茨城大学 2019年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
今回は茨城大学 2019年度 前期日程 数学の過去問を徹底解説していきます!茨城大学は茨城県水戸市に本部を置く国立大学で、理学部・工学部・教育学部など幅広い学部を有しています。数学の入試問題は基本〜標準レベルが中心ですが、計算量が多く、時間配分が合否を分ける重要なポイントになります。
この記事では、2019年度の数学入試問題を大問ごとに丁寧に解説し、解法のポイントや別解、さらには類似問題での練習まで網羅的にお伝えします。茨城大学を目指す受験生の皆さん、一緒に頑張りましょう!
試験概要・難易度
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年度 | 2019年度(平成31年度)前期日程 |
| 試験時間 | 120分 |
| 問題構成 | 大問4題(小問集合1〜2題+大問2〜3題) |
| 配点(工学部) | 100点〜300点(学科により異なる) |
| 配点(理学部) | 200点〜500点(専攻により異なる) |
| 出題範囲 | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(理系) |
2019年度の全体講評
2019年度の茨城大学数学は、例年通り基本〜標準レベルの出題でした。ただし、計算量が比較的多く、120分という試験時間を有効に使う必要があります。
難易度評価:★★★☆☆(標準)
特徴的だったのは以下の点です:
- 数学Ⅲの出題比率が高い:微分・積分、極限からの出題が中心
- 小問集合で幅広い分野をカバー:苦手分野があると失点しやすい構成
- 記述力が問われる:途中式や論述をしっかり書く必要がある
- 計算ミスに注意:複雑な計算が多く、検算の時間確保が重要
合格点の目安としては、6〜7割(60〜70%)を確保できれば安心です。特に小問集合での取りこぼしを防ぎ、大問では部分点を積み重ねることが重要になります。
大問1:小問集合(基本計算・各分野の基礎)
問題
大問1は、数学の各分野から基本的な計算問題や概念確認問題が出題される小問集合形式です。2019年度は以下のような内容が出題されました。
【第1問】
(1)次の極限値を求めよ。
$$lim_{x to 0} frac{sin 3x - 3sin x}{x^3}$$
(2)次の不定積分を求めよ。
$$int x^2 e^{2x} dx$$
(3)$a > 0$ とする。曲線 $y = log x$ 上の点 $(a, log a)$ における接線の方程式を求めよ。
(4)$z = 1 + sqrt{3}i$ のとき、$z^6$ を求めよ。
解説・解法のポイント
(1)極限値の計算
【解法のポイント】ロピタルの定理またはテイラー展開を活用します。
方法1:テイラー展開を利用
$sin x$ のテイラー展開は:
$$sin x = x - frac{x^3}{3!} + frac{x^5}{5!} - cdots$$
これを用いると:
$$sin 3x = 3x - frac{(3x)^3}{6} + cdots = 3x - frac{27x^3}{6} + cdots = 3x - frac{9x^3}{2} + cdots$$
$$3sin x = 3x - frac{3x^3}{6} + cdots = 3x - frac{x^3}{2} + cdots$$
よって:
$$sin 3x - 3sin x = -frac{9x^3}{2} + frac{x^3}{2} + cdots = -4x^3 + cdots$$
したがって:
$$lim_{x to 0} frac{sin 3x - 3sin x}{x^3} = lim_{x to 0} frac{-4x^3 + O(x^5)}{x^3} = boxed{-4}$$
方法2:ロピタルの定理を3回適用
$x to 0$ のとき分子・分母ともに0に収束する($frac{0}{0}$ 型)ので、ロピタルの定理を適用します。
1回目の微分:
$$frac{3cos 3x - 3cos x}{3x^2}$$
$x to 0$ でまだ $frac{0}{0}$ 型なので、2回目:
$$frac{-9sin 3x + 3sin x}{6x}$$
$x to 0$ でまだ $frac{0}{0}$ 型なので、3回目:
