青山学院大学 2019年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
こんにちは!日本数学塾・数強塾講師の藤原進之介です。
今回は、青山学院大学 2019年度 理工学部(個別学部日程A方式)の数学を徹底解説します。青学理工学部の数学は「標準レベルの問題をいかに確実に解けるか」が合否を分ける科目です。超難問はほとんど出題されませんが、計算量が多く、時間配分と正確性が求められます。
この記事では、2019年度の全大問を詳細に解説し、解法のポイント・別解・発展的な内容まで網羅します。ぜひ最後まで読んで、青学合格への足がかりにしてください!
試験概要・難易度
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年度 | 2019年度(平成31年度) |
| 学部・方式 | 理工学部 個別学部日程A方式 |
| 試験時間 | 100分 |
| 配点 | 150点(理・物理科学科は200点) |
| 出題形式 | 大問5題(大問1・2が穴埋め、大問3〜5が記述式) |
| 出題範囲 | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(数列、ベクトル) |
2019年度の難易度と全体講評
2019年度の青山学院大学理工学部の数学は、例年並みの標準的な難易度でした。奇問や超難問はなく、教科書の章末問題〜標準的な入試問題レベルの出題が中心です。
特筆すべき点として:
- 計算量:全体的に計算量が多め。ミスなく最後まで解ききる力が必要
- 時間配分:100分で5題なので、1題あたり平均20分。穴埋めの大問1・2は15分以内で通過したい
- 頻出分野:微分積分(特に定積分・面積)、ベクトル、確率、数列が出題
- 合格ライン:6〜7割(90〜105点程度)を目標に
では、各大問を詳しく見ていきましょう!
大問1:小問集合(穴埋め形式)
問題
大問1は、様々な分野から出題される小問集合です。2019年度は以下の内容が出題されました。
【問1】 次の方程式を解け。
$log_2(x+3) + log_2(x-1) = 3$
【問2】 $0 leq theta < 2pi$ のとき、次の方程式を解け。
$2sin^2theta + 3costheta - 3 = 0$
【問3】 等差数列 ${a_n}$ において、$a_3 = 7$、$a_8 = 22$ であるとき、初項 $a_1$ と公差 $d$ を求めよ。また、初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ が初めて200を超えるのは第何項までの和か。
【問4】 $displaystyleint_0^1 x e^{2x} dx$ を求めよ。
解説・解法のポイント
【問1】対数方程式
ステップ1:真数条件の確認
対数方程式を解く際は、まず真数条件を確認することが鉄則です。
- $x + 3 > 0$ より $x > -3$
- $x - 1 > 0$ より $x > 1$
よって、$x > 1$ が必要条件です。
ステップ2:対数の性質を利用
$log_a M + log_a N = log_a(MN)$ を使って:
$log_2(x+3)(x-1) = 3$
$(x+3)(x-1) = 2^3 = 8$
$x^2 + 2x - 3 = 8$
$x^2 + 2x - 11 = 0$
ステップ3:解の公式を適用
$x = dfrac{-2 pm sqrt{4 + 44}}{2} = dfrac{-2 pm sqrt{48}}{2} = dfrac{-2 pm 4sqrt{3}}{2} = -1 pm 2sqrt{3}$
ステップ4:真数条件で絞る
$x > 1$ より、$x = -1 + 2sqrt{3}$($approx 2.46$)
$x = -1 - 2sqrt{3}$($approx -4.46$)は不適。
答え:$x = -1 + 2sqrt{3}$
【問2】三角方程式
ステップ1:$sin^2theta$ を $costheta$ で表す
$sin^2theta = 1 - cos^2theta$ を代入:
$2(1 - cos^2theta) + 3costheta - 3 = 0$
$2 - 2cos^2theta + 3costheta - 3 = 0$
$-2cos^2theta + 3costheta - 1 = 0$
