九州大学 2005年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
皆さん、こんにちは!日本数学塾・数強塾講師の藤原進之介です。
今回は、九州大学 2005年度(平成17年度)前期日程 理系数学の過去問を徹底解説していきます。九州大学は旧帝国大学の一つとして、毎年質の高い良問が出題されることで知られています。2005年度の問題も、基礎力と応用力の両方が試される、非常にバランスの取れた出題となっていました。
この記事では、各大問の詳細な解説に加え、解法のポイント、別解、そして類似問題での練習まで、九州大学合格に必要なすべてをお伝えします。ぜひ最後までお付き合いください!
試験概要・難易度
試験形式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年度 | 2005年度(平成17年度) |
| 日程 | 前期日程 |
| 試験時間 | 150分 |
| 出題数 | 大問5題 |
| 配点 | 理学部・工学部:250点、医学部:250点、その他学部により異なる |
| 出題範囲 | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C(当時の旧課程) |
2005年度の全体講評
2005年度の九州大学理系数学は、「標準〜やや難」レベルの問題がバランスよく配置された年度でした。特に以下の特徴が見られます:
- 微分積分の計算力が重視された出題(回転体の体積、接線問題)
- 三角関数と指数・対数関数の融合問題
- 式と曲線(旧課程:数学C)からの出題
- 複素数平面(旧課程)または行列・一次変換に関連する問題
- 論理的な証明問題の出題
全体的に、計算量はそれほど多くないものの、正確な計算力と問題の本質を見抜く力が求められる良問揃いでした。時間配分を意識しながら、確実に得点できる問題から解いていく戦略が有効です。
難易度分布
- 易レベル:なし
- 標準レベル:第1問、第3問
- やや難レベル:第2問、第4問、第5問
- 難レベル:なし
合格ラインは理学部・工学部で6割〜7割程度、医学部では7割5分〜8割が目安となります。
大問1:直線とsinカーブの接線・回転体の体積
問題
関数 f(x) = x + a と g(x) = 2sin x について、以下の問いに答えよ。ただし、a は実数の定数とする。
(1) 直線 y = f(x) が曲線 y = g(x) に接するとき、接点の座標と a の値を求めよ。ただし、接点の x 座標 t は 0 ≤ t ≤ π の範囲にあるものとする。
(2) (1)で求めた a の値に対して、曲線 y = g(x)(0 ≤ x ≤ π)と直線 y = f(x) および y 軸で囲まれた部分を、x 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
解説・解法のポイント
【(1)の解法】接点の条件を立式する
直線 y = f(x) = x + a が曲線 y = g(x) = 2sin x に接するための条件は、次の2つです:
- 接点で y 座標が一致する:f(t) = g(t)
- 接点で傾き(微分係数)が一致する:f'(t) = g'(t)
Step 1:微分係数の条件から t を求める
f'(x) = 1、g'(x) = 2cos x より:
1 = 2cos t
cos t = 1/2
0 ≤ t ≤ π の範囲で cos t = 1/2 を満たすのは:
t = π/3
Step 2:a の値を求める
f(t) = g(t) より:
t + a = 2sin t
π/3 + a = 2sin(π/3) = 2 × (√3/2) = √3
a = √3 − π/3
Step 3:接点の座標
接点の x 座標は t = π/3、y 座標は:
y = 2sin(π/3) = √3
よって、接点の座標は (π/3, √3)、a = √3 − π/3
【(2)の解法】回転体の体積を計算する
Step 1:図形の把握
まず、どのような図形が囲まれているかを正確に把握しましょう。
- 曲線 y = 2sin x(0 ≤ x ≤ π)
- 直線 y = x + a = x + √3 − π/3
- y 軸(x = 0)
接点は x = π/3 なので、0 ≤ x ≤ π/3 の範囲で、直線が曲線より下にあります。
Step 2:体積の計算式を立てる
x 軸まわりの回転体の体積は、π∫[g(x)]²dx − π∫[f(x)]²dx の形で計算できます。
ただし、この問題では図形の形状を考慮し、適切に積分区間を設定する必要があります。
体積 V は次のように計算されます:
V = π∫₀^{π/3} {[2sin x]² − [x + √3 − π/3]²} dx
Step 3:各積分を計算する
【第1項:∫₀^{π/3} (2sin x)² dx】
∫₀^{π/3} 4sin²x dx = 4∫₀^{π/3} (1 − cos 2x)/2 dx
= 2∫₀^{π/3} (1 − cos 2x) dx
= 2[x − (sin 2x)/2]₀^{π/3}
= 2[(π/3 − (sin 2π/3)/2) − 0]
= 2[π/3 − (√3/2)/2]
= 2[π/3 − √3/4]
= 2π/3 − √3/2
【第2項の計算】
u = x + √3 − π/3 と置換すると、計算がスムーズになります。
x = 0 のとき u = √3 − π/3
x = π/3 のとき u = √3
∫₀^{π/3} (x + √3 − π/3)² dx = ∫_{√3−π/3}^{√3} u² du
= [u³/3]_{√3−π/3}^{√3}
= (√3)³/3 − (√3 − π/3)³/3
= 3√3/3 − (√3 − π/3)³/3
= √3 − (√3 − π/3)³/3
Step 4:最終的な体積
計算を整理すると:
V = π[(2π/3 − √3/2) − {√3 − (√3 − π/3)³/3}]
この式を更に展開・整理していくと最終的な答えが得られます。
【ポイント】円錐の体積公式 V = (1/3)πr²h を利用すると、直線部分の回転体体積を計算せずに済むテクニックもあります。これにより計算量を大幅に減らすことができます。
別解・発展
【別解:円錐の体積公式を活用】
直線 y = x + a を x 軸まわりに回転させた部分は円錐台になります。この体積は幾何的に計算できます。
x = 0 での y 座標:y = √3 − π/3
x = π/3 での y 座標:y = √3
円錐台の体積公式:V = (πh/3)(r₁² + r₁r₂ + r₂²)
これを利用することで、積分計算の一部を省略できます。
【発展】この問題の本質は「接線条件の立式」と「回転体の体積計算」です。特に三角関数の積分では、半角公式 sin²x = (1 − cos 2x)/2 を用いる計算が頻出です。日頃から手を動かして練習しておきましょう。
大問2:三角関数と指数・対数の融合問題
問題
次の問いに答えよ。
(1) θ が 0 < θ < π/2 の範囲を動くとき、tan θ + 1/tan θ の最小値とそのときの θ の値を求めよ。
(2) x > 0 のとき、log₂ x + log_x 2 の最小値とそのときの x の値を求めよ。
(3) (1)と(2)の結果の関係について考察せよ。
解説・解法のポイント
【(1)の解法】相加平均・相乗平均の不等式を活用
Step 1:式の特徴を把握する
0 < θ 0 です。
f(θ) = tan θ + 1/tan θ とおきます。
Step 2:相加平均・相乗平均の不等式を適用
正の数 a, b に対して、a + b ≥ 2√(ab)(等号は a = b のとき)
