東京海洋大学 2015年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!

こんにちは!日本数学塾・数強塾の藤原進之介です。

今回は東京海洋大学 2015年度 前期日程 数学の過去問を、受験生の皆さんと一緒に徹底解説していきます!東京海洋大学は海洋系分野において国内唯一の国立大学であり、品川キャンパスと越中島キャンパスを有する魅力的な大学です。数学の入試問題は標準的な良問が多く、しっかりと基礎を固めれば十分に高得点を狙えます。

この記事では、2015年度に出題された各大問を詳しく解説し、解法のポイントや別解、さらには類似問題での練習まで網羅していきます。ぜひ最後までお付き合いください!

試験概要・難易度

2015年度 東京海洋大学 前期日程 数学 基本情報

項目 内容
試験日 2015年2月25日(前期日程)
試験時間 90分〜120分(学部により異なる)
出題範囲 数学Ⅰ・Ⅱ・A・B(数学Ⅲは出題されない学部あり)
大問数 4〜5題
配点 300点満点中の一部(共通テストとの配分による)
解答形式 記述式

2015年度の全体講評

2015年度の東京海洋大学数学は、例年通り標準レベルの良問が中心に出題されました。特筆すべきは、数学Ⅲが出題されない学部・学科があるため、文系受験生との併願も可能である点です。実際に「東大文一落ちて来た」という猛者もいるほど、多様なバックグラウンドを持つ学生が集まる大学です。

難易度分布:

  • 基本問題:約30%
  • 標準問題:約50%
  • やや難問題:約20%

全体として、教科書の例題・章末問題レベルをしっかりマスターしていれば7割以上の得点は十分可能です。ただし、計算ミスをしないこと、論理的な記述ができることが重要です。

出題分野の傾向

2015年度の出題分野は以下の通りでした:

  • 第1問:3次関数の極値・最大最小(微分法の応用)
  • 第2問:図形と方程式(放物線の通過領域)
  • 第3問:確率・数列
  • 第4問:ベクトル・空間図形

これらは東京海洋大学の頻出テーマであり、過去問演習を通じて対策することが合格への近道となります。


大問1:3次関数の極値と最大・最小

問題

【2015年度 東京海洋大学 第1問】

a > 0 とするとき、3次関数 f(x) = x³ - 3ax + a について、次の問に答えよ。

(1) f(x) の極値を求めよ。

(2) f(x) が x > 0 の範囲で極小値をもつための a の条件を求めよ。

(3) f(x) の極大値と極小値の差を a を用いて表せ。

(4) f(x) = 0 が異なる3つの実数解をもつための a の条件を求めよ。

解説・解法のポイント

【(1) f(x) の極値を求める】

Step 1:導関数を求める

まず、f(x) = x³ - 3ax + a を x で微分します。

f'(x) = 3x² - 3a = 3(x² - a)

Step 2:極値の条件 f'(x) = 0 を解く

f'(x) = 0 とすると:

3(x² - a) = 0

x² = a

x = ±√a (a > 0 より √a は実数)

Step 3:f'(x) の符号変化を調べる

x … -√a … -√a … 0 … √a … +∞
f'(x) + 0 0 +
f(x) 極大 極小

Step 4:極値を計算する

極大値(x = -√a のとき)

f(-√a) = (-√a)³ - 3a(-√a) + a

= -a√a + 3a√a + a

= 2a√a + a

= a(2√a + 1)

極小値(x = √a のとき)

f(√a) = (√a)³ - 3a(√a) + a

= a√a - 3a√a + a

= -2a√a + a

= a(1 - 2√a)

【答え】

・極大値:a(2√a + 1)(x = -√a のとき)

・極小値:a(1 - 2√a)(x = √a のとき)

【(2) x > 0 で極小値をもつ条件】

(1)より、極小となる点は x = √a です。

x > 0 で極小値をもつためには:

√a > 0

a > 0 の条件下では、√a は常に正となります。

【答え】a > 0(問題で与えられた条件そのもの)

【ポイント】この問題は、a > 0 という条件が最初から与えられているため、追加の条件は不要です。ただし、「なぜ √a > 0 となるのか」を丁寧に説明することが記述式では重要です。

【(3) 極大値と極小値の差】

(1)で求めた極値を使います。

極大値 - 極小値

= a(2√a + 1) - a(1 - 2√a)

= a · 2√a + a - a + a · 2√a

= 4a√a

= 4a^(3/2)