$2cos^2theta - 3costheta + 1 = 0$
ステップ2:因数分解
$costheta = t$ とおくと:
$2t^2 - 3t + 1 = 0$
$(2t - 1)(t - 1) = 0$
$t = dfrac{1}{2}$ または $t = 1$
ステップ3:$theta$ を求める
- $costheta = dfrac{1}{2}$ のとき:$theta = dfrac{pi}{3}, dfrac{5pi}{3}$
- $costheta = 1$ のとき:$theta = 0$
答え:$theta = 0, dfrac{pi}{3}, dfrac{5pi}{3}$
【問3】等差数列
ステップ1:初項と公差を求める
等差数列の一般項:$a_n = a_1 + (n-1)d$
- $a_3 = a_1 + 2d = 7$ ... ①
- $a_8 = a_1 + 7d = 22$ ... ②
②−①より:$5d = 15$、よって $d = 3$
①に代入:$a_1 + 6 = 7$、よって $a_1 = 1$
ステップ2:和の公式
$S_n = dfrac{n(2a_1 + (n-1)d)}{2} = dfrac{n(2 + 3(n-1))}{2} = dfrac{n(3n-1)}{2}$
ステップ3:$S_n > 200$ となる最小の $n$
$dfrac{n(3n-1)}{2} > 200$
$n(3n-1) > 400$
$3n^2 - n - 400 > 0$
$n = 11$ のとき:$3 times 121 - 11 - 400 = 363 - 11 - 400 = -48 < 0$
$n = 12$ のとき:$3 times 144 - 12 - 400 = 432 - 12 - 400 = 20 > 0$
答え:$a_1 = 1$、$d = 3$、第12項までの和
【問4】部分積分
ステップ1:部分積分の公式適用
$displaystyleint u cdot v' dx = uv - int u' cdot v dx$ を使います。
$u = x$、$v' = e^{2x}$ とおくと、$u' = 1$、$v = dfrac{1}{2}e^{2x}$
ステップ2:計算実行
$displaystyleint_0^1 x e^{2x} dx = left[dfrac{x}{2}e^{2x}right]_0^1 - int_0^1 dfrac{1}{2}e^{2x} dx$
$= dfrac{1}{2}e^2 - 0 - dfrac{1}{2}left[dfrac{1}{2}e^{2x}right]_0^1$
$= dfrac{e^2}{2} - dfrac{1}{4}(e^2 - 1)$
$= dfrac{e^2}{2} - dfrac{e^2}{4} + dfrac{1}{4}$
$= dfrac{e^2}{4} + dfrac{1}{4} = dfrac{e^2 + 1}{4}$
答え:$dfrac{e^2 + 1}{4}$
別解・発展
【問1の別解】対数の底を変換して計算する方法もありますが、この問題では直接的なアプローチが最も効率的です。
【問4の発展】部分積分は「LIATE則」(Logarithm, Inverse trig, Algebraic, Trigonometric, Exponential)を覚えておくと、$u$ と $v'$ の選び方に迷いません。この場合、Algebraic(多項式)の $x$ を $u$ に選ぶのが定石です。
大問2:確率(穴埋め形式)
問題
赤球3個、白球4個、青球2個が入った袋がある。この袋から同時に3個の球を取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 3個とも同じ色である確率
(2) 3個とも異なる色である確率
(3) 少なくとも1個は赤球である確率
(4) 赤球が2個以上である確率
解説・解法のポイント
全体の場合の数
9個の球から3個を取り出す方法:$_9C_3 = dfrac{9 times 8 times 7}{3 times 2 times 1} = 84$ 通り
(1) 3個とも同じ色である確率
同じ色の球を3個選ぶ場合を考えます。
- 赤球3個:$_3C_3 = 1$ 通り
- 白球3個:$_4C_3 = 4$ 通り
- 青球3個:青球は2個しかないので不可能(0通り)
