 \cdot (a-b) = 4 - 3\alpha$$
$$\alpha^3 + 3\alpha = 4$$

よって $\alpha^3 + 3\alpha = 4$ は整数である。 ✓

🧑 生徒:「$ab = \sqrt[3]{(\sqrt{5}+2)(\sqrt{5}-2)}$ がどうして 1 になるんですか?」

👨‍🏫 藤原先生:「それは差の積の公式 $(a+b)(a-b) = a^2 - b^2$ を使うんだ。ここでは $(\sqrt{5}+2)(\sqrt{5}-2) = (\sqrt{5})^2 - 2^2 = 5 - 4 = 1$ だね。だから $ab = \sqrt[3]{1} = 1$ になるんだよ。共役な式の掛け算は、無理数部分が消えて有理数になる、という感じで覚えておくといいね。」

(3) $\alpha$ は整数であることを示す

(2)から $\alpha^3 + 3\alpha - 4 = 0$ が成り立ちます。

つまり、$\alpha$ は方程式 $x^3 + 3x - 4 = 0$ の解です。

$a = \sqrt[3]{\sqrt{5}+2} > 1$、$b = \sqrt[3]{\sqrt{5}-2} > 0$ より、$\alpha = a - b > 0$ は実数です。

(1)から、この方程式の実数解は $x = 1$ のみです。

したがって $\alpha = 1$、すなわち $\alpha$ は整数である。 ✓


このセクションで使った重要な定理
- 有理根定理:整数係数多項式の有理根は、定数項の約数を最高次の係数の約数で割った形
- 因数分解と複素数解:2次方程式の判別式で解の性質を判定
- 無理数の計算:共役式との積で無理数部分を消去

記事全体で学ぶべき内容をしっかり理解できましたね。次の大問へ進みましょう!


大問2:数列と漸化式

【問題文】

数列 $\{a_n\}$ は

$$\sum_{k=1}^{n} a_k = -2a_n + 2^{n+1} \quad (n = 1, 2, 3, \cdots)$$

を満たしている。次の問いに答えよ。

(1) 初項 $a_1$ を求めよ。

(2) $a_{n+1}$ を $a_n$ を用いて表せ。

(3) 数列 $\{b_n\}$ を $b_n = \dfrac{a_n}{2^n}$ で定めるとき、$b_{n+1}$ を $b_n$ を用いて表せ。

(4) 数列 $\{a_n\}$ の一般項を求めよ。


【解法ポイント】

  • ステップ①:$n=1$ を代入して初項を求める
  • ステップ②:$n$ と $n-1$ の関係式から漸化式を導く
  • ステップ③:変数変換 $b_n = \dfrac{a_n}{2^n}$ で等差数列に帰着させる
  • ステップ④:等差数列の一般項公式から $a_n$ を求める

【解説】

(1) 初項 $a_1$ を求める

$n = 1$ を与えられた条件に代入:

$$\sum_{k=1}^{1} a_k = -2a_1 + 2^{1+1}$$
$$a_1 = -2a_1 + 4$$
$$3a_1 = 4$$
$$a_1 = \frac{4}{3}$$

【答】 $a_1 = \dfrac{4}{3}$

(2) 漸化式 $a_{n+1}$ を $a_n$ で表す

与えられた条件を $n$ と $n+1$ で書きます:

$$\sum_{k=1}^{n} a_k = -2a_n + 2^{n+1} \quad \cdots \text{(i)}$$
$$\sum_{k=1}^{n+1} a_k = -2a_{n+1} + 2^{n+2} \quad \cdots \text{(ii)}$$

(ii) - (i) をします:

$$a_{n+1} = -2a_{n+1} + 2^{n+2} - (-2a_n + 2^{n+1})$$
$$a_{n+1} = -2a_{n+1} + 2^{n+2} + 2a_n - 2^{n+1}$$
$$a_{n+1} + 2a_{n+1} = 2a_n + 2^{n+2} - 2^{n+1}$$
$$3a_{n+1} = 2a_n + 2^{n+1}(2-1)$$
$$3a_{n+1} = 2a_n + 2^{n+1}$$

【答】 $a_{n+1} = \dfrac{2a_n + 2^{n+1}}{3}$

(3) 変数変換で等差数列に帰着

$b_n = \dfrac{a_n}{2^n}$ と定めます。

$$b_{n+1} = \frac{a_{n+1}}{2^{n+1}}$$

(2)の漸化式に代入:

$$b_{n+1} = \frac{1}{2^{n+1}} \cdot \frac{2a_n + 2^{n+1}}{3}$$
$$= \frac{1}{3} \left(\frac{2a_n}{2^{n+1}} + 1\right)$$
$$= \frac{1}{3} \left(\frac{a_n}{2^n} + 1\right)$$
$$= \frac{1}{3}b_n + \frac{1}{3}$$

【答】 $b_{n+1} = \dfrac{1}{3}b_n + \dfrac{1}{3}$

🧑 生徒:「どうして $b_n = \dfrac{a_n}{2^n}$ という置き換えをするんですか?」

👨‍🏫 藤原先生:「良い質問だね!この漸化式には $2^n$ や $2^{n+1}$ といった指数関数が含まれている。そういう時は、指数関数で割って変数を置き換えると、複雑な漸化式が簡単になるんだ。結果として $b_{n+1} = \dfrac{1}{3}b_n + \dfrac{1}{3}$ という1階の線形漸化式になった。これは『1対1対応の演習』や『数学 標準問題精講』でよく出るテクニックだよ。」

(4) 一般項を求める

(3)から:

$$b_{n+1} = \frac{1}{3}b_n + \frac{1}{3}$$

これは1階線形漸化式です。特性方程式を立てます:

$$b_{n+1} - k = \frac{1}{3}(b_n - k)$$

と置くと、定数 $k$ は:

$$k =



👨‍🏫 この記事を書いた人:藤原進之介

**藤原進之介**(数強塾グループ代表)

Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。

**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)

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