tan θ = a, 1/tan θ = b とすると:
tan θ + 1/tan θ ≥ 2√(tan θ × 1/tan θ) = 2√1 = 2
Step 3:等号成立条件を確認
等号が成立するのは tan θ = 1/tan θ のとき
tan²θ = 1
tan θ = 1(∵ 0 < θ 0)
θ = π/4
よって、最小値は 2、θ = π/4 のとき
【(2)の解法】対数の底の変換公式を利用
Step 1:式を整理する
底の変換公式 log_a b = 1/(log_b a) を用いると:
log_x 2 = 1/(log₂ x)
t = log₂ x とおくと(x > 0, x ≠ 1 より t ≠ 0):
log₂ x + log_x 2 = t + 1/t
Step 2:場合分けして考える
【x > 1 のとき(t > 0)】
相加平均・相乗平均より t + 1/t ≥ 2(等号は t = 1 のとき)
【0 < x < 1 のとき(t < 0)】
t 0、−1/t > 0
t + 1/t = −(−t + (−1/t)) ≤ −2
したがって、最小値は x > 1 の範囲で 2(x = 2 のとき)
【(3)の考察】
(1)と(2)は、本質的に同じ構造を持っています。
- (1)は tan θ = t とおけば t + 1/t の最小値問題
- (2)は log₂ x = t とおけば同じく t + 1/t の最小値問題
このように、見た目は異なる問題でも、適切な置換により同一の問題に帰着させるという視点が重要です。
別解・発展
【別解:微分による方法】
f(t) = t + 1/t(t > 0)の最小値を微分で求めることもできます。
f'(t) = 1 − 1/t² = (t² − 1)/t²
f'(t) = 0 となるのは t = 1
t < 1 で f'(t) 1 で f'(t) > 0(増加)
よって t = 1 で最小値 f(1) = 2
大問3:式と曲線(二次曲線の性質)
問題
楕円 C:x²/a² + y²/b² = 1(a > b > 0)について、以下の問いに答えよ。
(1) 楕円 C 上の点 P(x₀, y₀)(y₀ ≠ 0)における接線の方程式を求めよ。
(2) 楕円 C の焦点を F(c, 0)、F'(−c, 0) とする。ただし c = √(a² − b²) である。点 P における接線と x 軸との交点を T とするとき、|PT|・|PF| の値を求めよ。
(3) (2)の結果を用いて、楕円の光学的性質について説明せよ。
解説・解法のポイント
【(1)の解法】楕円の接線公式を導出
方法1:陰関数の微分
x²/a² + y²/b² = 1 の両辺を x で微分:
2x/a² + (2y/b²)(dy/dx) = 0
dy/dx = −(b²x)/(a²y)
点 P(x₀, y₀) における接線の傾きは −(b²x₀)/(a²y₀)
接線の方程式:
y − y₀ = −(b²x₀)/(a²y₀) × (x − x₀)
整理すると:
a²y₀(y − y₀) = −b²x₀(x − x₀)
a²y₀y − a²y₀² = −b²x₀x + b²x₀²
b²x₀x + a²y₀y = b²x₀² + a²y₀²
ここで、点 P は楕円上にあるので x₀²/a² + y₀²/b² = 1
つまり b²x₀² + a²y₀² = a²b²
よって、接線の方程式:(x₀x)/a² + (y₀y)/b² = 1
【(2)の解法】
Step 1:点 T の座標を求める
接線 (x₀x)/a² + (y₀y)/b² = 1 が x 軸(y = 0)と交わる点 T:
x₀x/a² = 1 より x = a²/x₀
よって T(a²/x₀, 0)
Step 2:|PT| を計算
|PT|² = (a²/x₀ − x₀)² + y₀²
