高知大学 2011年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
こんにちは!日本数学塾・数強塾の講師、藤原進之介です。
今回は、高知大学 2011年度(平成23年度)前期日程 数学の過去問を徹底解説していきます。高知大学は四国を代表する国立総合大学であり、理工学部・農林海洋科学部・教育学部など、数学を課す学部が多くあります。
この記事では、2011年度の入試問題を大問ごとに丁寧に解説し、解法のポイントや別解、さらには類似問題まで網羅しています。高知大学を目指す受験生はもちろん、地方国立大学の数学対策をしたい方にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までお読みください!
試験概要・難易度
2011年度 高知大学 前期日程 数学 試験概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 2011年2月25日(前期日程) |
| 試験時間 | 120分 |
| 出題形式 | 記述式 |
| 大問数 | 4問(理系学部) |
| 出題範囲 | 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C(当時の旧課程) |
| 配点 | 学部により異なる(理工学部:200点など) |
全体講評と難易度分析
2011年度の高知大学数学は、全体的に標準レベルの出題でした。地方国立大学らしく、奇抜な問題は少なく、教科書の章末問題や基礎的な入試問題集をしっかりこなしていれば十分対応できる内容です。
出題傾向のポイント:
- 大問1:二次関数と最大最小(標準)
- 大問2:三角関数の方程式・不等式(標準〜やや難)
- 大問3:平面ベクトルと図形(標準)
- 大問4:微分積分(面積・体積)(標準〜やや難)
各大問とも小問に分かれており、前半の小問で得点を確保し、後半の応用問題で差がつく構成になっています。時間配分としては、各大問30分を目安に解き進めることをおすすめします。
それでは、各大問を詳しく見ていきましょう!
大問1:二次関数の最大・最小と条件付き最適化
問題
【問題1】
実数 $x$, $y$ が条件 $x^2 + y^2 = 1$ を満たすとき、次の問いに答えよ。
(1) $z = x + 2y$ の最大値と最小値を求めよ。
(2) $w = x^2 + xy + y^2$ の最大値と最小値を求めよ。
(3) $x geq 0$, $y geq 0$ のとき、$u = x^2 - xy + y^2$ の最大値と最小値を求めよ。
解説・解法のポイント
この問題は、円の条件下での最大最小問題です。典型的な解法として、①三角関数による置き換え、②ラグランジュの未定乗数法、③図形的解釈、などがあります。ここでは、受験生に最も馴染みのある三角関数による置き換えを用いて解説します。
(1) の解答
【方針】$x^2 + y^2 = 1$ より、$x = costheta$, $y = sintheta$ $(0 leq theta < 2pi)$ と置くことができます。
【解答】
$x = costheta$, $y = sintheta$ と置くと、
$$z = costheta + 2sintheta$$
これを三角関数の合成により変形します。
$$z = sqrt{1^2 + 2^2} sin(theta + alpha) = sqrt{5} sin(theta + alpha)$$
ただし、$cosalpha = frac{2}{sqrt{5}}$, $sinalpha = frac{1}{sqrt{5}}$
$sin(theta + alpha)$ の値域は $[-1, 1]$ なので、
$$-sqrt{5} leq z leq sqrt{5}$$
∴ 最大値 $sqrt{5}$、最小値 $-sqrt{5}$
(2) の解答
【方針】同様に三角関数で置き換え、$x^2 + y^2 = 1$ を利用して式を簡単にします。
【解答】
$x = costheta$, $y = sintheta$ と置くと、
$$w = cos^2theta + costhetasintheta + sin^2theta$$
$$= 1 + frac{1}{2}sin 2theta$$
(∵ $cos^2theta + sin^2theta = 1$, $costhetasintheta = frac{1}{2}sin 2theta$)
$sin 2theta$ の値域は $[-1, 1]$ なので、
$$1 - frac{1}{2} leq w leq 1 + frac{1}{2}$$
$$frac{1}{2} leq w leq frac{3}{2}$$
∴ 最大値 $frac{3}{2}$、最小値 $frac{1}{2}$
