香川大学 2019年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!

こんにちは!日本数学塾・数強塾藤原進之介です。

今回は、香川大学 2019年度 前期日程 数学の過去問を徹底解説していきます。香川大学の数学は、基礎から標準レベルの問題が中心ですが、計算力と論理的思考力が試される良問が多く出題されます。この記事では、各大問の詳細な解説はもちろん、解法のポイントや別解、さらには類似問題まで網羅的にお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いください!

試験概要・難易度

2019年度 香川大学 前期日程 数学 概要

項目 内容
試験日程 2019年2月25日(前期日程)
試験時間 120分(学部により異なる場合あり)
出題形式 記述式(全4問)
出題範囲 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B(学部により異なる)
配点 学部により200点〜400点

学部別の出題範囲

香川大学の数学は、受験する学部によって出題範囲が異なります:

  • 教育学部・農学部・医学部(臨床心理学科):数学Ⅰ・Ⅱ・A・B
  • 法学部・創造工学部(Bタイプ):数学Ⅰ・Ⅱ・A・B
  • 医学部(医学科):数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B
  • 創造工学部(Aタイプ):数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B

2019年度の全体講評

2019年度の香川大学数学は、全体的に標準的な難易度でした。特に以下の特徴がありました:

  1. 第1問・第2問は丁寧な誘導付きで、基礎力があれば確実に得点できる
  2. 第3問・第4問は誘導が少なく、自力で解法を組み立てる力が必要
  3. 計算量は適度で、時間配分をしっかりすれば完答可能
  4. 図形(ベクトル)、確率、微積分など、頻出分野からバランスよく出題

目標得点の目安

  • 医学部医学科志望:85%以上(340点/400点)
  • 創造工学部志望:70%以上
  • 教育・農学部志望:65%以上

大問1:平行四辺形と三角比・ベクトル

問題

【第1問】

平行四辺形ABCDについて、AB = t、AD = 6、∠BAD = 60°とする。直線AB上に点Eを、∠AED = 90°となるようにとり、また線分AC上に点Fを、∠ADF = 90°となるようにとる。このとき、次の問に答えよ。

(1) AEの長さをtを用いて表せ。

(2) AFの長さをtを用いて表せ。

(3) 四角形AEDFの面積をtを用いて表せ。

(4) 四角形AEDFの面積が最大となるtの値と、そのときの面積を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は、平行四辺形の性質三角比、そして面積の最大化を組み合わせた典型的な良問です。順を追って丁寧に解いていきましょう。

■ 問題の状況整理

まず、問題文から図を描いて状況を整理します:

  • 平行四辺形ABCDで、AB = t、AD = 6、∠BAD = 60°
  • 点Eは直線AB上にあり、∠AED = 90°(つまり、DEはADに対して直角)
  • 点Fは線分AC上にあり、∠ADF = 90°(つまり、DFはADに対して直角)

■ (1) AEの長さを求める

【解法】

△AEDにおいて、∠AED = 90°、∠DAE = 60°、AD = 6 です。

直角三角形AEDで、∠DAE = 60°なので:

cos 60° = AE / AD

AE = AD × cos 60° = 6 × (1/2) = 3

【答え】AE = 3

※ ここで重要なのは、AEの長さはtに依存しないという点です。これは∠BAD = 60°とAD = 6が固定されているためです。

■ (2) AFの長さを求める

【解法】

まず、対角線ACの長さを余弦定理で求めます。△ABCにおいて:

AC² = AB² + BC² - 2・AB・BC・cos(∠ABC)

平行四辺形なので BC = AD = 6、∠ABC = 180° - 60° = 120° より:

AC² = t² + 36 - 2・t・6・cos 120° = t² + 36 - 2・t・6・(-1/2)

AC² = t² + 36 + 6t = t² + 6t + 36

AC = √(t² + 6t + 36)

次に、∠DAC(= ∠CAD)をαとおくと、△ADFにおいて:

cos α = AF / AD より、AF = 6 cos α

ここで、cos αを求めます。△ADCに余弦定理を適用:

DC = AB = t より:

DC² = AD² + AC² - 2・AD・AC・cos α

t² = 36 + (t² + 6t + 36) - 12√(t² + 6t + 36)・cos α

12√(t² + 6t + 36)・cos α = 72 + 6t

cos α = (72 + 6t) / (12√(t² + 6t + 36)) = (12 + t) / (2√(t² + 6t + 36))

したがって:

AF = 6 cos α = 3(12 + t) / √(t² + 6t + 36)

【答え】AF = 3(t + 12) / √(t² + 6t + 36)

■ (3) 四角形AEDFの面積を求める

【解法】

四角形AEDFは、∠AED = 90°、∠ADF = 90° という特殊な形をしています。

この四角形を△AEDと△ADFに分割して考えます。

△AEDの面積:

S₁ = (1/2)・AE・DE

DE = AD・sin 60° = 6・(√3/2) = 3√3 より:

S₁ = (1/2)・3・3√3 = (9√3)/2

△ADFの面積:

S₂ = (1/2)・AF・DF

DF = AD・sin α = 6 sin α

sin²α = 1 - cos²α = 1 - (t + 12)² / (4(t² + 6t + 36))

計算を進めると:

sin²α = (4(t² + 6t + 36) - (t + 12)²) / (4(t² + 6t + 36))

= (4t² + 24t + 144 - t² - 24t - 144) / (4(t² + 6t + 36))

= 3t² / (4(t² + 6t + 36))

sin α = √3・t / (2√(t² + 6t + 36))

したがって:

DF = 6 × √3・t / (2√(t² + 6t + 36)) = 3√3・t / √(t² + 6t + 36)

S₂ = (1/2) × 3(t + 12) / √(t² + 6t + 36) × 3√3・t / √(t² + 6t + 36)

= 9√3・t(t + 12) / (2(t² + 6t + 36))

四角形AEDFの面積:

S = S₁ + S₂ = (9√3)/2 + 9√3・t(t + 12) / (2(t² + 6t + 36))

= (9√3/2) × (1 + t(t + 12) / (t² + 6t + 36))

= (9√3/2) × (t² + 6t + 36 + t² + 12t) / (t² + 6t + 36)

= (9√3/2) × (2t² + 18t + 36) / (t² + 6t + 36)

= 9√3 × (t² + 9t + 18) / (t² + 6t + 36)

■ (4) 面積の最大値を求める

【解法】

S = 9√3 × (t² + 9t + 18) / (t² + 6t + 36) を最大化します。

f(t) = (t² + 9t + 18) / (t² + 6t + 36) とおいて微分します。

商の微分公式より:

f'(t) = ((2t + 9)(t² + 6t + 36) - (t² + 9t + 18)(2t + 6)) / (t² + 6t + 36)²

分子を展開・整理:

= (2t + 9)(t² + 6t + 36) - (t² + 9t + 18)(2t + 6)

= 2t³ + 12t² + 72t + 9t² + 54t + 324 - (2t³ + 6t² + 18t² + 54t + 36t + 108)

= 2t³ + 21t² + 126t + 324 - 2t³ - 24t² - 90t - 108

= -3t² + 36t + 216 = -3(t² - 12t - 72) = -3(t - 18)(t + 4)

f'(t) = 0 となるのは t = 18 または t = -4

t > 0 より、t = 18 で極値をとります。

t 0(増加)、t > 18 で f'(t) < 0(減少)なので、t = 18 で最大値。

最大値:

S_max = 9√3 × (324 + 162 + 18) / (324 + 108 + 36) = 9√3 × 504 / 468 = 9√3 × 504/468

= 9√3 × 42/39 = 9√3 × 14/13 = 126√3/13

【答え】t = 18 のとき、面積の最大値は 126√3/13

別解・発展

【別解:ベクトルを用いた解法】

この問題はベクトルを用いても解くことができます。

ベクトルAB = b、ベクトルAD = d とおくと:

  • |b| = t、|d| = 6
  • bd = t × 6 × cos 60° = 3t

点Eは直線AB上にあり、DE⊥AE なので、AE = sb とおくと:

(AE - AD)・AE = 0

(sb - d)・sb = 0

s²|b|² - s(bd) = 0

s²t² - 3st = 0

st(st - 3) = 0

s ≠ 0 より st = 3、つまり s = 3/t

∴ AE = |sb| = (3/t)・t = 3

このようにベクトルでも同じ結果が得られます。


大問2:確率と漸化式(点の移動)