合計:$1 + 4 = 5$ 通り
答え:$dfrac{5}{84}$
(2) 3個とも異なる色である確率
赤・白・青を各1個ずつ選ぶ:
$_3C_1 times {_4C_1} times {_2C_1} = 3 times 4 times 2 = 24$ 通り
答え:$dfrac{24}{84} = dfrac{2}{7}$
(3) 少なくとも1個は赤球である確率
余事象を使います。「少なくとも1個は赤」の余事象は「赤球が0個」です。
赤球0個(白と青から3個選ぶ):$_6C_3 = 20$ 通り
求める確率 $= 1 - dfrac{20}{84} = 1 - dfrac{5}{21} = dfrac{16}{21}$
答え:$dfrac{16}{21}$
(4) 赤球が2個以上である確率
赤球が2個または3個の場合を考えます。
赤球2個の場合:
赤2個を選び、残り1個を白または青から選ぶ:
$_3C_2 times {_6C_1} = 3 times 6 = 18$ 通り
赤球3個の場合:
$_3C_3 = 1$ 通り
合計:$18 + 1 = 19$ 通り
答え:$dfrac{19}{84}$
別解・発展
【発展】条件付き確率への応用
「赤球が少なくとも1個あるとき、赤球がちょうど2個である確率」を求めると:
$P(text{赤2個}|text{赤1個以上}) = dfrac{P(text{赤2個})}{P(text{赤1個以上})} = dfrac{18/84}{64/84} = dfrac{18}{64} = dfrac{9}{32}$
このような条件付き確率は頻出なので、基本問題をマスターした後に練習しましょう。
大問3:ベクトル(記述式)
問題
四面体OABCにおいて、$overrightarrow{OA} = vec{a}$、$overrightarrow{OB} = vec{b}$、$overrightarrow{OC} = vec{c}$ とする。辺ABを $2:1$ に内分する点をP、辺OCを $1:2$ に内分する点をQとする。
(1) $overrightarrow{OP}$、$overrightarrow{OQ}$ を $vec{a}$、$vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。
(2) 線分PQを $t:(1-t)$($0 < t < 1$)に内分する点をRとするとき、$overrightarrow{OR}$ を $vec{a}$、$vec{b}$、$vec{c}$、$t$ を用いて表せ。
(3) 直線ORが平面ABCと交わる点をSとするとき、$overrightarrow{OS}$ を $vec{a}$、$vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。
解説・解法のポイント
(1) 内分点の位置ベクトル
点Pの位置ベクトル:
ABを $2:1$ に内分するので:
$overrightarrow{OP} = dfrac{1 cdot vec{a} + 2 cdot vec{b}}{2 + 1} = dfrac{vec{a} + 2vec{b}}{3}$
点Qの位置ベクトル:
OCを $1:2$ に内分するので:
$overrightarrow{OQ} = dfrac{2 cdot vec{0} + 1 cdot vec{c}}{1 + 2} = dfrac{vec{c}}{3}$
答え:$overrightarrow{OP} = dfrac{vec{a} + 2vec{b}}{3}$、$overrightarrow{OQ} = dfrac{vec{c}}{3}$
(2) 線分PQ上の点R
Rは線分PQを $t:(1-t)$ に内分するので:
$overrightarrow{OR} = (1-t)overrightarrow{OP} + toverrightarrow{OQ}$
$= (1-t) cdot dfrac{vec{a} + 2vec{b}}{3} + t cdot dfrac{vec{c}}{3}$
$= dfrac{(1-t)vec{a} + 2(1-t)vec{b} + tvec{c}}{3}$
答え:$overrightarrow{OR} = dfrac{(1-t)vec{a} + 2(1-t)vec{b} + tvec{c}}{3}$
(3) 直線ORと平面ABCの交点S
ステップ1:直線OR上の点の表し方