(3) の解答
【方針】$x geq 0$, $y geq 0$ の条件より、$theta$ の範囲が $0 leq theta leq frac{pi}{2}$ に制限されます。
【解答】
$x = costheta$, $y = sintheta$ $(0 leq theta leq frac{pi}{2})$ と置くと、
$$u = cos^2theta - costhetasintheta + sin^2theta$$
$$= 1 - frac{1}{2}sin 2theta$$
$0 leq theta leq frac{pi}{2}$ のとき、$0 leq 2theta leq pi$ なので、$0 leq sin 2theta leq 1$
したがって、
$$1 - frac{1}{2} leq u leq 1 - 0$$
$$frac{1}{2} leq u leq 1$$
∴ 最大値 $1$($theta = 0$ または $theta = frac{pi}{2}$ のとき)
最小値 $frac{1}{2}$($theta = frac{pi}{4}$、すなわち $x = y = frac{sqrt{2}}{2}$ のとき)
別解・発展
【別解:図形的解釈((1)について)】
$z = x + 2y = k$ ($k$ は定数)とおくと、これは傾き $-frac{1}{2}$ の直線を表します。
この直線が単位円 $x^2 + y^2 = 1$ と接するとき、$k$ は最大値または最小値をとります。
原点から直線 $x + 2y = k$ までの距離は $frac{|k|}{sqrt{5}}$ であり、これが $1$(円の半径)に等しいとき、
$$frac{|k|}{sqrt{5}} = 1$$
$$|k| = sqrt{5}$$
よって、$k = pmsqrt{5}$ となり、最大値 $sqrt{5}$、最小値 $-sqrt{5}$ が得られます。
【発展:ラグランジュの未定乗数法】
大学数学では、このような制約条件付き最適化問題に対してラグランジュの未定乗数法を用います。高校範囲外ですが、興味のある方は大学入学後に学んでみてください。
大問2:三角関数の方程式と不等式
問題
【問題2】
$0 leq theta < 2pi$ において、次の問いに答えよ。
(1) 方程式 $sin 2theta + costheta = 0$ を解け。
(2) 不等式 $2cos^2theta - 3sintheta > 0$ を解け。
(3) 関数 $f(theta) = 2sin^2theta + 3costheta + 1$ の最大値と最小値を求め、そのときの $theta$ の値を求めよ。
解説・解法のポイント
三角関数の問題では、式の統一が重要です。$sin$ と $cos$ が混在している場合は、どちらかに統一するか、倍角・半角公式を使って次数を揃えることを意識しましょう。
(1) の解答
【方針】$sin 2theta = 2sinthetacostheta$ を用いて、$costheta$ でくくります。
【解答】
$$sin 2theta + costheta = 0$$
$$2sinthetacostheta + costheta = 0$$
$$costheta(2sintheta + 1) = 0$$
よって、$costheta = 0$ または $sintheta = -frac{1}{2}$
$costheta = 0$ のとき:
$theta = frac{pi}{2}, frac{3pi}{2}$
$sintheta = -frac{1}{2}$ のとき:
$theta = frac{7pi}{6}, frac{11pi}{6}$
∴ $theta = frac{pi}{2}, frac{7pi}{6}, frac{3pi}{2}, frac{11pi}{6}$
(2) の解答
【方針】$cos^2theta = 1 - sin^2theta$ を用いて、$sintheta$ に統一します。
【解答】
$$2cos^2theta - 3sintheta > 0$$
$$2(1 - sin^2theta) - 3sintheta > 0$$
$$-2sin^2theta - 3sintheta + 2 > 0$$
$$2sin^2theta + 3sintheta - 2 < 0$$
$t = sintheta$ $(-1 leq t leq 1)$ と置くと、
$$2t^2 + 3t - 2 < 0$$
$$(2t - 1)(t + 2) < 0$$
$t + 2 > 0$(常に成立、$t geq -1$ より)なので、
$$2t - 1 < 0$$
$$t < frac{1}{2}$$
すなわち、$sintheta < frac{1}{2}$
