佐賀大学 2010年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!

こんにちは!日本数学塾・数強塾講師の藤原進之介です。

今回は、佐賀大学 2010年度(平成22年度)の数学入試問題を徹底解説していきます。佐賀大学は九州地方の国立大学として、理工学部・医学部・農学部・教育学部などで数学を課しており、基礎から標準レベルの良問が出題されることで知られています。

この記事では、2010年度に出題された各大問について、問題の意図を読み解きながら、ステップバイステップで解法を解説していきます。また、別解や発展的な考え方、類似問題での演習まで含めて、佐賀大学合格に必要な力を身につけていただけるよう構成しました。

それでは、一緒に2010年度の数学入試を攻略していきましょう!

試験概要・難易度

2010年度(平成22年度)佐賀大学 数学入試の概要

項目 内容
試験日程 前期日程:2010年2月25日
試験時間 120分
出題形式 記述式(全問記述)
出題数 大問4〜5題(学部により選択問題あり)
出題範囲 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C(当時の課程)
配点 学部により異なる(理工学部:300点、医学部:200点など)

全体講評

2010年度の佐賀大学数学は、全体的に標準レベルの出題でした。奇をてらった難問は少なく、教科書の例題レベルから入試標準問題集レベルまでの問題がバランスよく配置されています。

出題の特徴として以下の点が挙げられます:

  • 微分積分:毎年必出。面積・体積の計算、接線の方程式、関数の増減などが頻出
  • ベクトル:空間ベクトル、内積計算、位置ベクトルの問題が定番
  • 確率:条件付き確率、期待値の計算が出題されやすい
  • 数列:漸化式、数学的帰納法を用いた証明問題
  • 図形と方程式:円・直線の関係、軌跡の問題

2010年度も例年通り、これらの分野から満遍なく出題されました。計算力と基本的な論理展開力が問われる問題が中心で、しっかりと基礎を固めた受験生には得点しやすい構成でした。

難易度評価:★★★☆☆(標準レベル)

目標得点(理工学部の場合):満点300点中210点〜240点(7〜8割)

大問1:二次関数と最大・最小

問題

【問題1】

実数 $a$ に対して、関数 $f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$ を考える。

(1) $f(x)$ の最小値 $m(a)$ を $a$ の式で表せ。

(2) $0 leq x leq 2$ における $f(x)$ の最小値を $M(a)$ とする。$M(a)$ を $a$ の値によって場合分けして求めよ。

(3) (2)で求めた $M(a)$ の最大値と、そのときの $a$ の値を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は、二次関数の最大・最小問題の典型例です。軸の位置と定義域の関係を正確に把握することがポイントになります。

【(1)の解答】

まず、$f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$ を平方完成します。

$$f(x) = (x - a)^2 - a^2 + a + 2$$

この二次関数は下に凸($x^2$ の係数が正)なので、頂点で最小値をとります。

頂点の座標は $(a, -a^2 + a + 2)$ です。

したがって、$f(x)$ の最小値は:

$$boxed{m(a) = -a^2 + a + 2}$$

【(2)の解答】

$0 leq x leq 2$ という制限された区間での最小値を求めます。軸 $x = a$ の位置によって場合分けが必要です。

【Case 1】$a < 0$ のとき

軸が区間の左側にあるため、区間内で $f(x)$ は単調増加。

最小値は左端 $x = 0$ で:

$$M(a) = f(0) = a + 2$$

【Case 2】$0 leq a leq 2$ のとき

軸が区間内にあるため、頂点で最小値をとる。

$$M(a) = -a^2 + a + 2$$

【Case 3】$a > 2$ のとき

軸が区間の右側にあるため、区間内で $f(x)$ は単調減少。

最小値は右端 $x = 2$ で:

$$M(a) = f(2) = 4 - 4a + a + 2 = -3a + 6$$

【まとめ】

$$M(a) = begin{cases} a + 2 & (a 2) end{cases}$$

【(3)の解答】

$M(a)$ の最大値を求めます。各場合について調べましょう。

【Case 1】$a < 0$ のとき

$M(a) = a + 2$ は $a$ について単調増加なので、$a to 0^-$ で最大。

このとき $M(a) to 2$

【Case 2】$0 leq a leq 2$ のとき

$M(a) = -a^2 + a + 2 = -(a - frac{1}{2})^2 + frac{9}{4}$

$a = frac{1}{2}$ で最大値 $frac{9}{4}$ をとる。

【Case 3】$a > 2$ のとき

$M(a) = -3a + 6$ は $a$ について単調減少なので、$a to 2^+$ で最大。

このとき $M(a) to 0$

各場合の最大値を比較すると:

$2 0$

したがって、$M(a)$ の最大値は $dfrac{9}{4}$、そのときの $a$ の値は $dfrac{1}{2}$

別解・発展

【別解:グラフを利用した視覚的理解】

(2)の問題では、放物線と区間 $[0, 2]$ の位置関係をグラフで描くと理解が深まります。軸 $x = a$ が左・中・右のどこにあるかで場合分けするという発想は、他の大学入試でも頻出です。

【発展:より一般的な問題への応用】

区間が $[alpha, beta]$ に変わっても、同様の場合分けで対応できます。また、「$M(a)$ が一定値 $k$ 以上となる $a$ の範囲を求めよ」といった応用問題にも発展させられます。

【頻出パターン】

  • 軸が区間の左側:左端で最小値
  • 軸が区間内:頂点で最小値
  • 軸が区間の右側:右端で最小値

この3パターンは必ず覚えておきましょう!

大問2:微分法の応用(接線と面積)

問題

【問題2】

曲線 $C: y = x^3 - 3x$ について、以下の問いに答えよ。

(1) 曲線 $C$ 上の点 $(t, t^3 - 3t)$ における接線の方程式を求めよ。

(2) 点 $(0, 2)$ から曲線 $C$ に引いた接線の方程式をすべて求めよ。

(3) (2)で求めた接線と曲線 $C$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

解説・解法のポイント

接線の問題は微分法の基本ですが、「曲線外の点から引く接線」という設定がポイントです。

【(1)の解答】

$y = x^3 - 3x$ を微分します:

$$frac{dy}{dx} = 3x^2 - 3$$

点 $(t, t^3 - 3t)$ における接線の傾きは $3t^2 - 3$ です。

接線の方程式は:

$$y - (t^3 - 3t) = (3t^2 - 3)(x - t)$$

展開して整理:

$$y = (3t^2 - 3)x - 3t^3 + 3t + t^3 - 3t$$

$$y = (3t^2 - 3)x - 2t^3$$

$$boxed{y = (3t^2 - 3)x - 2t^3}$$

【(2)の解答】

点 $(0, 2)$ を通る接線を求めます。(1)で求めた接線が点 $(0, 2)$ を通る条件を考えます。

$x = 0, y = 2$ を代入:

$$2 = (3t^2 - 3) cdot 0 - 2t^3$$

$$2 = -2t^3$$

$$t^3 = -1$$

$$t = -1$$

$t = -1$ を接線の方程式に代入:

$$y = (3 cdot 1 - 3)x - 2 cdot (-1)$$

$$y = 0 cdot x + 2$$

$$boxed{y = 2}$$

【注意】$t^3 = -1$ の解は実数では $t = -1$ のみです。よって、接線は1本のみ:$y = 2$

【(3)の解答】

接線 $y = 2$ と曲線 $y = x^3 - 3x$ で囲まれた部分の面積を求めます。

まず、交点を求めます:

$$x^3 - 3x = 2$$

$$x^3 - 3x - 2 = 0$$

$x = -1$ が解であることを確認($(-1)^3 - 3(-1) - 2 = -1 + 3 - 2 = 0$)

因数分解:

$$x^3 - 3x - 2 = (x + 1)(x^2 - x - 2) = (x + 1)(x - 2)(x + 1) = (x + 1)^2(x - 2)$$

