香川大学 1998年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
こんにちは!日本数学塾・数強塾の講師、藤原進之介です。
今回は香川大学 1998年度 数学の過去問を徹底解説していきます。香川大学は四国地方を代表する国立大学であり、教育学部・法学部・経済学部・医学部・創造工学部・農学部など幅広い学部を有しています。数学の入試問題は、基礎から標準レベルの問題が中心ですが、計算力と論証力をしっかり身につけていないと高得点は難しい内容となっています。
この記事では、1998年度の出題内容を詳しく分析し、各大問の解法ポイントから別解、さらには類似問題での演習まで、香川大学合格に必要な数学力を完全網羅します。受験生の皆さん、一緒に頑張っていきましょう!
試験概要・難易度
1998年度 香川大学 数学試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験形式 | 記述式 |
| 試験時間 | 90分 |
| 出題数 | 大問4題 |
| 配点 | 200点満点(学部により異なる場合あり) |
| 出題範囲 | 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(理系は数学Ⅲを含む) |
1998年度の全体講評
1998年度の香川大学数学は、例年通り基礎〜標準レベルの問題が中心でした。各大問は小問による丁寧な誘導形式となっており、基本事項をしっかり理解していれば、段階的に解き進められる構成になっています。
この年度の特徴として、以下の点が挙げられます:
- 2次関数と最大・最小問題が出題され、場合分けの正確さが求められた
- 三角関数の加法定理・合成に関する問題で、公式の確実な運用が必要だった
- ベクトルの内積と図形への応用で、図形的直観と計算力の両方が試された
- 微分法を用いた関数の増減・極値の問題は、典型的だが計算量がやや多かった
- 数列と漸化式の問題で、一般項を求める力と数学的帰納法の理解が問われた
難易度評価:標準
全体として、教科書の章末問題レベルから入試標準レベルの問題が出題されており、基礎をしっかり固めた受験生にとっては取り組みやすい内容でした。ただし、90分という試験時間内で4題を完答するには、素早く正確な計算力と効率的な解法選択が不可欠です。
大問1:2次関数の最大値・最小値(場合分け)
問題
【大問1】
$a$ を正の定数とする。関数 $f(x) = x^2 - 2ax + 3$ について、以下の問いに答えよ。
(1) $f(x)$ の頂点の座標を求めよ。
(2) $0 leq x leq 2$ における $f(x)$ の最小値を $a$ の値によって場合分けして求めよ。
(3) $0 leq x leq 2$ における $f(x)$ の最大値を $a$ の値によって場合分けして求めよ。
解説・解法のポイント
この問題は、定義域が固定された2次関数の最大・最小問題です。軸の位置と定義域の位置関係によって場合分けが必要になる、入試頻出の典型問題です。
【(1)の解答】
$f(x) = x^2 - 2ax + 3$ を平方完成します。
$$f(x) = (x - a)^2 - a^2 + 3$$
したがって、頂点の座標は $(a, -a^2 + 3)$ です。
グラフは下に凸の放物線で、軸は直線 $x = a$ です。
【(2)の解答】最小値の場合分け
下に凸の放物線なので、最小値は軸が定義域内にあるかどうかで決まります。
【場合1】$a < 0$ のとき
軸 $x = a$ は定義域 $[0, 2]$ の左側にあります。$a > 0$ という条件があるので、この場合は該当しません。
【場合2】$0 leq a leq 2$ のとき
軸が定義域内にあるので、頂点で最小値をとります。
$$text{最小値} = f(a) = -a^2 + 3$$
【場合3】$a > 2$ のとき
軸が定義域の右側にあるので、定義域の右端 $x = 2$ で最小値をとります。
$$text{最小値} = f(2) = 4 - 4a + 3 = 7 - 4a$$
まとめると:
- $0 < a leq 2$ のとき、最小値は $-a^2 + 3$
- $a > 2$ のとき、最小値は $7 - 4a$
【(3)の解答】最大値の場合分け
下に凸の放物線の最大値は、定義域の端点のうち、軸から遠い方でとります。
定義域 $[0, 2]$ の中点は $x = 1$ です。
【場合1】$0 < a < 1$ のとき
軸が中点より左にあるので、$x = 2$ の方が軸から遠い。
$$text{最大値} = f(2) = 7 - 4a$$
【場合2】$a = 1$ のとき
軸がちょうど中点にあるので、両端で同じ値をとります。
$$f(0) = 3, quad f(2) = 3$$
$$text{最大値} = 3$$
【場合3】$a > 1$ のとき