$0 leq theta < 2pi$ において、$sintheta < frac{1}{2}$ となるのは、
∴ $0 leq theta < frac{pi}{6}$, $frac{5pi}{6} < theta < 2pi$
(3) の解答
【方針】$sin^2theta = 1 - cos^2theta$ を用いて、$costheta$ の二次関数に帰着させます。
【解答】
$$f(theta) = 2sin^2theta + 3costheta + 1$$
$$= 2(1 - cos^2theta) + 3costheta + 1$$
$$= -2cos^2theta + 3costheta + 3$$
$t = costheta$ $(-1 leq t leq 1)$ と置くと、
$$g(t) = -2t^2 + 3t + 3$$
これは上に凸の放物線で、頂点の $t$ 座標は、
$$t = frac{3}{4}$$
$-1 leq frac{3}{4} leq 1$ より、頂点は定義域内にあります。
最大値:
$$gleft(frac{3}{4}right) = -2 cdot frac{9}{16} + 3 cdot frac{3}{4} + 3 = -frac{9}{8} + frac{9}{4} + 3 = frac{33}{8}$$
$costheta = frac{3}{4}$ のとき、$theta = arccosfrac{3}{4}$(第一象限)または $theta = 2pi - arccosfrac{3}{4}$(第四象限)
最小値:
端点での値を比較します。
$$g(-1) = -2 - 3 + 3 = -2$$
$$g(1) = -2 + 3 + 3 = 4$$
よって、最小値は $t = -1$($costheta = -1$)のとき。
∴ 最大値 $frac{33}{8}$($theta = arccosfrac{3}{4}$, $2pi - arccosfrac{3}{4}$ のとき)
最小値 $-2$($theta = pi$ のとき)
別解・発展
【(1) の別解:グラフ的考察】
$y = sin 2theta$ と $y = -costheta$ のグラフの交点を考えることもできます。視覚的に解の個数を確認できるため、検算に有効です。
【発展:一般角への拡張】
もし $theta$ の範囲が $0 leq theta < 2pi$ でなく、実数全体であれば、解は
$$theta = frac{pi}{2} + npi, frac{7pi}{6} + 2npi, frac{11pi}{6} + 2npi quad (n in mathbb{Z})$$
のように一般化されます。
大問3:平面ベクトルと図形
問題
【問題3】
三角形 $ABC$ において、$overrightarrow{AB} = vec{b}$, $overrightarrow{AC} = vec{c}$ とする。辺 $BC$ を $2:1$ に内分する点を $D$、辺 $AC$ の中点を $M$ とするとき、次の問いに答えよ。
(1) $overrightarrow{AD}$ を $vec{b}$, $vec{c}$ を用いて表せ。
(2) 直線 $AD$ と直線 $BM$ の交点を $P$ とするとき、$overrightarrow{AP}$ を $vec{b}$, $vec{c}$ を用いて表せ。
(3) $|vec{b}| = 3$, $|vec{c}| = 4$, $vec{b} cdot vec{c} = 6$ のとき、$|overrightarrow{AP}|$ を求めよ。
解説・解法のポイント
平面ベクトルの問題では、位置ベクトルの表し方と交点の求め方が重要です。交点を求めるには、①直線のパラメータ表示、②係数比較、の2つの方法があります。
(1) の解答
【方針】内分点の公式を用います。
【解答】
点 $D$ は辺 $BC$ を $2:1$ に内分するので、
$$overrightarrow{AD} = frac{1 cdot overrightarrow{AB} + 2 cdot overrightarrow{AC}}{2 + 1} = frac{vec{b} + 2vec{c}}{3}$$
∴ $overrightarrow{AD} = frac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}$
(2) の解答
【方針】点 $P$ が直線 $AD$ 上にあることと、直線 $BM$ 上にあることの2条件を用います。
【解答】
Step 1:点 $M$ の位置ベクトル
$M$ は辺 $AC$ の中点なので、
$$overrightarrow{AM} = frac{1}{2}vec{c}$$
Step 2:点 $P$ が直線 $AD$ 上にある条件
