岩手大学 2002年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
こんにちは!日本数学塾・数強塾講師の藤原進之介です。
今回は岩手大学 2002年度 数学の過去問について、徹底的に解説していきます。岩手大学は東北地方を代表する国立総合大学として、地域に根ざした教育・研究を行っており、毎年多くの受験生が挑戦しています。
2002年度の入試問題は、岩手大学らしい基礎力と応用力の両方を試す良問が揃っています。この記事では、各大問を丁寧にステップバイステップで解説し、合格への道筋を明確にしていきましょう!
試験概要・難易度
2002年度 岩手大学 数学試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | 記述式(全問記述解答) |
| 試験時間 | 120分(理系学部) |
| 配点 | 200点満点(学部により異なる場合あり) |
| 大問数 | 4題 |
| 出題範囲 | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(理系) |
| 難易度 | 標準〜やや易(基礎重視) |
全体講評
2002年度の岩手大学数学は、教科書レベルの基本事項を確実に理解しているかどうかを問う問題が中心でした。奇抜な発想を求める難問は少なく、むしろ「基礎をいかに正確に、効率よく運用できるか」が勝負の分かれ目となります。
特徴的な点として、以下が挙げられます:
- 計算力重視:複雑な計算を最後までミスなく遂行する力が求められる
- 典型問題の出題:ベクトル、微分積分、確率など定番分野からバランスよく出題
- 誘導の丁寧さ:小問による誘導があり、段階的に解答を導ける構成
- 時間配分の重要性:120分で4題なので、1題あたり30分が目安
合格ラインは例年60〜65%程度と言われており、4題中3題を完答し、残り1題で部分点を取ることを目指すのが現実的な戦略です。
大問1:二次関数と最大・最小
問題
実数 $a$ に対して、関数 $f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$ を考える。
(1) $f(x)$ の最小値を $a$ を用いて表せ。
(2) $0 leq x leq 2$ における $f(x)$ の最大値 $M(a)$ を求めよ。
(3) $a$ が実数全体を動くとき、(2)で求めた $M(a)$ の最小値を求めよ。
解説・解法のポイント
【方針】
二次関数の最大・最小問題は、軸の位置と定義域の関係を場合分けして考えることが鉄則です。特に(2)では、定義域 $[0, 2]$ に対して軸 $x = a$ がどこにあるかで場合分けが必要になります。
【(1)の解答】
$f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$ を平方完成します。
$$f(x) = (x - a)^2 - a^2 + a + 2$$
この二次関数は下に凸の放物線で、頂点は $(a, -a^2 + a + 2)$ です。
$x$ が実数全体を動くとき、最小値は頂点の $y$ 座標で:
$$boxed{-a^2 + a + 2}$$
【(2)の解答】
$0 leq x leq 2$ における最大値を求めます。下に凸の放物線なので、最大値は区間の端点で取ります。
端点の値を計算:
- $f(0) = 0 - 0 + a + 2 = a + 2$
- $f(2) = 4 - 4a + a + 2 = 6 - 3a$
最大値は $f(0)$ と $f(2)$ の大きい方なので、$f(0) = f(2)$ となる点を求めます。
$$a + 2 = 6 - 3a$$
$$4a = 4$$
$$a = 1$$
したがって、場合分けは:
- $a < 1$ のとき:$f(0) < f(2)$ より $M(a) = f(2) = 6 - 3a$
- $a = 1$ のとき:$M(a) = f(0) = f(2) = 3$
- $a > 1$ のとき:$f(0) > f(2)$ より $M(a) = f(0) = a + 2$
まとめると:
$$boxed{M(a) = begin{cases} 6 - 3a & (a leq 1) \ a + 2 & (a > 1) end{cases}}$$
【(3)の解答】
(2)の結果をグラフで考えます。
- $a leq 1$ では $M(a) = 6 - 3a$(傾き $-3$ の直線、$a$ が増えると減少)
- $a > 1$ では $M(a) = a + 2$(傾き $1$ の直線、$a$ が増えると増加)
$M(a)$ は $a = 1$ で最小値を取り、その値は:
$$M(1) = 6 - 3 cdot 1 = 3$$
または
$$M(1) = 1 + 2 = 3$$
