北海道大学 1996年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!

北海道大学 1996年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!


はじめに:この記事を読むあなたへ

北海道大学 1996年度 数学 過去問解説へようこそ!数強塾グループ代表の藤原進之介です。

北海道大学の数学は「標準レベル」と言われますが、実は幅広い分野からバランスよく出題されるため、得意分野だけで乗り切ることができません。この記事では、1996年度の問題を通じて、合格に必要な考え方・解法を徹底解説します。

この記事で得られる3つの価値:
- ✅ 1996年度全大問の完全解説:文系・理系それぞれの問題を丁寧に解説
- ✅ 北海道大学数学の傾向と対策:頻出単元・難易度・学習ロードマップを完全網羅
- ✅ 合否を分けるポイントの明示:どこで差がつくか、部分点の取り方まで解説

👨‍🏫 藤原先生より:「数学は"なぜそうなるか"を理解すれば、初めて見る問題でも解けるようになります。この記事を通じて、丸暗記ではなく本質的な理解を手に入れてください。一緒に合格を目指しましょう!」


【セクション2】北海道大学の数学:入試の全体像

試験形式と基本情報

項目 文系数学 理系数学
試験時間 90分(12:10〜13:40) 120分(12:10〜14:10)
大問数 4問 5問
解答形式 記述式(論述) 記述式(論述)
難易度帯 標準〜やや難 標準〜難

北海道大学の数学は、東京大学や京都大学のような「発想力重視の超難問」とは異なり、標準的な解法をしっかり使いこなせるかを試す問題が中心です。偏差値帯としては65前後、医学部・理系上位学部では70近くが目安になります。

過去10年の頻出単元ランキング(理系)

順位 単元 出題頻度
1位 微分・積分 ほぼ毎年
2位 確率 毎年〜隔年
3位 数列・漸化式 隔年程度
4位 図形・ベクトル 毎年
5位 複素数・行列(旧課程) 頻出
6位 数学的帰納法・証明 隔年
7位 場合の数・組合せ 頻出

他大学との違い・特徴

東大は「発想の転換」を要求する問題が多く、誘導なしで自力で糸口を見つける力が必要です。一方、北海道大学は「標準的な解法を丁寧に記述できるか」を重視します。つまり、解法パターンの習得と論述の正確さが合否を分けます。

また、数学Ⅲ(理系)の積分計算の比重が高く、計算力が直接得点に影響します。文系では場合の数・確率・数列の頻度が高い傾向があります。


🧑 生徒:「北海道大学の数学って、どのレベルの問題集をやれば対策できますか?」

👨‍🏫 藤原先生:「北大の数学は標準〜やや難レベルだから、まず「青チャート」や「フォーカスゴールド」で典型問題をマスターして、そのあと「1対1対応の演習」で入試レベルの問題に慣れるのがベストルートだよ。公式を覚えるだけじゃなく、『なぜこの解法を使うのか』まで理解できれば、北大の問題は十分に攻略できるよ!」

各大学には"その大学らしさ"があります。北大数学の本質を掴んで、的を絞った対策をしていきましょう!


【セクション3】1996年度 出題テーマ速報と分析

1996年度 文系数学(大問1)出題テーマ一覧

大問 テーマ 単元 難易度
[1] 3次関数と重解・面積 微分・積分 ★★★☆☆
[2] 円と直線、領域・線形計画 図形と方程式 ★★★☆☆
[3] 行列の1次変換と格子点 行列(旧課程) ★★★★☆
[4] 関数方程式と数列の一般項 数列 ★★★★☆

1996年度 理系数学(大問2)出題テーマ一覧

大問 テーマ 単元 難易度
[1] コイン投げと確率・選挙路計数 確率・組合せ ★★★★☆
[2] 接線の条件と微分方程式 微分・積分 ★★★★☆
[3] ベクトルと角度・不等式 ベクトル・図形 ★★★☆☆
[4] 数学的帰納法・数列の収束 証明・極限 ★★★☆☆
[5] 絶対値付き積分の最小値 積分・最適化 ★★★★☆

難易度評価と合格ライン

1996年度は、文系・理系ともにバランスの取れた出題でした。理系の1の「常にA君がB君より多い確率」は投票問題(バロット問題)に関連する難問で、ここで差がつきました。文系は[3][4]の行列・数列が難しく、[1][2]を確実に取れるかがポイントでした。

合格ライン目安
- 文系:4問中 約50〜60%(各問部分点含む)
- 理系:5問中 約45〜55%

全問完答を目指さず、得意な問題で確実に完答し、苦手な問題は部分点を狙う戦略が北大では有効です!