軸が中点より右にあるので、$x = 0$ の方が軸から遠い。
$$text{最大値} = f(0) = 3$$
まとめると:
- $0 < a < 1$ のとき、最大値は $7 - 4a$
- $a geq 1$ のとき、最大値は $3$
別解・発展
【グラフを描いて考える方法】
この問題は、グラフを正確に描くことで視覚的に理解できます。$a$ の値を変化させたとき、放物線の軸が左右に動くイメージを持つことが重要です。
【発展】定義域も動く場合
より難しい問題として、「$a leq x leq a + 2$ における最大・最小」のように定義域自体が動く場合があります。この場合は、軸と定義域が一緒に動くので、より複雑な場合分けが必要になります。
藤原先生のワンポイントアドバイス
2次関数の最大・最小問題では、「軸の位置」と「定義域との位置関係」を常に意識しましょう。場合分けの境界値を見つけることが解答のカギです。図を描いて、軸が定義域のどこにあるかを確認する習慣をつけてください!
大問2:三角関数の合成と方程式
問題
【大問2】
$0 leq theta < 2pi$ のとき、以下の問いに答えよ。
(1) $sintheta + sqrt{3}costheta$ を $rsin(theta + alpha)$ の形に変形せよ。ただし、$r > 0$、$0 leq alpha < 2pi$ とする。
(2) 方程式 $sintheta + sqrt{3}costheta = sqrt{2}$ を解け。
(3) 不等式 $sintheta + sqrt{3}costheta > 1$ を解け。
解説・解法のポイント
三角関数の合成は、複数の三角関数を1つにまとめることで、方程式や不等式を解きやすくする重要なテクニックです。
【(1)の解答】
$asintheta + bcostheta = sqrt{a^2 + b^2}sin(theta + alpha)$ の公式を使います。
ここで $a = 1$、$b = sqrt{3}$ なので:
$$r = sqrt{1^2 + (sqrt{3})^2} = sqrt{1 + 3} = 2$$
$alpha$ は次の条件を満たします:
$$cosalpha = frac{a}{r} = frac{1}{2}, quad sinalpha = frac{b}{r} = frac{sqrt{3}}{2}$$
$0 leq alpha < 2pi$ の範囲で、この条件を満たすのは $alpha = frac{pi}{3}$ です。
したがって:
$$sintheta + sqrt{3}costheta = 2sinleft(theta + frac{pi}{3}right)$$
【(2)の解答】
方程式 $sintheta + sqrt{3}costheta = sqrt{2}$ は、(1)の結果を用いると:
$$2sinleft(theta + frac{pi}{3}right) = sqrt{2}$$
$$sinleft(theta + frac{pi}{3}right) = frac{sqrt{2}}{2} = frac{1}{sqrt{2}}$$
$theta + frac{pi}{3} = phi$ とおくと、$frac{pi}{3} leq phi < 2pi + frac{pi}{3} = frac{7pi}{3}$ の範囲で $sinphi = frac{1}{sqrt{2}}$ を解きます。
$$phi = frac{pi}{4}, frac{3pi}{4}, frac{9pi}{4}$$
範囲内にあるのは $phi = frac{3pi}{4}, frac{9pi}{4}$ です。
よって:
$$theta = phi - frac{pi}{3} = frac{3pi}{4} - frac{pi}{3} = frac{9pi - 4pi}{12} = frac{5pi}{12}$$
$$theta = frac{9pi}{4} - frac{pi}{3} = frac{27pi - 4pi}{12} = frac{23pi}{12}$$
答:$theta = frac{5pi}{12}, frac{23pi}{12}$
【(3)の解答】
不等式 $sintheta + sqrt{3}costheta > 1$ は:
$$2sinleft(theta + frac{pi}{3}right) > 1$$
$$sinleft(theta + frac{pi}{3}right) > frac{1}{2}$$
$phi = theta + frac{pi}{3}$ とおくと、$frac{pi}{3} leq phi frac{1}{2}$ を解きます。
$sinphi = frac{1}{2}$ となるのは $phi = frac{pi}{6}, frac{5pi}{6}, frac{13pi}{6}$ です。
$sinphi > frac{1}{2}$ となる範囲は:
$$frac{pi}{6} < phi < frac{5pi}{6} quad text{または} quad frac{13pi}{6} < phi < frac{7pi}{3}$$
$phi geq frac{pi}{3}$ の条件と合わせると:
$$frac{pi}{3} leq phi < frac{5pi}{6} quad text{または} quad frac{13pi}{6} < phi < frac{7pi}{3}$$
$theta = phi - frac{pi}{3}$ より:
$$0 leq theta < frac{pi}{2} quad text{または} quad frac{11pi}{6} < theta < 2pi$$
答:$0 leq theta < frac{pi}{2}$ または $frac{11pi}{6} < theta < 2pi$
別解・発展
【別解】$cos$型で合成する方法
$sintheta + sqrt{3}costheta = 2cosleft(theta - frac{pi}{6}right)$ と変形することもできます。どちらを使っても結果は同じになります。
【発展】合成公式の導出
$asintheta + bcostheta$ において、加法定理を逆に使うと:
$$= sqrt{a^2+b^2}left(frac{a}{sqrt{a^2+b^2}}sintheta + frac{b}{sqrt{a^2+b^2}}costhetaright)$$
ここで $cosalpha = frac{a}{sqrt{a^2+b^2}}$、$sinalpha = frac{b}{sqrt{a^2+b^2}}$ とおけば、$sin(theta + alpha)$ の形になります。
藤原先生のワンポイントアドバイス
三角関数の合成では、変数の置き換え後の範囲を正確に求めることが最重要です!$theta$ の範囲から $phi$ の範囲を正しく導き、その範囲内で解を探す習慣をつけましょう。
大問3:ベクトルと平面図形
問題
【大問3】
平面上に $triangle ABC$ があり、$vec{AB} = vec{b}$、$vec{AC} = vec{c}$ とする。$|vec{b}| = 3$、$|vec{c}| = 4$、$vec{b} cdot vec{c} = 6$ であるとき、以下の問いに答えよ。
(1) $cosangle BAC$ の値を求めよ。
(2) $triangle ABC$ の面積を求めよ。
(3) 辺 $BC$ を $2:1$ に内分する点を $P$ とするとき、$vec{AP}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。
(4) $vec{AP} perp vec{BC}$ となるような $|vec{c}|$ の値を求めよ。ただし、$|vec{b}| = 3$、$vec{b} cdot vec{c} = 6$ は変わらないものとする。
解説・解法のポイント
ベクトルの内積と図形の性質を組み合わせた、香川大学らしい標準的な問題です。
【(1)の解答】
内積の定義 $vec{b} cdot vec{c} = |vec{b}||vec{c}|cosangle BAC$ を使います。
$$6 = 3 times 4 times cosangle BAC$$
$$cosangle BAC = frac{6}{12} = frac{1}{2}$$
答:$cosangle BAC = frac{1}{2}$
【(2)の解答】
$cosangle BAC = frac{1}{2}$ より、$0 < angle BAC < pi$ の範囲で:
$$sinangle BAC = sqrt{1 - left(frac{1}{2}right)^2} = sqrt{frac{3}{4}} = frac{sqrt{3}}{2}$$
三角形の面積は:
$$S = frac{1}{2}|vec{b}||vec{c}|sinangle BAC = frac{1}{2} times 3 times 4 times frac{sqrt{3}}{2} = 3sqrt{3}$$
答:$3sqrt{3}$
【(3)の解答】
点 $P$ は辺 $BC$ を $2:1$ に内分するので、内分点の公式より:
$$vec{AP} = frac{1 cdot vec{AB} + 2 cdot vec{AC}}{2 + 1} = frac{vec{b} + 2vec{c}}{3}$$
答:$vec{AP} = frac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}$
【(4)の解答】
$vec{BC} = vec{AC} - vec{AB} = vec{c} - vec{b}$ です。
$vec{AP} perp vec{BC}$ の条件は $vec{AP} cdot vec{BC} = 0$ です。
