北海道大学 1995年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!

北海道大学 1995年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!


はじめに:この記事を読む前に

北海道大学 1995年度 数学 過去問解説へようこそ!数強塾グループ代表の藤原進之介です。

この記事では1995年度の北海道大学数学(文系・理系両方)を徹底的に解説します。この記事で得られる価値は3つ!

  • 各大問の解法プロセスを、ステップを踏んで完全理解できる
  • 北海道大学数学の出題傾向・頻出単元・合格戦略が把握できる
  • 今後の学習計画に活かせる参考書ロードマップが手に入る

👨‍🏫 藤原先生より:「北大の数学は『標準レベル』と言われていますが、それは決して『楽』という意味ではありません。基礎をしっかり積み上げ、各単元の本質を理解した人だけが安定して点を取れる、実力がはっきり出る試験です。一緒に一問一問ていねいに攻略していきましょう!」


【セクション2】北海道大学の数学:入試の全体像

試験形式・基本データ

北海道大学の数学入試は、文系と理系で別々の問題が出題されます。

項目 文系数学 理系数学
試験時間 90分 150分(目安)
大問数 4問 5問
解答形式 記述式 記述式
配点 各25点 × 4 = 100点(目安) 各20点 × 5 = 100点(目安)

記述式なので、答えが正しくても途中過程が書けていなければ減点されます。論述力が非常に重要です。

偏差値帯と求められる数学レベル

北海道大学の偏差値は文系・理系とも概ね 57〜65 程度(学部による)。数学の難易度はセンター試験(現共通テスト)よりやや上、東大・京大よりは易しいというレベル感です。

「青チャート(チャート式 基礎からの数学)」を完璧にした上で、「1対1対応の演習」で入試標準問題に慣れていれば、十分に戦えます。

過去10年の頻出単元ランキング(文理共通)

  1. 🥇 微分・積分(面積・体積・最大最小)
  2. 🥈 確率(漸化式・条件付き確率を含む)
  3. 🥉 図形と方程式(円・直線・軌跡)
  4. 行列・一次変換(1990年代の頻出単元)
  5. 数列(等差・等比・漸化式)
  6. 三角関数・指数対数
  7. 複素数・ベクトル

1995年度の理系には中間値の定理(解の存在証明)や積分方程式確率の漸化式応用なども登場しており、多彩な出題が特徴です。

他大学との違い・北大数学の特徴

大学 特徴
東大 高度な論証・証明力が必要、誘導が少ない
京大 独創的な発想が必要、難度が高い
北大 標準的な解法で解ける問題が中心、論述の丁寧さが差をつける
東北大 計算量が多い、処理力重視
名古屋大 証明問題が多い

北大の最大の特徴は「解き方が見えれば計算できる問題が多い」こと。奇問・難問よりも、基礎力・論述力・計算の正確さが問われます。


🧑 生徒:「北大の数学って、どのレベルの問題集まで仕上げればいいですか?」

👨‍🏫 藤原先生:「いい質問だね!まず『青チャート』や『基礎問題精講 数学』で基礎を固めて、次に『1対1対応の演習』や『数学 標準問題精講』で入試標準レベルの問題を練習すれば、北大の数学には十分対応できるよ。北大は問題のパターンがある程度決まっているから、典型問題を確実に解けるようにするのが最優先!難関大向けの『やさしい理系数学』まで手を伸ばせれば、かなり余裕が出るね。」

基礎×論述×計算力の三角形を完成させることが北大合格への近道!


【セクション3】1995年度 出題テーマ速報と分析

文系数学(大問1):出題テーマ一覧

大問 テーマ 難易度
[1] 三角関数の方程式・tan θ の導出 ★★☆☆☆
[2] 行列・一次変換(不動点・反復変換) ★★★☆☆
[3] 2つの円の関係・接線・角度と距離 ★★★★☆
[4] 積分・面積の最小化(パラメータ最適化) ★★★☆☆

理系数学(大問2):出題テーマ一覧

大問 テーマ 難易度
[1] 一次変換・回転行列 ★★★☆☆
[2] 直線の交点・極限(tan の極限) ★★★★☆
[3] 中間値の定理・方程式の解の存在証明 ★★★☆☆
[4] 積分方程式・微分方程式 ★★★★☆
[5] 確率・格子点上のランダムウォーク ★★★★★