【セクション4】全大問 問題・解説


大問【文系-1】:3次関数の重解条件と面積(難易度★★★☆☆)

【問題文】

$p, q$ は実数で $p > 0$ とし、$f(x) = x^3 - 3p^2x + q$ とおく。方程式 $f(x) = 0$ が実数解 $\alpha, \beta$ で $\alpha < \beta$ かつ $\alpha$ が重解となるものをもつとき、次の問いに答えよ。

(1) $q, \alpha, \beta$ をそれぞれ $p$ を使って表せ。

(2) $x$ 軸と曲線 $y = f(x)$($\alpha \leq x \leq \beta$)で囲まれた図形の面積が $2p$ に等しいとき、$p$ の値を求めよ。


【使う公式・定理】

公式名 内容
重解条件 $f(\alpha) = 0$ かつ $f'(\alpha) = 0$
因数分解 $\alpha$ が重解のとき $f(x) = (x-\alpha)^2(x-\beta)$
面積公式 $\int_\alpha^\beta (x-\alpha)^2(x-\beta)\,dx = -\frac{(\beta-\alpha)^4}{12}$(符号注意)

【解法ステップ — (1)】

ステップ① $f'(x)$ を求め、重解条件を立てる。

$$f'(x) = 3x^2 - 3p^2 = 3(x^2 - p^2) = 3(x-p)(x+p)$$

$f'(x) = 0$ の解は $x = p$ または $x = -p$。

ステップ② $\alpha$ が重解であることから $f'(\alpha) = 0$ を利用する。

$p > 0$ なので、$f'(x) = 0$ の解は $x = p$ と $x = -p$。
$\alpha < \beta$ であり、$\alpha$ が重解なので、グラフの形(極大・極小)を考える。

$f'(x) = 3(x+p)(x-p)$ なので:
- $x = -p$ で極大値
- $x = p$ で極小値

3次関数 $f(x)$ が重解を持つためには、極小値 = 0 または 極大値 = 0 の場合です。

  • 極小値 $f(p) = 0$ のとき:$x = p$ が重解 → $\beta = p$ となるが $\alpha < \beta$ より $\alpha$ が重解…これは $\alpha = p$ が重解、$\beta > p$ の形。
  • 極大値 $f(-p) = 0$ のとき:$x = -p$ が重解 → $\alpha = -p$ が重解、$\beta > -p$

ステップ③ $\alpha = -p$(重解)の場合を計算する。

$$f(-p) = (-p)^3 - 3p^2(-p) + q = -p^3 + 3p^3 + q = 2p^3 + q = 0$$
$$\therefore q = -2p^3$$

ステップ④ $f(x)$ を因数分解する。

$\alpha = -p$ が重解なので:

$$f(x) = (x+p)^2(x - \beta)$$

展開して係数比較:

$$f(x) = (x^2 + 2px + p^2)(x - \beta) = x^3 + (2p - \beta)x^2 + (p^2 - 2p\beta)x - p^2\beta$$

$f(x) = x^3 - 3p^2x + q$ と比較すると:

  • $x^2$ の係数:$2p - \beta = 0 \Rightarrow \beta = 2p$
  • 定数項:$-p^2\beta = q = -2p^3 \Rightarrow p^2 \cdot 2p = 2p^3$ ✓
$$\boxed{q = -2p^3,\quad \alpha = -p,\quad \beta = 2p}$$