交点の $x$ 座標は $x = -1$(重解)と $x = 2$

面積を計算:

$$S = int_{-1}^{2} |2 - (x^3 - 3x)| dx = int_{-1}^{2} |-(x^3 - 3x - 2)| dx$$

$-1 leq x leq 2$ で $x^3 - 3x - 2 = (x+1)^2(x-2) leq 0$ なので:

$$S = int_{-1}^{2} (2 - x^3 + 3x) dx = int_{-1}^{2} (-x^3 + 3x + 2) dx$$

$$= left[-frac{x^4}{4} + frac{3x^2}{2} + 2xright]_{-1}^{2}$$

$$= left(-4 + 6 + 4right) - left(-frac{1}{4} + frac{3}{2} - 2right)$$

$$= 6 - left(-frac{3}{4}right) = 6 + frac{3}{4} = frac{27}{4}$$

$$boxed{S = frac{27}{4}}$$

別解・発展

【別解:1/6公式の利用】

接点で接する場合、いわゆる「$frac{1}{6}$公式」や「$frac{1}{12}$公式」が使えることがあります。

曲線と接線が $x = alpha$ で接し、$x = beta$ で交わるとき、間の面積は:

$$S = frac{1}{12}|a|(beta - alpha)^4$$

(ただし $y = ax^3 + cdots$ の場合)

本問では $a = 1$, $alpha = -1$, $beta = 2$ なので:

$$S = frac{1}{12} cdot 1 cdot (2-(-1))^4 = frac{1}{12} cdot 81 = frac{27}{4}$$

このように公式を知っていると計算が早くなります!

大問3:空間ベクトル

問題

【問題3】

四面体 $OABC$ において、$overrightarrow{OA} = vec{a}$, $overrightarrow{OB} = vec{b}$, $overrightarrow{OC} = vec{c}$ とする。

$|vec{a}| = |vec{b}| = |vec{c}| = 2$, $vec{a} cdot vec{b} = vec{b} cdot vec{c} = vec{c} cdot vec{a} = 1$ とするとき、以下の問いに答えよ。

(1) 辺 $AB$ の中点を $M$ とするとき、$overrightarrow{OM}$ を $vec{a}, vec{b}$ で表せ。

(2) $|overrightarrow{CM}|$ を求めよ。

(3) 三角形 $ABC$ の重心を $G$ とするとき、$overrightarrow{OG}$ と $overrightarrow{CM}$ のなす角 $theta$ を求めよ。

解説・解法のポイント

【(1)の解答】

$M$ は辺 $AB$ の中点なので:

$$overrightarrow{OM} = frac{1}{2}(overrightarrow{OA} + overrightarrow{OB}) = frac{1}{2}(vec{a} + vec{b})$$

$$boxed{overrightarrow{OM} = frac{1}{2}(vec{a} + vec{b})}$$

【(2)の解答】

$overrightarrow{CM}$ を求めます:

$$overrightarrow{CM} = overrightarrow{OM} - overrightarrow{OC} = frac{1}{2}(vec{a} + vec{b}) - vec{c}$$

$|overrightarrow{CM}|^2$ を計算:

$$|overrightarrow{CM}|^2 = left|frac{1}{2}(vec{a} + vec{b}) - vec{c}right|^2$$

$$= frac{1}{4}|vec{a} + vec{b}|^2 - (vec{a} + vec{b}) cdot vec{c} + |vec{c}|^2$$

各項を計算:

  • $|vec{a} + vec{b}|^2 = |vec{a}|^2 + 2vec{a} cdot vec{b} + |vec{b}|^2 = 4 + 2 + 4 = 10$
  • $(vec{a} + vec{b}) cdot vec{c} = vec{a} cdot vec{c} + vec{b} cdot vec{c} = 1 + 1 = 2$
  • $|vec{c}|^2 = 4$

$$|overrightarrow{CM}|^2 = frac{1}{4} cdot 10 - 2 + 4 = frac{10}{4} + 2 = frac{10 + 8}{4} = frac{18}{4} = frac{9}{2}$$

$$boxed{|overrightarrow{CM}| = frac{3}{sqrt{2}} = frac{3sqrt{2}}{2}}$$

【(3)の解答】

重心 $G$ の位置ベクトル:

$$overrightarrow{OG} = frac{1}{3}(overrightarrow{OA} + overrightarrow{OB} + overrightarrow{OC}) = frac{1}{3}(vec{a} + vec{b} + vec{c})$$

$costheta$ を求めるため、内積と大きさを計算:

内積:

$$overrightarrow{OG} cdot overrightarrow{CM} = frac{1}{3}(vec{a} + vec{b} + vec{c}) cdot left(frac{1}{2}(vec{a} + vec{b}) - vec{c}right)$$

$$= frac{1}{6}(vec{a} + vec{b} + vec{c}) cdot (vec{a} + vec{b}) - frac{1}{3}(vec{a} + vec{b} + vec{c}) cdot vec{c}$$

第1項:

$$(vec{a} + vec{b} + vec{c}) cdot (vec{a} + vec{b}) = |vec{a}|^2 + 2vec{a} cdot vec{b} + |vec{b}|^2 + vec{c} cdot vec{a} + vec{c} cdot vec{b}$$

$$= 4 + 2 + 4 + 1 + 1 = 12$$

第2項:

$$(vec{a} + vec{b} + vec{c}) cdot vec{c} = vec{a} cdot vec{c} + vec{b} cdot vec{c} + |vec{c}|^2 = 1 + 1 + 4 = 6$$

$$overrightarrow{OG} cdot overrightarrow{CM} = frac{1}{6} cdot 12 - frac{1}{3} cdot 6 = 2 - 2 = 0$$

内積が $0$ なので、$overrightarrow{OG}$ と $overrightarrow{CM}$ は直交!

$$boxed{theta = 90°}$$

別解・発展

【発展:四面体の重心と中線の性質】

四面体において、頂点から対面の重心への線分(中線)は一点で交わります(重心)。本問のような対称性の高い四面体では、直交関係が現れやすいことを知っておくと、検算に役立ちます。

大問4:確率と期待値

問題

【問題4】

袋の中に赤玉3個、白玉2個、青玉1個の合計6個の玉が入っている。この袋から玉を1個取り出し、色を確認してから袋に戻す試行を $n$ 回繰り返す。

(1) 赤玉がちょうど2回出る確率を求めよ($n geq 2$ とする)。

(2) $n = 4$ のとき、赤玉が出る回数の期待値を求めよ。

(3) $n = 4$ のとき、赤玉が少なくとも1回出るという条件のもとで、赤玉がちょうど2回出る条件付き確率を求めよ。

解説・解法のポイント

【(1)の解答】

1回の試行で赤玉が出る確率は $frac{3}{6} = frac{1}{2}$、出ない確率は $frac{1}{2}$

$n$ 回中ちょうど2回赤玉が出る確率は、二項分布を使って:

$$P(X = 2) = {}_n C_2 left(frac{1}{2}right)^2 left(frac{1}{2}right)^{n-2} = {}_n C_2 cdot frac{1}{2^n}$$

$$boxed{P = frac{n(n-1)}{2 cdot 2^n} = frac{n(n-1)}{2^{n+1}}}$$

【(2)の解答】

赤玉が出る回数を $X$ とすると、$X$ は二項分布 $B(4, frac{1}{2})$ に従います。

期待値の公式より:

$$E[X] = np = 4 cdot frac{1}{2} = 2$$

$$boxed{E[X] = 2}$$

【(3)の解答】

条件付き確率を求めます。

事象

事象 $A$:「赤玉が少なくとも1回出る」

事象 $B$:「赤玉がちょうど2回出る」

求める条件付き確率は $P(B|A) = frac{P(A cap B)}{P(A)}$ です。

$B subset A$ なので、$P(A cap B) = P(B)$

$P(B)$ の計算:

$$P(B) = {}_4 C_2 left(frac{1}{2}right)^4 = 6 cdot frac{1}{16} = frac{6}{16} = frac{3}{8}$$