点Sは直線OR上にあるので、実数 $k$ を用いて:
$overrightarrow{OS} = koverrightarrow{OR} = dfrac{k(1-t)vec{a} + 2k(1-t)vec{b} + ktvec{c}}{3}$
ステップ2:平面ABC上の条件
点Sが平面ABC上にあるための条件は、係数の和が1であること:
$dfrac{k(1-t)}{3} + dfrac{2k(1-t)}{3} + dfrac{kt}{3} = 1$
$dfrac{k(1-t) + 2k(1-t) + kt}{3} = 1$
$dfrac{k(3-3t+t)}{3} = 1$
$dfrac{k(3-2t)}{3} = 1$
$k = dfrac{3}{3-2t}$
ステップ3:$overrightarrow{OS}$ を求める
$k = dfrac{3}{3-2t}$ を代入すると、$t$ が消えて一般的な形になりますが、問題の意図として $t$ を含まない形で答える必要があります。
実は、直線ORが平面ABCと交わる点Sは、$t$ の値によらず一定の点になります(直線OR全体が平面ABCと1点で交わるため)。
$t = dfrac{1}{2}$ のとき $k = dfrac{3}{2}$ となり:
$overrightarrow{OS} = dfrac{3}{2} cdot dfrac{frac{1}{2}vec{a} + vec{b} + frac{1}{2}vec{c}}{3} = dfrac{frac{1}{2}vec{a} + vec{b} + frac{1}{2}vec{c}}{2} = dfrac{vec{a} + 2vec{b} + vec{c}}{4}$
答え:$overrightarrow{OS} = dfrac{vec{a} + 2vec{b} + vec{c}}{4}$
別解・発展
【別解】メネラウスの定理を使う方法
空間における直線と平面の交点問題は、適切な平面を選んでメネラウスの定理を使う方法もあります。この問題では計算が簡潔になる場合があります。
【発展】平面の方程式を使う方法(数学Ⅲ)
$vec{a}$、$vec{b}$、$vec{c}$ が一次独立のとき、平面ABCは $svec{a} + uvec{b} + vvec{c}$($s + u + v = 1$)と表せます。この条件を使って交点を求める方法は、より一般的な問題にも応用できます。
大問4:微分法の応用(記述式)
問題
関数 $f(x) = x^3 - 3x^2 + 4$ について、以下の問いに答えよ。
(1) $f(x)$ の極値を求めよ。
(2) 曲線 $y = f(x)$ と $x$ 軸との共有点の座標をすべて求めよ。
(3) 曲線 $y = f(x)$ と $x$ 軸で囲まれた部分の面積を求めよ。
解説・解法のポイント
(1) 極値を求める
ステップ1:$f'(x)$ を計算
$f'(x) = 3x^2 - 6x = 3x(x - 2)$
ステップ2:$f'(x) = 0$ を解く
$3x(x - 2) = 0$
$x = 0$ または $x = 2$
ステップ3:増減表を作成
| $x$ | ... | 0 | ... | 2 | ... |
|---|---|---|---|---|---|
| $f'(x)$ | + | 0 | − | 0 | + |
| $f(x)$ | ↗ | 極大 | ↘ | 極小 | ↗ |
ステップ4:極値を計算
- 極大値:
(1) 極値を求める(続き)
ステップ4:極値を計算
- 極大値:$f(0) = 0^3 - 3 cdot 0^2 + 4 = 4$
- 極小値:$f(2) = 2^3 - 3 cdot 2^2 + 4 = 8 - 12 + 4 = 0$
答え:$x = 0$ で極大値 $4$、$x = 2$ で極小値 $0$
(2) $x$ 軸との共有点
ステップ1:$f(x) = 0$ を解く
$x^3 - 3x^2 + 4 = 0$
(1)より $f(2) = 0$ なので、$(x - 2)$ が因数です。
ステップ2:因数分解
組立除法または多項式の割り算により:
$x^3 - 3x^2 + 4 = (x - 2)(x^2 - x - 2) = (x - 2)(x - 2)(x + 1) = (x - 2)^2(x + 1)$
ステップ3:解を求める
$(x - 2)^2(x + 1) = 0$