前年度との傾向変化・合格ラインと得点戦略

1995年度は文系・理系ともに行列(一次変換)が出題されており、当時のカリキュラムの特徴が出ています。理系では[5]の確率問題が高難度で、ここで差がついたと予想されます。

合格ラインの目安:文系 60〜65点/100点、理系 55〜65点/100点

得点戦略:文系は[1][2]を確実に取り、[3][4]で部分点を積み上げる。理系は[1][3][4]を確実にし、[2][5]で差をつける。


【セクション4】全大問 問題・解説


文系 大問[1]:三角関数の方程式(難易度★★☆☆☆)

【問題文】

$-\dfrac{\pi}{2} < \theta < \dfrac{\pi}{2}$ で、$2\cos 2\theta + a\sin\theta = 1$ のとき、$\tan\theta$ を $a$ を用いて表せ。


【使う公式・定理】

公式名 内容
倍角公式 $\cos 2\theta = 1 - 2\sin^2\theta$
tan の定義 $\tan\theta = \dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}$

【解法ステップ】

ステップ① 方針を立てる:$\cos 2\theta$ を倍角公式で $\sin\theta$ に統一する。

$$\cos 2\theta = 1 - 2\sin^2\theta$$

ステップ② 代入して整理する。

$$2(1 - 2\sin^2\theta) + a\sin\theta = 1$$
$$2 - 4\sin^2\theta + a\sin\theta = 1$$
$$-4\sin^2\theta + a\sin\theta + 1 = 0$$
$$4\sin^2\theta - a\sin\theta - 1 = 0$$

ステップ③ $\sin\theta$ について因数分解を試みる。または $\sin\theta$ を $t$ と置いて解く。

$$4\sin^2\theta - a\sin\theta - 1 = 0$$

ステップ④ これを $\sin\theta$ の2次方程式として解く:

$$\sin\theta = \frac{a \pm \sqrt{a^2 + 16}}{8}$$

ステップ⑤ $\tan\theta$ を求める。

$-\dfrac{\pi}{2} < \theta < \dfrac{\pi}{2}$ なので $\cos\theta > 0$。

$$\tan\theta = \frac{\sin\theta}{\cos\theta} = \frac{\sin\theta}{\sqrt{1 - \sin^2\theta}}$$

$\sin\theta = \dfrac{a \pm \sqrt{a^2 + 16}}{8}$ を代入する。

実は、$4\sin^2\theta - a\sin\theta - 1 = 0$ から

$$4\sin^2\theta - 1 = a\sin\theta$$
$$(2\sin\theta - 1)(2\sin\theta + 1) = a\sin\theta$$

という整理も一つの考え方だが、ここでは $\tan\theta$ を直接求める別アプローチの方が elegant。

別解アプローチ(tan を直接作る)

$4\sin^2\theta - a\sin\theta - 1 = 0$ の両辺を $\cos^2\theta$ で割る($\cos\theta \neq 0$):

$$4\tan^2\theta - a\cdot\frac{\sin\theta}{\cos^2\theta} - \frac{1}{\cos^2\theta} = 0$$

$\dfrac{\sin\theta}{\cos^2\theta} = \dfrac{\tan\theta}{\cos\theta}$ となり少し複雑なので、$\sin\theta$ の式のまま整理する。

$4\sin^2\theta - a\sin\theta - 1 = 0$ から $\sin\theta \neq 0$ のとき:

$$4\sin\theta - a - \frac{1}{\sin\theta} = 0$$

また $\cos^2\theta = 1 - \sin^2\theta$ より:

$$\tan^2\theta = \frac{\sin^2\theta}{1-\sin^2\theta}$$

$4\sin^2\theta - a\sin\theta = 1$ …①
$\cos^2\theta = 1 - \sin^2\theta$ …②

①を②で割ることで:

$$\frac{4\sin^2\theta - a\sin\theta}{\cos^2\theta} = \frac{1}{\cos^2\theta} = 1 + \tan^2\theta$$
$$4\tan^2\theta - a\cdot\frac{\tan\theta}{\cos\theta} \cdot \frac{1}{\cos\theta}$$