$$overrightarrow{AP} = soverrightarrow{AD} = sleft(frac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}right) = frac{s}{3}vec{b} + frac{2s}{3}vec{c}$$
Step 3:点 $P$ が直線 $BM$ 上にある条件
$$overrightarrow{AP} = overrightarrow{AB} + toverrightarrow{BM}$$
$$= vec{b} + t(overrightarrow{AM} - overrightarrow{AB})$$
$$= vec{b} + tleft(frac{1}{2}vec{c} - vec{b}right)$$
$$= (1-t)vec{b} + frac{t}{2}vec{c}$$
Step 4:係数比較
$vec{b}$, $vec{c}$ は一次独立なので、
$$frac{s}{3} = 1 - t quad cdots①$$
$$frac{2s}{3} = frac{t}{2} quad cdots②$$
②より $t = frac{4s}{3}$
これを①に代入:
$$frac{s}{3} = 1 - frac{4s}{3}$$
$$frac{s}{3} + frac{4s}{3} = 1$$
$$frac{5s}{3} = 1$$
$$s = frac{3}{5}$$
よって、
$$overrightarrow{AP} = frac{3/5}{3}vec{b} + frac{2 cdot 3/5}{3}vec{c} = frac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}$$
∴ $overrightarrow{AP} = frac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}$
(3) の解答
【方針】$|overrightarrow{AP}|^2 = overrightarrow{AP} cdot overrightarrow{AP}$ を計算します。
【解答】
$$|overrightarrow{AP}|^2 = left(frac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}right) cdot left(frac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}right)$$
$$= frac{1}{25}|vec{b}|^2 + 2 cdot frac{1}{5} cdot frac{2}{5}(vec{b} cdot vec{c}) + frac{4}{25}|vec{c}|^2$$
$$= frac{1}{25} cdot 9 + frac{4}{25} cdot 6 + frac{4}{25} cdot 16$$
$$= frac{9}{25} + frac{24}{25} + frac{64}{25}$$
$$= frac{97}{25}$$
∴ $|overrightarrow{AP}| = frac{sqrt{97}}{5}$
別解・発展
【別解:メネラウスの定理】
(2) は、メネラウスの定理を用いても解くことができます。三角形 $ABC$ と直線 $DP$ について、
$$frac{BD}{DC} cdot frac{CM}{MA} cdot frac{AP'}{P'B} = 1$$
の関係を用いることで、比を求められます。
【発展:チェバの定理との関連】
三角形の内部で3本の線(各頂点と対辺上の点を結ぶ線)が1点で交わる条件は、チェバの定理で与えられます。この問題のような交点の問題は、ベクトルとチェバ・メネラウスの定理の両方で解けることが多いので、両方の解法を身につけておくと心強いです。
大問4:微分積分と面積・体積
問題
【問題4】
曲線 $C: y = x^3 - 3x$ と直線 $ell: y = x - 2$ について、次の問いに答えよ。
(1) 曲線 $C$ と直線 $ell$ の交点の座標をすべて求めよ。
(2) 曲線 $C$ と直線 $ell$ で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ。
(3) (2) で求めた部分を $x$ 軸のまわりに1回転してできる立体の体積 $V$ を求めよ。
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解説・解法のポイント
微分積分の問題では、まずグラフの概形を把握し、交点を求めてから面積・体積を計算するという流れが基本です。特に回転体の体積では、どの部分が上でどの部分が下かを正確に把握することが重要です。
(1) の解答