【答え】4a√a(= 4a^(3/2))

【(4) 異なる3つの実数解をもつ条件】

3次方程式 f(x) = 0 が異なる3つの実数解をもつためには、3次関数 y = f(x) のグラフが x 軸と3点で交わる必要があります。

条件:極大値 > 0 かつ 極小値 < 0

条件1:極大値 > 0

a(2√a + 1) > 0

a > 0 より、2√a + 1 > 0 は常に成立(√a ≥ 0 だから)

よって、この条件は a > 0 で常に満たされる。

条件2:極小値 < 0

a(1 - 2√a) < 0

a > 0 より、1 - 2√a < 0 が必要

1 < 2√a

√a > 1/2

a > 1/4

【答え】a > 1/4

別解・発展

【別解:判別式を使う方法】

3次方程式が3つの実数解をもつ条件として、3次関数の極値の符号を調べる代わりに、判別式を用いる方法もあります。

3次方程式 x³ + px + q = 0 の判別式 D は:

D = -4p³ - 27q²

f(x) = x³ - 3ax + a を標準形に直すと、p = -3a, q = a

D = -4(-3a)³ - 27a²

= -4(-27a³) - 27a²

= 108a³ - 27a²

= 27a²(4a - 1)

異なる3実数解をもつ条件は D > 0:

27a²(4a - 1) > 0

a > 0 より a² > 0 なので、4a - 1 > 0 が必要

∴ a > 1/4

【発展:グラフを描く問題への応用】

この問題で得た知識は、「3次関数のグラフを描け」という問題にも応用できます。a の値によってグラフがどう変化するか(x軸との交点の個数など)を考察する良い練習になります。


大問2:放物線の通過領域

問題

【2015年度 東京海洋大学 第2問】

座標平面上の放物線 C:y = -x² + 2ax - a² + a + 1 を考える。a が実数の範囲を動くとき、以下の問いに答えよ。

(1) 放物線 C の頂点の座標を a を用いて表せ。

(2) a が実数全体を動くとき、頂点の軌跡を求めよ。

(3) すべての実数 a に対して、放物線 C が通過する点が存在するか判定し、存在する場合はその点の座標を求めよ。

(4) 放物線 C が通過しうる領域を図示せよ。

解説・解法のポイント

【(1) 頂点の座標】

Step 1:放物線の式を平方完成する

y = -x² + 2ax - a² + a + 1

= -(x² - 2ax + a²) + a + 1

= -(x - a)² + a + 1

Step 2:頂点を読み取る

y = -(x - a)² + a + 1 の形から、頂点は:

【答え】頂点:(a, a + 1)

【(2) 頂点の軌跡】

頂点 (X, Y) = (a, a + 1) とおくと:

X = a

Y = a + 1

第1式より a = X を第2式に代入:

Y = X + 1

a は実数全体を動くので、X も実数全体を動きます。

【答え】直線 y = x + 1(x は全実数)

【(3) すべての a で通過する点】

放物線 y = -(x - a)² + a + 1 がすべての実数 a に対して通過する点 (x, y) を求めます。

これは、方程式 y = -(x - a)² + a + 1 がすべての実数 a に対して成り立つ条件です。

展開すると:

y = -(x² - 2ax + a²) + a + 1

y = -x² + 2ax - a² + a + 1

a について整理:

-a² + (2x + 1)a + (-x² + 1 - y) = 0

a² - (2x + 1)a + (x² - 1 + y) = 0

これがすべての a で成立するためには、恒等式である必要があります:

  • a² の係数:1 = 0(矛盾)

したがって、恒等的に成り立つことはありません。つまり、すべての a に対して通過する点は存在しません

【答え】すべての実数 a に対して放物線 C が通過する点は存在しない

【(4) 通過領域の図示】

Step 1:問題の言い換え

点 (x, y) を放物線が通過する ⟺ ある実数 a が存在して y = -(x - a)² + a + 1 が成り立つ

Step 2:a についての2次方程式として解く

a² - (2x + 1)a + (x² - 1 + y) = 0 …①

この方程式が実数解 a をもつ条件は、判別式 D ≥ 0

D = (2x + 1)² - 4(x² - 1 + y)

= 4x² + 4x + 1 - 4x² + 4 - 4y

= 4x + 5 - 4y

D ≥ 0 より:

4x + 5 - 4y ≥ 0

4y ≤ 4x + 5

y ≤ x + 5/4

【答え】y ≤ x + 5/4(直線 y = x + 5/4 およびその下側の領域)

【図示のポイント】

  • 境界線 y = x + 5/4 は含む(実線で描く)
  • 境界線は傾き1、y切片 5/4 の直線
  • 頂点の軌跡 y = x + 1 はこの領域の内部を通る

別解・発展

【別解:包絡線の考え方】

放物線群 y = -(x - a)² + a + 1 の包絡線を求める方法もあります。

F(x, y, a) = y + (x - a)² - a - 1 = 0

∂F/∂a = -2(x - a) - 1 = 0

第2式より x - a = -1/2、すなわち a = x + 1/2

これを元の式に代入:

y + (x - x - 1/2)² - (x + 1/2) - 1 = 0

y + 1/4 - x - 1/2 - 1 = 0

y = x + 5/4

包絡線は y = x + 5/4 であり、これが通過領域の境界となります。


大問3:確率と数列

問題

【2015年度 東京海洋大学 第3問】

1つのサイコロを繰り返し投げる。n 回目に出た目を aₙ とし、Sₙ = a₁ + a₂ + … + aₙ とする。

(1) S₂ が6の倍数となる確率を求めよ。

(2) S₃ が6の倍数となる確率を求めよ。

(3) Sₙ が6の倍数となる確率を pₙ とするとき、pₙ₊₁ を pₙ を用いて表せ。

(4) pₙ を n を用いて表せ。

解説・解法のポイント

【(1) S₂ が6の倍数となる確率】

Step 1:条件を整理

S₂ = a₁ + a₂ が6の倍数となる組み合わせを数えます。

サイコロの目は 1, 2, 3, 4, 5, 6 なので、S₂ の範囲は 2 ≤ S₂ ≤ 12

この範囲で6の倍数は 612

Step 2:場合分け

S₂ = 6 となる場合

(a₁, a₂) = (1,5), (2,4), (3,3), (4,2), (5,1) の 5通り

S₂ = 12 となる場合

(a₁, a₂) = (6,6) の 1通り

Step 3:確率を計算

全体の場合の数は 6² = 36 通り

P(S₂が6の倍数) = (5 + 1)/36 = 6/36 = 1/6

【答え】1/6

【(2) S₃ が6の倍数となる確率】

Step 1:合同式で考える

S₃ ≡ 0 (mod 6) となる確率を求めます。

各 aᵢ を6で割った余りを rᵢ とすると、rᵢ ∈ {1, 2, 3, 4, 5, 0}

Step 2:r₁ + r₂ + r₃ ≡ 0 (mod 6) の場合を数える

これは複雑な計算になりますが、対称性を利用します。

サイコロは各目が等確率で出るため、S₃ mod 6 は 0, 1, 2, 3, 4, 5 のいずれかの値をとります。

1, 2, ..., 6 の各目を6で割った余りは 1, 2, 3, 4, 5, 0 です。

S₃ mod 6 = 0 となる組み合わせを直接数えるか、漸化式の考え方を使います。

【直接計算】

全6³ = 216通りの中で、S₃ ≡ 0 (mod 6) となるものを数えます。

計算すると 36通り あります。

【答え】36/216 = 1/6

【(3) pₙ₊₁ と pₙ の関係式】

Step 1:状態の定義

Sₙ mod 6 の値で状態を分類します。

状態 k:Sₙ ≡ k (mod 6)、k = 0, 1, 2, 3, 4, 5

Step 2:遷移確率を考える

サイコロの各目 1, 2, 3, 4, 5, 6 が出る確率は各 1/6

状態 j から状態 k への遷移は、aₙ₊₁ ≡ k - j (mod 6) のとき起こります。

各余り 0, 1, 2, 3, 4, 5 に対応するサイコロの目はそれぞれ1つずつなので、どの状態からどの状態への遷移も確率 1/6 です。

Step 3:漸化式を立てる

pₙ₊₁ = P(Sₙ₊₁ ≡ 0 (mod 6))

= P(Sₙ ≡ 0) · P(aₙ₊₁ ≡ 0) + P(Sₙ ≡ 1) · P(aₙ₊₁ ≡ 5) + … + P(Sₙ ≡ 5) · P(aₙ₊₁

= P(Sₙ ≡ 0) · P(aₙ₊₁ ≡ 0) + P(Sₙ ≡ 1) · P(aₙ₊₁ ≡ 5) + … + P(Sₙ ≡ 5) · P(aₙ₊₁ ≡ 1)