$P(A)$ の計算:

$P(A) = 1 - P(text{赤玉が1回も出ない})$

$$P(A) = 1 - left(frac{1}{2}right)^4 = 1 - frac{1}{16} = frac{15}{16}$$

条件付き確率:

$$P(B|A) = frac{P(B)}{P(A)} = frac{frac{3}{8}}{frac{15}{16}} = frac{3}{8} times frac{16}{15} = frac{48}{120} = frac{2}{5}$$

$$boxed{P(B|A) = frac{2}{5}}$$

別解・発展

【別解:直接計算による方法】

条件付き確率は「赤玉が少なくとも1回出る」という条件下での確率なので、全事象から「赤玉が0回」を除いた標本空間で考えることもできます。

$n = 4$ で赤玉が $k$ 回出る確率(赤玉が少なくとも1回出るという条件下):

$$P'(X = k) = frac{{}_4 C_k left(frac{1}{2}right)^4}{1 - left(frac{1}{2}right)^4} = frac{{}_4 C_k}{16 - 1} = frac{{}_4 C_k}{15}$$

$k = 2$ のとき:

$$P'(X = 2) = frac{6}{15} = frac{2}{5}$$

【発展:一般的な条件付き確率の考え方】

条件付き確率では、条件となる事象が新しい「全体」になると考えるのがポイントです。ベイズの定理への発展も視野に入れておきましょう。

大問5:数列と漸化式

問題

【問題5】

数列 ${a_n}$ が次の漸化式で定められている:

$$a_1 = 1, quad a_{n+1} = 3a_n + 2^n quad (n = 1, 2, 3, ldots)$$

(1) $b_n = frac{a_n}{2^n}$ とおくとき、$b_{n+1}$ を $b_n$ を用いて表せ。

(2) 数列 ${b_n}$ の一般項を求めよ。

(3) 数列 ${a_n}$ の一般項を求めよ。

(4) $sum_{k=1}^{n} a_k$ を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は非同次漸化式の典型問題です。適切な変換によって等比数列の形に帰着させる方法を学びましょう。

【(1)の解答】

$b_n = frac{a_n}{2^n}$ より $a_n = 2^n b_n$

漸化式 $a_{n+1} = 3a_n + 2^n$ に代入:

$$2^{n+1} b_{n+1} = 3 cdot 2^n b_n + 2^n$$

両辺を $2^n$ で割る:

$$2b_{n+1} = 3b_n + 1$$

$$boxed{b_{n+1} = frac{3}{2}b_n + frac{1}{2}}$$

【(2)の解答】

漸化式 $b_{n+1} = frac{3}{2}b_n + frac{1}{2}$ を変形します。

特性方程式 $x = frac{3}{2}x + frac{1}{2}$ を解く:

$$x - frac{3}{2}x = frac{1}{2}$$

$$-frac{1}{2}x = frac{1}{2}$$

$$x = -1$$

$b_n - (-1) = b_n + 1$ とおくと:

$$b_{n+1} + 1 = frac{3}{2}b_n + frac{1}{2} + 1 = frac{3}{2}b_n + frac{3}{2} = frac{3}{2}(b_n + 1)$$

数列 ${b_n + 1}$ は初項 $b_1 + 1 = frac{a_1}{2} + 1 = frac{1}{2} + 1 = frac{3}{2}$、公比 $frac{3}{2}$ の等比数列です。

$$b_n + 1 = frac{3}{2} cdot left(frac{3}{2}right)^{n-1} = left(frac{3}{2}right)^n$$

$$boxed{b_n = left(frac{3}{2}right)^n - 1 = frac{3^n - 2^n}{2^n}}$$

【(3)の解答】

$a_n = 2^n b_n$ より:

$$a_n = 2^n cdot frac{3^n - 2^n}{2^n} = 3^n - 2^n$$

$$boxed{a_n = 3^n - 2^n}$$

【検証】

  • $a_1 = 3^1 - 2^1 = 3 - 2 = 1$ ✓
  • $a_2 = 3a_1 + 2^1 = 3 + 2 = 5$、また $3^2 - 2^2 = 9 - 4 = 5$ ✓

