兵庫県立大学 2015年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
兵庫県立大学 2015年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
はじめに:この記事で得られること
兵庫県立大学 2015年度 数学 過去問解説へようこそ!数強塾グループ代表の藤原進之介です。この記事では、2015年度(平成27年度)の兵庫県立大学入試数学を、経済・経営学部/工学部/理学部の3つの試験セット(大問3問)に分けて丁寧に解説します。
この記事を読むことで得られる3つの価値:
- ✅ 各大問の解法を「なぜそうなるのか」から理解できる
- ✅ 兵庫県立大学の数学の傾向と攻略戦略がつかめる
- ✅ 合否を分けた問題・部分点の取り方まで具体的にわかる
👨🏫 藤原先生より:「兵庫県立大は標準レベルとはいえ、計算量が多く、論理的な答案作成力が求められます。『なんとなく解ける』から『確実に得点できる』レベルに引き上げることが合格への近道です。一緒にやっていきましょう!」
【セクション2】兵庫県立大学の数学:入試の全体像
試験形式と概要
兵庫県立大学の入試数学は、学部ごとに問題が異なる点が大きな特徴です。
| 学部 | 試験時間 | 大問数 | 解答形式 |
|---|---|---|---|
| 経済・経営学部 | 120分 | 5問 | 記述式 |
| 工学部 | 90分程度 | 5問 | 記述式 |
| 理学部 | 90分程度 | 5問 | 記述式 |
各配点は均等(各20%)で、全問に取り組む形式です。解答形式は記述式のため、「答えだけ書けばOK」ではなく、途中の論理を丁寧に示す答案作成力が重要です。
偏差値帯と求められる数学レベル
兵庫県立大学の偏差値帯はおおよそ50〜58程度(学部による)。求められる数学レベルはセンター試験〜入試標準レベルです。奇をてらった超難問よりも、「基本公式を正確に使いこなし、計算ミスをしない」ことが勝負の分かれ目です。
頻出単元ランキング(過去5〜10年の傾向)
- 微分・積分(ほぼ毎年・工学部・理学部で必出)
- 数列(漸化式・極限値の計算)
- 確率(漸化式と絡めた出題が多い)
- 図形と方程式(放物線・直線・定点の証明)
- 三角関数・三角比(積和変換・余弦定理など)
- ベクトル・空間座標(面積・体積の計算)
- 2次関数・不等式(パラメータを含む条件)
他大学との違い・特徴
- 東大・京大:抽象的な思考力・論述の完成度が問われる
- 大阪大学:標準〜やや難しい問題を素早く処理する力
- 兵庫県立大学:計算の正確さと標準解法の完成度が問われる。奇問は少なく、教科書〜青チャートレベルの問題がほとんど
🧑 生徒:「兵庫県立大学の数学って、どんな勉強をすれば伸びますか?具体的に教えてください!」
👨🏫 藤原先生:「この大学の数学は、標準的な解法パターンを確実に身につけることが最優先だよ。たとえば、積分では部分積分法と置換積分法の使い分けが毎年のように問われるし、確率では漸化式 $P_{n+1} = p \cdot P_n + q(1-P_n)$ を立てて等比数列型に変形する技術が必要。まずは青チャートや基礎問題精講で標準問題を完璧にして、それから1対1対応の演習で仕上げるのがおすすめだよ!」
【セクション3】2015年度 出題テーマ速報と分析
2015年度 大問別テーマ一覧
大問1(経済・経営学部)
| 設問 | テーマ | 難易度 |
|---|---|---|
| [1] | 2次方程式・無理数の解・有理係数の性質 | ★★★☆☆ |
| [2] | 放物線の接線・法線・定点の証明 | ★★★☆☆ |
| [3] | パラメータを含む2次関数の不等式 | ★★★★☆ |
| [4] | 空間座標・正三角形の面積最小値 | ★★★☆☆ |
| [5] | 確率漸化式(サイコロと小石の移動) | ★★★★☆ |
大問2(工学部)
| 設問 | テーマ | 難易度 |
|---|---|---|
| [1] | 指数関数の微分・積分・面積 | ★★★☆☆ |
| [2] | 数列の漸化式・部分分数分解・無限級数 | ★★★★☆ |
| [3] | 三角関数の定積分・置換積分 | ★★★☆☆ |
| [4] | 折り紙問題・相似・三平方の定理 | ★★★☆☆ |
