横浜市立大学 2013年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
横浜市立大学 2013年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
はじめに:この記事で得られること
横浜市立大学 2013年度 数学 過去問解説へようこそ!数強塾グループ代表の藤原進之介です。この記事では、2013年度の横浜市立大学数学の全大問を徹底解説します。
この記事を読めば、以下の3つが手に入ります:
- ✅ 2013年度 全大問の完全解説(途中計算一切省略なし)
- ✅ 横浜市立大学数学の出題傾向と対策(合格点を取るための戦略)
- ✅ よくある間違いと正しい解法の考え方(なぜそうなるのかを根本から理解)
👨🏫 藤原先生より: 横浜市立大学の数学は「標準〜やや難」レベルですが、解法の流れさえしっかり理解すれば必ず点が取れます。丸暗記ではなく「なぜそうなるのか」を一緒に掘り下げていきましょう!
【セクション2】横浜市立大学の数学:入試の全体像
試験形式と基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 120分 |
| 大問数 | 2問 |
| 解答形式 | 記述式(論述・計算過程必須) |
| 難易度帯 | 標準〜やや難(医学部はさらに難化) |
| 必要偏差値 | 60〜68程度(医学部は70以上) |
横浜市立大学の数学は、試験時間120分で大問2問という構成です。一見少ないように見えますが、各大問に複数の小問があり、それぞれが有機的につながった誘導形式になっています。「前の小問の結果を次の小問で使う」という構造が特徴的で、最初の小問を間違えると連鎖的に失点するリスクがあります。
偏差値帯と求められる数学レベル
- 一般学部(国際教養・理学・データサイエンスなど):偏差値60〜65、標準的な入試問題の完答力
- 医学部:偏差値68〜72以上、やや難〜難問レベルへの対応力
「青チャート(チャート式 基礎からの数学)」(数研出版)を完璧に仕上げた上で、「1対1対応の演習」(東京出版)レベルの問題演習が最低限必要です。
過去5〜10年の出題傾向まとめ
横浜市立大学では以下の単元が繰り返し出題されています:
| 頻出度 | 単元 |
|---|---|
| ★★★★★ | 積分(不定積分・定積分・面積) |
| ★★★★★ | 確率(期待値・漸化式絡み) |
| ★★★★☆ | 数列(漸化式・不等式評価) |
| ★★★★☆ | 微分(導関数・極値・証明) |
| ★★★☆☆ | 行列・1次変換 |
| ★★★☆☆ | 複素数・二項定理 |
| ★★★☆☆ | 多変数の極値問題 |
特に「積分×確率×数列」という組み合わせが頻出で、2013年度もこの傾向がはっきり現れています。
他大学との比較
- 東大・京大:純粋な思考力重視、誘導がほとんどない
- 横浜市立大学:誘導形式の論述が中心。小問を積み上げて最終答えに辿り着く構造
- 東北大学:計算量が多い。横浜市立大学はやや論証重視
- 千葉大学:難易度帯が近い。横浜市立大学は確率・積分の融合問題が多い
会話① 入試全体像について
🧑 生徒:「横浜市立大学の数学って、誘導形式と言われますが、具体的にどう活用すればいいんですか?」
👨🏫 藤原先生:「いい質問だね!誘導形式の問題では、前の小問の結果を『道具』として次の小問で使うのが基本戦略だよ。例えば今回の大問1では、(1)で導関数 $\sqrt{\frac{x}{x+a}}$ を求めて、(2)の部分積分の証明に使って、(3)の不定積分の最終答えを出す、という3段階の積み上げ構造になっているんだ。だから『(1)が分からなくても(2)は答えられる』ことも多いし、逆に(1)を間違えると(3)まで響く。誘導を読んで『あ、これは次でこう使うんだな』という先読みができると、一気に解きやすくなるよ!」
横浜市立大学の数学は「丁寧な誘導に乗れるか」が合否の鍵。誘導の流れを読む練習を積み重ねよう!