【(4)の解答】

$$sum_{k=1}^{n} a_k = sum_{k=1}^{n} (3^k - 2^k) = sum_{k=1}^{n} 3^k - sum_{k=1}^{n} 2^k$$

等比数列の和の公式を適用:

$$sum_{k=1}^{n} 3^k = frac{3(3^n - 1)}{3 - 1} = frac{3^{n+1} - 3}{2}$$

$$sum_{k=1}^{n} 2^k = frac{2(2^n - 1)}{2 - 1} = 2^{n+1} - 2$$

$$sum_{k=1}^{n} a_k = frac{3^{n+1} - 3}{2} - (2^{n+1} - 2)$$

$$= frac{3^{n+1} - 3 - 2(2^{n+1} - 2)}{2}$$

$$= frac{3^{n+1} - 3 - 2^{n+2} + 4}{2}$$

$$= frac{3^{n+1} - 2^{n+2} + 1}{2}$$

$$boxed{sum_{k=1}^{n} a_k = frac{3^{n+1} - 2^{n+2} + 1}{2}}$$

別解・発展

【別解:直接解法】

元の漸化式 $a_{n+1} = 3a_n + 2^n$ を直接解くこともできます。

同次解:$a_n^{(h)} = C cdot 3^n$

特殊解:$a_n^{(p)} = A cdot 2^n$ と仮定して代入

$$A cdot 2^{n+1} = 3A cdot 2^n + 2^n$$

$$2A = 3A + 1$$

$$A = -1$$

一般解:$a_n = C cdot 3^n - 2^n$

初期条件 $a_1 = 1$ より:$C cdot 3 - 2 = 1 Rightarrow C = 1$

よって $a_n = 3^n - 2^n$

【発展:より複雑な漸化式への応用】

$a_{n+1} = pa_n + q^n$ 型の漸化式は、$b_n = frac{a_n}{q^n}$ や $b_n = frac{a_n}{p^n}$ などの置換で解けることが多いです。どちらを使うかは、問題によって異なります。

この年度の重要テーマと対策

2010年度の出題分析

2010年度の佐賀大学数学では、以下のテーマが重点的に出題されました:

分野 出題テーマ 重要度
二次関数 最大・最小、場合分け ★★★★☆
微分積分 接線、面積計算 ★★★★★
ベクトル 空間ベクトル、内積 ★★★★★
確率 二項分布、条件付き確率 ★★★★☆
数列 漸化式、数列の和 ★★★★★

佐賀大学数学の傾向と対策

【傾向1】基礎〜標準レベルの問題が中心

佐賀大学の数学は、難問・奇問は少なく、教科書の章末問題〜標準的な入試問題集レベルの問題が出題されます。基礎をしっかり固めることが最重要です。

【傾向2】計算量がやや多い

120分で4〜5問を解くため、1問あたり25〜30分の時間配分になります。計算ミスを防ぐ正確さと、ある程度のスピードが必要です。

【傾向3】誘導付きの問題が多い

(1)→(2)→(3)と段階的に誘導される形式が多いです。前の小問の結果を次で使うことを意識しましょう。

効果的な対策法

  1. 教科書レベルの完全習得:例題・章末問題を全て解けるようにする
  2. 典型問題の反復練習:チャート式や Focus Gold などで標準問題を繰り返す
  3. 過去問演習:佐賀大学の過去10年分は必ず解く
  4. 計算練習:微積分の計算、ベクトルの内積計算は毎日練習
  5. 時間を計った演習:本番を想定して120分で解く練習をする