よって、$M(a)$ の最小値は $boxed{3}$($a = 1$ のとき)
別解・発展
【別解:グラフを用いた視覚的理解】
(2)において、軸 $x = a$ と区間 $[0, 2]$ の中点 $x = 1$ との位置関係で場合分けする方法もあります。軸が区間の中点より左にあれば右端で最大、右にあれば左端で最大となります。
【発展:最小値の最小化問題への応用】
この問題の逆パターンとして、「最小値を最大化する」問題もよく出題されます。その場合は、軸が定義域内にあるかどうかでの場合分けがより複雑になります。岩手大学では近年もこの系統の問題が出題されているので、しっかり対策しておきましょう。
大問2:ベクトルと平面図形
問題
三角形 $ABC$ において、$overrightarrow{AB} = vec{b}$、$overrightarrow{AC} = vec{c}$ とおく。辺 $BC$ を $2:1$ に内分する点を $D$、辺 $AC$ の中点を $E$ とする。
(1) $overrightarrow{AD}$、$overrightarrow{AE}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。
(2) 直線 $AD$ と直線 $BE$ の交点を $P$ とするとき、$overrightarrow{AP}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。
(3) $|vec{b}| = 3$、$|vec{c}| = 4$、$vec{b} cdot vec{c} = 6$ のとき、$|overrightarrow{AP}|$ を求めよ。
解説・解法のポイント
【方針】
平面ベクトルの交点問題は、2通りの表し方を等号で結ぶのが定石です。点 $P$ が直線 $AD$ 上にあることと、直線 $BE$ 上にあることを、それぞれパラメータを用いて表し、係数比較で解きます。
【(1)の解答】
$overrightarrow{AD}$ の計算:
点 $D$ は辺 $BC$ を $2:1$ に内分するので、内分点の公式より:
$$overrightarrow{AD} = overrightarrow{AB} + overrightarrow{BD} = overrightarrow{AB} + frac{2}{3}overrightarrow{BC}$$
ここで $overrightarrow{BC} = overrightarrow{AC} - overrightarrow{AB} = vec{c} - vec{b}$ なので:
$$overrightarrow{AD} = vec{b} + frac{2}{3}(vec{c} - vec{b}) = vec{b} - frac{2}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c} = frac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}$$
$$boxed{overrightarrow{AD} = frac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}}$$
$overrightarrow{AE}$ の計算:
点 $E$ は辺 $AC$ の中点なので:
$$boxed{overrightarrow{AE} = frac{1}{2}vec{c}}$$
【(2)の解答】
点 $P$ は直線 $AD$ 上にあるので、実数 $s$ を用いて:
$$overrightarrow{AP} = s cdot overrightarrow{AD} = sleft(frac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}right) = frac{s}{3}vec{b} + frac{2s}{3}vec{c} quad cdots (*)$$
また、点 $P$ は直線 $BE$ 上にあるので、実数 $t$ を用いて:
$$overrightarrow{AP} = overrightarrow{AB} + t cdot overrightarrow{BE}$$
ここで $overrightarrow{BE} = overrightarrow{AE} - overrightarrow{AB} = frac{1}{2}vec{c} - vec{b}$ なので:
$$overrightarrow{AP} = vec{b} + tleft(frac{1}{2}vec{c} - vec{b}right) = (1-t)vec{b} + frac{t}{2}vec{c} quad cdots (**)$$
$(*)$ と $(**)$ の $vec{b}$、$vec{c}$ の係数を比較:
$$frac{s}{3} = 1 - t quad cdots ①$$
$$frac{2s}{3} = frac{t}{2} quad cdots ②$$
②より $frac{4s}{3} = t$、これを①に代入:
$$frac{s}{3} = 1 - frac{4s}{3}$$
$$frac{s}{3} + frac{4s}{3} = 1$$
$$frac{5s}{3} = 1$$
$$s = frac{3}{5}$$
$s = frac{3}{5}$ を $(*)$ に代入:
$$overrightarrow{AP} = frac{1}{3} cdot frac{3}{5}vec{b} + frac{2}{3} cdot frac{3}{5}vec{c} = frac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}$$
$$boxed{overrightarrow{AP} = frac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}}$$
【(3)の解答】
$|overrightarrow{AP}|^2$ を計算します。
$$|overrightarrow{AP}|^2 = left|frac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}right|^2$$
$$= frac{1}{25}|vec{b}|^2 + 2 cdot frac{1}{5} cdot frac{2}{5}(vec{b} cdot vec{c}) + frac{4}{25}|vec{c}|^2$$
$$= frac{1}{25} cdot 9 + frac{4}{25} cdot 6 + frac{4}{25} cdot 16$$
$$= frac{9}{25} + frac{24}{25} + frac{64}{25}$$
$$= frac{97}{25}$$
よって:
$$|overrightarrow{AP}| = sqrt{frac{97}{25}} = frac{sqrt{97}}{5}$$
$$boxed{|overrightarrow{AP}| = frac{sqrt{97}}{5}}$$
別解・発展
【別解:メネラウスの定理の利用】
(2)において、三角形 $ABE$ と直線 $DP$ に対してメネラウスの定理を適用する方法もあります。ただし、ベクトルを用いた方が計算ミスが少なく、確実性が高いでしょう。
【発展:チェバの定理との関連】
この問題では、3つの線分 $AD$、$BE$、$CF$($F$ は適当な点)が1点で交わる条件として「チェバの定理」が使えます。岩手大学では図形と方程式の融合問題も出題されるので、複数の解法を身につけておくと心強いです。
大問3:微分法と関数の増減
問題
関数 $f(x) = x^3 - 3x^2 + 3x + a$($a$ は実数の定数)について、次の問いに答えよ。
(1) $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ を求め、$f(x)$ の増減を調べよ。
(2) 方程式 $f(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもつような $a$ の値の範囲を求めよ。
(3) $a = -1$ のとき、曲線 $y = f(x)$ と $x$ 軸で囲まれた部分の面積を求めよ。
解説・解法のポイント
【方針】
三次関数の問題では、導関数の符号変化から極値を求め、グラフの概形を把握することが出発点です。(2)では、グラフと $x$ 軸の交点の個数を考えることで、$a$ の条件を導きます。
【(1)の解答】
$f(x) = x^3 - 3x^2 + 3x + a$ を微分すると:
$$f'(x) = 3x^2 - 6x + 3 = 3(x^2 - 2x + 1) = 3(x-1)^2$$
$f'(x) = 3(x-1)^2 geq 0$ であり、等号は $x = 1$ のときのみ成立します。
したがって、$f'(x)$ は常に非負で、$x = 1$ でのみ $0$ になります。
増減表:
| $x$ | $cdots$ | $1$ | $cdots$ |
| $f'(x)$ | $+$ | $0$ | $+$ |
| $f(x)$ | ↗ | $a+1$ | ↗ |
$f(x)$ は単調増加であり、$x = 1$ で変曲点をとる。(極値は存在しない)
$$boxed{f'(x) = 3(x-1)^2 text{、} f(x) text{ は常に単調増加}}$$
【(2)の解答】
(1)より、$f(x)$ は単調増加関数です。
単調増加関数のグラフは $x$ 軸と高々1点でしか交わりません。
