佐賀大学 2013年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
佐賀大学 2013年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
こんにちは。数強塾グループの藤原進之介です。
今回は、佐賀大学2013年度の数学入試問題を徹底解説します。この大学の数学は「標準レベル」が中心で、基礎をしっかり身につけることが合格への道。難問というより、基本概念の理解度を問う良問ばかりなんです。
この記事を読むと、各大問の「どの公式・定理を使うのか」「なぜそう解くのか」が明確になり、本番での得点力が大きく上がります。一緒に進んでいきましょう!
佐賀大学の数学ってどんな試験?
試験形式と特徴
- 大問数:4問
- 時間:60分(学部によって異なる場合あり)
- 難易度:標準レベル~やや易
- 出題傾向:計算力よりも「理解度」を重視
佐賀大学の数学は、ちょうど料理の「基本調理技術」を確認するような試験です。難しいフレンチ料理を作るのではなく、たまごかけご飯を完璧に作れるか、その丁寧さと理解度を見ているんです。
特に重要な分野:
- 数と式(因数分解、対称式)
- 図形と方程式(ベクトル、円と直線)
- 関数と微積分(極値、面積計算)
- 確率・数列(漸化式、シグマ公式)
🧑 生徒:「佐賀大学は基礎が大事なんですね。どこから勉強を始めたらいいですか?」
👨🏫 藤原先生:「まずは『青チャート』や『フォーカスゴールド』で基本例題を完璧にしていこう。そしたら『標準問題精講』で標準レベルを固めるんだ。この大学は『基本→標準』のレール通りで確実に得点できる設計だよ。」
2013年度 全4問 徹底解説
大問1:方程式と方程式体系の融合
【問題文】
(1)
$a + \frac{1}{a} = b + \frac{1}{b}$ が成り立つとき、$a$を$b$を用いて表せ。
(2)
$x + \frac{1}{x} = \frac{y}{8} + \frac{8}{y} = \frac{x+y}{y} + \frac{y}{x}$ を満たす実数 $x, y$ の組をすべて求めよ。
【解法ポイント】
- ステップ①:両式が共通の形をしていることに気づく
- ステップ②:対称式の性質を利用して、$a=b$ または $a=\frac{1}{b}$ を導く
- ステップ③:それぞれの場合を分けて、条件を整理する
- ステップ④:実数解の存在条件を確認する
【解説】
(1) の解答
与式 $a + \frac{1}{a} = b + \frac{1}{b}$ の両辺に $ab$($a,b \neq 0$)をかけます:
移項して整理:
$$a^2b - ab^2 = a - b$$
$$ab(a-b) - (a-b) = 0$$
$$(a-b)(ab-1) = 0$$
したがって:
$$\boxed{a = b \text{ または } a = \frac{1}{b}}$$
このように因数分解の形で結論が出るのが、この問題の美しさですね。実は、この形は「対称式」の典型例です。
(2) の解答
与式から:
- 左:$x + \frac{1}{x} = \frac{y}{8} + \frac{8}{y}$ ... ①
- 中:$\frac{y}{8} + \frac{8}{y} = \frac{x+y}{y} + \frac{y}{x}$ ... ②
①と(1)の結果から $x = \frac{y}{8}$ または $x = \frac{8}{y}$
②を整理すると:
$$\frac{x+y}{y} + \frac{y}{x} = \frac{x}{y} + 1 + \frac{y}{x}$$
つまり $1 = 0$?いえ、これは再整理が必要です。(1)の結果を②に適用すると:
$y = 1$ または $y = x^2$ ... ③
[I] $x = \frac{y}{8}$ のとき
③より:
- $y=1 \Rightarrow x=\frac{1}{8}$
- $y=8x \Rightarrow 8x = x^2 \Rightarrow x=8$ (∵ $x \neq 0$)
したがって $(x,y) = \left(\frac{1}{8}, 1\right), (8, 64)$
[II] $x = \frac{8}{y}$ のとき
③より:
- $y=1 \Rightarrow x=8$
- $xy=8$ かつ $x^2=8 \Rightarrow x=2\sqrt{2}$? いや、$x^3=8 \Rightarrow x=2$
したがって $(x,y) = (8, 1), (2, 4)$
この問題は、複数の条件を同時に満たす値を見つけるスキルの好い訓練になります。検算は必須ですよ!