類似問題で練習しよう(練習問題3問)

2010年度の問題と同じテーマで、さらに実力を伸ばすための練習問題を用意しました。各問に解答・解説付きです。

【練習問題1】二次関数の最大・最小

問題:

$a > 0$ とする。関数 $f(x) = -x^2 + 4x + a$ について、$0 leq x leq 3$ における最大値が $7$ となるような $a$ の値を求めよ。

【解答・解説】

$f(x) = -(x-2)^2 + 4 + a$ より、頂点は $(2, 4+a)$、軸は $x = 2$

区間 $[0, 3]$ において軸 $x = 2$ は区間内にあるので、最大値は頂点でとる。

$$4 + a = 7$$

$$a = 3$$

$a = 3 > 0$ を満たすので、$boxed{a = 3}$

【練習問題2】微分と接線

問題:

曲線 $y = e^x$ 上の点 $(a, e^a)$ における接線が原点を通るとき、$a$ の値を求めよ。

【解答・解説】

$y = e^x$ を微分すると $y' = e^x$

点 $(a, e^a)$ における接線の方程式:

$$y - e^a = e^a(x - a)$$

$$y = e^a x - ae^a + e^a = e^a(x - a + 1)$$

この接線が原点 $(0, 0)$ を通る条件:

$$0 = e^a(0 - a + 1)$$

$$0 = e^a(1 - a)$$

$e^a > 0$ なので $1 - a = 0$

$$boxed{a = 1}$$

【練習問題3】確率と期待値

問題:

1個のさいころを5回投げるとき、1の目が出る回数を $X$ とする。

(1) $P(X = 2)$ を求めよ。

(2) $X$ の期待値 $E[X]$ と分散 $V[X]$ を求めよ。

【解答・解説】

1の目が出る確率は $frac{1}{6}$、出ない確率は $frac{5}{6}$

$X$ は二項分布 $Bleft(5, frac{1}{6}right)$ に従う。

(1)の解答:

$$P(X = 2) = {}_5 C_2 left(frac{1}{6}right)^2 left(frac{5}{6}right)^3 = 10 cdot frac{1}{36} cdot frac{125}{216}$$

$$= frac{1250}{7776} = frac{625}{3888}$$

$$boxed{P(X = 2) = frac{625}{3888}}$$

(2)の解答:

二項分布 $B(n, p)$ の期待値は $E[X] = np$、分散は $V[X] = np(1-p)$

$$E[X] = 5 cdot frac{1}{6} = frac{5}{6}$$

$$V[X] = 5 cdot frac{1}{6} cdot frac{5}{6} = frac{25}{36}$$

$$boxed{E[X] = frac{5}{6}, quad V[X] = frac{25}{36}}$$

日本数学塾・数強塾で佐賀大学合格を目指そう

ここまで2010年度の佐賀大学数学を詳しく解説してきました。いかがでしたか?

佐賀大学の数学は、基礎をしっかり固め、典型問題を確実に解けるようになれば、十分に高得点が狙える試験です。しかし、独学では「自分の弱点がどこか分からない」「効率的な勉強法が分からない」という壁にぶつかることも多いでしょう。

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皆さんの合格を心より応援しています!

— 藤原進之介

まとめ

2010年度の佐賀大学数学を振り返ると、以下のポイントが重要でした:

  1. 二次関数:軸と定義域の位置関係による場合分けをマスターする
  2. 微分積分:接線の方程式と面積計算は必須。公式も覚えておくと有利
  3. ベクトル:内積計算を確実に。空間ベクトルでも平面と同様に処理
  4. 確率:二項分布と条件付き確率の理解を深める
  5. 数列:漸化式の解法パターンを身につける

これらの分野は佐賀大学で毎年のように出題される頻出テーマです。過去問を繰り返し解いて、出題パターンに慣れておきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が皆さんの受験勉強に少しでも役立てば幸いです。

一緒に佐賀大学合格を勝ち取りましょう!

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