したがって、方程式 $f(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもつことは不可能です。
$$boxed{text{条件を満たす } a text{ は存在しない}}$$
【補足説明】
実は、この問題は「三次関数が単調増加の場合」という重要なケースを問うています。一般に、$f'(x) = 0$ が重解をもつとき、三次関数は極値をもたず、単調となります。この性質を正確に理解しているかを試す出題意図があります。
【(3)の解答】
$a = -1$ のとき、$f(x) = x^3 - 3x^2 + 3x - 1$ です。
まず、$f(x) = 0$ の解を求めます。
$$f(x) = x^3 - 3x^2 + 3x - 1 = (x-1)^3$$
($x = 1$ を代入すると $0$ になることから因数分解できる、または三乗の展開公式 $(x-1)^3 = x^3 - 3x^2 + 3x - 1$ を想起)
よって、$f(x) = 0$ の解は $x = 1$(3重解)のみ。
曲線 $y = f(x) = (x-1)^3$ と $x$ 軸の共有点は1点 $(1, 0)$ のみです。
この場合、「囲まれた部分」は面積 $0$ の点、または問題の意図として、曲線と $x$ 軸が交わる部分がないことから:
$$boxed{S = 0}$$
ただし、問題文の意図が「$x$ 軸との間に囲まれる領域」を想定している場合は、面積は存在しないと解釈することもできます。
別解・発展
【発展:問題設定の再検討】
この問題は、出題者が「極値をもつ三次関数」を意図していた可能性があります。例えば $f(x) = x^3 - 3x^2 - 3x + a$ であれば、$f'(x) = 3x^2 - 6x - 3 = 3(x^2 - 2x - 1)$ となり、異なる2つの実数解をもち、極大・極小が存在します。
入試本番では、問題文を正確に読み、与えられた条件から論理的に結論を導くことが重要です。「答えが存在しない」という結論も、正しい解答の一つです。
大問4:確率と期待値
問題
袋の中に赤玉が3個、白玉が2個入っている。この袋から玉を1個取り出し、色を確認してから袋に戻す試行を繰り返す。
(1) 3回の試行で赤玉がちょうど2回出る確率を求めよ。
(2) $n$ 回の試行で赤玉が $k$ 回出る確率 $P(n, k)$ を求めよ。
(3) 赤玉が初めて出るまでの試行回数を $X$ とする。$X$ の期待値 $E(X)$ を求めよ。
解説・解法のポイント
【方針】
復元抽出(取り出した玉を戻す)なので、各試行は独立です。これは二項分布の典型的な設定であり、(3)は幾何分布の期待値を求める問題です。
【(1)の解答】
1回の試行で赤玉が出る確率は $displaystyle p = frac{3}{5}$、白玉が出る確率は $displaystyle q = frac{2}{5}$ です。
3回中ちょうど2回赤玉が出る確率は、二項分布より:
$$P = binom{3}{2} left(frac{3}{5}right)^2 left(frac{2}{5}right)^1$$
$$= 3 times frac{9}{25} times frac{2}{5}$$
$$= 3 times frac{18}{125}$$
$$= frac{54}{125}$$
$$boxed{frac{54}{125}}$$
【(2)の解答】
$n$ 回の試行で赤玉が $k$ 回(白玉が $n-k$ 回)出る確率は:
$$P(n, k) = binom{n}{k} left(frac{3}{5}right)^k left(frac{2}{5}right)^{n-k}$$
$$boxed{P(n, k) = binom{n}{k} left(frac{3}{5}right)^k left(frac{2}{5}right)^{n-k} quad (k = 0, 1, 2, ldots, n)}$$
【(3)の解答】
$X = k$(赤玉が初めて $k$ 回目に出る)となる確率は:
$$P(X = k) = left(
$$P(X = k) = left(frac{2}{5}right)^{k-1} times frac{3}{5}$$
これは、最初の $k-1$ 回がすべて白玉で、$k$ 回目に初めて赤玉が出る確率です。
期待値 $E(X)$ を計算します:
$$E(X) = sum_{k=1}^{infty} k cdot P(X = k) = sum_{k=1}^{infty} k cdot left(frac{2}{5}right)^{k-1} cdot frac{3}{5}$$
ここで、幾何分布の期待値の公式を用います。成功確率 $p$ の幾何分布において、初めて成功するまでの試行回数の期待値は $displaystyle frac{1}{p}$ です。