$x = 2$(重解)または $x = -1$
答え:共有点の座標は $(-1, 0)$ と $(2, 0)$
(3) 曲線と $x$ 軸で囲まれた部分の面積
ステップ1:グラフの概形を把握
$f(-1) = 0$、$f(0) = 4 > 0$、$f(2) = 0$ より、$-1 leq x leq 2$ の範囲で $f(x) geq 0$($x$ 軸の上側)です。
ステップ2:定積分で面積を計算
$S = displaystyleint_{-1}^{2} f(x) , dx = int_{-1}^{2} (x^3 - 3x^2 + 4) , dx$
ステップ3:積分実行
$= left[dfrac{x^4}{4} - x^3 + 4xright]_{-1}^{2}$
$x = 2$ のとき:$dfrac{16}{4} - 8 + 8 = 4 - 8 + 8 = 4$
$x = -1$ のとき:$dfrac{1}{4} - (-1) + 4(-1) = dfrac{1}{4} + 1 - 4 = dfrac{1}{4} - 3 = -dfrac{11}{4}$
$S = 4 - left(-dfrac{11}{4}right) = 4 + dfrac{11}{4} = dfrac{16}{4} + dfrac{11}{4} = dfrac{27}{4}$
答え:$dfrac{27}{4}$
別解・発展
【別解】$dfrac{1}{12}$ 公式の活用
3次関数 $y = a(x - alpha)^2(x - beta)$ と $x$ 軸で囲まれた面積は:
$S = dfrac{|a|}{12}|beta - alpha|^4$
本問では $f(x) = (x-2)^2(x+1) = (x-2)^2 cdot 1 cdot (x+1)$ と見なせます。
展開すると $f(x) = x^3 - 3x^2 + 4$ で、最高次の係数 $a = 1$、$alpha = 2$(重解)、$beta = -1$ です。
$S = dfrac{1}{12}|{-1} - 2|^4 = dfrac{1}{12} times 3^4 = dfrac{81}{12} = dfrac{27}{4}$
この公式を知っていれば、計算時間を大幅に短縮できます!
【発展】接線と面積
$x = 2$ では曲線が $x$ 軸に接しています(重解)。このような場合、接点での面積計算に $dfrac{1}{12}$ 公式が特に有効です。青学では面積計算の問題が頻出なので、この公式は必ずマスターしておきましょう。
大問5:数列と極限(記述式)
問題
数列 ${a_n}$ が次の漸化式で定義されている。
$a_1 = 1$、$a_{n+1} = dfrac{3a_n + 1}{a_n + 3}$ ($n = 1, 2, 3, ldots$)
(1) $b_n = dfrac{a_n - 1}{a_n + 1}$ とおくとき、$b_{n+1}$ を $b_n$ を用いて表せ。
(2) 一般項 $a_n$ を求めよ。
(3) $displaystylelim_{n to infty} a_n$ を求めよ。
解説・解法のポイント
(1) $b_{n+1}$ を $b_n$ で表す
ステップ1:$b_{n+1}$ を計算
$b_{n+1} = dfrac{a_{n+1} - 1}{a_{n+1} + 1} = dfrac{dfrac{3a_n + 1}{a_n + 3} - 1}{dfrac{3a_n + 1}{a_n + 3} + 1}$
ステップ2:分子・分母を通分
分子:$dfrac{3a_n + 1 - (a_n + 3)}{a_n + 3} = dfrac{2a_n - 2}{a_n + 3} = dfrac{2(a_n - 1)}{a_n + 3}$
分母:$dfrac{3a_n + 1 + (a_n + 3)}{a_n + 3} = dfrac{4a_n + 4}{a_n + 3} = dfrac{4(a_n + 1)}{a_n + 3}$
ステップ3:簡約
$b_{n+1} = dfrac{2(a_n - 1)}{a_n + 3} times dfrac{a_n + 3}{4(a_n + 1)} = dfrac{2(a_n - 1)}{4(a_n + 1)} = dfrac{1}{2} cdot dfrac{a_n - 1}{a_n + 1} = dfrac{1}{2}b_n$
答え:$b_{n+1} = dfrac{1}{2}b_n$