$$frac{-27cos 3x + 3cos x}{6} to frac{-27 + 3}{6} = frac{-24}{6} = boxed{-4}$$
(2)不定積分の計算
【解法のポイント】部分積分を2回繰り返します。
部分積分の公式:$int f cdot g' dx = fg - int f' cdot g dx$
$f = x^2$, $g' = e^{2x}$ とおくと、$f' = 2x$, $g = frac{1}{2}e^{2x}$
$$int x^2 e^{2x} dx = x^2 cdot frac{1}{2}e^{2x} - int 2x cdot frac{1}{2}e^{2x} dx = frac{1}{2}x^2 e^{2x} - int x e^{2x} dx$$
$int x e^{2x} dx$ についてもう一度部分積分:
$f = x$, $g' = e^{2x}$ とおくと、$f' = 1$, $g = frac{1}{2}e^{2x}$
$$int x e^{2x} dx = x cdot frac{1}{2}e^{2x} - int 1 cdot frac{1}{2}e^{2x} dx = frac{1}{2}x e^{2x} - frac{1}{4}e^{2x}$$
よって:
$$int x^2 e^{2x} dx = frac{1}{2}x^2 e^{2x} - left(frac{1}{2}x e^{2x} - frac{1}{4}e^{2x}right) = frac{1}{2}x^2 e^{2x} - frac{1}{2}x e^{2x} + frac{1}{4}e^{2x} + C$$
$$= boxed{frac{1}{4}e^{2x}(2x^2 - 2x + 1) + C}$$
(3)接線の方程式
【解法のポイント】微分係数を求めて、点と傾きから直線の方程式を導きます。
$y = log x$ より $frac{dy}{dx} = frac{1}{x}$
点 $(a, log a)$ における接線の傾きは $frac{1}{a}$
接線の方程式は:
$$y - log a = frac{1}{a}(x - a)$$
整理すると:
$$boxed{y = frac{1}{a}x + log a - 1}$$
(4)複素数の累乗
【解法のポイント】極形式に変換してド・モアブルの定理を適用します。
$z = 1 + sqrt{3}i$ の絶対値と偏角を求めます。
絶対値:$|z| = sqrt{1^2 + (sqrt{3})^2} = sqrt{1 + 3} = 2$
偏角:$theta = arctanfrac{sqrt{3}}{1} = frac{pi}{3}$
極形式:$z = 2left(cosfrac{pi}{3} + isinfrac{pi}{3}right)$
ド・モアブルの定理より:
$$z^6 = 2^6left(cosfrac{6pi}{3} + isinfrac{6pi}{3}right) = 64(cos 2pi + isin 2pi) = 64(1 + 0i) = boxed{64}$$
別解・発展
(4)の別解:二項展開
$z^2 = (1 + sqrt{3}i)^2 = 1 + 2sqrt{3}i - 3 = -2 + 2sqrt{3}i$
$z^3 = z^2 cdot z = (-2 + 2sqrt{3}i)(1 + sqrt{3}i) = -2 - 2sqrt{3}i + 2sqrt{3}i - 6 = -8$
$z^6 = (z^3)^2 = (-8)^2 = 64$
この方法でも同じ結果が得られます。計算が比較的シンプルなので、試験本番ではこちらの方が速い場合もあります。
大問2:微分法とその応用
問題
【第2問】
関数 $f(x) = x^3 - 3x^2 + 4$ について、以下の問いに答えよ。
(1)$f(x)$ の極値を求めよ。
(2)曲線 $y = f(x)$ の変曲点の座標を求めよ。
(3)点 $(0, a)$ から曲線 $y = f(x)$ に引ける接線の本数を、$a$ の値によって場合分けして求めよ。
解説・解法のポイント
(1)極値の計算
【解法のポイント】$f'(x) = 0$ となる点を求め、その前後での符号変化を確認します。
$f(x) = x^3 - 3x^2 + 4$ を微分:
$$f'(x) = 3x^2 - 6x = 3x(x - 2)$$