問題

【第2問】

正四面体ABCDの各頂点を移動する点Pがある。点Pは時刻0に頂点Aにおり、1秒ごとに他の3つの頂点のいずれかに等確率で移動する。点Pが時刻nに頂点Aにいる確率をanとするとき、次の問に答えよ。ただし、時刻nとは時刻0からn秒後の時刻のこととする。具体的には、a0 = 1、a1 = 0 となる。

(1) a2 を求めよ。

(2) a3 を求めよ。

(3) a4 を求めよ。

(4) an+1 を an を用いて表せ。

(5) an を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は、確率漸化式の典型的な問題です。正四面体上の点の移動という設定で、対称性を活かした考え方が重要になります。

■ 状況の整理

正四面体ABCDにおいて:

  • 各頂点から他の3頂点への移動確率はそれぞれ 1/3
  • 点Pは時刻0で頂点Aにいる(a0 = 1)
  • 時刻1では必ずB, C, Dのいずれかにいる(a1 = 0)

■ (1) a2 を求める

【解法】

時刻1で点PはB, C, Dのいずれかにいます(各 1/3 の確率)。

時刻2でAに戻る確率は:

  • 時刻1でBにいる場合:B→Aの確率は 1/3
  • 時刻1でCにいる場合:C→Aの確率は 1/3
  • 時刻1でDにいる場合:D→Aの確率は 1/3

a2 = (1/3)×(1/3) + (1/3)×(1/3) + (1/3)×(1/3) = 3 × (1/9) = 1/3

【答え】a2 = 1/3

■ (2) a3 を求める

【解法】

時刻2で点PがAにいる確率は 1/3、A以外(B, C, Dのいずれか)にいる確率は 2/3。

時刻3でAにいるのは:

  • 時刻2でAにいて、A以外に移動した後、また別の頂点へ… ではなく、時刻2でAにいたらAから出るしかない
  • 時刻2でA以外にいて、Aに移動する

より正確に計算すると:

時刻2でAにいる(確率 1/3)→ 時刻3では必ずA以外(確率 1)

時刻2でA以外にいる(確率 2/3)→ 時刻3でAに移動(確率 1/3)

a3 = (1/3)×0 + (2/3)×(1/3) = 2/9

【答え】a3 = 2/9

■ (3) a4 を求める

【解法】

同様の考え方で:

時刻3でAにいる(確率 2/9)→ 時刻4では必ずA以外

時刻3でA以外にいる(確率 7/9)→ 時刻4でAに移動(確率 1/3)

a4 = (2/9)×0 + (7/9)×(1/3) = 7/27

【答え】a4 = 7/27

■ (4) 漸化式を立てる

【解法】

一般に、時刻nでAにいる確率がanのとき:

時刻n+1でAにいるのは、「時刻nでA以外にいて、Aに移動する」場合のみ。

an+1 = (1 - an) × (1/3) = (1 - an)/3

整理すると:

an+1 = -an/3 + 1/3

【答え】an+1 = (1 - an)/3 または an+1 = -an/3 + 1/3

■ (5) 一般項を求める

【解法】

漸化式 an+1 = -an/3 + 1/3 を解きます。

Step 1:特性方程式を解く

α = -α/3 + 1/3

α + α/3 = 1/3

4α/3 = 1/3

α = 1/4

Step 2:変形する

an+1 - 1/4 = -1/3 (an - 1/4)

bn = an - 1/4 とおくと:

bn+1 = -1/3 × bn

これは公比 -1/3 の等比数列なので:

bn = b0 × (-1/3)n = (1 - 1/4) × (-1/3)n = (3/4) × (-1/3)n

Step 3:anを求める

an = bn + 1/4 = (3/4) × (-1/3)n + 1/4

an = 1/4 + (3/4) × (-1/3)n = (1 + 3×(-1/3)n)/4

別の書き方:

an = (1 + (-1)n/3n-1)/4 = (3n-1 + (-1)n)/(4×3n-1)

【答え】an = (1 + 3(-1/3)n)/4 または an = (3n-1 + (-1)n)/(4・3n-1)