| [5] | 三角関数の和・積(cos の値の計算) | ★★★★☆ |
大問3(理学部)
| 設問 | テーマ | 難易度 |
|---|---|---|
| [1] | 4次関数の増減・極値 | ★★★☆☆ |
| [2] | 放物線のy軸回転体の体積 | ★★★★☆ |
| [3] | 単位円・三角関数・積の最大値 | ★★★★☆ |
| [4] | 四面体・余弦定理・外接球 | ★★★★☆ |
| [5] | 確率漸化式(玉の入れ替え) | ★★★☆☆ |
合格ラインと得点戦略
- 経済・経営:各大問の前半設問(小問(1)(2))を確実に得点し、60〜70点台を目指す
- 工学部:計算問題系([1][3])で確実に満点、[2][5]で差をつける
- 理学部:[1][5]は標準的なので満点を、[3][4]は途中点を確保する
【セクション4】全大問 問題・解説
大問1(経済・経営学部)詳細解説
大問1-[1]:2次方程式と無理数の解の性質(難易度★★★☆☆)
【問題文】
(1) 2つの値 $\alpha = 1 + \sqrt{2}$,$\beta = \sqrt{3}$ をもつ2次方程式を一つ求めなさい。
(2) ある2次方程式 $f(x) = 0$ の解の1つが $\alpha = s + t\sqrt{2}$ であった。「もう一つの解は $\beta = s - t\sqrt{2}$ である」という議論が正しくないことを説明しなさい。
(3) $x^2 + px + q = 0$($p, q$ は有理数)の解の1つが $\alpha = 1 + \sqrt{2}$ であるとき、もう一つの解 $\beta$ を求めなさい。
【使う公式・定理】
| 公式名 | 内容 |
|---|---|
| 解と係数の関係 | $\alpha + \beta = -p$,$\alpha\beta = q$ |
| 有理数係数の方程式の性質 | 有理係数の方程式の解に $a + b\sqrt{2}$($b \neq 0$)があれば、$a - b\sqrt{2}$ も解 |
| 因数分解 | $(x - \alpha)(x - \beta) = 0$ |
【解法ステップ:小問(1)】
ステップ① $\alpha, \beta$ を解とする2次方程式を構成する:
ステップ② $\alpha = 1 + \sqrt{2}$,$\beta = \sqrt{3}$ を代入して展開:
ステップ③ 答え:
【解法ステップ:小問(2)】
この問題は「反例を示す」問題です。
ステップ① $s = 1, t = 1$ とすると $\alpha = 1 + \sqrt{2}$ となる。
ステップ② 議論に従えば $f(x) = x^2 - 2x + 1 - 2 = x^2 - 2x - 1$ となり、もう一つの解は $\beta = 1 - \sqrt{2}$ となるはず。
ステップ③ しかし小問(1)で示したように、$\alpha = 1 + \sqrt{2}$ を解にもつ2次方程式として $\beta = \sqrt{3}$ とするものも存在する。これは $f(x) = (x - 1 - \sqrt{2})(x - \sqrt{3})$ を展開したものであり、もう一つの解は必ずしも $s - t\sqrt{2}$ にならない。
ステップ④ したがって、与えられた議論は「$f(x) = x^2 - 2sx + s^2 - 2t^2$ である」という部分が誤りで、$f(x)$ の係数が有理数であるという保証がなければこの議論は成り立たない。
【解法ステップ:小問(3)】
ステップ① $x = 1 + \sqrt{2}$ を方程式 $x^2 + px + q = 0$ に代入:
ステップ② 左辺を展開:
ステップ③ $p, q$ は有理数であるから、有理数部分と $\sqrt{2}$ の係数がそれぞれ0:
ステップ④ 連立方程式を解く:
ステップ⑤ 方程式は $x^2 - 2x - 1 = 0$,解の公式より:
よって:
【藤原先生の解説】
小問(2)は「反例を示す」という論証問題です。これはいわば「なんでも反例1個あれば崩れる」という数学の本質ですね。料理で例えると、「全員辛いものが好き」という主張に対して、「私は辛いのが嫌い!」と一人言えばその主張は崩れる、それと同じです。