$f'(x) = 0$ のとき、$x = 0$ または $x = 2$
符号の変化を調べます:
| $x$ | $cdots$ | $0$ | $cdots$ | $2$ | $cdots$ |
|---|---|---|---|---|---|
| $f'(x)$ | $+$ | $0$ | $-$ | $0$ | $+$ |
| $f(x)$ | ↗ | 極大 | ↘ | 極小 | ↗ |
極値を計算:
- $x = 0$ で極大値 $f(0) = 0 - 0 + 4 = boxed{4}$
- $x = 2$ で極小値 $f(2) = 8 - 12 + 4 = boxed{0}$
(2)変曲点の座標
【解法のポイント】$f''(x) = 0$ となる点を求め、その前後で $f''(x)$ の符号が変化することを確認します。
$f'(x) = 3x^2 - 6x$ を微分:
$$f''(x) = 6x - 6 = 6(x - 1)$$
$f''(x) = 0$ のとき、$x = 1$
$x < 1$ のとき $f''(x) < 0$(上に凸)
$x > 1$ のとき $f''(x) > 0$(下に凸)
凹凸が変化するので、$x = 1$ で変曲点をとります。
$f(1) = 1 - 3 + 4 = 2$
変曲点の座標は $boxed{(1, 2)}$
(3)接線の本数
【解法のポイント】接点を $(t, f(t))$ とおき、その接線が点 $(0, a)$ を通る条件から $t$ についての方程式を立て、その解の個数を調べます。
曲線上の点 $(t, t^3 - 3t^2 + 4)$ における接線の傾きは $f'(t) = 3t^2 - 6t$
接線の方程式:
$$y - (t^3 - 3t^2 + 4) = (3t^2 - 6t)(x - t)$$
この接線が点 $(0, a)$ を通るとき:
$$a - (t^3 - 3t^2 + 4) = (3t^2 - 6t)(0 - t)$$
$$a - t^3 + 3t^2 - 4 = -3t^3 + 6t^2$$
$$a = -3t^3 + 6t^2 + t^3 - 3t^2 + 4$$
$$a = -2t^3 + 3t^2 + 4$$
接線の本数は、方程式 $a = -2t^3 + 3t^2 + 4$ の実数解の個数に等しいです。
$g(t) = -2t^3 + 3t^2 + 4$ とおいて、この関数のグラフを調べます。
$g'(t) = -6t^2 + 6t = -6t(t - 1)$
$g'(t) = 0$ のとき、$t = 0$ または $t = 1$
| $t$ | $cdots$ | $0$ | $cdots$ | $1$ | $cdots$ |
|---|---|---|---|---|---|
| $g'(t)$ | $-$ | $0$ | $+$ | $0$ | $-$ |
| $g(t)$ | ↘ | 極小 | ↗ | 極大 | ↘ |
極値:
- $g(0) = 4$(極小値)
- $g(1) = -2 + 3 + 4 = 5$(極大値)
また、$t to +infty$ で $g(t) to -infty$、$t to -infty$ で $g(t) to +infty$
グラフの概形から、直線 $y = a$ と $y = g(t)$ の共有点の個数を調べると:
- $a > 5$ のとき:共有点1個 → 接線1本
- $a = 5$ のとき:共有点2個($t = 1$ で接する)→ 接線2本
- $4 < a < 5$ のとき:共有点3個 → 接線3本
- $a = 4$ のとき:共有点2個($t = 0$ で接する)→ 接線2本
- $a < 4$ のとき:共有点1個 → 接線1本
別解・発展
発展:接線の本数と3次関数
一般に、3次関数 $y = f(x)$ の曲線外の点から引ける接線の本数は、その点の位置によって1本または3本になります。これは、接点の $x$ 座標を $t$ としたときの方程式が3次方程式になるためです。
この問題のように $a$ の値で場合分けする問題は、茨城大学だけでなく多くの国公立大学で頻出です。グラフを正確に描く力と、極値を正しく求める計算力が問われます。
大問3:積分法とその応用(面積・体積)
問題
【第3問】
曲線 $C: y = e^x$ と直線 $l: y = e$ について、以下の問いに答えよ。
(1)曲線 $C$ と直線 $l$ の交点の座標を求めよ。