【解法ステップ — (2)】

ステップ① 面積を積分で表す。

$\alpha = -p$, $\beta = 2p$ なので、$f(x) = (x+p)^2(x-2p)$

$\alpha \leq x \leq \beta$ すなわち $-p \leq x \leq 2p$ の範囲で $f(x) \leq 0$(極大点 $x = -p$ より右、極小点 $x = p$ の間)

ステップ② 面積を計算する。

$$S = \int_{-p}^{2p} |f(x)|\,dx = -\int_{-p}^{2p} (x+p)^2(x-2p)\,dx$$

置換:$u = x + p$ とすると $du = dx$、$x = u - p$ なので $x - 2p = u - 3p$

積分区間:$x = -p \Rightarrow u = 0$、$x = 2p \Rightarrow u = 3p$

$$S = -\int_0^{3p} u^2(u - 3p)\,du = -\int_0^{3p}(u^3 - 3pu^2)\,du$$
$$= -\left[\frac{u^4}{4} - pu^3\right]_0^{3p} = -\left(\frac{81p^4}{4} - p \cdot 27p^3\right) = -\left(\frac{81p^4}{4} - 27p^4\right)$$
$$= -p^4\left(\frac{81}{4} - 27\right) = -p^4 \cdot \frac{81 - 108}{4} = -p^4 \cdot \left(-\frac{27}{4}\right) = \frac{27p^4}{4}$$

ステップ③ 面積 $= 2p$ として $p$ を求める。

$$\frac{27p^4}{4} = 2p$$

$p > 0$ なので両辺を $p$ で割って:

$$\frac{27p^3}{4} = 2 \Rightarrow p^3 = \frac{8}{27} \Rightarrow p = \frac{2}{3}$$
$$\boxed{p = \frac{2}{3}}$$

【藤原先生の解説】

この問題のポイントは「重解 = 極値 0」という関係です。料理で例えると、「卵を割って黄身と白身に分ける」ような感じで、3次関数のグラフを綺麗に因数分解できる条件が重解なんです。

極大値と極小値のうち「どちらが 0 になるか」を間違えると全部アウト。$\alpha < \beta$ という条件をきちんと使って、$\alpha = -p$ が重解であることを確認するプロセスが最重要です。


🧑 生徒:「$\alpha$ が重解のとき、なぜ $f'(\alpha) = 0$ が必要なんですか?」

👨‍🏫 藤原先生:「重解って、方程式のグラフが $x$ 軸にぴったり接触する点のことなんだ。グラフが $x$ 軸に接線として触れるということは、その点で微分係数(傾き)がちょうど 0 になるってこと。これが重解条件 $f(\alpha) = 0$ かつ $f'(\alpha) = 0$ だよ。逆に言えば、$f'(x) = 0$ の解(極値をとる $x$)でのみ、$f$ の値が 0 になれる(つまり重解になれる)んだ。スポーツで言えば、ボールが地面にそっと着地して跳ね返らない瞬間が『重解』のイメージだね!」

重解条件の意味を図で確認してから計算に入ると、ミスが激減します!


【この大問で身につく力】

3次関数の因数分解と重解条件を組み合わせた論理的思考力、および置換積分を使った面積計算の正確な実行力。


大問【文系-2】:円・直線・領域の最大値問題(難易度★★★☆☆)

【問題文】

(1) 円 $x^2 + y^2 = 25$ と直線 $x + 2y = 10$ との交点を求めよ。

(2) 連立不等式 $x^2 + y^2 \leq 25$、$x + 2y \leq 10$ の表す領域を点 $(x, y)$ が動くとき、$mx + y$ のとる値の最大値を $m$ を使って表せ。ただし $m$ は実数で $m > 0$ とする。


【使う公式・定理】

公式名 内容
点と直線の距離 $d = \dfrac{|ax_0 + by_0 + c|}{\sqrt{a^2+b^2}}$
線形計画法 $mx+y=k$(直線)が領域に接するときに最大・最小
円の接線条件 円の中心から直線への距離 $=$ 半径