この方向は複雑になるため、$\sin\theta$ の値から $\tan\theta$ を求める方法が最もシンプル。

最終的に:

$$\boxed{\tan\theta = \frac{a \pm \sqrt{a^2+16}}{8} \cdot \frac{1}{\sqrt{1 - \left(\dfrac{a \pm \sqrt{a^2+16}}{8}\right)^2}}}$$

ただし、$|\sin\theta| \leq 1$ を満たす解を選ぶ必要があります。


【藤原先生の解説】

この問題のポイントは「cos 2θ を sin θ だけの式に統一する」という発想です。料理で言えば「同じ材料でまとめる」作業。バラバラな食材(cos と sin)を一つの種類(sin)にまとめてから調理(計算)するんです。

$-\dfrac{\pi}{2} < \theta < \dfrac{\pi}{2}$ という条件は「$\cos\theta > 0$」を保証するために重要で、最後の処理で活きてきます。


🧑 生徒:「cos 2θ が出てきたとき、どの倍角公式を使えばいいかわかりません。」

👨‍🏫 藤原先生:「cos 2θ の倍角公式には3種類あって、$\cos 2\theta = 1-2\sin^2\theta$、$\cos 2\theta = 2\cos^2\theta - 1$、$\cos 2\theta = \cos^2\theta - \sin^2\theta$ があるよ。今回は $\sin\theta$ だけの式に統一したいから $\cos 2\theta = 1 - 2\sin^2\theta$ を使うのが正解!使う公式は『何に統一したいか』で決まるんだ。これがコツ!」

基礎公式の使い分けが身につくと、三角関数の問題は一気に解きやすくなります!


【この大問で身につく力】

三角関数の変換力(倍角公式の使い分け)と、「変数を統一する」という数学の基本戦略が身につきます。


文系 大問[2]:行列・一次変換(難易度★★★☆☆)

【問題文】

$f$ を次の行列 $A$ であらわされる一次変換とする。

$$A = \begin{pmatrix} \dfrac{3}{4} & -\dfrac{1}{4} \\ -\dfrac{1}{4} & \dfrac{3}{4} \end{pmatrix}$$

(1) 点 $P(x, y)$($x^2 + y^2 = 2$)が $f(P) = P$ をみたすとき、$P$ の座標を求めよ。

(2) 点 $P_0(x_0, y_0)$ を出発点とし、点 $P_n(x_n, y_n)$ を $P_{n+1} = f(P_n)$ によって順に定める。$(x_0, y_0) = (1, 1)$ のとき、$P_n$ の座標は $\left(\left(\dfrac{1}{2}\right)^n,\ \left(\dfrac{1}{2}\right)^n\right)$ となることを示せ。

(3) $(x_0, y_0) = (2, 0)$ のとき $P_n$ の座標を求めよ。


【使う公式・定理】

公式名 内容
不動点の定義 $f(P) = P$ ⟺ $AP = P$ ⟺ $(A - E)P = \mathbf{0}$
行列の $n$ 乗 $P_n = A^n P_0$
固有値と対角化 $A = P\Lambda P^{-1}$ のとき $A^n = P\Lambda^n P^{-1}$

【解法ステップ:(1) 不動点の座標】

ステップ① $f(P) = P$ は行列の式で:

$$\begin{pmatrix} \dfrac{3}{4} & -\dfrac{1}{4} \\ -\dfrac{1}{4} & \dfrac{3}{4} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} x \\ y \end{pmatrix}$$

ステップ② 成分ごとに方程式を立てる:

$$\frac{3}{4}x - \frac{1}{4}y = x \quad \Rightarrow \quad -\frac{1}{4}x - \frac{1}{4}y = 0 \quad \Rightarrow \quad x + y = 0$$
$$-\frac{1}{4}x + \frac{3}{4}y = y \quad \Rightarrow \quad -\frac{1}{4}x - \frac{1}{4}y = 0 \quad \Rightarrow \quad x + y = 0$$

ステップ③ $x + y = 0$ かつ $x^2 + y^2 = 2$ を解く:

$y = -x$ を代入:$x^2 + x^2 = 2 \Rightarrow x^2 = 1 \Rightarrow x = \pm 1$

$$\boxed{P(1,\ -1),\ P(-1,\ 1)}$$

【解法ステップ:(2) 帰納法による証明】

ステップ① $P_n$ の座標が $\left(\left(\dfrac{1}{2}\right)^n,\ \left(\dfrac{1}{2}\right)^n\right)$ であることを数学的帰納法で示す。

ステップ② $n = 0$ のとき:$P_0 = (1, 1)$ ✓($(1/2)^0 = 1$)

ステップ③ $n = k$ のとき成立と仮定する。すなわち:

$$P_k = \left(\left(\frac{1}{2}\right)^k,\ \left(\frac{1}{2}\right)^k\right)$$

ステップ④ $P_{k+1} = A P_k$ を計算:

$$\begin{pmatrix} x_{k+1} \\ y_{k+1} \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} \dfrac{3}{4} & -\dfrac{1}{4} \\ -\dfrac{1}{4} & \dfrac{3}{4} \end{pmatrix} \begin{pmatrix} \left(\dfrac{1}{2}\right)^k \\ \left(\dfrac{1}{2}\right)^k \end{pmatrix}$$
$$x_{k+1} = \frac{3}{4}\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^k - \frac{1}{4}\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^k = \left(\frac{3}{4} - \frac{1}{4}\right)\left(\frac{1}{2}\right)^k = \frac{1}{2}\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^k = \left(\frac{1}{2}\right)^{k+1}$$
$$y_{k+1} = -\frac{1}{4}\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^k + \frac{3}{4}\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^k = \frac{1}{2}\cdot\left(\frac{1}{2}\right)^k = \left(\frac{1}{2}\right)^{k+1}$$

よって $n = k+1$ のときも成立。□


【解法ステップ:(3) (2,0) からの反復変換】

ステップ① $P_n = A^n P_0$ を求めるために、行列 $A$ の固有値を求める。

$$\det(A - \lambda E) = 0$$
$$\det\begin{pmatrix} \dfrac{3}{4}-\lambda & -\dfrac{1}{4} \\ -\dfrac{1}{4} & \dfrac{3}{4}-\lambda \end{pmatrix} = 0$$
$$\left(\frac{3}{4}-\lambda\right)^2 - \frac{1}{16} = 0$$
$$\left(\frac{3}{4}-\lambda - \frac{1}{4}\right)\left(\frac{3}{4}-\lambda + \frac{1}{4}\right) = 0$$
$$\left(\frac{1}{2}-\lambda\right)\left(1-\lambda\right) = 0$$

固有値:$\lambda_1 = \dfrac{1}{2}$、$\lambda_2 = 1$

ステップ② 各固有値に対する固有ベクトルを求める。

$\lambda_1 = \dfrac{1}{2}$ のとき:$(A - \dfrac{1}{2}E)\mathbf{v} = \mathbf{0}$

$$\begin{pmatrix} \dfrac{1}{4} & -\dfrac{1}{4} \\ -\dfrac{1}{4} & \dfrac{1}{4} \end{pmatrix}\begin{pmatrix} v_1 \\ v_2 \end{pmatrix} = \mathbf{0} \Rightarrow v_1 = v_2$$

固有ベクトル:$\mathbf{p}_1 = \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix}$

$\lambda_2 = 1$ のとき:$(A - E)\mathbf{v} = \mathbf{0}$

$$\begin{pmatrix} -\dfrac{1}{4} & -\dfrac{1}{4} \\ -\dfrac{1}{4} & -\dfrac{1}{4} \end{pmatrix}\begin{pmatrix} v_1 \\ v_2 \end{pmatrix} = \mathbf{0} \Rightarrow v_1 + v_2 = 0$$

固有ベクトル:$\mathbf{p}_2 = \begin{pmatrix} 1 \\ -1 \end{pmatrix}$

ステップ③ 初期ベクトル $(2, 0)$ を固有ベクトルの線形結合で表す:

$$\begin{pmatrix} 2 \\ 0 \end{pmatrix} = \alpha\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} + \beta\begin{pmatrix} 1 \\ -1 \end{pmatrix}$$