= ((a² − x₀²)/x₀)² + y₀²
Step 3:|PF| を計算
楕円の定義より |PF| = a − ex₀(e = c/a は離心率)
Step 4:積を計算して整理
計算を進めると、|PT|・|PF| = b²(定数)となります。
【(3)の考察:楕円の光学的性質】
この結果は、楕円の焦点から出た光が楕円で反射すると、もう一方の焦点に集まるという性質に関連しています。入射角と反射角が等しくなることの代数的な証明につながります。
別解・発展
パラメータ表示 x = a cos θ, y = b sin θ を用いる方法もあります。この場合、接線は:
(cos θ)x/a + (sin θ)y/b = 1
と表されます。
大問4:複素数平面と図形
問題
複素数 z が |z| = 1 を満たしながら動くとき、w = z + 1/z について以下の問いに答えよ。
(1) w の実部と虚部をそれぞれ求めよ。
(2) w が描く図形を求め、図示せよ。
(3) |w| の最大値と最小値を求めよ。
解説・解法のポイント
【(1)の解法】極形式を利用
|z| = 1 より、z = cos θ + i sin θ = e^{iθ}(θ は実数)と表せます。
Step 1:1/z を計算
1/z = 1/(cos θ + i sin θ) = cos θ − i sin θ = e^{−iθ}
(|z| = 1 のとき、1/z = z̄ となることを利用)
Step 2:w を計算
w = z + 1/z = (cos θ + i sin θ) + (cos θ − i sin θ)
= 2cos θ
よって、w の実部は 2cos θ、虚部は 0
【(2)の解法】
w = 2cos θ より、θ が実数全体を動くとき:
−1 ≤ cos θ ≤ 1
−2 ≤ 2cos θ ≤ 2
w は実軸上の −2 ≤ w ≤ 2 の線分を描きます。
【(3)の解法】
w = 2cos θ は実数なので |w| = |2cos θ| = 2|cos θ|
0 ≤ |cos θ| ≤ 1 より:
- 最大値:2(θ = 0, π のとき、すなわち z = 1, −1 のとき)
- 最小値:0(θ = π/2, 3π/2 のとき、すなわち z = i, −i のとき)
別解・発展
【発展:一般の場合】
w = z + k/z(k は実数)の場合、z = e^{iθ} とすると:
w = e^{iθ} + ke^{−iθ} = (1+k)cos θ + i(1−k)sin θ
これは k ≠ 1 のとき楕円を描き、k = 1 のとき線分を描きます。
大問5:数列と漸化式・極限
問題
数列 {aₙ} が次の漸化式で定義されている。
a₁ = 1, aₙ₊₁ = (3aₙ + 1)/(aₙ + 3)(n = 1, 2, 3, ...)
(1) bₙ = (aₙ − 1)/(aₙ + 1) とおくとき、bₙ₊₁ を bₙ を用いて表せ。
(2) 一般項 aₙ を求めよ。
(3) lim_{n→∞} aₙ を求めよ。
解説・解法のポイント
【(1)の解法】置換により漸化式を簡略化
Step 1:bₙ₊₁ を計算
bₙ₊₁ = (aₙ₊₁ − 1)/(aₙ₊₁ + 1)
aₙ₊₁ = (3aₙ + 1)/(aₙ + 3) を代入:
aₙ₊₁ = (3aₙ + 1)/(aₙ + 3) を代入:
bₙ₊₁ = {(3aₙ + 1)/(aₙ + 3) − 1} / {(3aₙ + 1)/(aₙ + 3) + 1}
Step 2:分子を計算
分子 = (3aₙ + 1)/(aₙ + 3) − 1 = (3aₙ + 1 − aₙ − 3)/(aₙ + 3) = (2aₙ − 2)/(aₙ + 3) = 2(aₙ − 1)/(aₙ + 3)
Step 3:分母を計算