【解法ステップ — (1)】

ステップ① 連立方程式を立てる。

$$\begin{cases} x^2 + y^2 = 25 \\ x + 2y = 10 \end{cases}$$

ステップ② $x = 10 - 2y$ を代入する。

$$(10-2y)^2 + y^2 = 25$$
$$100 - 40y + 4y^2 + y^2 = 25$$
$$5y^2 - 40y + 75 = 0$$
$$y^2 - 8y + 15 = 0$$
$$(y-3)(y-5) = 0$$
$$y = 3 \text{ または } y = 5$$

ステップ③ $x$ を求める。

  • $y = 3$ のとき $x = 10 - 6 = 4$ → 交点 $(4, 3)$
  • $y = 5$ のとき $x = 10 - 10 = 0$ → 交点 $(0, 5)$
$$\boxed{(4, 3),\quad (0, 5)}$$

【解法ステップ — (2)】

ステップ① 領域を確認する。

  • 領域 $D$:円板 $x^2 + y^2 \leq 25$ かつ $x + 2y \leq 10$ の共通部分。
  • (1) より、直線 $x + 2y = 10$ は円と $(4,3)$, $(0,5)$ で交わる。
  • 直線は円を割っているので、領域は円の一部(弦より左下側)

ステップ② $mx + y = k$ の最大値を考える。

$k$ を最大にするには、直線 $mx + y = k$(傾き $-m$、切片 $k$)をできるだけ上に平行移動する。

ステップ③ $m$ の値によって最大点が変わる。

$m > 0$ なので、直線 $mx + y = k$ の傾きは $-m < 0$。

  • 最大点は領域の境界上にある。
  • 境界は「円弧部分」と「直線 $x + 2y = 10$ の線分部分($(0,5)$ から $(4,3)$)」。

場合1:最大点が円弧上(円と接する)のとき

円の中心 $(0,0)$ から直線 $mx - y + k = 0$ への距離が $5$ に等しい:

$$\frac{|k|}{\sqrt{m^2+1}} = 5 \Rightarrow k = 5\sqrt{m^2+1}$$

($k > 0$ のとき)

この最大点が領域内($x + 2y \leq 10$)にあることを確認する必要がある。

円上の最大点は $\left(\frac{5m}{\sqrt{m^2+1}}, \frac{5}{\sqrt{m^2+1}}\right)$ で、これが $x + 2y \leq 10$ を満たす条件:

$$\frac{5m}{\sqrt{m^2+1}} + \frac{10}{\sqrt{m^2+1}} \leq 10$$
$$\frac{5(m+2)}{\sqrt{m^2+1}} \leq 10 \Rightarrow \frac{m+2}{\sqrt{m^2+1}} \leq 2$$
$$m+2 \leq 2\sqrt{m^2+1} \Rightarrow (m+2)^2 \leq 4(m^2+1)$$
$$m^2 + 4m + 4 \leq 4m^2 + 4 \Rightarrow 3m^2 - 4m \geq 0 \Rightarrow m(3m-4) \geq 0$$

$m > 0$ なので:$m \geq \frac{4}{3}$

場合2:最大点が直線上の線分($(0,5)$ から $(4,3)$)のとき($0 < m < \frac{4}{3}$)

$mx + y$ の最大は線分の端点で達成される($m > 0$ より)。

  • $(0, 5)$ での値:$0 + 5 = 5$
  • $(4, 3)$ での値:$4m + 3$
$4m + 3 > 5 \Leftrightarrow m > \frac{1}{2}$

よって:
- $0 < m \leq \frac{1}{2}$ のとき:最大値は $5$(点 $(0,5)$ で達成)
- $\frac{1}{2} < m < \frac{4}{3}$ のとき:最大値は $4m + 3$(点 $(4,3)$ で達成)
- $m \geq \frac{4}{3}$ のとき:最大値は $5\sqrt{m^2+1}$(円弧上で達成)

$$\boxed{\text{最大値} = \begin{cases} 5 & \left(0 < m \leq \dfrac{1}{2}\right) \\ 4m+3 & \left(\dfrac{1}{2} < m < \dfrac{4}{3}\right) \\ 5\sqrt{m^2+1} & \left(m \geq \dfrac{4}{3}\right) \end{cases}}$$

【藤原先生の解説】

この問題は「線形計画法と円の組み合わせ」という、北大でよく出るタイプです。$mx + y = k$ という直線を「スライド」させて、領域の「一番上」に当たる点を探すイメージ。ゲームで言えば、スライドする壁が領域に「当たる瞬間」を探す感じですね。

$m$ の値によって最大点が変わるのがミソ。場合分けを忘れないこと!


