名古屋大学 2003年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!

こんにちは、日本数学塾・数強塾の講師、藤原進之介です!

この記事では、名古屋大学2003年度の数学入試問題を徹底解説していきます。名古屋大学(名大)は旧帝国大学の一つであり、東海地方のトップ大学として毎年多くの受験生がチャレンジします。数学の入試問題は「思考力」と「計算力」のバランスが求められ、基礎をしっかり固めた上での応用力が試されます。

2003年度の問題は、ベクトルと空間図形(等面四面体)整数問題(最大公約数)微分積分2次関数と図形など、名大らしい骨太な出題が揃っています。一つひとつ丁寧に解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください!

試験概要・難易度

2003年度 名古屋大学 数学試験の基本情報

項目 内容
試験区分 前期日程(理系)
試験時間 150分
出題数 大問4題
配点 500点満点(学部により異なる)
出題範囲 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C(当時の課程)

2003年度の全体講評

2003年度の名古屋大学理系数学は、例年通りの標準〜やや難レベルの出題でした。特徴的だったのは以下の点です:

  • 第1問:ベクトルを用いた空間図形の証明問題。「等面四面体」に関する出題で、幾何的な洞察力が求められました。
  • 第2問:整数問題。最大公約数が1となる自然数の個数を求める問題で、オイラーのφ関数に関連する内容でした。
  • 第3問:微分積分の融合問題。放物線と法線で囲まれた面積の最小値を求める問題。
  • 第4問:図形と式・三角形の内分点に関する問題。

全体的に計算量はやや多めですが、各問題の誘導に従って解き進めれば完答も十分可能なセットでした。難易度は標準的で、合格には6〜7割の得点が目安となります。

大問1:空間図形とベクトル(等面四面体の存在証明)

問題

【問題】

(1) 三角形ABCにおいて、辺BC, CA, ABの中点をそれぞれL, M, Nとするとき、

AB² + BC² + CA² = 4(AL² + BM² + CN²)/3

が成り立つことを証明せよ。

(2) 3つの正の数 a, b, c が a² + b² > c², b² + c² > a², c² + a² > b² を満たすとき、各面の三角形の辺の長さを a, b, c とする四面体が作れることを証明せよ。

解説・解法のポイント

【(1)の解説】ベクトルによる証明

この問題は、ベクトルを用いた計算で証明するのが最も効率的です。

Step 1:基準点と位置ベクトルの設定

点Aを原点として、位置ベクトルを以下のように設定します:

  • →OA = →0(原点)
  • →OB = →b
  • →OC = →c

Step 2:中点の位置ベクトル

  • L(BCの中点):→OL = (→b + →c)/2
  • M(CAの中点):→OM = →c/2
  • N(ABの中点):→ON = →b/2

Step 3:各辺の長さの2乗をベクトルで表す

左辺の計算:

AB² = |→b|² = b²(ここでb = |→b|とする)
BC² = |→c - →b|² = |→c|² - 2→b·→c + |→b|²
CA² = |→c|² = c²

∴ AB² + BC² + CA² = 2b² + 2c² - 2→b·→c

右辺の計算:

AL² = |→OL|² = |(→b + →c)/2|² = (b² + 2→b·→c + c²)/4
BM² = |→OM - →b|² = |→c/2 - →b|² = (c² - 4→b·→c + 4b²)/4
CN² = |→ON - →c|² = |→b/2 - →c|² = (b² - 4→b·→c + 4c²)/4

AL² + BM² + CN² = (6b² + 6c² - 6→b·→c)/4 = (3/2)(b² + c² - →b·→c)

したがって:

4(AL² + BM² + CN²)/3 = 4 × (3/2)(b² + c² - →b·→c)/3
                      = 2(b² + c² - →b·→c)
                      = 2b² + 2c² - 2→b·→c

これは左辺と一致するため、等式が証明されました。■

【(2)の解説】等面四面体の存在証明

この問題は、「等面四面体」と呼ばれる特殊な四面体の存在を示す問題です。等面四面体とは、4つの面がすべて合同な三角形である四面体のことです。

証明の方針

条件 a² + b² > c², b² + c² > a², c² + a² > b² は、3辺の長さが a, b, c である三角形が鋭角三角形であることを意味します。

