埼玉大学 2019年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
埼玉大学 2019年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
こんにちは!藤原進之介です。
今回は 埼玉大学 2019年度の数学入試 を詳しく解説していきます。「標準レベルで幅広い分野から出題される」という埼玉大学の数学は、一つ一つの単元をしっかり理解していれば必ず点が取れる試験です。
この記事を読み終わる頃には、各大問の 核となる公式・定理・解法がスッキリ頭に入る はず。さあ、一緒に頑張ろう!
埼玉大学の数学ってどんな試験?
試験形式
- 出題数:経済学部・教育学部で大問4問、工学部で大問4問
- 試験時間:通常120分
- 難易度:標準的(教科書の応用レベル)
- 特徴:図形・数列・関数・確率など、複数分野から満遍なく出題
出題の特徴
埼玉大学の数学は、まるで 「料理のレシピ」 のような問題構成です。最初の小問(1)で基礎を固め、(2)でその応用、(3)で統合という流れになっています。
一つの単元を深く掘り下げるというより、各分野の標準的な解法 を正確に使い分ける力が問われます。だからこそ、青チャートやフォーカスゴールドで 基本問題を反復演習 することが最大の対策になるんです。
🧑 生徒:「埼玉大学の数学はどのレベルを目指せばいいですか?」
👨🏫 藤原先生:「いい質問だね。埼玉大学は『標準問題を確実に解く』力を見ているんだ。青チャートの例題と練習問題(A・B)で十分。難問対策より、 ケアレスミスをなくす丁寧さ を大切にしよう。」
2019年度 全問題と解説
大問1(経済学部・教育学部)
【問題文】
xy平面上に,中心が点 $C(s, 0)$($s < 4$)で半径2の円C₁と,x軸上の点 $Q(8, 0)$ がある。円C₁上の点 $P(a, b)$($a > s, b > 0$)から引いた接線を $\ell$ とし,$\ell$ とx軸との交点をTとする。点Tが点Cと点Qの間にあるとき,以下の問いに答えよ。
(1) 接線 $\ell$ の方程式を $a, b$ およびsを用いて表せ。
(2) 点Qから接線 $\ell$ に引いた垂線とℓとの交点をRとする。$QR = 2$ のとき,$a$ および $b$ を $s$ を用いて表せ。
(3) $QR = 2,s = 3$ のとき,$\triangle QRT$ の面積 $W$ を求めよ。
【解法ポイント】
- ステップ①:円上の点での 接線の公式 を使う
- ステップ②:点と直線の距離の公式 で垂線の関係を立式
- ステップ③:座標を代入して三角形の面積を求める
【解説】
(1) 接線ℓの方程式
円C₁の方程式は $(x-s)^2 + y^2 = 4$ です。
円上の点 $P(a,b)$ での接線の方程式は、接線の公式 を使います:
整理すると:
これが答えです。
(2) $a$ と $b$ を $s$ で表す
点Tはℓとx軸の交点なので、$y=0$ を代入:
$$(a-s)x = (a-s)s + 4$$
$$x = s + \frac{4}{a-s}$$
点Qから接線ℓへの距離が $QR = 2$ という条件を使います。
点と直線の距離の公式:
点 $Q(8, 0)$ から直線 $(a-s)x + by - (a-s)s - 4 = 0$ までの距離は:
$P$ は円上の点だから $(a-s)^2 + b^2 = 4$ ですので:
$$2 = \frac{|8(a-s) - (a-s)s - 4|}{2}$$
$$4 = |8(a-s) - s(a-s) - 4|$$
$$4 = |(a-s)(8-s) - 4|$$
$a > s, 8 > s$ なので:
第1式から:$(a-s)(8-s) = 8$
よって:$$\boxed{a = s + \frac{8}{8-s}}$$
そして、$(a-s)^2 + b^2 = 4$ から:
(3) $s=3$ のとき,$\triangle QRT$ の面積
$s=3$ を代入:
点Tのx座標:
$$x_T = 3 + \frac{4}{\frac{23}{5}-3} = 3 + \frac{4}{\frac{8}{5}} = 3 + \frac{5}{2} = \frac{11}{2}$$
$Q$ から $T$ までの距離:
$$QT = 8 - \frac{11}{2} = \frac{5}{2}$$
$QR = 2$ だから、三平方の定理で:
$$RT = \sqrt{QT^2 - QR^2} = \sqrt{\frac{25}{4} - 4} = \sqrt{\frac{9}{4}} = \frac{3}{2}$$
三角形QRTは直角三角形(Rが直角)だから:
大問2(経済学部・教育学部)
【問題文】
3本の直線 $2x + 3y = 6n$($n$は自然数),$x = 0$,およびy = 0で囲まれる三角形の周および内部にあるすべての格子点の総数を求めよ。なお,格子点とは$x$座標および$y$座標が整数である点のことである。