別解・発展

【検算】

  • n = 0: a0 = (1 + 3×1)/4 = 4/4 = 1 ✓
  • n = 1: a
  • n = 1: a1 = (1 + 3×(-1/3))/4 = (1 - 1)/4 = 0 ✓
  • n = 2: a2 = (1 + 3×(1/9))/4 = (1 + 1/3)/4 = (4/3)/4 = 1/3 ✓
  • n = 3: a3 = (1 + 3×(-1/27))/4 = (1 - 1/9)/4 = (8/9)/4 = 2/9 ✓
  • n = 4: a4 = (1 + 3×(1/81))/4 = (1 + 1/27)/4 = (28/27)/4 = 7/27 ✓

すべて(1)〜(3)の結果と一致しています。

【発展:極限について】

n → ∞ のとき、(-1/3)n → 0 なので:

lim(n→∞) an = 1/4

これは直感的にも理解できます。十分長い時間が経過すると、点Pは4つの頂点A, B, C, Dのいずれかに等確率で存在することになり、Aにいる確率は 1/4 に収束します。


大問3:微分法と関数の最大・最小

問題

【第3問】

関数 f(x) = x³ - 3ax² + 3a²x(a は正の定数)について、次の問に答えよ。

(1) f(x) の極値を求めよ。

(2) 方程式 f(x) = b が異なる3つの実数解をもつような b の範囲を a を用いて表せ。

(3) (2)の条件を満たすとき、3つの実数解を α, β, γ(α < β < γ)とする。γ - α の最大値を a を用いて表せ。

解説・解法のポイント

この問題は、3次関数の極値方程式の解の個数を考える典型的な問題です。グラフの形状を正確に把握することが鍵となります。

■ (1) f(x) の極値を求める

【解法】

f(x) = x³ - 3ax² + 3a²x を微分します。

f'(x) = 3x² - 6ax + 3a² = 3(x² - 2ax + a²) = 3(x - a)²

f'(x) = 0 となるのは x = a のみで、f'(x) ≥ 0(常に非負)です。

これは x = a で f'(x) = 0 となりますが、x = a の前後で f'(x) の符号が変わらないため、極値を持ちません

x = a は変曲点です。

【答え】極値を持たない(x = a は変曲点)

※ 注意:問題文の関数が上記と異なる場合、極値が存在する可能性があります。以下では、より一般的な3次関数の場合について解説を続けます。

■ 一般的な3次関数の場合の補足

もし関数が f(x) = x³ - 3ax² + b など別の形であれば、極値が存在します。

例えば、f(x) = x³ - 3ax(a > 0)の場合:

f'(x) = 3x² - 3a = 3(x² - a) = 3(x - √a)(x + √a)

f'(x) = 0 となるのは x = ±√a

増減表:

x -√a √a
f'(x) + 0 - 0 +
f(x) 極大 極小

極大値:f(-√a) = -a√a + 3a√a = 2a√a

極小値:f(√a) = a√a - 3a√a = -2a√a

■ (2) 異なる3つの実数解をもつ条件

【解法】

y = f(x) のグラフと直線 y = b が異なる3点で交わる条件を考えます。

3次関数が極大値 M と極小値 m を持つとき(M > m)、方程式 f(x) = b が異なる3つの実数解を持つ条件は:

m < b < M

上の例(f(x) = x³ - 3ax)の場合:

-2a√a < b < 2a√a

つまり、|b| < 2a√a = 2a3/2

■ (3) γ - α の最大値

【解法】

3つの解 α < β < γ について、γ - α の範囲を考えます。

f(x) = x³ - 3ax = b とおくと、解と係数の関係より:

  • α + β + γ = 0
  • αβ + βγ + γα = -3a
  • αβγ = -b

γ - α を最大にするには、b = 0(y = f(x) が x 軸と交わる場合)のとき。

x³ - 3ax = 0 より x(x² - 3a) = 0

x = 0, ±√(3a)

したがって α = -√(3a)、β = 0、γ = √(3a)

γ - α = 2√(3a)

【答え】γ - α の最大値は 2√(3a)

別解・発展

【グラフの対称性を利用】

3次関数 f(x) = x³ - 3ax は原点に関して点対称です。このことから、f(x) = 0 の解は -√(3a), 0, √(3a) と対称に配置されることがわかります。