Step 1:直方体からの構成

3辺の長さが p, q, r である直方体を考えます。この直方体の対角線上にない4つの頂点を結ぶと四面体ができ、この四面体の各辺の長さは:

  • √(p² + q²), √(q² + r²), √(r² + p²)

となります。

Step 2:連立方程式の解

目標は、以下の連立方程式を満たす正の実数 p, q, r を見つけることです:

p² + q² = a²
q² + r² = b²
r² + p² = c²

これを解くと:

2p² = a² - b² + c²  →  p² = (a² - b² + c²)/2
2q² = a² + b² - c²  →  q² = (a² + b² - c²)/2
2r² = -a² + b² + c²  →  r² = (-a² + b² + c²)/2

Step 3:存在条件の確認

p², q², r² が正であるための条件は:

  • a² - b² + c² > 0 ⟺ a² + c² > b²
  • a² + b² - c² > 0 ⟺ a² + b² > c²
  • -a² + b² + c² > 0 ⟺ b² + c² > a²

これはまさに問題で与えられた条件と一致します。よって、条件を満たす p, q, r が存在し、各面の辺の長さが a, b, c である四面体が構成できます。■

別解・発展

【(1)の別解:座標を用いた方法】

三角形ABCを座標平面上に設定し、A(0, 0), B(c, 0), C(x, y) として直接計算することもできます。この場合、中点の座標を求めて各線分の長さを計算し、恒等式を示します。

【発展:メディアンの性質】

(1)で現れる AL, BM, CN は三角形の中線(メディアン)です。中線には以下の重要な性質があります:

  • 3本の中線は1点(重心G)で交わる
  • 重心は各中線を2:1に内分する
  • 中線の長さの公式:m_a² = (2b² + 2c² - a²)/4

この問題は、中線の長さの公式を確認する良い練習になります。

大問2:整数問題(最大公約数が1となる自然数の個数)

問題

【問題】

nを自然数とするとき、1以上n以下の自然数xで、xとnの最大公約数が1となるものの個数をf(n)とする。

(1) f(p)を求めよ。ただし、pは素数とする。

(2) f(p^k)を求めよ。ただし、pは素数、kは自然数とする。

(3) pとqが異なる素数のとき、f(pq) = f(p)·f(q)を示せ。

(4) f(12)とf(60)を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は、オイラーのφ(ファイ)関数に関する問題です。φ(n)は「n以下の正整数でnと互いに素なものの個数」を表す重要な数論的関数です。

【(1)の解説】f(p)の計算(pは素数)

pが素数のとき、1からpまでの自然数のうち、pと公約数を持つのはpのみです。

したがって、pと互いに素な自然数は 1, 2, 3, ..., p-1 のp-1個です。

f(p) = p - 1

【(2)の解説】f(p^k)の計算

p^k以下の自然数でp^kと公約数を持つのは、pの倍数です。

1からp^kまでのpの倍数の個数は p^(k-1) 個です。

したがって:

f(p^k) = p^k - p^(k-1)
       = p^(k-1)(p - 1)
       = p^k(1 - 1/p)

f(p^k) = p^(k-1)(p - 1)

【(3)の解説】乗法性の証明

pとqが異なる素数のとき、f(pq) = f(p)·f(q) を示します。

方針:1からpqまでの自然数から、pまたはqの倍数を除外します。

Step 1:包除原理の適用

  • pの倍数の個数:q個(p, 2p, 3p, ..., qp)
  • qの倍数の個数:p個(q, 2q, 3q, ..., pq)
  • pかつqの倍数(pqの倍数)の個数:1個(pqのみ)

Step 2:計算

f(pq) = pq - (pの倍数) - (qの倍数) + (pqの倍数)
      = pq - q - p + 1
      = (p - 1)(q - 1)
      = f(p) · f(q)

よって、f(pq) = f(p)·f(q) が成り立ちます。■

【(4)の解説】f(12)とf(60)の計算

f(12)の計算:

12 = 2² × 3

f(12) = f(4) × f(3)  ((3)の一般化より)
      = 2¹(2-1) × (3-1)
      = 2 × 2
      = 4

確認:1から12で12と互いに素な数は 1, 5, 7, 11 の4個。✓

f(12) = 4

f(60)の計算:

60 = 2² × 3 × 5

f(60) = f(4) × f(3) × f(5)
      = 2¹(2-1) × (3-1) × (5-1)
      = 2 × 2 × 4
      = 16

f(60) = 16

別解・発展

【オイラーのφ関数の一般公式】

n = p₁^a₁ × p₂^a₂ × ... × p_r^a_r(素因数分解)のとき:

φ(n) = n × (1 - 1/p₁)(1 - 1/p₂)...(1 - 1/p_r)

例えば、φ(60) = 60 × (1 - 1/2)(1 - 1/3)(1 - 1/5) = 60 × 1/2 × 2/3 × 4/5 = 16

【発展:オイラーの定理】

aとnが互いに素のとき、a^φ(n) ≡ 1 (mod n) が成り立ちます。これはフェルマーの小定理の一般化であり、RSA暗号などの基礎となる重要な定理です。

大問3:微分積分(放物線と法線で囲まれた面積の最小値)

問題

【問題】

放物線 y = x² 上の点P(t, t²)(t > 0)における法線をℓとする。

(1) 法線ℓの方程式を求めよ。

(2) 法線ℓと放物線およびy軸で囲まれた部分の面積S(t)を求めよ。

(3) S(t)の最小値を求めよ。

解説・解法のポイント

【(1)の解説】法線の方程式

Step 1:接線の傾きを求める

y = x² より y' = 2x
点P(t, t²)における接線の傾き = 2t

Step 2:法線の傾きを求める

法線は接線と垂直なので、傾きは接線の傾きの負の逆数:

法線の傾き = -1/(2t)  (t > 0より、2t ≠ 0)

Step 3:法線の方程式

y - t² = -1/(2t)(x - t)
y = -x/(2t) + 1/2 + t²
y = -x/(2t) + t² + 1/2

y = -x/(2t) + t² + 1/2

【(2)の解説】面積S(t)の計算

Step 1:法線とy軸の交点

x = 0 を代入すると y = t² + 1/2

交点:(0, t² + 1/2)

Step 2:法線と放物線の交点

x² = -x/(2t) + t² + 1/2
x² + x/(2t) - t² - 1/2 = 0
2tx² + x - 2t³ - t = 0
2tx² + x - t(2t² + 1) = 0

解の一つは x = t なので、因数分解すると:

(x - t)(2tx + 2t² + 1) = 0
x = t または x = -(2t² + 1)/(2t) = -t - 1/(2t)

もう一つの交点のx座標は α = -t - 1/(2t) < 0

Step 3:面積の計算

面積S(t)は、放物線と法線で囲まれた部分の面積から、y軸より左側の部分を考慮して計算します。

S(t) = ∫[α→0] (法線 - 放物線) dx + ∫[0→t] (法線 - 放物線) dx

ここで、法線 - 放物線 = -x/(2t) + t² + 1/2 - x²
                      = -x² - x/(2t) + t² + 1/2

計算を進めると(詳細は省略):

S(t) = (2t + 1/(2t))³ / 12 = (4t² + 1)³ / (96t³)

【(3)の解説】最小値の計算

Step 1:微分の準備

u = 4t² + 1 とおくと、S(t) = u³/(96t³)

あるいは、2t + 1/(2t) = s とおくと S = s³/12

Step 2:相加相乗平均の適用

2t + 1/(2t) ≥ 2√(2t · 1/(2t)) = 2(等号は 2t = 1/(2t)、すなわち t = 1/2 のとき)

Step 3:最小値の計算

t = 1/2 のとき、2t + 1/(2t) = 1 + 1 = 2

S(1/2) = 2³/12 = 8/12 = 2/3

最小値 = 2/3(t = 1/2 のとき)

別解・発展

【別解:直接微分による方法】

S(t) = (4t² + 1)³/(96t³) を直接tで微分してS'(t) = 0 を解くこともできます。

dS/dt = [24t(4t² + 1)² · 96t³ - (4t² + 1)³ · 288t²] / (96t³)²
      = (4t² + 1)² · [24t · 96t³ - (4t² + 1) · 288t²] / (96t³)²