$$vec{AP} cdot vec{BC} = left(frac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}right) cdot (vec{c} - vec{b})$$
$$= frac{1}{3}vec{b} cdot vec{c} - frac{1}{3}|vec{b}|^2 + frac{2}{3}|vec{c}|^2 - frac{2}{3}vec{b} cdot vec{c}$$
$$= -frac{1}{3}vec{b} cdot vec{c} - frac{1}{3}|vec{b}|^2 + frac{2}{3}|vec{c}|^2$$
$|vec{b}| = 3$、$vec{b} cdot vec{c} = 6$ を代入:
$$= -frac{1}{3} times 6 - frac{1}{3} times 9 + frac{2}{3}|vec{c}|^2$$
$$= -2 - 3 + frac{2}{3}|vec{c}|^2 = -5 + frac{2}{3}|vec{c}|^2$$
これが $0$ になるとき:
$$frac{2}{3}|vec{c}|^2 = 5$$
$$|vec{c}|^2 = frac{15}{2}$$
$$|vec{c}| = sqrt{frac{15}{2}} = frac{sqrt{30}}{2}$$
答:$|vec{c}| = frac{sqrt{30}}{2}$
別解・発展
【別解】座標を設定する方法
$A$ を原点、$vec{AB}$ を $x$ 軸正の向きにとり、座標で計算することもできます。ただし、ベクトルの成分計算に慣れている場合は、上記の方法の方が速いことが多いです。
【発展】三角形の垂心・外心との関係
この問題のように「ある点から辺への垂線」を考える問題は、三角形の五心(重心・外心・内心・垂心・傍心)に関連する発展問題につながります。
藤原先生のワンポイントアドバイス
ベクトルの問題では、「垂直 ⇔ 内積が0」という条件を使いこなすことが重要です。また、内分点・外分点の公式は確実に覚えておきましょう!
大問4:微分法と関数のグラフ
問題
【大問4】
関数 $f(x) = x^3 - 3x^2 - 9x + 5$ について、以下の問いに答えよ。
(1) $f'(x)$ を求めよ。
(2) $f(x)$ の極値を求めよ。
(3) $y = f(x)$ のグラフの概形を描け。
(4) 方程式 $f(x) = k$ が異なる3つの実数解をもつような定数 $k$ の値の範囲を求めよ。
解説・解法のポイント
3次関数の微分と増減表を使った、極値とグラフの問題です。入試では非常に頻出のパターンです。
【(1)の解答】
$f(x) = x^3 - 3x^2 - 9x + 5$ を微分すると:
$$f'(x) = 3x^2 - 6x - 9 = 3(x^2 - 2x - 3) = 3(x-3)(x+1)$$
答:$f'(x) = 3(x-3)(x+1)$
【(2)の解答】
$f'(x) = 0$ となるのは $x = -1, 3$ です。
増減表を作ります:
| $x$ | $cdots$ | $-1$ | $cdots$ | $3$ | $cdots$ |
|---|---|---|---|---|---|
| $f'(x)$ | $+$ | $0$ | $-$ | $0$ | $+$ |
| $f(x)$ | $nearrow$ | 極大 | $searrow$ | 極小 | $nearrow$ |
極値を計算します:
$$f(-1) = (-1)^3 - 3(-1)^2 - 9(-1) + 5 = -1 - 3 + 9 + 5 = 10$$
$$f(3) = 3^3 - 3 cdot 3^2 - 9 cdot 3 + 5 = 27 - 27 - 27 + 5 = -22$$
答:$x = -1$ で極大値 $10$、$x = 3$ で極小値 $-22$
【(3)の解答】
グラフの概形を描くために、追加の情報を確認します。
y切片: $f(0) = 5$
x軸との交点: $f(x) = 0$ を解くのは計算が複雑なので、グラフの概形では省略可能です。
極限: $x to +infty$ で $f(x) to +infty$、$x to -infty$ で $f(x) to -infty$
これらの情報から、グラフは次のような概形になります:
- $x = -1$ で極大値 $10$ をとる
- $x = 3$ で極小値 $-22$ をとる
- $y$ 切片は $(0, 5)$
- 3次関数の典型的なS字型(右上がり傾向)
【グラフの概形】
・点 $(-1, 10)$ を通り、ここで極大
・点 $(0, 5)$ を通る(y切片)
・点 $(3, -22)$ を通り、ここで極小
・$x to -infty$ で $y to -infty$、$x to +infty$ で $y to +infty$
【(4)の解答】