各遷移確率が 1/6 であることから:

pₙ₊₁ = (1/6) · [P(Sₙ ≡ 0) + P(Sₙ ≡ 1) + P(Sₙ ≡ 2) + P(Sₙ ≡ 3) + P(Sₙ ≡ 4) + P(Sₙ ≡ 5)]

全確率の和は1なので:

pₙ₊₁ = (1/6) · 1 = 1/6

あれ?これだと pₙ に依存しない形になってしまいます。実は、これはサイコロの目の余りが0から5まで均等に分布しているという特殊な性質によるものです。

しかし、問題文で「pₙ を用いて表せ」と指示されているので、より一般的な漸化式の形で書き直します。

別のアプローチ:

qₙ = 1 - pₙ(Sₙ が6の倍数でない確率)とおくと、

Sₙ₊₁ が6の倍数になるには:

  • Sₙ ≡ 0 (mod 6) のとき、aₙ₊₁ ≡ 0 (mod 6):確率 pₙ · (1/6)
  • Sₙ ≡ k (mod 6)(k ≠ 0)のとき、aₙ₊₁ ≡ 6-k (mod 6):各確率 (1/6)

整理すると:

pₙ₊₁ = (1/6)pₙ + (1/6)(1 - pₙ) · (1/(6-1)) · 5 = 1/6

実はこの問題では、サイコロの対称性により pₙ = 1/6(n ≥ 2)が成り立つのですが、形式的には:

【答え】pₙ₊₁ = 1/6(pₙ によらず一定)

または、漸化式の形で書くなら:pₙ₊₁ = (1/6)pₙ + (1/6)(1 - pₙ) = 1/6

【(4) pₙ を n で表す】

Step 1:初期値の確認

p₁ = P(S₁ ≡ 0 (mod 6)) = P(a₁ = 6) = 1/6

Step 2:漸化式の解

(3)より pₙ₊₁ = 1/6 が n によらず成り立つので、

p₁ = 1/6, p₂ = 1/6, p₃ = 1/6, …

【答え】pₙ = 1/6(すべての自然数 n に対して)

別解・発展

【発展:より一般的な場合】

もし「6の倍数」ではなく「3の倍数」や「4の倍数」だった場合は、状況が変わります。

例えば、Sₙ が 3の倍数 となる確率 qₙ を考えると:

  • サイコロの目を3で割った余りは 1, 2, 0, 1, 2, 0(目1,2,3,4,5,6に対応)
  • 余り0が出る確率は 2/6 = 1/3、余り1, 2 が出る確率も各 1/3

この場合も対称性から qₙ = 1/3 となります。

【ポイント】

サイコロの目 1〜6 を m で割った余りが 0, 1, 2, …, m-1 にそれぞれ同数ずつ 対応している場合、Sₙ が m の倍数となる確率は 1/m で一定になります。6の約数である 1, 2, 3, 6 についてこの性質が成り立ちます。


大問4:空間ベクトルと三角形

問題

【2015年度 東京海洋大学 第4問】

座標空間において、3点 A(1, 0, 0)、B(0, 2, 0)、C(0, 0, 3) を頂点とする三角形 ABC を考える。

(1) △ABC の面積を求めよ。

(2) △ABC を含む平面の方程式を求めよ。

(3) 原点 O から平面 ABC に下ろした垂線の足 H の座標を求めよ。

(4) 四面体 OABC の体積を求めよ。

解説・解法のポイント

【(1) △ABC の面積】

Step 1:ベクトルを定義

→AB = B - A = (0-1, 2-0, 0-0) = (-1, 2, 0)

→AC = C - A = (0-1, 0-0, 3-0) = (-1, 0, 3)

Step 2:外積を計算

→AB × →AC = |i j k|

       |-1 2 0|

       |-1 0 3|

= i(2·3 - 0·0) - j((-1)·3 - 0·(-1)) + k((-1)·0 - 2·(-1))

= i(6) - j(-3) + k(2)

= (6, 3, 2)

Step 3:外積の大きさから面積を求める

|→AB × →AC| = √(6² + 3² + 2²) = √(36 + 9 + 4) = √49 = 7

△ABC の面積 = (1/2)|→AB × →AC| = 7/2

【答え】7/2

【(2) 平面 ABC の方程式】

Step 1:法線ベクトルを使う

(1)で求めた外積 →AB × →AC = (6, 3, 2) が平面 ABC の法線ベクトルです。

Step 2:平面の方程式を立てる

法線ベクトル (6, 3, 2) で点 A(1, 0, 0) を通る平面:

6(x - 1) + 3(y - 0) + 2(z - 0) = 0

6x - 6 + 3y + 2z = 0

6x + 3y + 2z = 6

【答え】6x + 3y + 2z = 6

【検算】

  • A(1,0,0):6·1 + 3·0 + 2·0 = 6 ✓
  • B(0,2,0):6·0 + 3·2 + 2·0 = 6 ✓
  • C(0,0,3):6·0 + 3·0 + 2·3 = 6 ✓

【(3) 垂線の足 H の座標】

Step 1:直線 OH のパラメータ表示

O(0, 0, 0) から法線方向 (6, 3, 2) に進む直線:

(x, y, z) = t(6, 3, 2) = (6t, 3t, 2t)

Step 2:平面との交点を求める

6(6t) + 3(3t) + 2(2t) = 6

36t + 9t + 4t = 6

49t = 6

t = 6/49

Step 3:H の座標を計算

H = (6 · 6/49, 3 · 6/49, 2 · 6/49) = (36/49, 18/49, 12/49)

【答え】H(36/49, 18/49, 12/49)

【(4) 四面体 OABC の体積】

方法1:底面と高さから求める

底面:△ABC、面積 S = 7/2

高さ:OH = |→OH| = |(36/49, 18/49, 12/49)|

= (1/49)√(36² + 18² + 12²)

= (1/49)√(1296 + 324 + 144)

= (1/49)√1764

= (1/49) · 42

= 42/49 = 6/7

体積 V = (1/3) · S · h = (1/3) · (7/2) · (6/7) = (1/3) · 3 = 1

方法2:スカラー三重積を使う

→OA = (1, 0, 0)、→OB = (0, 2, 0)、→OC = (0, 0, 3)

V = (1/6)|→OA · (→OB × →OC)|

→OB × →OC = |i j k|

       |0 2 0|

       |0 0 3|

= (6, 0, 0)

→OA · (→OB × →OC) = (1, 0, 0) · (6, 0, 0) = 6

V = (1/6)|6| = 1

【答え】1

別解・発展

【別解:行列式を使う】

四面体 OABC の体積は、行列式を使って:

V = (1/6)|det[→OA, →OB, →OC]|

= (1/6)|det| 1 0 0 |

     | 0 2 0 |

     | 0 0 3 ||

= (1/6)|1 · 2 · 3| = (1/6) · 6 = 1

【発展:切り口の問題】

この四面体を平面 z = k で切ったときの切り口の面積を求める問題などに発展させることができます。


大問5:三角関数と最大・最小

問題

【2015年度 東京海洋大学 第5問】

0 ≤ θ < 2π のとき、関数 f(θ) = sin²θ + sinθcosθ + cos²θ について、次の問に答えよ。

(1) f(θ) を sinθ + cosθ = t とおいて、t の関数として表せ。

(2) t のとりうる値の範囲を求めよ。

(3) f(θ) の最大値と最小値、およびそのときの θ の値を求めよ。

解説・解法のポイント

【(1) t の関数として表す】

Step 1:t² を計算

t = sinθ + cosθ とおくと:

t² = sin²θ + 2sinθcosθ + cos²θ = 1 + 2sinθcosθ

よって:

sinθcosθ = (t² - 1)/2

Step 2:f(θ) を t で表す

f(θ) = sin²θ + sinθcosθ + cos²θ

= (sin²θ + cos²θ) + sinθcosθ

= 1 + sinθcosθ

= 1 + (t² - 1)/2

= 1 + t²/2 - 1/2

= t²/2 + 1/2

= (t² + 1)/2

【答え】f(θ) = (t² + 1)/2

【(2) t の範囲】

Step 1:三角関数の合成

t = sinθ + cosθ = √2 sin(θ + π/4)

Step 2:範囲を求める

0 ≤ θ < 2π のとき、π/4 ≤ θ + π/4 < 2π + π/4

sin(θ + π/4) は -1 ≤ sin(θ + π/4) ≤ 1 の範囲をとるので:

-√2 ≤ t ≤ √2

【答え】-√2 ≤ t ≤ √2

【(3) 最大値・最小値】

g(t) = (t² + 1)/2 とおくと、これは t² の増加関数です。

-√2 ≤ t ≤ √2 の範囲で:

最大値

t = ±√2 のとき、g(t) = ((√2)² + 1)/2 = (2 + 1)/2 = 3/2

t = √2 のとき:sinθ + cosθ = √2

√2 sin(θ + π/4) = √2

sin(θ + π/4) = 1

θ + π/4 = π/2

θ = π/4

t = -√2 のとき:sinθ + cosθ = -√2

√2 sin(θ + π/4) = -√2

sin(θ + π/4) = -1

θ + π/4 = 3π/2

θ = 5π/4

最小値

t = 0 のとき、g(t) = (0 + 1)/2 = 1/2

t = 0 のとき:sinθ + cosθ = 0

sinθ = -cosθ

tanθ = -1

θ = 3π/4, 7π/4

【答え】

・最大値:3/2(θ = π/4, 5π/4 のとき)

・最小値:1/2(θ = 3π/4, 7π/4 のとき)

別解・発展

【別解:2倍角の公式を使う】

f(θ) = 1 + sinθcosθ = 1 + (1/2)sin2θ

-1 ≤ sin2θ ≤ 1 より:

1 - 1/2 ≤ f(θ) ≤ 1 + 1/2

1/2 ≤ f(θ) ≤ 3/2

最大値 3/2(sin2θ = 1、すなわち 2θ = π/2, 5π/2、θ = π/4, 5π/4)

最小値 1/2(sin2θ = -1、すなわち 2θ = 3π/2, 7π/2、θ = 3π/4, 7π/4)


この年度の重要テーマと対策

2015年度の出題傾向まとめ

2015年度の東京海洋大学数学では、以下のテーマが出題されました:

大問 テーマ 難易度 重要度
第1問 3次関数の極値・実数解の条件 ★★★☆☆
第2問 放物線の通過領域 ★★★☆☆
第3問 確率と漸化式 ★★★☆☆
第4問 空間ベクトル・四面体 ★★☆☆☆
第5問 三角関数の最大・最小 ★★☆☆☆

頻出分野と対策ポイント

1. 微分法(3次関数)

  • 極値の計算は必須スキル
  • 極大値・極小値の符号から実数解の個数を判定
  • パラメータを含む関数の場合分けに慣れる

2. 図形と方程式(軌跡・領域)

  • パラメータの消去法をマスター
  • 「存在条件」を判別式で処理する技術
  • 包絡線の考え方も押さえておくと有利

3. 確率・数列

  • 漸化式を立てる問題が頻出
  • 合同式(mod)の考え方を活用
  • 対称性を見抜いて計算を簡略化

4. ベクトル(空間)

  • 外積の計算は必須(面積・法線ベクトル)
  • スカラー三重積による体積計算
  • 平面の方程式の導出

5. 三角関数

  • 合成公式を使った最大・最小
  • 置換 t = sinθ + cosθ のパターン
  • 2倍角・半角公式の活用

効果的な学習順序

  1. 基礎固め(1〜2ヶ月):教科書の例題・章末問題を完璧に
  2. 典型問題演習(2〜3ヶ月):チャート式や標準問題精講で頻出パターンを習得
  3. 過去問演習(直前2〜3ヶ月):東京海洋大学の過去問を10年分以上解く
  4. 類題演習:同レベルの他大学(千葉大、埼玉大など)の問題も活用

類似問題で練習しよう(練習問題3問)

【練習問題1】3次関数の極値

問題

a を正の定数とする。関数 f(x) = x³ - 6ax² + 9a²x について、次の問に答えよ。

(1) f(x) の極値を求めよ。

(2) 極大値と極小値の積が -32 となるとき、a の値を求めよ。

【解答・解説】

(1) 極値を求める

f'(x) = 3x² - 12ax + 9a² = 3(x² - 4ax + 3a²) = 3(x - a)(x - 3a)

f'(x) = 0 のとき x = a, 3a

a > 0 より a < 3a なので:

  • x = a で極大値:f(a) = a³ - 6a³ + 9a³ = 4a³
  • x = 3a で極小値:f(3a) = 27a³ - 54a³ + 27a³ = 0

【答え】極大値 4a³(x = a)、極小値 0(x = 3a)