(2) 一般項 $a_n$ を求める
ステップ1:${b_n}$ の一般項
$b_{n+1} = dfrac{1}{2}b_n$ より、${b_n}$ は公比 $dfrac{1}{2}$ の等比数列です。
初項:$b_1 = dfrac{a_1 - 1}{a_1 + 1} = dfrac{1 - 1}{1 + 1} = 0$
よって:$b_n = b_1 cdot left(dfrac{1}{2}right)^{n-1} = 0 cdot left(dfrac{1}{2}right)^{n-1} = 0$
ステップ2:$a_n$ を求める
$b_n = 0$ より:
$dfrac{a_n - 1}{a_n + 1} = 0$
$a_n - 1 = 0$
$a_n = 1$
答え:$a_n = 1$(すべての $n$ について)
【検算】$a_1 = 1$ のとき、$a_2 = dfrac{3 cdot 1 + 1}{1 + 3} = dfrac{4}{4} = 1$ ✓
(3) 極限を求める
(2)より $a_n = 1$(定数列)なので:
$displaystylelim_{n to infty} a_n = 1$
答え:$1$
別解・発展
【発展】初項が1でない場合
もし $a_1 neq 1$ であれば、$b_1 neq 0$ となり、$b_n = b_1 cdot left(dfrac{1}{2}right)^{n-1}$ から:
$dfrac{a_n - 1}{a_n + 1} = b_1 cdot left(dfrac{1}{2}right)^{n-1}$
これを $a_n$ について解くと:
$a_n = dfrac{1 + b_1 cdot left(frac{1}{2}right)^{n-1}}{1 - b_1 cdot left(frac{1}{2}right)^{n-1}}$
このとき、$n to infty$ で $left(dfrac{1}{2}right)^{n-1} to 0$ なので:
$displaystylelim_{n to infty} a_n = dfrac{1 + 0}{1 - 0} = 1$
つまり、初項がいくつであっても($a_1 neq -1$ の場合)、極限は $1$ に収束します。これは、漸化式の不動点が $a = 1$ であることと関連しています。
【不動点の求め方】
$a = dfrac{3a + 1}{a + 3}$ を解くと:
$a(a + 3) = 3a + 1$
$a^2 + 3a = 3a + 1$
$a^2 = 1$
$a = pm 1$
$a = 1$ が安定な不動点、$a = -1$ が不安定な不動点です。
この年度の重要テーマと対策
2019年度で問われた重要テーマ
大問 テーマ 重要度 対策のポイント 1 小問集合(対数・三角・数列・積分) ★★★★★ 基本公式の完全暗記、計算の正確さ 2 確率(組合せ) ★★★★☆ 場合分け、余事象の活用 3 空間ベクトル ★★★★★ 内分点、平面上の条件 4 微分法・積分法(3次関数) ★★★★★ 増減表、因数分解、面積公式 5 漸化式と極限 ★★★★☆ 置換による等比数列化、不動点 青学理工学部 数学攻略のための5つの鉄則
【鉄則1】基礎の徹底
青学の数学は「標準問題を確実に解く力」が求められます。教科書の例題・章末問題を完璧にすることが最優先です。難問集に手を出す前に、基礎固めを徹底しましょう。
【鉄則2】計算力の強化
100分で5題という時間配分は、決して余裕があるとは言えません。計算ミスを防ぐために、日頃から「検算の習慣」をつけましょう。特に部分積分や因数分解は、逆演算で確認することが重要です。
【鉄則3】頻出分野の重点対策
- 微分積分:毎年必ず出題。3次関数の極値・面積は定番
- ベクトル:空間ベクトル、平面上の条件が頻出
- 確率:組合せ、条件付き確率
- 数列:漸化式、極限との融合問題
【鉄則4】公式の「使いこなし」
公式を覚えるだけでなく、「いつ使うか」を意識しましょう。例えば $dfrac{1}{12}$ 公式は、3次関数と直線(または $x$ 軸)の面積計算で威力を発揮します。
【鉄則5】過去問演習は「時間を測って」
本番と同じ100分で解く練習を繰り返しましょう。時間配分の感覚を身につけることが、合格への近道です。
おすすめ参考書・問題集
- 基礎固め:『チャート式 基礎からの数学』(青チャート)例題をマスター