🧑 生徒:「$m$ の値で最大点が変わるのはなぜですか?直線の傾きと何か関係あるんですか?」

👨‍🏫 藤原先生:「大正解!$mx + y = k$ を $y = -mx + k$ と書き直すと、傾きは $-m$ だね。$m$ が小さいと直線は緩やかで、大きいと急になる。傾きが緩い($m$ が小さい)うちは直線が直線境界の線分に沿って動くから線分の端点が最大になる。傾きが急になってくると($m$ が大きくなると)今度は円弧が最大点になるんだ。この切り替わりが $m = \dfrac{4}{3}$ というわけ。直線の傾き $-m$ と円の接線の傾きが一致する瞬間が境界なんだよ。」

場合分けの境界値をしっかり確認することが、この種の問題の鉄則です!


【この大問で身につく力】

線形計画法と円・直線の組み合わせ問題における、$m$ の値による場合分けと、論述力。


大問【理系-1】:コイン投げと確率・選挙路計数(難易度★★★★☆)

【問題文】

一枚の硬貨を投げて、A君とB君がゲームを行う。表が出たときA君の勝ち(+1点)、裏が出たときB君の勝ち(A君 -1点)。

(1) 3回の試行の後、A君の得点が1点である場合の数を求めよ。

(2) $2n$ 回の試行の後、A君の得点が $2m$ 点である場合の数を求めよ。

(3) $2n$ 回の試行の後、A君の得点が $2m$ 点とする。試行開始後A君の得点がつねにB君の得点より多い確率を求めよ。


【使う公式・定理】

公式名 内容
二項係数 $\binom{n}{k} = \dfrac{n!}{k!(n-k)!}$
バロット問題(投票問題) $2n$ 票中 $n+m$ 票対 $n-m$ 票で常に優勢の確率 = $\dfrac{m}{n}\binom{2n}{n+m}^{-1}\binom{2n}{n+m}$
反射原理 不良路の数 = 対称移動による計算

【解法ステップ — (1)】

ステップ① A君の得点が1点 = 表 2回 + 裏 1回。

$$\text{場合の数} = \binom{3}{2} = 3$$
$$\boxed{3 \text{ 通り}}$$

【解法ステップ — (2)】

ステップ① $2n$ 回の試行でA君が $2m$ 点 = 表 $(n+m)$ 回 + 裏 $(n-m)$ 回。

($1 \leq m \leq n$ の場合)

$$\text{場合の数} = \binom{2n}{n+m}$$
$$\boxed{\binom{2n}{n+m}}$$

【解法ステップ — (3)】

ステップ① 「常にA君の得点 > B君の得点」= 「A君の得点が常に正」という条件。

これはバロット問題(反射原理)を使う有名問題です。

ステップ② 反射原理の適用。

$2n$ 回で表 $(n+m)$ 回、裏 $(n-m)$ 回の全通りの数は $\binom{2n}{n+m}$。

「常にA君の得点 > B君の得点(= 常に正)」となる良い路の数:

反射原理 により、不良路(途中でA君の得点が 0 以下になる路)の数は、最初に 0 に達する点で対称移動することで計算できます。

A君の得点が常に正の良い路の数 = 全路から不良路を引いたもの。

不良路(最初のステップで裏から始まる路に対応)の数 $= \binom{2n}{n+m-1}$(反射の公式)。

したがって良い路の数:



👨‍🏫 この記事を書いた人:藤原進之介

**藤原進之介**(数強塾グループ代表)

Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。

**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)

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