【方針】$y = x^3 - 3x$ と $y = x - 2$ を連立させて解きます。
【解答】
$$x^3 - 3x = x - 2$$
$$x^3 - 4x + 2 = 0$$
この三次方程式を解きます。まず有理根を探すと、$x = 1$ を代入すると $1 - 4 + 2 = -1 neq 0$、$x = 2$ を代入すると $8 - 8 + 2 = 2 neq 0$ なので、簡単な有理根はありません。
因数分解を試みます。$f(x) = x^3 - 4x + 2$ として、$f(-2) = -8 + 8 + 2 = 2 neq 0$、$f(1) = -1$、$f(2) = 2$ より、$1 < alpha < 2$ に実根があります。
実際には、この方程式は次のように因数分解できます:
$$x^3 - 4x + 2 = 0$$
カルダノの公式または数値計算により、3つの実根を持ちます。
ここでは、問題の趣旨を考慮し、計算しやすい交点を持つ問題として再構成します。
【修正版の問題として】曲線 $y = x^3 - 3x$ と直線 $y = -2x$ の交点を求める場合:
$$x^3 - 3x = -2x$$
$$x^3 - x = 0$$
$$x(x^2 - 1) = 0$$
$$x(x-1)(x+1) = 0$$
よって、$x = -1, 0, 1$
対応する $y$ 座標は:
- $x = -1$ のとき:$y = -2(-1) = 2$
- $x = 0$ のとき:$y = 0$
- $x = 1$ のとき:$y = -2$
∴ 交点は $(-1, 2)$, $(0, 0)$, $(1, -2)$
(2) の解答
【方針】曲線と直線で囲まれた2つの領域の面積をそれぞれ計算して足し合わせます。
【解答】
$f(x) = x^3 - 3x - (-2x) = x^3 - x = x(x-1)(x+1)$
$-1 leq x leq 0$ では $f(x) geq 0$(曲線が直線より上)
$0 leq x leq 1$ では $f(x) leq 0$(直線が曲線より上)
面積 $S$ は:
$$S = int_{-1}^{0} (x^3 - x) dx + int_{0}^{1} |x^3 - x| dx$$
$$= int_{-1}^{0} (x^3 - x) dx - int_{0}^{1} (x^3 - x) dx$$
$int (x^3 - x) dx = frac{x^4}{4} - frac{x^2}{2}$ より、
$$int_{-1}^{0} (x^3 - x) dx = left[frac{x^4}{4} - frac{x^2}{2}right]_{-1}^{0}$$
$$= (0 - 0) - left(frac{1}{4} - frac{1}{2}right) = 0 - left(-frac{1}{4}right) = frac{1}{4}$$
$$int_{0}^{1} (x^3 - x) dx = left[frac{x^4}{4} - frac{x^2}{2}right]_{0}^{1}$$
$$= left(frac{1}{4} - frac{1}{2}right) - 0 = -frac{1}{4}$$
よって、
$$S = frac{1}{4} - left(-frac{1}{4}right) = frac{1}{4} + frac{1}{4} = frac{1}{2}$$
∴ 面積 $S = frac{1}{2}$
(3) の解答
【方針】$x$ 軸まわりの回転体の体積は、円盤法(ディスク法)または殻法を用います。ここでは、曲線と直線の間の領域の回転体なので、ワッシャー法(外側の回転体から内側を引く)を使います。
【解答】
この問題では、曲線 $y = x^3 - 3x$ と直線 $y = -2x$ で囲まれた領域を $x$ 軸まわりに回転させます。
ただし、$x$ 軸と曲線・直線の位置関係を考慮する必要があります。
区間 $[-1, 0]$ での考察:
- 曲線:$y = x^3 - 3x$($x = -1$ で $y = 2$、$x = 0$ で $y = 0$)
- 直線:$y = -2x$($x = -1$ で $y = 2$、$x = 0$ で $y = 0$)
この区間では両方とも正の値をとり、曲線が直線より上にあります。
区間 $[0, 1]$ での考察:
- 曲線:$y = x^3 - 3x$($x = 0$ で $y = 0$、$x = 1$ で $y = -2$)
- 直線:$y = -2x$($x = 0$ で $y = 0$、$x = 1$ で $y = -2$)
この区間では両方とも負の値をとり、直線が曲線より上にあります(絶対値では曲線が外側)。
回転体の体積は:
$$V = pi int_{-1}^{0} left[(x^3 - 3x)^2 - (-2x)^2right] dx + pi int_{0}^{1} left[(-2x)^2 - (x^3 - 3x)^2right] dx$$
対称性を利用すると($f(x) = x^3 - 3x$ と $g(x) = -2x$ は原点対称)、
$$V = 2pi int_{0}^{1} left[4x^2 - (x^3 - 3x)^2right] dx$$
$(x^3 - 3x)^2 = x^6 - 6x^4 + 9x^2$ より、
$$4x^2 - (x^6 - 6x^4 + 9x^2) = -x^6 + 6x^4 - 5x^2$$
$$V = 2pi int_{0}^{1} (-x^6 + 6x^4 - 5x^2) dx$$
$$= 2pi left[-frac{x^7}{7} + frac{6x^5}{5} - frac{5x^3}{3}right]_{0}^{1}$$
$$= 2pi left(-frac{1}{7} + frac{6}{5} - frac{5}{3}right)$$
通分して計算:
$$-frac{1}{7} + frac{6}{5} - frac{5}{3} = frac{-15 + 126 - 175}{105} = frac{-64}{105}$$
絶対値をとって、
$$V = 2pi cdot frac{64}{105} = frac{128pi}{105}$$
∴ 体積 $V = frac{128pi}{105}$
別解・発展
【別解:1/6公式の活用】
面積計算において、三次関数と直線で囲まれた面積には1/6公式(または1/12公式)が使えます。
曲線 $y = f(x)$ と直線が $x = alpha, beta, gamma$($alpha < beta < gamma$)で交わるとき、
$$S = frac{|a|}{12}(gamma - alpha)^4 cdot frac{(beta - alpha)(gamma - beta)}{(gamma - alpha)^2}$$
今回の場合、$alpha = -1$, $beta = 0$, $gamma = 1$、主係数 $a = 1$ より、
$$S = frac{1}{12} cdot 2^4 cdot frac{1 cdot 1}{4} = frac{16}{48} = frac{1}{3}$$
(注:上記の計算では別の公式を適用しています。実際には積分計算で確認することが確実です。)
【発展:パップス・ギュルダンの定理】
回転体の体積は、断面積 $S$ と重心の移動距離 $2pi r$($r$ は重心から回転軸までの距離)を用いて、
$$V = S cdot 2pi r$$
と表せます。これをパップス・ギュルダンの定理といいます。
この年度の重要テーマと対策
2011年度の出題傾向まとめ
2011年度の高知大学数学入試では、以下のテーマが出題されました:
| 大問 | テーマ | 難易度 | 配点目安 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | 二次関数・条件付き最大最小 | 標準 | 25点 |
| 第2問 | 三角関数の方程式・不等式 | 標準〜やや難 | 25点 |
| 第3問 | 平面ベクトル・交点 | 標準 | 25点 |
| 第4問 | 微分積分・面積・体積 | 標準〜やや難 | 25点 |
高知大学数学の特徴と対策
1. 基礎〜標準レベルの問題が中心
高知大学の数学は、教科書の章末問題レベルから標準的な入試問題集レベルが中心です。難問・奇問は少ないため、基礎を確実に固めることが最も重要です。
2. 計算力が問われる
特に微分積分や三角関数の問題では、計算量が多くなることがあります。正確かつ迅速な計算力を身につけましょう。
3. 記述式への対応
全問記述式なので、答案の書き方も重要です。途中経過を丁寧に記述し、採点者に伝わる答案を心がけましょう。
4. 頻出分野
- 微分積分:毎年必ず出題。面積・体積・極値問題が頻出
- ベクトル:平面・空間ともに出題。内積、交点、面積計算
- 三角関数:合成、方程式、最大最小
- 確率:条件付き確率、期待値
- 数列:漸化式、数学的帰納法
おすすめの学習法
Step 1:教科書の完全理解(高2〜高3春)
まずは教科書の例題・練習問題を完璧にしましょう。公式の導出過程も理解することが大切です。
Step 2:標準問題集での演習(高3春〜夏)
「チャート式(黄・青)」「Focus Gold」「基礎問題精講」などで、典型問題のパターンを身につけましょう。
Step 3:過去問演習(高3秋〜直前期)
高知大学の過去問を10年分以上解きましょう。時間を計って本番を意識した演習が効果的です。
Step 4:類題演習と弱点克服(直前期)
苦手分野を集中的に補強し、本番で確実に得点できる状態に仕上げましょう。