$\alpha + \beta = 2$、$\alpha - \beta = 0$ より $\alpha = \beta = 1$

ステップ④ $A^n$ の作用を計算:

$$A^n\begin{pmatrix} 2 \\ 0 \end{pmatrix} = 1 \cdot \left(\frac{1}{2}\right)^n\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} + 1 \cdot 1^n\begin{pmatrix} 1 \\ -1 \end{pmatrix}$$
$$= \begin{pmatrix} \left(\dfrac{1}{2}\right)^n + 1 \\ \left(\dfrac{1}{2}\right)^n - 1 \end{pmatrix}$$
$$\boxed{P_n = \left(\left(\frac{1}{2}\right)^n + 1,\ \left(\frac{1}{2}\right)^n - 1\right)}$$

【藤原先生の解説】

行列の反復変換は「固有値分解」というツールを使うと一気に解けます。イメージとしては、複雑な動き(一次変換)を、単純な方向(固有ベクトル方向)に分解して考えること。ちょうどサッカーの動きを「タテ・ヨコ」に分解して分析するのと同じ発想です!


🧑 生徒:「$A^n$ を直接計算しようとしたら大変でした。何かいい方法はありますか?」

👨‍🏫 藤原先生:「そうだね、直接計算は大変!そこで使うのが 固有値・固有ベクトルを使った対角化 という手法だよ。行列 $A$ の固有値を $\lambda_1, \lambda_2$、対応する固有ベクトルを $\mathbf{p}_1, \mathbf{p}_2$ とすると、初期ベクトル $\mathbf{v}_0 = \alpha\mathbf{p}_1 + \beta\mathbf{p}_2$ と表したとき、$A^n\mathbf{v}_0 = \alpha\lambda_1^n\mathbf{p}_1 + \beta\lambda_2^n\mathbf{p}_2$ になるんだ。今回は $\lambda_1 = 1/2$、$\lambda_2 = 1$ で、$1^n = 1$ だから計算がスッキリするよ!」

固有値分解を使えこなせると、行列問題が劇的にラクになります!


【この大問で身につく力】

数学的帰納法の構成力と、固有値を使った行列の $n$ 乗計算という2つの重要スキルが同時に身につきます。


文系 大問[3]:2円の関係と接線の角度(難易度★★★★☆)

【問題文】

平面上に2つの円 $C_1: x^2 + y^2 = 1$、$C_2: (x-1)^2 + (y-2)^2 = R^2$ を考える。ただし $R > 1 + \sqrt{5}$ とする。

(1) 円 $C_1$ は円 $C_2$ の内部に含まれることを示せ。

(2) 円 $C_2$ 上の点 $P$ を通り、円 $C_1$ に接する2本の直線が点 $P$ においてなす角度を $\theta$ とする。また点 $P$ と原点 $O$ との距離を $d$ とする。このとき $\cos\theta$ を $d$ を用いて表せ。

(3) (2)において $\theta = \dfrac{\pi}{2}$ となるような点 $P$ が円 $C_2$ 上に存在するための $R$ の満たすべき条件を求めよ。


【使う公式・定理】

公式名 内容
2円が一方を含む条件 中心間距離 $< R_2 - R_1$
点から円への接線の長さ $\sqrt{d^2 - r^2}$($d$:中心距離、$r$:半径)
接線と半径のなす角 直角(接点での性質)

【解法ステップ:(1)】

ステップ① $C_2$ の中心は $(1, 2)$、半径は $R$。$C_1$ の中心は $(0, 0)$、半径は $1$。

ステップ② 中心間距離を求める:

$$d_{12} = \sqrt{(1-0)^2 + (2-0)^2} = \sqrt{5}$$

ステップ③ $C_1$ が $C_2$ の内部に含まれる条件:

$$d_{12} + r_1 < R \quad \Leftrightarrow \quad \sqrt{5} + 1 < R$$

問題の条件 $R > 1 + \sqrt{5}$ はまさにこれ。よって $C_1$ は $C_2$ の内部に含まれる。□


【解法ステップ:(2)】

ステップ① 点 $P$ から $C_1$(中心 $O$、半径 $1$)への接線を考える。

$P$ と



👨‍🏫 この記事を書いた人:藤原進之介

**藤原進之介**(数強塾グループ代表)

Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。

**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)

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