分子 = 0 を解くと t = 1/2 が得られます。

【発展:1/6公式との関連】

放物線と直線で囲まれた面積には、いわゆる「1/6公式」が使えます:

y = ax² と y = mx + n の2交点のx座標を α, β とすると:

面積 = |a|/6 × (β - α)³

大問4:三角形の内分点と線分の長さ

問題

【問題】

三角形ABCにおいて、辺BCをm:nに内分する点をD、辺ACをp:qに内分する点をEとする。線分ADと線分BEの交点をPとする。

(1) AP:PDを m, n, p, q を用いて表せ。

(2) △ABCの面積をSとするとき、△APBの面積をS, m, n, p, qを用いて表せ。

解説・解法のポイント

【(1)の解説】比の計算

Step 1:メネラウスの定理またはベクトルの活用

ベクトルを用いた方法で解きます。

点Aを基準として:

  • →AB = →b
  • →AC = →c

Step 2:各点の位置ベクトル

→AD = m/(m+n)→AB + n/(m+n)→AC = m→b/(m+n) + n→c/(m+n)
→AE = q/(p+q)→AC = q→c/(p+q)

ただし、Dは辺BC上なので:

→AD = →AB + BD/BC × →BC = →b + m/(m+n)(→c - →b) = n→b/(m+n) + m→c/(m+n)

Step 3:交点Pの位置ベクトル

PはAD上にあるから、→AP = s→AD(0 < s < 1)

PはBE上にあるから、→AP = →AB + t(→AE - →AB) = (1-t)→b + tq→c/(p+q)

これらを等しいとおいて:

s · n→b/(m+n) + s · m→c/(m+n) = (1-t)→b + tq→c/(p+q)

→bと→cの係数を比較:

sn/(m+n) = 1-t  ...(i)
sm/(m+n) = tq/(p+q)  ...(ii)

(i)と(ii)を解いて s を求めると:

AP:PD = (m+n)q : mp + nq

【(2)の解説】面積の計算

(1)の結果を利用して、△APBの面積を計算します。

Step 1:面積比の関係

△APB/△ADB = AP/AD(高さが共通)

△ADB/△ADB/△ABC = BD/BC = m/(m+n)(高さが共通)

Step 2:面積の計算

(1)より、AP:PD = (m+n)q : (mp + nq) なので:

AP/AD = (m+n)q / [(m+n)q + mp + nq]
      = (m+n)q / [mq + nq + mp + nq]
      = (m+n)q / [m(p+q) + nq + nq]
      = (m+n)q / [m(p+q) + 2nq]

より正確に計算し直すと:

AP/AD = (m+n)q / [(m+n)q + mp + nq]
      = (m+n)q / [mq + nq + mp + nq]
      = (m+n)q / [m(p+q) + 2nq]

したがって:

△APB = △ABC × (BD/BC) × (AP/AD)
     = S × m/(m+n) × (m+n)q/[m(p+q) + 2nq]
     = S × mq/[m(p+q) + 2nq]

△APB = mq·S / [m(p+q) + 2nq]

別解・発展

【別解:チェバの定理・メネラウスの定理の活用】

この問題は、チェバの定理やメネラウスの定理を用いても解くことができます。特に、三角形の内部の点に関する比の問題では、これらの定理が威力を発揮します。

【発展:面積座標(重心座標)】

三角形ABCの内部の点Pは、面積座標 (α, β, γ)(α + β + γ = 1)で表すことができます。このとき:

  • △PBC/△ABC = α
  • △PCA/△ABC = β
  • △PAB/△ABC = γ

この考え方を使うと、面積に関する問題を統一的に扱うことができます。

この年度の重要テーマと対策

2003年度の出題傾向分析

2003年度の名古屋大学理系数学では、以下のテーマが重点的に出題されました:

大問 テーマ 重要度 難易度
第1問 空間図形・ベクトル(等面四面体) ★★★★★ 標準〜やや難
第2問 整数問題(オイラーのφ関数) ★★★★☆ 標準
第3問 微分積分(面積の最小値) ★★★★★ 標準
第4問 図形と式(内分点・面積) ★★★★☆ 標準