【セクション3】2013年度 出題テーマ速報と分析
2013年度 大問別テーマ一覧
| 大問 | テーマ | 難易度 | 主要単元 |
|---|---|---|---|
| 大問1・[I] | 部分積分と不定積分の評価 | ★★★☆☆ | 微分・積分(部分積分) |
| 大問1・[II] | ボール入れの確率と期待値 | ★★★★☆ | 確率・数列・不等式評価 |
| 大問2・[I] | 小問集合(5問) | ★★★☆☆ | 対称式・二項定理・確率・行列・定積分 |
| 大問2・[II] | Legendre多項式とライプニッツの公式 | ★★★★★ | 微分・数学的帰納法・多項式 |
| 大問2・[III] | 放物線と円の接線・面積 | ★★★★☆ | 図形・微分・積分 |
難易度評価と合格ラインの目安
2013年度の問題は全体的に標準〜やや難のレベルです。大問2の[II](Legendre多項式)は難問ですが、それ以外は標準的な手法で対応可能です。
合格ラインの目安(一般学部):
- 大問1・[I]の(1)(2) → 確実に完答
- 大問1・[II]の(1)(2) → 確実に完答
- 大問2・[I]の(1)(2)(5) → 少なくとも3問完答
- 大問2・[III]の(1)(2) → 部分点確保
合格のためには、難問に固執せず「取れる問題を確実に取る」戦略が重要です。
【セクション4】全大問 問題・解説
大問1・[I]:微分と部分積分(難易度★★★☆☆)
問題文
$a, b, c$ は正の実数とする。
(1) 関数
の導関数を求めよ。
(2) 部分積分を用いて
が成り立つことを示せ。
(3) 不定積分 $\int \sqrt{x(2x+1)}\,dx \quad (x>0)$ を求めよ。
使う公式・定理
| 公式名 | 内容 |
|---|---|
| 合成関数の微分 | $\frac{d}{dx}\sqrt{g(x)} = \frac{g'(x)}{2\sqrt{g(x)}}$ |
| 対数の微分 | $\frac{d}{dx}\log f(x) = \frac{f'(x)}{f(x)}$ |
| 部分積分公式 | $\int f'(x)g(x)\,dx = f(x)g(x) - \int f(x)g'(x)\,dx$ |
[I]-(1) の解法ステップ
ステップ① 第1項を微分する
ステップ② 第2項を微分する
対数の中の関数 $h(x) = \sqrt{x} + \sqrt{x+a}$ として、
したがって、
ステップ③ 合わせて計算する
[I]-(2) の解法ステップ
ステップ① 部分積分の「振り分け」を決める
部分積分 $\int f'(x)g(x)\,dx = f(x)g(x) - \int f(x)g'(x)\,dx$ において、
と置くと(これが OCR 解答の本質的なアプローチです)、
ステップ② $g'(x)$ を計算する
ステップ③ 部分積分を適用する
(証明終)
[I]-(3) の解法ステップ
$a=1, b=2, c=1$ として(2)を適用する。
ステップ① (2) の公式を使う($b=2, c=1$)
ステップ② 右辺の積分を(1)で評価する
(1) の結果 $\frac{d}{dx}\left[\sqrt{x(x+a)} - a\log\left(\sqrt{x}+\sqrt{x+a}\right)\right] = \sqrt{\frac{x}{x+a}}$ を使う。
$a = \frac{1}{2}$ の場合に対応させると:
一方、
なので、
ステップ③ ①に代入して最終答えを出す
なお $\sqrt{x\left(x+\frac{1}{2}\right)} = \frac{1}{\sqrt{2}}\sqrt{x(2x+1)}$ であるから、
($C_1$ は積分定数)
会話② 大問1・[I] について
🧑 生徒:「(2)で部分積分を使うとき、$f'(x)$ と $g(x)$ をどう振り分ければいいか分からなくなります。」
👨🏫 藤原先生:「これは料理で言うと『どの食材をどの順番で炒めるか』と同じで、慣れが必要なところだね。部分積分の公式は $\int f'g\,dx = fg - \int f g'\,dx$ だから、積分した後($f$)に微分した後($g'$)を掛けた積分が、元より簡単になるように振り分けるのがコツだよ。今回は $f'(x) = x$ と置いて $f(x) = \frac{x^2}{2}$ にすることで、$g'(x)$ の計算で $x^2$ が約分されて $\sqrt{\frac{x}{bx+c}}$ という形がスッキリ出てくる。振り分けの練習は『青チャート』の積分パートを何度も解いて『この形はこう振り分ける』という感覚を体に叩き込もう!」
部分積分の「振り分け」のセンスは繰り返し練習で必ず身につく。焦らず一歩ずつ進もう!