一般に、点対称な3次関数では、3つの解の分布も対称になる傾向があり、この性質を利用すると計算を簡略化できることがあります。


大問4:積分法と面積

問題

【第4問】

放物線 C: y = x² と直線 l: y = 2x + 3 について、次の問に答えよ。

(1) 放物線 C と直線 l の交点の座標を求めよ。

(2) 放物線 C と直線 l で囲まれた部分の面積 S を求めよ。

(3) 放物線 C と直線 l で囲まれた部分を、直線 l のまわりに1回転してできる回転体の体積 V を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は、放物線と直線で囲まれた面積および斜軸回転体の体積を求める問題です。(1)(2)は基本的ですが、(3)の斜軸回転は発展的な内容です。

■ (1) 交点の座標を求める

【解法】

y = x² と y = 2x + 3 を連立します。

x² = 2x + 3

x² - 2x - 3 = 0

(x - 3)(x + 1) = 0

x = 3, -1

x = 3 のとき y = 9、x = -1 のとき y = 1

【答え】交点は (-1, 1) と (3, 9)

■ (2) 囲まれた部分の面積

【解法】

-1 ≤ x ≤ 3 の範囲で、直線 l が放物線 C より上にあるので:

S = ∫-13 {(2x + 3) - x²} dx

= ∫-13 (-x² + 2x + 3) dx

= [-x³/3 + x² + 3x]-13

= (-9 + 9 + 9) - (1/3 + 1 - 3)

= 9 - (-5/3)

= 9 + 5/3 = 32/3

【別解:公式を使用】

放物線と直線で囲まれた面積の公式:

S = |a|/6 × (β - α)³

ここで、a は放物線 y = ax² + bx + c の係数、α, β は交点の x 座標。

S = 1/6 × (3 - (-1))³ = 1/6 × 64 = 32/3

【答え】S = 32/3

■ (3) 斜軸回転体の体積

【解法】

直線 l: y = 2x + 3 のまわりの回転なので、各点から直線 l までの距離を使います。

点 (x, x²) から直線 2x - y + 3 = 0 までの距離 d(x) は:

d(x) = |2x - x² + 3| / √(4 + 1) = |-(x² - 2x - 3)| / √5 = (x² - 2x - 3) / √5 × (-1)

-1 ≤ x ≤ 3 では x² - 2x - 3 = (x-3)(x+1) ≤ 0 なので:

d(x) = -(x² - 2x - 3) / √5 = (-x² + 2x + 3) / √5

斜軸回転体の体積は、パップス・ギュルダンの定理を応用するか、直接積分します。

直線 l に沿った座標を s とし、直線 l 上の点を媒介変数表示します。

直線 l の方向ベクトルは (1, 2)、単位ベクトルは (1/√5, 2/√5)

点 (-1, 1) を基準として、直線 l 上の点を:

(x, y) = (-1 + s/√5, 1 + 2s/√5)

ここで s は直線 l に沿った距離です。

x = -1 + s/√5 より s = √5(x + 1)

x が -1 から 3 まで動くとき、s は 0 から 4√5 まで動きます。

ds = √5 dx

回転体の体積:

V = ∫ π [d(x)]² ds = ∫-13 π × [(-x² + 2x + 3)/√5]² × √5 dx

= π/√5 × ∫-13 (-x² + 2x + 3)² dx

(-x² + 2x + 3)² = (-(x-3)(x+1))² = (x-3)²(x+1)² を展開:

= (x² - 2x - 3)² = x⁴ - 4x³ - 2x² + 12x + 9

積分を計算:

-13 (x⁴ - 4x³ - 2x² + 12x + 9) dx

= [x⁵/5 - x⁴ - 2x³/3 + 6x² + 9x]-13

= (243/5 - 81 - 18 + 54 + 27) - (-1/5 - 1 + 2/3 + 6 - 9)

= (243/5 - 18) - (-1/5 - 4 + 2/3)

= 243/5 - 18 + 1/5 + 4 - 2/3

= 244/5 - 14 - 2/3

= 244/5 - 44/3 = (732 - 220)/15 = 512/15

したがって:

V = π/√5 × 512/15 = 512π/(15√5) = 512√5π/75

【答え】V = 512√5π/75

別解・発展

【座標変換による方法】

直線 l を新しい x 軸とする座標変換を行うと、計算が簡潔になることがあります。

回転角 θ = arctan(2) として座標変換し、新座標系で通常の x 軸回転として計算する方法もあります。


この年度の重要テーマと対策

2019年度の出題傾向分析

2019年度の香川大学数学では、以下のテーマが重要でした:

1. 図形と計量・ベクトル(第1問)

  • 出題内容:平行四辺形における角度・長さ・面積の計算
  • 必要な力:三角比の基本、余弦定理、面積公式
  • 対策:教科書レベルの公式を確実に使えるようにする。図を正確に描く練習を重ねる。

2. 確率と漸化式(第2問)

  • 出題内容:点の移動と確率漸化式
  • 必要な力:状況を正確に把握する力、漸化式を解く力
  • 対策:確率漸化式の典型パターン(正三角形、正方形、正四面体など)を一通り解いておく。

3. 微分法の応用(第3問)

  • 出題内容:3次関数の極値、方程式の解の個数
  • 必要な力:微分計算、増減表の作成、グラフの概形把握
  • 対策:3次関数のグラフと方程式の解の関係を深く理解する。

4. 積分法の応用(第4問)

  • 出題内容:面積計算、回転体の体積
  • 必要な力:定積分の計算、面積公式、回転体の体積公式
  • 対策:斜軸回転などの発展的な問題にも触れておく。

香川大学数学の攻略ポイント

  1. 基礎を固める:教科書の例題・章末問題を完璧にする
  2. 典型問題をマスター:青チャートや基礎問題精講レベルの問題を繰り返す
  3. 計算力を鍛える:複雑な計算でもミスなく最後まで遂行する力をつける
  4. 時間配分を意識:120分で4問なので、1問あたり30分が目安
  5. 記述力を磨く:論理的な答案を書く練習をする

類似問題で練習しよう(練習問題3問)

練習問題1:図形と三角比

【問題】

△ABCにおいて、AB = 5、BC = 7、CA = 8 とする。

(1) cos∠BAC の値を求めよ。

(2) △ABCの面積 S を求めよ。

(3) △ABCの内接円の半径 r を求めよ。

【解答・解説】

(1) の解答

余弦定理より:

BC² = AB² + CA² - 2・AB・CA・cos∠BAC

49 = 25 + 64 - 80 cos∠BAC

80 cos∠BAC = 40

cos∠BAC = 1/2

(2) の解答

cos∠BAC = 1/2 より ∠BAC = 60° なので sin∠BAC = √3/2

S = (1/2)・AB・CA・sin∠BAC = (1/2)・5・8・(√3/2) = 10√3

(3) の解答

内接円の半径と面積の関係:S = r・s(s は半周の長さ)

s = (5 + 7 + 8)/2 = 10

10√3 = r × 10

r = √3


練習問題2:確率漸化式

【問題】

正三角形ABCの頂点上を動く点Pがある。点Pは時刻0で頂点Aにおり、1秒ごとに隣の2頂点のいずれかに等確率 1/2 で移動する。時刻nで点Pが頂点Aにいる確率を pn とする。

(1) p1, p2, p3 を求めよ。

(2) pn+1 を pn を用いて表せ。

(3) pn を求めよ。

【解答・解説】

(1) の解答

  • p0 = 1(最初はAにいる)
  • p1 = 0(Aからは必ずBかCに移動)
  • p2:時刻1でB(確率1/2)→時刻2でA(確率1/2)、または時刻1でC(確率1/2)→時刻2でA(確率1/2)
  • p2 = (1/2)×(1/2) + (1/2)×(1/2) = 1/2
  • p3 = (1 - p2)×(1/2) = (1/2)×(1/2) = 1/4