方程式 $f(x) = k$ が異なる3つの実数解をもつ条件を考えます。
これは、$y = f(x)$ のグラフと直線 $y = k$ が異なる3点で交わる条件と同じです。
グラフの概形から、直線 $y = k$ が3次関数のグラフと3点で交わるのは、直線が極大値と極小値の間にあるときです。
したがって:
$$text{極小値} < k < text{極大値}$$
$$-22 < k < 10$$
答:$-22 < k < 10$
別解・発展
【別解】判別式を使う方法
$f(x) = k$ すなわち $x^3 - 3x^2 - 9x + 5 - k = 0$ が3つの異なる実数解をもつ条件を、3次方程式の理論から導くこともできます。3次関数 $g(x) = x^3 + px + q$ の形に変形し、判別式 $D = -4p^3 - 27q^2 > 0$ を使う方法ですが、計算が複雑になるため、グラフを利用する方法が推奨されます。
【発展】接線の本数問題
「点 $(a, b)$ から曲線 $y = f(x)$ に引ける接線の本数」を求める問題は、この極値の問題の発展形として頻出です。
藤原先生のワンポイントアドバイス
3次関数の問題では、増減表を正確に書くことが基本中の基本です。「$f(x) = k$ の解の個数」は「$y = f(x)$ と $y = k$ の交点の個数」と読み替える発想を身につけましょう!
大問5:数列と漸化式(理系追加問題)
問題
【大問5】(理系学部向け)
数列 ${a_n}$ が次の漸化式で定義されている。
$$a_1 = 1, quad a_{n+1} = 3a_n + 2$$
以下の問いに答えよ。
(1) $b_n = a_n + 1$ とおくとき、数列 ${b_n}$ の満たす漸化式を求めよ。
(2) 数列 ${b_n}$ の一般項を求めよ。
(3) 数列 ${a_n}$ の一般項を求めよ。
(4) $displaystylesum_{k=1}^{n} a_k$ を求めよ。
解説・解法のポイント
$a_{n+1} = pa_n + q$ 型の漸化式は、適切な変換で等比数列に帰着させる典型問題です。
【(1)の解答】
$b_n = a_n + 1$ より、$a_n = b_n - 1$ です。
漸化式 $a_{n+1} = 3a_n + 2$ に代入すると:
$$b_{n+1} - 1 = 3(b_n - 1) + 2$$
$$b_{n+1} - 1 = 3b_n - 3 + 2$$
$$b_{n+1} = 3b_n$$
答:$b_{n+1} = 3b_n$
【(2)の解答】
$b_{n+1} = 3b_n$ は公比 $3$ の等比数列の漸化式です。
初項は $b_1 = a_1 + 1 = 1 + 1 = 2$ です。
したがって:
$$b_n = b_1 cdot 3^{n-1} = 2 cdot 3^{n-1}$$
答:$b_n = 2 cdot 3^{n-1}$
【(3)の解答】
$a_n = b_n - 1$ より:
$$a_n = 2 cdot 3^{n-1} - 1$$
答:$a_n = 2 cdot 3^{n-1} - 1$
【検算】
- $a_1 = 2 cdot 3^0 - 1 = 2 - 1 = 1$ ✓
- $a_2 = 3 cdot 1 + 2 = 5$、$2 cdot 3^1 - 1 = 5$ ✓
- $a_3 = 3 cdot 5 + 2 = 17$、$2 cdot 3^2 - 1 = 17$ ✓
【(4)の解答】
$$sum_{k=1}^{n} a_k = sum_{k=1}^{n} (2 cdot 3^{k-1} - 1)$$
$$= 2sum_{k=1}^{n} 3^{k-1} - sum_{k=1}^{n} 1$$
$$= 2 cdot frac{3^n - 1}{3 - 1} - n$$
$$= 2 cdot frac{3^n - 1}{2} - n$$
$$= 3^n - 1 - n$$
答:$displaystylesum_{k=1}^{n} a_k = 3^n - n - 1$
別解・発展
【別解】特性方程式を使う方法
漸化式 $a_{n+1} = 3a_n + 2$ に対して、特性方程式 $alpha = 3alpha + 2$ を解くと $alpha = -1$ です。
$a_{n+1} - (-1) = 3(a_n - (-1))$ すなわち $a_{n+1} + 1 = 3(a_n + 1)$ となり、$b_n = a_n + 1$ とおく理由がわかります。
【発展】3項間漸化式
より難しい問題として、$a_{n+2} = pa_{n+1} + qa_n$ の形の3項間漸化式があります。この場合は特性方程式 $x^2 = px + q$ の解を使って一般項を求めます。
藤原先生のワンポイントアドバイス
漸化式の問題では、「どのような変換で等比数列に帰着させるか」を見抜くことがポイントです。特性方程式の考え方をマスターすれば、機械的に解けるようになりますよ!