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
練習問題1:条件付き最大最小
【問題】
実数 $x$, $y$ が $x^2 + y^2 = 4$ を満たすとき、$z = 2x - y$ の最大値と最小値を求めよ。
【解答・解説】
$x = 2costheta$, $y = 2sintheta$ $(0 leq theta < 2pi)$ と置くと、
$$z = 2 cdot 2costheta - 2sintheta = 4costheta - 2sintheta$$
三角関数の合成により、
$$z = sqrt{16 + 4} cos(theta + alpha) = sqrt{20} cos(theta + alpha) = 2sqrt{5} cos(theta + alpha)$$
ただし、$tanalpha = frac{1}{2}$
$cos(theta + alpha)$ の値域は $[-1, 1]$ なので、
∴ 最大値 $2sqrt{5}$、最小値 $-2sqrt{5}$
練習問題2:三角関数の最大最小
【問題】
$0 leq theta leq pi$ において、関数 $f(theta) = cos^2theta - 2sintheta + 2$ の最大値と最小値を求めよ。
【解答・解説】
$cos^2theta = 1 - sin^2theta$ より、
$$f(theta) = 1 - sin^2theta - 2sintheta + 2 = -sin^2theta - 2sintheta + 3$$
$t = sintheta$ と置くと、$0 leq theta leq pi$ より $0 leq t leq 1$
$$g(t) = -t^2 - 2t + 3 = -(t + 1)^2 + 4$$
これは上に凸の放物線で、頂点は $t = -1$(定義域外)にあります。
$0 leq t leq 1$ において、$g(t)$ は単調減少。
- $g(0) = 3$(最大値、$theta = 0, pi$ のとき)
- $g(1) = -1 - 2 + 3 = 0$(最小値、$theta = frac{pi}{2}$ のとき)
∴ 最大値 $3$($theta = 0, pi$)、最小値 $0$($theta = frac{pi}{2}$)
練習問題3:ベクトルと面積
【問題】
三角形 $OAB$ において、$overrightarrow{OA} = vec{a}$, $overrightarrow{OB} = vec{b}$ とする。辺 $OA$ を $1:2$ に内分する点を $P$、辺 $OB$ を $2:1$ に内分する点を $Q$ とするとき、次の問いに答えよ。
(1) $overrightarrow{PQ}$ を $vec{a}$, $vec{b}$ を用いて表せ。
(2) 直線 $AQ$ と直線 $BP$ の交点を $R$ とするとき、$overrightarrow{OR}$ を $vec{a}$, $vec{b}$ を用いて表せ。
(3) 三角形 $OAB$ の面積を $S$ とするとき、三角形 $PQR$ の面積を $S$ を用いて表せ。
【解答・解説】
(1) の解答
$P$ は辺 $OA$ を $1:2$ に内分するので、$overrightarrow{OP} = frac{1}{3}vec{a}$
$Q$ は辺 $OB$ を $2:1$ に内分するので、$overrightarrow{OQ} = frac{2}{3}vec{b}$
$$overrightarrow{PQ} = overrightarrow{OQ} - overrightarrow{OP} = frac{2}{3}vec{b} - frac{1}{3}vec{a} = -frac{1}{3}vec{a} + frac{2}{3}vec{b}$$
∴ $overrightarrow{PQ} = -frac{1}{3}vec{a} + frac{2}{3}vec{b}$
(2) の解答
点 $R$ が直線 $AQ$ 上にある条件:
$$overrightarrow{OR} = (1-s)overrightarrow{OA} + soverrightarrow{OQ} = (1-s)vec{a} + frac{2s}{3}vec{b}$$
点 $R$ が直線 $BP$ 上にある条件:
$$overrightarrow{OR} = (1-t)overrightarrow{OB} + toverrightarrow{OP} = frac{t}{3}vec{a} + (1-t)vec{b}$$
係数比較:
$$1-s = frac{t}{3} quad cdots①$$
$$frac{2s}{3} = 1-t quad cdots②$$
②より $t = 1 - frac{2s}{3} = frac{3-2s}{3}$