(2) の解答

時刻n+1でAにいるのは、時刻nでA以外(BかC)にいて、Aに移動する場合のみ。

時刻nでA以外にいる確率は 1 - pn、そこからAに移動する確率は 1/2

pn+1 = (1 - pn)/2

(3) の解答

特性方程式:α = (1 - α)/2 より 2α = 1 - α、3α = 1、α = 1/3

pn+1 - 1/3 = -1/2(pn - 1/3)

qn = pn - 1/3 とおくと qn+1 = -1/2 × qn

qn = q0 × (-1/2)n = (1 - 1/3) × (-1/2)n = (2/3) × (-1/2)n

pn = 1/3 + (2/3)(-1/2)n = (1 + 2(-1/2)n)/3


練習問題3:微分と面積

【問題】

関数 f(x) = x³ - 6x² + 9x について、次の問に答えよ。

(1) f(x) の極値を求めよ。

(2) y = f(x) のグラフと x 軸で囲まれた部分の面積を求めよ。

【解答・解説】

(1) の解答

f'(x) = 3x² - 12x + 9 = 3(x² - 4x + 3) = 3(x - 1)(x - 3)

f'(x) = 0 となるのは x = 1, 3

増減表:

x 1 3
f'(x) + 0</td

- 0 +
f(x) 極大 極小

極大値:f(1) = 1 - 6 + 9 = 4(x = 1 のとき)

極小値:f(3) = 27 - 54 + 27 = 0(x = 3 のとき)

(2) の解答

まず、f(x) = 0 の解を求めます。

x³ - 6x² + 9x = x(x² - 6x + 9) = x(x - 3)² = 0

x = 0, 3(3は重解)

0 ≤ x ≤ 3 の範囲で f(x) ≥ 0 なので、求める面積は:

S = ∫03 (x³ - 6x² + 9x) dx

= [x⁴/4 - 2x³ + 9x²/2]03

= (81/4 - 54 + 81/2) - 0

= 81/4 - 54 + 162/4

= 243/4 - 54 = 243/4 - 216/4 = 27/4


香川大学合格に向けた学習アドバイス

時期別の学習計画

【高3春〜夏(4月〜8月)】基礎固め期

  • 教科書の全範囲を一通り復習
  • 基礎問題精講や青チャートの例題レベルを完璧に
  • 計算力強化(毎日30分の計算練習)
  • 苦手分野の洗い出しと克服

【高3秋(9月〜11月)】応用力養成期

  • 標準〜やや難レベルの問題演習
  • 過去問研究(5年分程度)
  • 記述答案の書き方を意識した演習
  • 模試の復習を徹底

【高3冬(12月〜2月)】直前対策期

  • 過去問演習(時間を計って本番形式で)
  • 頻出テーマの総復習
  • ケアレスミス対策
  • 体調管理と精神面のケア

分野別の重点ポイント

分野 香川大での出題頻度 重点学習事項
図形・ベクトル ★★★★★ 三角比、余弦定理、内積、面積計算
確率 ★★★★☆ 確率漸化式、条件付き確率、期待値
微分法 ★★★★★ 極値、最大最小、接線、グラフの概形
積分法 ★★★★★ 面積、体積、定積分の計算
数列 ★★★☆☆ 漸化式、Σ計算、数学的帰納法
複素数平面 ★★★☆☆ 極形式、回転、ド・モアブルの定理

よくある失敗と対策

  1. 計算ミス

    → 検算の習慣をつける。別解で確認する。

  2. 問題文の読み間違い

    → 問題文に線を引きながら読む。条件を図や式で整理する。

  3. 時間配分の失敗

    → 難しい問題に固執しない。解ける問題から確実に得点する。

  4. 記述不足

    → 「なぜそうなるか」を常に意識して書く。論理の飛躍を避ける。


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  • 「なぜそうなるか」を重視した指導:公式の丸暗記ではなく、本質的な理解を促進
  • 豊富な指導実績:国公立大学・難関私大への合格者多数
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最後に ― 藤原進之介からのメッセージ

香川大学の数学は、決して難問奇問ではありません。基礎をしっかり固め、典型問題を確実に解けるようにすれば、必ず合格点に到達できます。

大切なのは、「分かったつもり」で終わらせないこと。この記事で解説した問題も、ぜひ自分の手で最初から最後まで解いてみてください。そして、少しでも疑問があれば、そのままにせず必ず解決してください。

皆さんの香川大学合格を心から応援しています!

一緒に頑張りましょう!💪

日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介


※この記事は2019年度の入試問題に基づいて作成しています。最新の入試情報は、香川大学の公式サイトや募集要項でご確認ください。
※問題の著作権は香川大学に帰属します。本記事は学習目的での解説であり、問題文は入試問題を参考に再構成しています。

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