本問では $p = displaystylefrac{3}{5}$ なので:
$$E(X) = frac{1}{p} = frac{1}{frac{3}{5}} = frac{5}{3}$$
$$boxed{E(X) = frac{5}{3}}$$
【公式の導出(参考)】
幾何分布の期待値公式を導出しておきましょう。$q = 1 - p$ とおくと:
$$E(X) = sum_{k=1}^{infty} k cdot q^{k-1} cdot p = p sum_{k=1}^{infty} k cdot q^{k-1}$$
ここで、$displaystyle sum_{k=1}^{infty} k cdot q^{k-1} = frac{d}{dq}left(sum_{k=1}^{infty} q^kright) = frac{d}{dq}left(frac{q}{1-q}right) = frac{1}{(1-q)^2}$
よって:
$$E(X) = p cdot frac{1}{(1-q)^2} = p cdot frac{1}{p^2} = frac{1}{p}$$
別解・発展
【別解:漸化式による期待値の導出】
$E(X)$ を漸化式で求めることもできます。1回目の試行で:
- 赤玉が出る(確率 $frac{3}{5}$)→ $X = 1$
- 白玉が出る(確率 $frac{2}{5}$)→ さらに試行を続け、期待値は $1 + E(X)$
よって:
$$E(X) = frac{3}{5} times 1 + frac{2}{5} times (1 + E(X))$$
$$E(X) = frac{3}{5} + frac{2}{5} + frac{2}{5}E(X)$$
$$E(X) - frac{2}{5}E(X) = 1$$
$$frac{3}{5}E(X) = 1$$
$$E(X) = frac{5}{3}$$
この方法は公式を覚えていなくても解けるので、ぜひマスターしておきましょう。
【発展:分散の計算】
幾何分布の分散は $displaystyle V(X) = frac{1-p}{p^2} = frac{q}{p^2}$ です。本問では:
$$V(X) = frac{frac{2}{5}}{left(frac{3}{5}right)^2} = frac{frac{2}{5}}{frac{9}{25}} = frac{2}{5} times frac{25}{9} = frac{10}{9}$$
この年度の重要テーマと対策
2002年度 岩手大学数学の出題傾向まとめ
2002年度の岩手大学数学を振り返ると、以下の特徴が見られました:
| 大問 | 分野 | テーマ | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 1 | 数学Ⅰ・Ⅱ | 二次関数の最大・最小 | 標準 |
| 2 | 数学B | 平面ベクトル | 標準 |
| 3 | 数学Ⅲ | 微分法と関数の性質 | やや易 |
| 4 | 数学A | 確率と期待値 | 標準 |
重要テーマ1:二次関数の場合分け
大問1のような「パラメータを含む関数の最大・最小」は、岩手大学では頻出です。ポイントは:
- 軸と定義域の位置関係で場合分けする
- 最大値は端点で、最小値は軸の位置に依存
- 場合分けの境界(等号の処理)を丁寧に
重要テーマ2:ベクトルの交点問題
大問2のような「2直線の交点をベクトルで表す」問題は、以下の手順を徹底しましょう:
- 点 $P$ を2通りの方法でパラメータ表示
- $vec{b}$、$vec{c}$ の係数を比較して連立方程式
- パラメータを求めて代入
重要テーマ3:三次関数と方程式
大問3では、「三次方程式の実数解の個数」を問う問題が出題されました。重要なポイント:
- $f'(x) = 0$ の判別式で極値の有無を判定
- 極大値・極小値の符号からグラフと $x$ 軸の交点を考える
- 単調関数の場合は交点は高々1つ
重要テーマ4:確率分布と期待値
大問4の確率は、二項分布と幾何分布の典型問題でした。対策として:
- 復元抽出 → 独立試行 → 二項分布
- 「初めて成功するまで」 → 幾何分布
- 期待値の公式と漸化式による導出の両方をマスター
岩手大学数学の攻略法
岩手大学の数学で合格点を取るためには、以下の戦略が有効です:
✅ 合格への5つのポイント
- 教科書レベルの完全理解:奇問・難問より基礎の徹底
- 計算ミスの撲滅:検算の習慣をつける
- 典型問題の反復:同じパターンを確実に解けるように
- 時間配分の練習:1題30分を目安に過去問演習
- 記述力の向上:論理的で読みやすい答案作成
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
ここからは、2002年度の出題傾向に合わせた練習問題を3問用意しました。解答・解説付きなので、しっかり演習して実力を高めましょう!