小問(3)の核心は、係数が有理数であることを使って、$\sqrt{2}$ の有理数倍と有理数部分を分離することです。これは「有理数係数の方程式では無理数部分を独立して考えられる」という重要な原理です。
🧑 生徒:「小問(3)で方程式に代入した後、どうして $(p+q+3) = 0$ と $(p+2) = 0$ に分けられるんですか?」
👨🏫 藤原先生:「鋭い質問だね!これは有理数と無理数の分離という考え方だよ。$A + B\sqrt{2} = 0$($A, B$ は有理数)が成り立つとき、必ず $A = 0$ かつ $B = 0$ になるんだ。なぜなら、もし $B \neq 0$ なら $\sqrt{2} = -A/B$ となって $\sqrt{2}$ が有理数になってしまう——でも $\sqrt{2}$ は無理数だから矛盾!だから $B = 0$ が必要で、そのあと $A = 0$ も出てくる。この技法は入試で本当によく使うから必ず覚えておいてね!」
【この大問で身につく力】 有理数係数の方程式における解の性質の論理的理解と、「反例を示す」論証力。
大問1-[2]:放物線の接線・法線・定点を通る直線の証明(難易度★★★☆☆)
【問題文】
放物線 $C: y = x^2$ 上の点 $A(a, a^2)$ における $C$ の接線 $\ell_1$、点 $A$ を通り $\ell_1$ に直交する法線 $\ell_2$ を考える。また、$\ell_2$ に関して直線 $x = a$ と対称な直線を $\ell_3$ とする。
(1) 接線 $\ell_1$ と $x$ 軸のなす角を $\theta$ とする($a > 0$ では $0 < \theta < \frac{\pi}{2}$)。$a > 0$ のとき、$\tan\!\left(\frac{\pi}{2} + 2\theta\right)$ を $a$ を用いて表しなさい。
(2) 直線 $\ell_3$ は $a$ の値によらず定点を通ることを示しなさい。
【使う公式・定理】
| 公式名 | 内容 |
|---|---|
| タンジェントの加法定理 | $\tan(\alpha + \beta) = \frac{\tan\alpha + \tan\beta}{1 - \tan\alpha\tan\beta}$ |
| 2倍角の公式 | $\tan 2\theta = \frac{2\tan\theta}{1 - \tan^2\theta}$ |
| 接線の傾き | $y' = 2x$ より点 $(a, a^2)$ での傾き $= 2a$ |
| 直線の対称 | $\ell_2$ に関する反射の角度関係 |
【解法ステップ:小問(1)】
ステップ① 接線 $\ell_1$ の傾きを求める:
$a > 0$ では傾きが正で $0 < \theta < \frac{\pi}{2}$ だから:
ステップ② $\tan\!\left(\frac{\pi}{2} + 2\theta\right)$ を変形する:
ステップ③ $\tan 2\theta$ を $\tan\theta = 2a$ で表す:
ステップ④ 代入して答えを求める:
(※解答例では $\dfrac{1-4a^2}{-4a}$ と表記しており、値は同じです)
【解法ステップ:小問(2)】
ステップ① $\ell_3$ の性質を考える。$\ell_3$ は「$\ell_2$ に関して直線 $x = a$ と対称な直線」である。
直線 $x = a$ の傾きは(垂直なので)「傾きなし($x$ 軸に垂直)」、つまり $x$ 軸となす角は $\frac{\pi}{2}$。
$\ell_2$ は $\ell_1$ に垂直だから、$\ell_2$ が $x$ 軸となす角は $\frac{\pi}{2} + \theta$(または $\theta - \frac{\pi}{2}$)。
ステップ② $\ell_3$ は $\ell_2$ に関して直線 $x = a$ を鏡映した直線。角度の対称性から、$\ell_3$ が $x$ 軸となす角は $\frac{\pi}{2} + 2\theta$($\ell_2$ を対称軸として $\frac{\pi}{2}$ を $2\theta$ だけ回転)。
よって $\ell_3$ の傾きは:
ステップ③ $\ell_3$ は点 $A(a, a^2)$ を通り、傾き $\frac{4a^2-1}{4a}$ の直線なので:
ステップ④ $x = 0$ を代入すると $y = \frac{1}{4}$($a$ の値によらない!)。
【藤原先生の解説】
「定点を通ることを示す」問題は、放物線の問題でよく出るパターンです。考え方は「式を $a$ について整理したとき、$a$ に依存する部分が消える $x$ の値を見つける」こと。直線の式を $y = f(a) \cdot x + g$ の形にしたとき、$x = 0$ を代入すると $y = g$(定数)になる——これが定点の発見法です。
大問2(工学部)詳細解説
大問2-[1]:指数関数の最小値と面積(難易度★★★☆☆)
【問題文】
$f(x) = (x^2 - 2x)e^x$($-2 \leq x \leq 2$)について、
(1) $f(x)$ の最小値を求めよ。
(2) 曲線 $y = f(x)$ と $x$ 軸で囲まれた図形の面積を求めよ。
【使う公式・定理】
| 公式名 | 内容 |
|---|---|
| 積の微分 | $(uv)' = u'v + uv'$ |
| 部分積分 | $\int u\,dv = uv - \int v\,du$ |
| 指数関数の積分 | $\int xe^x\,dx = (x-1)e^x + C$ |
【解法ステップ:小問(1)】
ステップ① $f'(x)$ を計算する(積の微分):
ステップ② $e^x > 0$ であるから、$f'(x)$ の符号は $(x+\sqrt{2})(x-\sqrt{2})$ の符号で決まる。
| $x$ | $-2$ | $\cdots$ | $-\sqrt{2}$ | $\cdots$ | $\sqrt{2}$ | $\cdots$ | $2$ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| $f'(x)$ | $+$ | $0$ | $-$ | $0$ | $+$ | ||
| $f(x)$ | $\nearrow$ | 極大 | $\searrow$ | 極小 | $\nearrow$ |
ステップ③ 端点の値と極値を比較する:
ステップ④ 最小値は閉区間内の極小値:
【解法ステップ:小問(2)】
ステップ① $f(x) = 0$ を解く:
ステップ② $0 \leq x \leq 2$ で $f(x) \leq 0$ だから、面積は:
ステップ③ 部分積分を2回行う:
ステップ④ 面積:
【藤原先生の解説】
指数関数と多項式の積の積分は「部分積分を何度も繰り返す」のが定石です。コツは次数が下がるごとに部分積分を適用すること。「剥いても剥いてもタマネギ」みたいなイメージですね!最終的に $e^x$ だけが残れば積分できます。
🧑 生徒:「部分積分を2回やるとき、どちらを $u$(微分する方)にすればいいんですか?」
👨🏫 藤原先生:「基本ルールは LIATE の法則 だよ!L(対数)→ I(逆三角)→ A(多項式)→ T(三角)→ E(指数)の順で左にあるものを $u$(微分する方)に選ぶんだ。今回は多項式 $(x^2-2x)$ が A で、$e^x$ が E だから、$u = x^2-2x$,$dv = e^x\,dx$ として 部分積分 $\int u\,dv = uv - \int v\,du$ を適用すると次数が下がっていくよ。この判断が身につけば、どんな積分問題でも方針が立てられるようになるよ!」
【この大問で身につく力】 積の微分・部分積分の正確な適用と、閉区間での最小値の判断力。
大問2-[2]:数列の漸化式と無限級数(難易度★★★★☆)
【問題文】
数列 $\{a_n\}$ を次で定める:
(1) $a_n$ を求めよ。 (2) $S_n = \displaystyle\sum_{k=1}^n a_k$ として、$\lim_{n \to \infty} S_n$ を求めよ。
【使う公式・定理】
| 公式
👨🏫 この記事を書いた人:藤原進之介
**藤原進之介**(数強塾グループ代表)
Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。
**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)
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