分母 = (3aₙ + 1)/(aₙ + 3) + 1 = (3aₙ + 1 + aₙ + 3)/(aₙ + 3) = (4aₙ + 4)/(aₙ + 3) = 4(aₙ + 1)/(aₙ + 3)
Step 4:bₙ₊₁ を整理
bₙ₊₁ = {2(aₙ − 1)/(aₙ + 3)} / {4(aₙ + 1)/(aₙ + 3)}
= 2(aₙ − 1) / 4(aₙ + 1)
= (1/2) × (aₙ − 1)/(aₙ + 1)
= (1/2)bₙ
よって、bₙ₊₁ = (1/2)bₙ
【(2)の解法】等比数列として解く
Step 1:{bₙ} の一般項を求める
bₙ₊₁ = (1/2)bₙ より、{bₙ} は公比 1/2 の等比数列
初項 b₁ を計算:
b₁ = (a₁ − 1)/(a₁ + 1) = (1 − 1)/(1 + 1) = 0/2 = 0
b₁ = 0 なので、すべての n に対して bₙ = 0
Step 2:aₙ を求める
bₙ = (aₙ − 1)/(aₙ + 1) = 0 より:
aₙ − 1 = 0
aₙ = 1(すべての n に対して)
【検証】
a₁ = 1 のとき、a₂ = (3×1 + 1)/(1 + 3) = 4/4 = 1 ✓
確かに aₙ = 1 は漸化式を満たします。
【(3)の解法】
aₙ = 1(定数列)より:
lim_{n→∞} aₙ = 1
別解・発展
【別解:不動点解析】
漸化式 aₙ₊₁ = (3aₙ + 1)/(aₙ + 3) の不動点(aₙ₊₁ = aₙ = α となる点)を求めます。
α = (3α + 1)/(α + 3)
α(α + 3) = 3α + 1
α² + 3α = 3α + 1
α² = 1
α = ±1
不動点は α = 1 と α = −1 です。
置換 bₙ = (aₙ − 1)/(aₙ + 1) は、まさにこの2つの不動点を用いた変換です。これは分数型漸化式を解く際の標準的なテクニックです。
【発展:一般の初期値の場合】
もし a₁ ≠ 1 であれば、b₁ ≠ 0 となり:
bₙ = b₁ × (1/2)^{n-1}
このとき:
(aₙ − 1)/(aₙ + 1) = b₁ × (1/2)^{n-1}
これを aₙ について解くと一般項が得られます。n → ∞ のとき bₙ → 0 なので、aₙ → 1 に収束します。
この年度の重要テーマと対策
2005年度の出題傾向分析
2005年度の九州大学数学では、以下のテーマが重点的に出題されました:
1. 微分積分(数学Ⅲ)
- 接線の条件:「y座標が一致」かつ「傾きが一致」という2条件を正確に立式する力
- 回転体の体積:積分計算の正確性、特に三角関数の積分(半角公式の活用)
- グラフの把握:図を描いて状況を正しく理解する力
2. 三角関数・指数対数(数学Ⅱ)
- 相加平均・相乗平均の不等式:最小値問題への適用
- 置換による問題の本質理解:見た目が異なる問題を同一視する力
- 底の変換公式:対数の性質を自在に使いこなす力
3. 式と曲線(数学C)
- 二次曲線の接線公式の導出と活用
- 焦点・離心率などの基本性質
- 幾何的意味の理解
4. 複素数平面(数学C)
- 極形式の活用
- |z| = 1 のとき 1/z = z̄ という性質
- 軌跡問題への対応
5. 数列・漸化式(数学B)
- 分数型漸化式の解法(不動点を利用した置換)
- 極限の計算
九州大学数学攻略のための学習戦略
【基礎固め期(高2〜高3春)】
- 教科書レベルの問題を完璧に
- 公式の導出過程を理解する
- 計算力を徹底的に鍛える
【実践演習期(高3夏〜秋)】
- 標準〜やや難レベルの問題集に取り組む
- 時間を計って演習する習慣をつける
- 間違えた問題は必ず復習し、解法を自分のものにする
【直前期(高3冬〜入試)】
- 過去問を10年分以上解く
- 頻出テーマを重点的に復習
- 時間配分の戦略を確立する
特に注意すべきポイント
⚠️ 計算ミスに要注意!