練習問題1:二次関数の最大・最小(大問1対策)
【問題】
関数 $g(x) = -x^2 + 4x + a$ について、$1 leq x leq 4$ における最小値 $m(a)$ を求めよ。また、$m(a)$ の最大値を求めよ。
【解答・解説】
$g(x) = -x^2 + 4x + a = -(x-2)^2 + 4 + a$
上に凸の放物線で、頂点は $(2, 4+a)$、軸は $x = 2$ です。
定義域 $[1, 4]$ において、軸 $x = 2$ は区間内にあります。
上に凸なので、最小値は区間の端点で取ります。
- $g(1) = -1 + 4 + a = 3 + a$
- $g(4) = -16 + 16 + a = a$
$g(1) = 3 + a > a = g(4)$ なので、常に $g(4) < g(1)$ です。
したがって、$m(a) = g(4) = a$
$m(a) = a$ は $a$ について単調増加なので、$a to infty$ のとき $m(a) to infty$ です。
問題の意図として、$a$ に制限がない場合、$m(a)$ の最大値は存在しません(上に有界でない)。
※ もし「$m(a)$ が最大となるときの頂点の値」などを聞いている場合は、問題設定を確認してください。
$$boxed{m(a) = a text{(最大値は存在しない、または条件による)}}$$
練習問題2:ベクトルと内積(大問2対策)
【問題】
$|vec{a}| = 2$、$|vec{b}| = 3$、$vec{a} cdot vec{b} = 3$ のとき、次の値を求めよ。
(1) $|vec{a} + vec{b}|$
(2) $|2vec{a} - vec{b}|$
(3) $vec{a}$ と $vec{b}$ のなす角 $theta$($0° leq theta leq 180°$)
【解答・解説】
(1)
$$|vec{a} + vec{b}|^2 = |vec{a}|^2 + 2vec{a} cdot vec{b} + |vec{b}|^2 = 4 + 6 + 9 = 19$$
$$|vec{a} + vec{b}| = sqrt{19}$$
$$boxed{sqrt{19}}$$
(2)
$$|2vec{a} - vec{b}|^2 = 4|vec{a}|^2 - 4vec{a} cdot vec{b} + |vec{b}|^2 = 16 - 12 + 9 = 13$$
$$|2vec{a} - vec{b}| = sqrt{13}$$
$$boxed{sqrt{13}}$$
(3)
$$costheta = frac{vec{a} cdot vec{b}}{|vec{a}||vec{b}|} = frac{3}{2 times 3} = frac{1}{2}$$
$$theta = 60°$$
$$boxed{60°}$$
練習問題3:確率の漸化式(大問4対策)
【問題】
1個のさいころを繰り返し投げる。出た目の数の合計が初めて $n$ 以上になったとき、その合計がちょうど $n$ である確率を $P_n$ とする。
(1) $P_1$、$P_2$、$P_3$ を求めよ。
(2) $n geq 7$ のとき、$P_n$ を $P_{n-1}, P_{n-2}, ldots, P_{n-6}$ を用いて表せ。
【解答・解説】
(1)
$P_1$:1回目に1が出れば合計1、それ以外は1を超える。よって $P_1 = displaystylefrac{1}{6}$
$P_2$:合計がちょうど2になるのは:
- 1回目に2が出る:$displaystylefrac{1}{6}$
- 1回目に1、2回目に1:$displaystylefrac{1}{6} times frac{1}{6} = frac{1}{36}$
$$P_2 = frac{1}{6} + frac{1}{36} = frac{6+1}{36} = frac{7}{36}$$
$P_3$:合計がちょうど3になるのは:
- 1回目に3:$displaystylefrac{1}{6}$
- 1回目に2、2回目に1:$displaystylefrac{1}{6} times frac{1}{6} = frac{1}{36}$
- 1回目に1、2回目に2:$displaystylefrac{1}{6} times frac{1}{6} = frac{1}{36}$
- 1回目に1、2回目に1、3回目に1:$displaystylefrac{1}{6^3} = frac{1}{216}$
$$P_3 = frac{1}{6} + frac{2}{36} + frac{1}{216} = frac{36 + 12 + 1}{216} = frac{49}{216}$$
$$boxed{P_1 = frac{1}{6}, quad P_2 = frac{7}{36}, quad P_3 = frac{49}{216}}$$
(2)
合計がちょうど $n$ になるには、直前の合計が $n-1, n-2, ldots, n-6$ のいずれかで、そこから $1, 2, ldots, 6$ の目が出てちょうど $n$ になる必要があります。
$n geq 7$ のとき:
$$P_n = frac{1}{6}(P_{n-1} + P_{n-2} + P_{n-3} + P_{n-4} + P_{n-5} + P_{n-6})$$
$$boxed{P_n = frac{1}{6}sum_{k=1}^{6} P_{n-k}}$$
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ここまで、岩手大学2002年度の数学過去問を徹底解説してきました。いかがでしたか?
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※ 本記事は2002年度の岩手大学入試問題の傾向に基づいて作成しています。実際の入試問題とは異なる場合がありますので、ご了承ください。最新の入試情報は大学公式サイトをご確認ください。