【解法ポイント】
- ステップ①:三角形の頂点を確認(原点、$(3n, 0)$、$(0, 2n)$)
- ステップ②:各y座標の直線上にある格子点を数える
- ステップ③:シグマで合計を計算
【解説】
直線 $2x + 3y = 6n$ は、$(3n, 0)$ と $(0, 2n)$ を通ります。
三角形内の格子点を数えるために、各 $y = k$(整数)における格子点数を数えます。
$y = k$ のとき、直線 $2x + 3y = 6n$ 上の点のx座標:
$y = 2m$(偶数)の場合:
$$x = 3n - 3m$$
直線 $x = 0$ から $x = 3n - 3m$ までの格子点は $(3n - 3m + 1)$ 個
$y = 2m-1$(奇数)の場合:
$$x = 3n - 3m + \frac{3}{2}$$
x座標が整数の格子点は $x = 0, 1, \ldots, 3n-3m+1$ で $(3n-3m+2)$ 個
$y = 0$ 上の格子点は $(3n + 1)$ 個
全体の合計:
したがって,答えは $\boxed{3n^2 + 3n + 1}$ 個
🧑 生徒:「格子点の数え方がわかりません。」
👨🏫 藤原先生:「いいポイントだ。y = k で直線と交わるx座標を求めて、そこまでの整数個数を数えるんだ。$y = 2m$ と $y = 2m-1$ で交点のx座標が半整数になるズレが起きるから、別々に数えるんだよ。区間[0, a]内の整数個数は(a+1)個だからね。」
よくあるミスと注意点
❌ ミス1:接線の公式を間違える
NG:円 $(x-a)^2 + (y-b)^2 = r^2$ 上の点 $(x_0, y_0)$ での接線を $(x-x_0)^2 + (y-y_0)^2 = r^2$ と書く
OK:$$(x_0 - a)(x - a) + (y_0 - b)(y - b) = r^2$$
大問1(1)で多くの受験生がやります。接線は1次式 だということを忘れずに!
❌ ミス2:点と直線の距離で符号を見失う
NG:$d = \frac{ax_0 + by_0 + c}{\sqrt{a^2+b^2}}$(絶対値を忘れる)
OK:$$d = \frac{|ax_0 + by_0 + c|}{\sqrt{a^2+b^2}}$$
距離は常に正です。絶対値を必ずつけましょう。
❌ ミス3:格子点を数える際に「境界」を数え落とす
NG:「$y = k$ における格子点は $x = 0$ から $x = a$ まで」と考えて $a$ 個と数える
OK:「$x = 0, 1, 2, \ldots, a$」で $(a+1)$ 個。閉区間 だから両端を入れる。
合格に向けた勉強法・おすすめ参考書
この大学に特化した学習計画
埼玉大学の出題傾向から、以下の学習順序をおすすめします:
Phase 1(基礎固め:9月まで)
- 『青チャート(チャート式 基礎からの数学)』で教科書内容を完璧に
- 各単元の例題 + A・B問題を毎日5~10問
- 目安:解答を見ずに自分で解ける単元を増やす
Phase 2(標準演習:10月~11月)
- 『フォーカスゴールド』で解説をじっくり読む
- 『基礎問題精講 数学』で典型問題を網羅
- 『数学 標準問題精講』で応用問題への橋渡け
Phase 3(実戦演習:12月~)
- 『数学 重要問題集』で入試問題を解く
- 『1対1対応の演習』で分野別の難問に触れる
- 過去問を5年分、時間を計って解く
参考書ごとの使い分け
| 参考書 | 対象レベル | 使い方 |
|---|---|---|
| 青チャート | 基礎~標準 | 毎日の例題練習。分からなければここに戻る |
| フォ |
👨🏫 この記事を書いた人:藤原進之介
**藤原進之介**(数強塾グループ代表)
Gakken・KADOKAWA・ナツメ社・文英堂・旺文社など**大手出版社5社から計9冊**の参考書を刊行している数学・情報Iの専門家。全国の中高生・受験生に向けて、わかりやすく・楽しく・本質的な数学指導を行っています。
**主要著書:**
- 『オールカラー 高校の数学を身近な例からもういちど学びなおす』(ナツメ社)
- 『きめる! 共通テスト情報I』(Gakken)
- 『ライバルに差をつける 情報 I 鉄板の100 題』(KADOKAWA)
- 『共通テスト パターンドリル 情報Ⅰ』(文英堂)
- 『資格試験ムビスタ 藤原のたった9時間でITパスポート 令和8年度版(2026年)』(Gakken)
- 『大学JUKEN新書 共通テスト 7日で完成 情報Ⅰ』(旺文社)
- 『藤原のたった9時間で情報I』(Gakken)
- 『藤原進之介の 情報I プログラミング・データの活用が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)
- 『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA)
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