大問1・[II]:確率と期待値の評価(難易度★★★★☆)
問題文(整理版)
$n$ 個のボールと、$1$ から $n$ までの番号が振られた $n$ 個の空の箱がある。$1$ から $n$ の番号が書かれた $n$ 枚のカードが袋に入っている。
手順:袋からカードを無作為に引き、そのカード番号の箱が空なら1個ボールを入れ(手順3へ)、空でなければカードを戻して引き直す。これを繰り返す。
$1 \le k \le n$ に対して、$k-1$ 個目のボールを入れ終えた状態から $k$ 個目のボールを箱に入れるまでにちょうど $i$ 枚目のカードを引く確率 を $P_k(i)$、$i$ 枚引いても $k$ 個目のボールが入らない確率 を $Q_k(i)$($Q_k(0)=1$)とする。
(1) $n=4$ のとき $P_1(1),\ P_2(2),\ Q_2(2)$ を求めよ。
(2) $Q_k(i)$ を $P_k(i+1), P_k(i+2), \ldots, P_k(k)$(ただし $0 \le i \le k-1$)を用いて表せ。
(3) $k$ 個目のボールを入れるまでのカードを引く枚数の期待値 $E_k$ が $Q_k(0)+Q_k(1)+\cdots+Q_k(k-1)$ に等しいことを示せ。
(4) 不等式 $E_k \le \dfrac{n}{n-k+1}$ が成り立つことを示せ。
(5) 不等式 $E_1+E_2+\cdots+E_n \le n + n\log n$ が成り立つことを示せ。
使う公式・定理
| 公式名 | 内容 |
|---|---|
| 幾何分布の期待値の考え方 | 成功確率 $p$ の試行の期待回数 $= 1/p$ |
| 期待値の公式 | $E[X] = \sum_{i=1}^{\infty} i \cdot P(X=i)$ |
| 期待値と $Q$ の関係 | $E[X] = \sum_{i=0}^{\infty} P(X > i) = \sum_{i=0}^{\infty} Q(i)$ (非負整数値確率変数) |
| 調和数の不等式 | $\sum_{k=1}^{n}\frac{1}{k} \le 1 + \log n$ |
[II]-(1) の解法ステップ:$n=4$ のとき
ステップ① $P_1(1)$ を求める
$k=1$:最初の状態(0個のボールが入っている)。空の箱は4つ。カードを1枚引いて、それが空の箱(4箱全て空)なら必ず成功。
(最初はどのカードを引いても空の箱なので、1回で確実に入る)
ステップ② $P_2(2)$ を求める
$k=2$:1個のボールが入っている(空の箱3つ、入っている箱1つ)。
- 1回目のカードが空の箱:確率 $\frac{3}{4}$ → 成功(1枚で完了)なので、$i=2$ の場合を考える
- 1回目が失敗(確率 $\frac{1}{4}$)し、2回目が成功(確率 $\frac{3}{4}$):
ステップ③ $Q_2(2)$ を求める
$Q_2(2)$ は「2回引いても2個目のボールが入らない確率」。
1回目も2回目も失敗(どちらも埋まっている1つの箱のカードを引く):
[II]-(2) の解法ステップ
ステップ① $Q_k(i)$ の意味を整理する
$Q_k(i)$ = 「$i$ 回引いても $k$ 個目のボールが入らない確率」
これは「$k$ 個目のボールを入れるのに必要な回数 $X$ が $i$ より大きい確率」、すなわち $P(X > i)$。
ステップ② $P_k(j)$ との関係
$P_k(j)$ = 「ちょうど $j$ 回目で $k$ 個目のボールが入る確率」
しかし、$k$ 個目のボールが入るのは高々 $n$ 回目(最悪でも残り $n-k+1$ 個の空き箱のいずれかに入る)という有限回で必ず完了するため、最大値は $k$ 回の試行前後($P_k(j)=0$ for $j > $ 一定値)。
問題の設定($0 \le i \le k-1$)より、
※ここで「$k$ 個目のボールが入るのに $k$ 回以内で必ず完了する」という点が重要。$n-k+1$ 個の空き箱があるので、連続で成功しない確率が $\left(\frac{k-1}{n}\right)^i$ となり、$i=k-1$ 以降は確率0ではないが、問題文の設定では $k-1$ までを考える。
[II]-(3) の解法ステップ(期待値の表現)
ステップ① 非負整数値確率変数の期待値公式を適用する
$k$ 個目のボールを入れるのに必要な引く枚数を $X$ とすると、$X$ は正の整数値をとる確率変数。
一般に、正整数値をとる確率変数 $X$ に対し:
ステップ② 有限和への変換
$k-1$ 個の箱にボールが入っている状態では、残り $n-k+1$ 個の空き箱がある。毎回 $\frac{n-k+1}{n}$ の確率で成功するため、$X$ は幾何分布に従い、$P(X > i) = \left(\frac{k-1}{n}\right)^i$。
$Q_k(k) = P(X > k) = 0$(問題設定上 $k$ 回以上かかることも理論上あるが、本問では $0 \le i \le k-1$ の範囲)なので、
(証明終)
[II]-(4) の解法ステップ(不等式評価)
ステップ① $Q_k(i)$ の具体的な値を求める
$k-1$ 個のボールが入っている状態で、空き箱は $n-k+1$ 個。
毎回の試行で失敗する確率は $\frac{k-1}{n}$(埋まっている $k-1$ 箱のカードを引く確率)。
各試行は独立なので:
ステップ② 期待値を計算する
これは初項1、公比 $r = \frac{k-1}{n}$ の等比数列の和:
$k=1$ のとき:
等号成立。✓
$k \ge 2$ のとき($0 < r = \frac{k-1}{n} < 1$):
ステップ③ 不等式を示す
$0 < \frac{k-1}{n} < 1$ より $\left(\frac{k-1}{n}\right)^k > 0$ だから:
(証明終)
[II]-(5) の解法ステップ(調和数との比較)
**ステップ① (4) の
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