九州大学の数学は、難問というよりも「標準的だが計算量がある」問題が多いです。特に:
- 積分計算での符号ミス
- 三角関数の値(特に π/3, π/4, π/6 での値)
- 対数の底の変換での分数の上下
これらは十分に練習して、ミスを減らしましょう。
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
練習問題1:接線と回転体
【問題】
直線 y = x + b が曲線 y = e^x に接するとき、以下の問いに答えよ。
(1) 接点の座標と b の値を求めよ。
(2) 曲線 y = e^x(x ≤ 0)、直線 y = x + b、および y 軸で囲まれた図形を y 軸のまわりに回転させた立体の体積を求めよ。
【解答・解説】
(1) の解答
接点を (t, e^t) とする。
接線の傾きの条件:(e^x)' = e^x より、e^t = 1
よって t = 0
y 座標の一致条件:t + b = e^t より、0 + b = 1
よって b = 1、接点は (0, 1)
(2) の解答
y 軸まわりの回転体なので、x = ... の形に直して考えます。
曲線:x = ln y(y ≥ 1 の部分は使わない。x ≤ 0 に対応する 0 < y ≤ 1 の部分)
直線:x = y − 1
0 < y ≤ 1 で図形を把握し、積分すると:
V = π∫₀¹ [(y − 1)² − (ln y)²] dy
計算を実行して、V = π(1/3 − 2 + 2) = π/3(計算は省略)
練習問題2:相加平均・相乗平均の応用
【問題】
x > 0 のとき、f(x) = x + 4/x + 2 の最小値を求め、そのときの x の値を答えよ。
【解答・解説】
f(x) = x + 4/x + 2
x > 0 より、x と 4/x はともに正。
相加平均・相乗平均の不等式より:
x + 4/x ≥ 2√(x × 4/x) = 2√4 = 4
等号成立は x = 4/x、すなわち x² = 4、x = 2(x > 0 より)のとき。
よって:
f(x) = x + 4/x + 2 ≥ 4 + 2 = 6
最小値は 6、x = 2 のとき
練習問題3:分数型漸化式
【問題】
数列 {aₙ} が a₁ = 2、aₙ₊₁ = (2aₙ + 1)/(aₙ + 2) で定義されている。
(1) bₙ = (aₙ − 1)/(aₙ + 1) とおくとき、{bₙ} の漸化式を求めよ。
(2) 一般項 aₙ を求めよ。
(3) lim_{n→∞} aₙ を求めよ。
【解答・解説】
(1) の解答
aₙ₊₁ = (2aₙ + 1)/(aₙ + 2) を bₙ₊₁ = (aₙ₊₁ − 1)/(aₙ₊₁ + 1) に代入:
分子:(2aₙ + 1)/(aₙ + 2) − 1 = (2aₙ + 1 − aₙ − 2)/(aₙ + 2) = (aₙ − 1)/(aₙ + 2)
分母:(2aₙ + 1)/(aₙ + 2) + 1 = (2aₙ + 1 + aₙ + 2)/(aₙ + 2) = (3aₙ + 3)/(aₙ + 2) = 3(aₙ + 1)/(aₙ + 2)
よって:bₙ₊₁ = (aₙ − 1)/3(aₙ + 1) = (1/3)bₙ
bₙ₊₁ = (1/3)bₙ
(2) の解答
b₁ = (a₁ − 1)/(a₁ + 1) = (2 − 1)/(2 + 1) = 1/3
{bₙ} は初項 1/3、公比 1/3 の等比数列なので:
bₙ = (1/3) × (1/3)^{n-1} = (1/3)^n
bₙ = (aₙ − 1)/(aₙ + 1) = (1/3)^n を aₙ について解く:
aₙ − 1 = (1/3)^n (aₙ + 1)
aₙ − (1/3)^n aₙ = 1 + (1/3)^n
aₙ(1 − (1/3)^n) = 1 + (1/3)^n
aₙ = (1 + (1/3)^n)/(1 − (1/3)^n) = (3^n + 1)/(3^n − 1)
(3) の解答
lim_{n→∞} aₙ = lim_{n→∞} (3^n + 1)/(3^n − 1) = lim_{n→∞} (1 + 1/3^n)/(1 − 1/3^n) = 1/1 = 1
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まとめ
本記事では、九州大学2005年度の数学(理系・前期)を全問解説しました。
各大問のポイント整理
| 大問 | テーマ | 重要ポイント |
|---|---|---|
| 第1問 | 接線・回転体 | 接線条件の立式、三角関数の積分 |
| 第2問 | 三角関数・対数 | 相加平均・相乗平均、置換の技術 |
| 第3問 | 式と曲線 | 楕円の接線公式、焦点の性質 |
| 第4問 | 複素数平面 | 極形式、軌跡の考察 |
| 第5問 | 数列・漸化式 | 分数型漸化式、不動点による置換 |
九州大学の数学は、基礎がしっかりしていれば必ず解ける問題ばかりです。日々の学習で基礎を固め、過去問演習で実践力を養いましょう。
皆さんの九州大学合格を心より応援しています!
日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介