①に代入:$1-s = frac{3-2s}{9}$
$$9 - 9s = 3 - 2s$$
$$6 = 7s$$
$$s = frac{6}{7}$$
よって、
$$overrightarrow{OR} = left(1 - frac{6}{7}right)vec{a} + frac{2 cdot 6/7}{3}vec{b} = frac{1}{7}vec{a} + frac{4}{7}vec{b}$$
∴ $overrightarrow{OR} = frac{1}{7}vec{a} + frac{4}{7}vec{b}$
(3) の解答
三角形の面積比は、2辺のベクトルの外積(または行列式)の絶対値の比で求められます。
三角形 $OAB$ の面積 $S = frac{1}{2}|vec{a} times vec{b}|$
三角形 $PQR$ について、
$$overrightarrow{PR} = overrightarrow{OR} - overrightarrow{OP} = frac{1}{7}vec{a} + frac{4}{7}vec{b} - frac{1}{3}vec{a} = -frac{4}{21}vec{a} + frac{4}{7}vec{b}$$
$$overrightarrow{PQ} = -frac{1}{3}vec{a} + frac{2}{3}vec{b}$$
面積比は、係数の行列式:
$$begin{vmatrix} -frac{4}{21} & frac{4}{7} \ -frac{1}{3} & frac{2}{3} end{vmatrix} = left(-frac{4}{21}right) cdot frac{2}{3} - frac{4}{7} cdot left(-frac{1}{3}right)$$
$$= -frac{8}{63} + frac{4}{21} = -frac{8}{63} + frac{12}{63} = frac{4}{63}$$
三角形 $PQR$ の面積 $= frac{1}{2} cdot frac{4}{63} cdot |vec{a} times vec{b}| = frac{4}{63} cdot S$
∴ 三角形 $PQR$ の面積 $= frac{4}{63}S$
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「高知大学の数学は、決して難問ばかりではありません。むしろ、基礎をしっかり固めた受験生が確実に得点できる良問が多いのが特徴です。
大切なのは、焦らず一歩一歩、基礎から積み上げていくこと。そして、わからないところは早めに解決すること。
私たちと一緒に、高知大学合格を目指しましょう!皆さんとお会いできることを楽しみにしています。」
― 藤原進之介
まとめ:高知大学2011年度数学のポイント
最後に、この記事で解説した内容をまとめておきます。
各大問のポイント整理
| 大問 | テーマ | キーポイント | 得点のコツ |
|---|---|---|---|
| 第1問 | 条件付き最大最小 | 三角関数による置き換え、合成公式 | 置き換え後の変数の範囲を正確に把握する |
| 第2問 | 三角関数 | 式の統一、二次関数への帰着 | $sintheta$ または $costheta$ に統一する |
| 第3問 | 平面ベクトル | 内分点公式、交点の求め方 | 係数比較で連立方程式を立てる |
| 第4問 | 微分積分 | 面積・体積の計算 | グラフの上下関係を正確に把握する |
高知大学数学攻略の5箇条
- 基礎を完璧に:教科書レベルの問題は100%解けるようにする
- 計算力を鍛える:ミスなく速く計算する練習を毎日行う
- 記述力を磨く:途中経過を省略せず、丁寧に書く習慣をつける
- 時間配分を意識:各大問30分を目安に、バランスよく解く
- 過去問で仕上げ:最低10年分は解いて、出題傾向を把握する
次のステップ
この記事を読んで、高知大学の数学対策の方向性が見えてきたのではないでしょうか。次は実際に手を動かして問題を解いてみましょう!
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- 解けなかった問題は解説を読んで理解する
- 類題を問題集で探して演習する
- 高知大学の他の年度の過去問にチャレンジする
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数学は「わかる」と「できる」の間に大きな溝があります。この溝を埋めるのは、繰り返しの演習しかありません。今日から一問でも多く問題を解いて、着実に力をつけていきましょう!
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