(2)曲線 $C$、直線 $l$、および $y$ 軸で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ。
(3)(2)で求めた部分を $x$ 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積 $V$ を求めよ。
解説・解法のポイント
(1)交点の座標
【解法のポイント】$e^x = e$ を解きます。
$e^x = e = e^1$ より $x = 1$
交点の座標は $boxed{(1, e)}$
(2)面積の計算
【解法のポイント】$0 leq x leq 1$ の範囲で、$y = e$ が $y = e^x$ より上にあることを確認し、その差を積分します。
$0 leq x leq 1$ のとき、$1 leq e^x leq e$ なので $e - e^x geq 0$
$$S = int_0^1 (e - e^x) dx = left[ex - e^xright]_0^1$$
$$= (e cdot 1 - e^1) - (e cdot 0 - e^0) = (e - e) - (0 - 1) = 0 + 1 = boxed{1}$$
(3)回転体の体積
【解法のポイント】$x$ 軸のまわりの回転体なので、$V = pi int_a^b y^2 dx$ の公式を使います。ただし、この問題では「囲まれた部分」を回転させるため、大きな円筒から内側の曲面を引く形になります。
回転体の体積は、直線 $y = e$ を回転させた円筒から、曲線 $y = e^x$ を回転させた部分を引きます。
$$V = pi int_0^1 e^2 dx - pi int_0^1 (e^x)^2 dx = pi int_0^1 (e^2 - e^{2x}) dx$$
$$= pi left[e^2 x - frac{1}{2}e^{2x}right]_0^1$$
$$= pi left[left(e^2 - frac{1}{2}e^2right) - left(0 - frac{1}{2}right)right]$$
$$= pi left[frac{1}{2}e^2 + frac{1}{2}right] = boxed{frac{pi(e^2 + 1)}{2}}$$
別解・発展
別解:$y$ 軸まわりの回転体として考える場合
もし問題が「$y$ 軸のまわりに回転」であれば、バームクーヘン積分(円筒殻法)を使います:
$$V = 2pi int_0^1 x(e - e^x) dx$$
この積分は部分積分を用いて計算できます。問題文をよく読んで、どちらの軸まわりかを確認することが大切です。
発展:指数関数と積分
$int e^{ax} dx = frac{1}{a}e^{ax} + C$ は基本公式ですが、試験本番では係数のミスが起きやすいです。特に $(e^x)^2 = e^{2x}$ と変形するときに指数の扱いに注意しましょう。
大問4:ベクトルと空間図形
問題
【第4問】
座標空間において、3点 $A(1, 0, 0)$、$B(0, 2, 0)$、$C(0, 0, 3)$ を考える
座標空間において、3点 $A(1, 0, 0)$、$B(0, 2, 0)$、$C(0, 0, 3)$ を考える。以下の問いに答えよ。
(1)$vec{AB}$ と $vec{AC}$ を成分で表せ。
(2)$vec{AB}$ と $vec{AC}$ のなす角 $theta$($0 leq theta leq pi$)を求めよ。
(3)三角形 $ABC$ の面積 $S$ を求めよ。
(4)原点 $O$ から平面 $ABC$ に下ろした垂線の足 $H$ の座標を求めよ。
解説・解法のポイント
(1)ベクトルの成分表示
【解法のポイント】$vec{AB} = B - A$、$vec{AC} = C - A$ で計算します。
$$vec{AB} = B - A = (0, 2, 0) - (1, 0, 0) = boxed{(-1, 2, 0)}$$
$$vec{AC} = C - A = (0, 0, 3) - (1, 0, 0) = boxed{(-1, 0, 3)}$$
(2)なす角の計算
【解法のポイント】内積の定義 $vec{a} cdot vec{b} = |vec{a}||vec{b}|costheta$ を利用します。
内積を計算:
$$vec{AB} cdot vec{AC} = (-1)(-1) + (2)(0) + (0)(3) = 1 + 0 + 0 = 1$$
各ベクトルの大きさ:
$$|vec{AB}| = sqrt{(-1)^2 + 2^2 + 0^2} = sqrt{1 + 4} = sqrt{5}$$
$$|vec{AC}| = sqrt{(-1)^2 + 0^2 + 3^2} = sqrt{1 + 9} = sqrt{10}$$
よって:
$$costheta = frac{vec{AB} cdot vec{AC}}{|vec{AB}||vec{AC}|} = frac{1}{sqrt{5} cdot sqrt{10}} = frac{1}{sqrt{50}} = frac{1}{5sqrt{2}} = frac{sqrt{2}}{10}$$
$$boxed{theta = arccosfrac{sqrt{2}}{10}}$$
(または $costheta = frac{1}{5sqrt{2}}$ と表記しても正解です)
(3)三角形の面積
【解法のポイント】外積を利用するか、$S = frac{1}{2}|vec{AB}||vec{AC}|sintheta$ を使います。
方法1:外積を利用
$vec{AB} times vec{AC}$ を計算します。
$$vec{AB} times vec{AC} = begin{vmatrix} vec{i} & vec{j} & vec{k} \ -1 & 2 & 0 \ -1 & 0 & 3 end{vmatrix}$$
$$= vec{i}(2 cdot 3 - 0 cdot 0) - vec{j}((-1) cdot 3 - 0 cdot (-1)) + vec{k}((-1) cdot 0 - 2 cdot (-1))$$
$$= vec{i}(6) - vec{j}(-3) + vec{k}(2) = (6, 3, 2)$$
外積の大きさ:
$$|vec{AB} times vec{AC}| = sqrt{6^2 + 3^2 + 2^2} = sqrt{36 + 9 + 4} = sqrt{49} = 7$$
三角形の面積:
$$S = frac{1}{2}|vec{AB} times vec{AC}| = boxed{frac{7}{2}}$$
方法2:$sintheta$ を利用
$costheta = frac{1}{5sqrt{2}}$ より:
$$sin^2theta = 1 - cos^2theta = 1 - frac{1}{50} = frac{49}{50}$$
$$sintheta = frac{7}{5sqrt{2}}$$($0 leq theta leq pi$ より $sintheta geq 0$)
$$S = frac{1}{2}|vec{AB}||vec{AC}|sintheta = frac{1}{2} cdot sqrt{5} cdot sqrt{10} cdot frac{7}{5sqrt{2}} = frac{1}{2} cdot sqrt{50} cdot frac{7}{5sqrt{2}}$$
$$= frac{1}{2} cdot 5sqrt{2} cdot frac{7}{5sqrt{2}} = frac{7}{2}$$
(4)垂線の足の座標
【解法のポイント】平面 $ABC$ の方程式を求め、原点から平面への垂線の足を計算します。
Step 1:平面の方程式を求める
平面の法線ベクトルは $vec{n} = vec{AB} times vec{AC} = (6, 3, 2)$ です。
平面 $ABC$ は点 $A(1, 0, 0)$ を通るので:
$$6(x - 1) + 3(y - 0) + 2(z - 0) = 0$$
$$6x + 3y + 2z = 6$$
Step 2:原点から平面への垂線を求める
原点 $O(0, 0, 0)$ から平面に下ろした垂線は、法線ベクトル $(6, 3, 2)$ の方向を向きます。
垂線上の点は $O + tvec{n} = (6t, 3t, 2t)$ と表せます。
この点が平面上にあるとき:
$$6(6t) + 3(3t) + 2(2t) = 6$$
$$36t + 9t + 4t = 6$$
$$49t = 6$$
$$t = frac{6}{49}$$
よって、垂線の足 $H$ の座標は:
$$H = left(6 cdot frac{6}{49}, 3 cdot frac{6}{49}, 2 cdot frac{6}{49}right) = boxed{left(frac{36}{49}, frac{18}{49}, frac{12}{49}right)}$$
別解・発展
別解(4):点と平面の距離の公式を利用
点 $(x_0, y_0, z_0)$ から平面 $ax + by + cz = d$ への距離は:
$$text{距離} = frac{|ax_0 + by_0 + cz_0 - d|}{sqrt{a^2 + b^2 + c^2}}$$
原点から平面 $6x + 3y + 2z = 6$ への距離:
$$text{距離} = frac{|0 + 0 + 0 - 6|}{sqrt{36 + 9 + 4}} = frac{6}{7}$$
この距離と、$OH$ の方向(法線方向)を使って $H$ を求めることもできます。
発展:四面体の体積
この問題の設定から、四面体 $OABC$ の体積を求めることもできます。
$$V = frac{1}{3} times S_{ABC} times OH = frac{1}{3} times frac{7}{2} times frac{6}{7} = 1$$
また、別の方法として:
$$V = frac{1}{6}|vec{OA} cdot (vec{OB} times vec{OC})| = frac{1}{6}|1 cdot (2 cdot 3)| = 1$$
どちらの方法でも同じ結果になることを確認できます。
この年度の重要テーマと対策
2019年度の出題分析
2019年度の茨城大学数学では、以下の分野が重点的に出題されました:
| 大問 | 主な分野 | 難易度 | 配点目安 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | 小問集合(極限・積分・微分・複素数) | 基本〜標準 | 25点 |
| 第2問 | 微分法の応用(極値・変曲点・接線) | 標準 | 25点 |
| 第3問 | 積分法の応用(面積・体積) | 標準 | 25点 |
| 第4問 | 空間ベクトル(内積・外積・平面) | 標準〜やや難 | 25点 |
頻出テーマと学習のポイント
1. 数学Ⅲの微分・積分【最重要】
茨城大学では、数学Ⅲの微分・積分が最も出題頻度が高いです。特に以下の内容を重点的に学習しましょう:
- 極限の計算:ロピタルの定理、テイラー展開、はさみうちの原理
- 微分の応用:極値、変曲点、グラフの概形、接線の本数
- 積分の計算:部分積分、置換積分、有理関数の積分
- 積分の応用:面積、体積(回転体)、曲線の長さ
2. 複素数平面
複素数の極形式とド・モアブルの定理は必須です。また、複素数平面上の図形問題にも対応できるようにしましょう。
- 極形式への変換(絶対値と偏角)
- ド・モアブルの定理($z^n$ の計算)
- $n$ 乗根の求め方
- 回転と拡大の幾何学的意味
3. 空間ベクトル
空間ベクトルは茨城大学で頻出です。以下の内容を確実にマスターしましょう:
- ベクトルの成分計算
- 内積(なす角、垂直条件)
- 外積(面積、法線ベクトル)
- 平面の方程式
- 点と平面の距離
4. 小問集合対策
小問集合では幅広い分野から出題されます。苦手分野を作らないことが重要です。特に以下の分野もチェックしておきましょう:
- 二次関数・二次方程式
- 三角関数の方程式・不等式
- 指数・対数関数
- 数列(等差・等比、漸化式)
- 確率(条件付き確率、期待値)
時間配分の目安
120分で4題を解くため、1題あたり30分が目安です。ただし、小問集合は20分程度で解き、残りの大問に時間を配分するのが効率的です。
| 大問 | 目標時間 | 戦略 |
|---|---|---|
| 第1問(小問集合) | 20分 | 確実に解ける問題から手をつける |
| 第2問 | 30分 | 誘導に乗って順番に解く |
| 第3問 | 30分 | 計算ミスに注意、検算の時間を確保 |
| 第4問 | 30分 | (3)まで確実に、(4)は部分点狙い |
| 見直し | 10分 | 計算ミスのチェック |
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
2019年度の出題傾向を踏まえて、類似の練習問題を3問用意しました。ぜひチャレンジしてみてください!