大問2:確率と倍数判定(文化教育学部)
【問題文】
サイコロを4回振って出た目を順に $a, b, c, d$ とし、
$$N = 1000a + 100b + 10c + d, \quad M = 1000d + 100c + 10b + a$$
と定める。
(1)
$N - M$ は9の倍数であることを示せ。
(2)
$N - M$ が18の倍数となる確率を求めよ。
(3)
$N - M$ が37の倍数となる確率を求めよ。
【解法ポイント】
- 定理:合同式(modular arithmetic)と倍数判定法
- 9の倍数判定:各桁の和が9の倍数
- 18 = 9 × 2:9の倍数であり、かつ2の倍数
- 互いに素な因数分解を活用
【解説】
(1) の証明
$$N - M = (1000a + 100b + 10c + d) - (1000d + 100c + 10b + a)$$
$$= 999a + 90b - 90c - 999d$$
$$= 9(111a + 10b - 10c - 111d)$$
$9$ で割り切れるため、$N-M$ は9の倍数 ▢
(2) 18の倍数となる確率
(1)より $N-M$ はすでに9の倍数。さらに2の倍数であれば18の倍数です。
したがって $a+d$ が偶数($a,d$ の偶奇が一致)である確率:
- $a,d$ ともに偶数:$\frac{3}{6} \times \frac{3}{6} = \frac{1}{4}$
- $a,d$ ともに奇数:$\frac{3}{6} \times \frac{3}{6} = \frac{1}{4}$
(3) 37の倍数となる確率
$999 = 27 \times 37$ より:
$$N-M \equiv 90(b-c) \pmod{37}$$
$\gcd(90, 37) = 1$ だから $N-M \equiv 0 \pmod{37} \iff b-c \equiv 0 \pmod{37}$
$1 \leq b, c \leq 6$ のため、$b - c = 0$ のみ(つまり $b=c$):
この問題は互いに素性を活用した倍数判定の良い例です。「何が自由か」を見極めることが鍵!
🧑 生徒:「なぜ $\gcd(90,37)=1$ で『$b-c$ が37の倍数』と同値になるんですか?」
👨🏫 藤原先生:「それはね、ベズー恒等式の考え方だ。$90 \times k \equiv 0 \pmod{37}$ のとき、90と37が互いに素なら、$k \equiv 0 \pmod{37}$ が確定するんだよ。つまり『90倍しても37で割り切れない』から、$b-c$ 自体が37の倍数でなきゃダメってわけ。」
大問3:古典的なアルゴリズムの解析(文化教育学部)
【問題文】
「$n \leq \sqrt{11} < n+1$ が成り立つような整数 $n$ を見つけよ。」という問題に対して以下の答案がある。この答案の過程を詳しく説明せよ。
【答案】
まず、$\sqrt{11}^2 = 11$ から奇数を小さい順に引いていく。つまり、
$$11 - 1 = 10, \quad 10 - 3 = 7, \quad 7 - 5 = 2$$
となり、これ以上引くと負の数になるからここで計算を止める。結局、奇数を3回引いたので、$n = 3$ となる。
【解説】
この答案は、パーフェクトスクアアルゴリズム(完全平方数の発見)に基づいています。
原理:
$$\sum_{k=1}^{n} (2k-1) = n^2$$
つまり、「最初の $n$ 個の奇数の和は $n^2$」です。
逆方向で考える:11から奇数を順に引くことは、「11から $n^2$ 以下の部分を減らしていく」という操作です。
$$11 - 1 = 10 = 11 - 1^2$$
$$10 - 3 = 7 = 11 - (1+3)$$
$$7 - 5 = 2 = 11 - (1+3+5)$$
ここで $1 + 3 + 5 = 3^2 = 9$ なので、$11 - 9 = 2$ が残ります。
目的の式との関係:
$$n^2 \leq 11 < (n+1)^2$$
$$3^2 \leq 11 < 4^2$$
$$9 \leq 11 < 16 \quad ✓$$
したがって $n = 3$ となり、$3 \leq \sqrt{11} < 4$ が確定します。
この答案の美しさは、二乗根を引き算で見つける古典的手法を示していることです。電卓がなかった時代の計算方法として、数学的に優れています!
大問4:円と放物線の接触問題(文化教育学部・農学部)
【問題文】
点 $(0, a)$ を中心とする半径 $r$ の円 $C$ と放物線 $F: y = x^2$ を考える($a > 0$)。
(1)
円 $C$ と放物線 $F$ が点 $(b, b^2)$($b > 0$)で同じ接線を持つとする。このとき、$C$ の中心と点 $(b, b^2)$ を結ぶ直線の傾きを $b$ を用いて表せ。また、$r$ を $b$ を用いて表せ。
(2)
(1)において $r = 1$ とする。このとき、$C$ と $F$ で囲まれた図形の面積 $S$ を求めよ。
(3)
$C$ と $F$ の共有点が原点のみであるための $r$ の条件を求めよ。
【解法ポイント】
- 接線条件:曲線上の点での接線の傾きが等しい
- 法線ベクトル:円の中心から接点への直線は、接線に垂直
- 判別式:共有点の個数判定
【解説】
(1) 接線と半径の関係
放物線
👨🏫 この記事を書いた人:藤原進之介
**藤原進之介**(数強塾グループ代表)
Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。
**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)
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