名古屋大学数学の特徴と対策

【特徴1】証明問題の重視

名大数学では、単に答えを求めるだけでなく、なぜそうなるのかを論理的に説明する力が求められます。2003年度の第1問(等面四面体の存在証明)はその典型例です。

対策:普段から「なぜこの式変形をするのか」「なぜこの方針で解くのか」を意識し、論理的な答案を書く練習をしましょう。

【特徴2】複数分野の融合

第3問のように、微分と積分を組み合わせた問題や、幾何とベクトルの融合問題が頻出です。

対策:各分野を個別に学ぶだけでなく、分野間のつながりを意識した学習が重要です。

【特徴3】計算力の要求

標準的な問題が多い反面、計算量が多く、ミスなく最後まで解き切る力が必要です。

対策:日頃から計算練習を怠らず、検算の習慣をつけましょう。

分野別の重要ポイント

【ベクトル・空間図形】

  • 位置ベクトルの設定方法をマスターする
  • 内積を用いた長さ・角度の計算
  • 空間における直線・平面の方程式
  • 等面四面体、正四面体の性質

【整数問題】

  • 最大公約数・最小公倍数の性質
  • 互いに素の条件と包除原理
  • オイラーのφ関数(発展)
  • 合同式の基本

【微分積分】

  • 接線・法線の方程式
  • 面積・体積の計算
  • 最大値・最小値問題
  • 置換積分・部分積分

【図形と式】

  • 内分点・外分点の公式
  • メネラウスの定理・チェバの定理
  • 面積比の計算
  • 軌跡と領域

類似問題で練習しよう(練習問題3問)

2003年度の名大数学で問われた内容を定着させるため、類似の練習問題を用意しました。ぜひチャレンジしてください!

【練習問題1】ベクトルと空間図形

問題

四面体OABCにおいて、OA = a, OB = b, OC = c, ∠AOB = ∠BOC = ∠COA = 60° とする。

(1) 辺ABの中点をMとするとき、OM²を a, b, c を用いて表せ。

(2) a = b = c = 2 のとき、四面体OABCの体積を求めよ。

【解答・解説】

(1)の解答

→OM = (→OA + →OB)/2

OM² = |→OM|² = |(→OA + →OB)/2|²
    = (|→OA|² + 2→OA·→OB + |→OB|²)/4
    = (a² + 2ab cos60° + b²)/4
    = (a² + ab + b²)/4

OM² = (a² + ab + b²)/4

(2)の解答

a = b = c = 2, cos60° = 1/2 のとき:

→OA·→OB = →OB·→OC = →OC·→OA = 2×2×(1/2) = 2

体積V = (1/6)|→OA·(→OB×→OC)|

|→OB×→OC|² = |→OB|²|→OC|² - (→OB·→OC)²
            = 4×4 - 4 = 12
|→OB×→OC| = 2√3

→OA·(→OB×→OC) の計算:
スカラー三重積の公式より
[→OA, →OB, →OC]² = det(G)
ここでGはグラム行列:
G = |4  2  2|
    |2  4  2|
    |2  2  4|

det(G) = 4(16-4) - 2(8-4) + 2(4-8)
       = 48 - 8 - 8 = 32

V = (1/6)√32 = (1/6)×4√2 = (2√2)/3

体積 = (2√2)/3

【練習問題2】整数問題

問題

自然数nに対して、1以上n以下の自然数のうち、nと互いに素であるものの総和をg(n)とする。

(1) g(p)を求めよ。ただし、pは素数とする。

(2) g(12)を求めよ。

(3) n ≥ 2 のとき、g(n) = n·φ(n)/2 が成り立つことを示せ。ただし、φ(n)はnと互いに素な1以上n以下の自然数の個数とする。

【解答・解説】

(1)の解答

pが素数のとき、pと互いに素な1以上p以下の自然数は 1, 2, 3, ..., p-1 です。

g(p) = 1 + 2 + 3 + ... + (p-1)
     = (p-1)p/2

g(p) = p(p-1)/2

(2)の解答

12と互いに素な1以上12以下の自然数は 1, 5, 7, 11 です。

g(12) = 1 + 5 + 7 + 11 = 24

g(12) = 24

(3)の解答

kがnと互いに素 ⟺ n-kがnと互いに素

これは、gcd(k, n) = gcd(n-k, n) であることから分かります。

したがって、nと互いに素な数をペアにすることができます:

k と n-k のペアについて、k + (n-k) = n

φ(n)個の数をペアにすると φ(n)/2 組できて(n ≥ 2 のとき、φ(n)は偶数)、各ペアの和はnなので:

g(n) = n × φ(n)/2

よって、g(n) = n·φ(n)/2 が成り立ちます。■

【練習問題3】微分積分と面積

問題

放物線 C: y = x² と、C上の点P(a, a²)(a > 0)における接線ℓを考える。

(1) 接線ℓの方程式を求めよ。

(2) 接線ℓとy軸との交点をQとする。放物線Cと線分PQおよびy軸で囲まれた部分の面積S(a)を求めよ。

(3) S(a) = 1/3 となるaの値を求めよ。

【解答・解説】

(1)の解答

y = x² より y' = 2x
点P(a, a²)における接線の傾き = 2a

接線ℓ: y - a² = 2a(x - a)
       y = 2ax - 2a² + a²
       y = 2ax - a²

ℓ: y = 2ax - a²

(2)の解答

接線ℓとy軸の交点Q:x = 0 を代入して y = -a²

よって Q(0, -a²)

S(a) = ∫[0→a] {(2ax - a²) - x²} dx
     = ∫[0→a] (2ax - a² - x²) dx
     = [ax² - a²x - x³/3]₀^a
     = a³ - a³ - a³/3
     = -a³/3

面積は正なので:

実際には、接線が放物線より下にある区間があるため、計算し直します:

接線と放物線の位置関係:
2ax - a² - x² = -(x - a)² ≤ 0(等号は x = a のとき)

つまり接線は常に放物線の下または接点で接します。

S(a) = ∫[0→a] {x² - (2ax - a²)} dx
     = ∫[0→a] (x² - 2ax + a²) dx
     = ∫[0→a] (x - a)² dx
     = [(x-a)³/3]₀^a
     = 0 - (-a)³/3
     = a³/3

S(a) = a³/3

(3)の解答

S(a) = 1/3
a³/3 = 1/3
a³ = 1
a = 1(a > 0 より)

a = 1

名古屋大学合格のための学習戦略

時期別の学習プラン

【高2冬〜高3春】基礎固め期

  • 教科書レベルの問題を完璧にする
  • 公式の導出過程を理解する
  • 青チャートなどの標準問題集を1周

【高3夏】実力養成期

  • 入試標準レベルの問題演習
  • 苦手分野の集中強化
  • 記述答案の書き方を意識

【高3秋〜冬】実戦演習期

  • 過去問演習(10年分以上)
  • 時間を計って本番形式で解く
  • 添削を受けて答案の質を向上

おすすめ参考書・問題集

レベル おすすめ教材
基礎 青チャート、Focus Gold
標準 1対1対応の演習、標準問題精講
発展 やさしい理系数学、プラチカ
仕上げ 名古屋大学過去問、旧帝大過去問

日本数学塾・数強塾で名古屋大学合格を目指そう

名古屋大学の数学入試を攻略するには、基礎力応用力答案作成力の3つをバランスよく身につけることが重要です。

しかし、独学では「自分の弱点が分からない」「答案の書き方が合っているか不安」といった悩みを抱える受験生も多いのではないでしょうか。

数強塾の特徴

数強塾は、数学専門のオンライン個別指導塾です。

  • プロ講師によるマンツーマン指導:一人ひとりの理解度に合わせた授業
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日本数学塾では、より幅広い学習サポートを提供しています。

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最後に

名古屋大学の数学は、決して「天才でなければ解けない」問題ではありません。正しい方法で、十分な演習を積めば、誰でも合格点に到達できます

2003年度の問題で見たように、名大数学は基本に忠実でありながら、思考力を問う良問が多く出題されます。この記事で解説した内容をしっかり復習し、類似問題で練習を重ねてください。

皆さんの名古屋大学合格を心より応援しています!

日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介

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