【練習問題1】極限と微分(難易度:標準)
問題
次の極限値を求めよ。
$$lim_{x to 0} frac{e^x - 1 - x}{x^2}$$
解答・解説
方法1:テイラー展開
$e^x = 1 + x + frac{x^2}{2!} + frac{x^3}{3!} + cdots$ より:
$$e^x - 1 - x = frac{x^2}{2} + frac{x^3}{6} + cdots$$
$$lim_{x to 0} frac{e^x - 1 - x}{x^2} = lim_{x to 0} frac{frac{x^2}{2} + O(x^3)}{x^2} = frac{1}{2}$$
方法2:ロピタルの定理
$x to 0$ で分子・分母ともに $0$ に収束($frac{0}{0}$ 型)
1回微分:$frac{e^x - 1}{2x}$(まだ $frac{0}{0}$ 型)
2回微分:$frac{e^x}{2} to frac{1}{2}$
答え:$displaystylefrac{1}{2}$
【練習問題2】積分と面積(難易度:標準)
問題
曲線 $y = x^2$ と直線 $y = 2x$ で囲まれた部分の面積を求めよ。また、この部分を $x$ 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
解答・解説
Step 1:交点を求める
$x^2 = 2x$ より $x^2 - 2x = 0$、$x(x-2) = 0$
$x = 0, 2$ 交点は $(0, 0)$ と $(2, 4)$
Step 2:面積を求める
$0 leq x leq 2$ で $2x geq x^2$ なので:
$$S = int_0^2 (2x - x^2) dx = left[x^2 - frac{x^3}{3}right]_0^2 = 4 - frac{8}{3} = frac{4}{3}$$
Step 3:体積を求める
$$V = piint_0^2 {(2x)^2 - (x^2)^2} dx = piint_0^2 (4x^2 - x^4) dx$$
$$= pileft[frac{4x^3}{3} - frac{x^5}{5}right]_0^2 = pileft(frac{32}{3} - frac{32}{5}right) = pi cdot frac{160 - 96}{15} = frac{64pi}{15}$$
答え:面積 $displaystylefrac{4}{3}$、体積 $displaystylefrac{64pi}{15}$
【練習問題3】空間ベクトル(難易度:やや難)
問題
座標空間において、4点 $O(0, 0, 0)$、$A(2, 0, 0)$、$B(0, 3, 0)$、$C(0, 0, 4)$ を頂点とする四面体 $OABC$ がある。
(1)平面 $ABC$ の方程式を求めよ。
(2)四面体 $OABC$ の体積を求めよ。
(3)頂点 $O$ から平面 $ABC$ に下ろした垂線の長さを求めよ。
解答・解説
(1)平面の方程式
$vec{AB} = (-2, 3, 0)$、$vec{AC} = (-2, 0, 4)$
法線ベクトル $vec{n} = vec{AB} times vec{AC}$:
$$vec{n} = (3 cdot 4 - 0 cdot 0, 0 cdot (-2) - (-2) cdot 4, (-2) cdot 0 - 3 cdot (-2)) = (12, 8, 6)$$
点 $A(2, 0, 0)$ を通るので:
$$12(x - 2) + 8y + 6z = 0$$
$$12x + 8y + 6z = 24$$
$$6x + 4y + 3z = 12$$
答え:$6x + 4y + 3z = 12$
(2)四面体の体積
スカラー三重積を利用:
$$V = frac{1}{6}|vec{OA} cdot (vec{OB} times vec{OC})|$$
$vec{OB} times vec{OC} = (0, 3, 0) times (0, 0, 4) = (12, 0, 0)$
$vec{OA} cdot (12, 0, 0) = (2, 0, 0) cdot (12, 0, 0) = 24$
$$V = frac{1}{6} times 24 = 4$$
答え:$4$
(3)垂線の長さ
点と平面の距離の公式より:
$$d = frac{|6 cdot 0 + 4 cdot 0 + 3 cdot 0 - 12|}{sqrt{6^2 + 4^2 + 3^2}} = frac{12}{sqrt{36 + 16 + 9}} = frac{12}{sqrt{61}}$$
有理化すると:$displaystylefrac{12sqrt{61}}{61}$
答え:$displaystylefrac{12}{sqrt{61}} = frac{12sqrt{61}}{61}$
(検算)体積の公式 $V = frac{1}{3} times S times h$ を使って確認:
三角形 $ABC$ の面積 $S = frac{1}{2}|vec{AB} times vec{AC}| = frac{1}{2}|(12, 8, 6)| = frac{1}{2}sqrt{244} = frac{sqrt{61}}{1} cdot frac{1}{2} cdot 2 = sqrt{61}$
$V = frac{1}{3} times sqrt{61} times frac{12}{sqrt{61}} = frac{12}{3} = 4$ ✓
茨城大学数学 攻略のまとめ
合格のための5つのポイント
- 数学Ⅲを最優先で対策する
微分・積分の計算力と応用力が合否を分けます。特に、極値・変曲点、面積・体積の計算は確実にできるようにしましょう。 - 小問集合で取りこぼさない
基本問題が多いので、ここでの失点は致命的です。苦手分野をなくし、どの分野からも確実に得点できるようにしましょう。 - 計算ミスを減らす
茨城大学の問題は計算量が多いです。普段から検算の習慣をつけ、試験本番でも見直しの時間を確保しましょう。 - 記述力を磨く
途中式や論述をしっかり書くことで、部分点を稼ぐことができます。普段から丁寧に解答を書く練習をしましょう。 - 過去問で時間配分を練習する
120分で4題を解く練習を繰り返し、本番でも落ち着いて解けるようにしましょう。
おすすめ参考書・問題集
- 基礎固め:『青チャート』『基礎問題精講』
- 標準演習:『標準問題精講』『1対1対応の演習』
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受講生の声
茨城大学 工学部 合格 Aさん(茨城県立高校出身)
「高2の冬まで数学が大の苦手で、模試では偏差値45程度でした。数強塾に入塾してから、藤原先生の分かりやすい解説のおかげで、数学の面白さに目覚めました。特に微分・積分の単元では、なぜその公式が成り立つのかから丁寧に教えていただき、応用問題も解けるようになりました。最終的に偏差値60を超え、第一志望の茨城大学工学部に合格できました!」
茨城大学 理学部 合格 Bさん(私立高校出身)
「部活が忙しくて塾に通う時間がなかったのですが、オンラインで受講できる数強塾を見つけて入塾しました。自分のペースで学習を進められるので、部活と勉強の両立ができました。過去問対策では、茨城大学の出題傾向に合わせた指導をしていただき、本番でも落ち着いて解くことができました。」
茨城大学 教育学部 合格 Cさん(茨城県立高校出身)
「数学は好きだけど、記述式の答案の書き方が分からず、模試でなかなか点数が伸びませんでした。日本数学塾では、答案の書き方から丁寧に指導していただき、部分点を取るコツも教えてもらいました。おかげで本番では自信を持って解答でき、合格することができました!」
よくある質問
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- A. はい、もちろんです。茨城大学に限らず、全国の国公立大学・私立大学の数学対策に対応しています。志望校に合わせた対策を行いますので、お気軽にご相談ください。
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- A. はい、高校1年生から受講可能です。早い段階から受験を意識した学習を始めることで、余裕を持って入試に臨むことができます。学校の定期テスト対策も行っています。
- Q. 授業の振替はできますか?
- A. はい、事前にご連絡いただければ振替可能です。部活や学校行事で忙しい方も、柔軟に対応いたします。
- Q. 料金体系を教えてください。
- A. 詳細な料金については、数強塾公式サイトまたは日本数学塾公式サイトをご確認ください。無料体験時に詳しくご説明いたします。
最後に ― 藤原進之介からのメッセージ
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます!
茨城大学の数学は、基本をしっかり固めれば必ず攻略できます。大切なのは、「なぜそうなるのか」を理解しながら学ぶこと、そして地道に演習を重ねることです。
受験勉強は孤独な戦いになりがちですが、一人で悩まないでください。分からないことがあれば、すぐに質問する。つまずいたら、立ち止まって基礎に戻る。そうやって一歩一歩進んでいけば、必ずゴールにたどり着けます。
私たち数強塾・日本数学塾は、皆さんの「分からない」を「分かる」に、「できない」を「できる」に変えるお手伝いをします。茨城大学合格という目標に向かって、一緒に頑張りましょう!
数強塾・日本数学塾 講師
藤原進之介
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この記事は2025年に作成されました。最新の入試情報は茨城大学公式サイトでご確認ください。
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