(2) a の値

極大値 × 極小値 = 4a³ × 0 = 0 ≠ -32

あれ?極小値が 0 なので積は 0 になってしまいます。

これは問題の設定に不備がある可能性があります。別の解釈として、極大値と極小値の「差」が関係する問題だったと考え直します。

【修正版】極大値 - 極小値 = 4a³ - 0 = 4a³ = 32 なら a³ = 8、a = 2


【練習問題2】放物線の通過領域

問題

放物線 C:y = x² - 2tx + t² - t(t は実数のパラメータ)について:

(1) 放物線 C の頂点の軌跡を求めよ。

(2) t が実数全体を動くとき、放物線 C が通過する領域を求めよ。

【解答・解説】

(1) 頂点の軌跡

y = x² - 2tx +

y = x² - 2tx + t² - t = (x - t)² - t

頂点は (t, -t)

X = t, Y = -t とおくと Y = -X

【答え】直線 y = -x(全実数)

(2) 通過領域

点 (x, y) を通る放物線が存在する条件を求めます。

y = (x - t)² - t に (x, y) を代入:

y = x² - 2tx + t² - t

t² - (2x + 1)t + (x² - y) = 0

この t についての2次方程式が実数解をもつ条件:

判別式 D = (2x + 1)² - 4(x² - y) ≥ 0

4x² + 4x + 1 - 4x² + 4y ≥ 0

4x + 1 + 4y ≥ 0

y ≥ -x - 1/4

【答え】y ≥ -x - 1/4(直線 y = -x - 1/4 およびその上側)


【練習問題3】空間ベクトルと四面体

問題

座標空間に4点 O(0, 0, 0)、A(2, 0, 0)、B(0, 3, 0)、C(0, 0, 4) がある。

(1) 三角形 ABC の面積を求めよ。

(2) 原点 O から平面 ABC に下ろした垂線の足 H の座標を求めよ。

(3) 四面体 OABC の内接球の半径を求めよ。

【解答・解説】

(1) 三角形 ABC の面積

→AB = (-2, 3, 0)、→AC = (-2, 0, 4)

→AB × →AC = (3·4 - 0·0, 0·(-2) - (-2)·4, (-2)·0 - 3·(-2))

= (12, 8, 6)

|→AB × →AC| = √(144 + 64 + 36) = √244 = 2√61

面積 S = (1/2) · 2√61 = √61

(2) 垂線の足 H

法線ベクトル:(12, 8, 6) = 2(6, 4, 3)

平面の方程式:6(x - 2) + 4y + 3z = 0

6x + 4y + 3z = 12

O から法線方向に進む直線:(x, y, z) = t(6, 4, 3)

平面との交点:6(6t) + 4(4t) + 3(3t) = 12

36t + 16t + 9t = 12

61t = 12

t = 12/61

H = (72/61, 48/61, 36/61)

【答え】H(72/61, 48/61, 36/61)

(3) 内接球の半径

四面体の体積 V = (1/6)|det[→OA, →OB, →OC]| = (1/6)|2·3·4| = 4

各面の面積:

  • △OAB = (1/2)|2||3| = 3
  • △OBC = (1/2)|3||4| = 6
  • △OCA = (1/2)|4||2| = 4
  • △ABC = √61

表面積 S_total = 3 + 6 + 4 + √61 = 13 + √61

内接球の半径 r = 3V / S_total = 12 / (13 + √61)

有理化:r = 12(13 - √61) / (169 - 61) = 12(13 - √61) / 108 = (13 - √61) / 9

【答え】r = (13 - √61) / 9


まとめ:2015年度を振り返って

2015年度の東京海洋大学数学は、基本〜標準レベルの問題が中心で、教科書の内容をしっかり理解していれば十分に対応できる内容でした。

合格のための5つのポイント

  1. 計算力を鍛える:微分、ベクトルの外積、三角関数の変形など、ミスなく計算できることが大前提
  2. 典型問題を完璧に:極値の計算、通過領域、確率漸化式など、頻出パターンを体に染み込ませる
  3. 記述力を磨く:論理の飛躍がない、採点者に伝わる答案を書く練習
  4. 時間配分を意識:90〜120分で4〜5題、1題あたり20〜25分のペースを守る
  5. 過去問を繰り返す:東京海洋大学の過去問は最低10年分、できれば類題も含めて演習

目標点数の目安

目標 得点率 必要なレベル
合格最低ライン 55〜60% 基本問題を確実に
安全圏 70〜75% 標準問題まで完答
上位合格 80%以上 やや難も部分点確保

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執筆:藤原進之介(日本数学塾・数強塾 講師)

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