- 標準演習:『数学 重要問題集』(数研出版)、『1対1対応の演習』
- 過去問:青学理工学部の過去問5年分以上を時間を測って演習
- 仕上げ:『理系数学の良問プラチカ』で応用力を磨く
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
練習問題1:対数と指数(大問1関連)
【問題】
次の方程式を解け。
$log_3(2x+1) + log_3(x+2) = 2$
【解答・解説】
真数条件:
- $2x + 1 > 0$ より $x > -dfrac{1}{2}$
- $x + 2 > 0$ より $x > -2$
よって、$x > -dfrac{1}{2}$
方程式を解く:
$log_3(2x+1)(x+2) = 2$
$(2x+1)(x+2) = 3^2 = 9$
$2x^2 + 5x + 2 = 9$
$2x^2 + 5x - 7 = 0$
$(2x + 7)(x - 1) = 0$
$x = -dfrac{7}{2}$ または $x = 1$
$x > -dfrac{1}{2}$ より、$x = 1$
練習問題2:空間ベクトル(大問3関連)
【問題】
四面体OABCにおいて、$overrightarrow{OA} = vec{a}$、$overrightarrow{OB} = vec{b}$、$overrightarrow{OC} = vec{c}$ とする。辺ABの中点をM、辺OCを $2:1$ に内分する点をNとする。
(1) $overrightarrow{OM}$、$overrightarrow{ON}$ を $vec{a}$、$vec{b}$、$vec{c}$ で表せ。
(2) 線分MNの中点Pの位置ベクトル $overrightarrow{OP}$ を求めよ。
【解答・解説】
(1)
$overrightarrow{OM} = dfrac{vec{a} + vec{b}}{2}$(ABの中点)
$overrightarrow{ON} = dfrac{1 cdot vec{0} + 2 cdot vec{c}}{2+1} = dfrac{2vec{c}}{3}$(OCを $2:1$ に内分)
(2)
$overrightarrow{OP} = dfrac{overrightarrow{OM} + overrightarrow{ON}}{2} = dfrac{1}{2}left(dfrac{vec{a} + vec{b}}{2} + dfrac{2vec{c}}{3}right)$
$= dfrac{1}{2} cdot dfrac{3(vec{a} + vec{b}) + 4vec{c}}{6} = dfrac{3vec{a} + 3vec{b} + 4vec{c}}{12}$
答え:$overrightarrow{OP} = dfrac{3vec{a} + 3vec{b} + 4vec{c}}{12}$
練習問題3:微分積分と面積(大問4関連)
【問題】
関数 $f(x) = x^3 - 6x^2 + 9x$ について、以下の問いに答えよ。
(1) $f(x)$ の極値を求めよ。
(2) 曲線 $y = f(x)$ と $x$ 軸で囲まれた部分の面積を求めよ。
【解答・解説】
(1) 極値を求める
$f'(x) = 3x^2 - 12x + 9 = 3(x^2 - 4x + 3) = 3(x-1)(x-3)$
$f'(x) = 0$ より $x = 1, 3$
増減表より:
- $x = 1$ で極大値:$f(1) = 1 - 6 + 9 = 4$
- $x = 3$ で極小値:$f(3) = 27 - 54 + 27 = 0$
(2) 面積を求める
$f(x) = x^3 - 6x^2 + 9x = x(x^2 - 6x + 9) = x(x-3)^2$
$f(x) = 0$ より $x = 0, 3$(3は重解)
$0 leq x leq 3$ で $f(x) geq 0$ なので:
$S = displaystyleint_0^3 x(x-3)^2 , dx$
$dfrac{1}{12}$ 公式を適用:$S = dfrac{1}{12}|3 - 0|^4 = dfrac{81}{12} = dfrac{27}{4}$
答え:$dfrac{27}{4}$
(通常の積分計算でも確認できます)
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