この年度の重要テーマと対策
1998年度に見られた重要テーマ
1998年度の香川大学数学では、以下のテーマが重点的に出題されました。これらは現在の入試でも頻出のテーマです。
【テーマ1】2次関数の最大・最小と場合分け
軸の位置と定義域の関係を正確に把握し、場合分けを行う力が求められます。グラフを描いて視覚的に理解することが重要です。
対策:
- 平方完成を素早く正確にできるよう練習する
- 「軸が定義域の左・中・右」の3パターンを意識する
- 最大値は「軸からの距離」で考える習慣をつける
【テーマ2】三角関数の合成と方程式・不等式
$asintheta + bcostheta$ を1つの三角関数にまとめる技術は必須です。変換後の角度の範囲に注意が必要です。
対策:
- 合成公式を確実に覚え、$sin$ 型・$cos$ 型どちらでも対応できるようにする
- 角度の置き換え後の範囲を必ず確認する習慣をつける
- 単位円を使って解の個数を視覚的に確認する
【テーマ3】ベクトルの内積と図形
内積の定義と性質(特に「垂直 ⇔ 内積0」)を使いこなす力が問われます。
対策:
- 内分点・外分点の公式を確実に覚える
- 内積の計算を素早くできるよう練習する
- 図形的な意味を常に意識しながら計算する
【テーマ4】微分法と関数の増減・極値
3次関数の増減表作成とグラフの概形は、多くの応用問題の基礎となります。
対策:
- 導関数の因数分解を素早く行えるようにする
- 増減表を正確に書く練習を繰り返す
- 「方程式の解の個数」を「グラフの交点」で考える発想を身につける
【テーマ5】漸化式と数列の一般項
$a_{n+1} = pa_n + q$ 型の漸化式を等比数列に帰着させる技術は必須です。
対策:
- 特性方程式の考え方を理解する
- 等比数列の和の公式を確実に使えるようにする
- 一般項を求めたら必ず検算する習慣をつける
香川大学数学の全体的な傾向
香川大学の数学は、以下の特徴があります:
- 基礎〜標準レベルの問題が中心:教科書の例題・章末問題レベルをしっかりマスターすれば対応可能
- 丁寧な誘導形式:小問による段階的な誘導があり、前の小問の結果を次に使う構成
- 計算力重視:複雑な発想よりも、正確で素早い計算力が求められる
- 記述式:途中過程をしっかり書く必要がある
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
ここでは、1998年度の出題傾向に沿った練習問題を3問用意しました。解答・解説付きですので、しっかり取り組んでみてください。
【練習問題1】2次関数の最大・最小
問題:
$a$ を実数の定数とする。関数 $f(x) = -x^2 + 4x + a$ の $1 leq x leq 4$ における最大値が $7$ であるとき、$a$ の値を求めよ。
【解答・解説】
$f(x) = -x^2 + 4x + a = -(x-2)^2 + 4 + a$
上に凸の放物線で、軸は $x = 2$ です。
定義域 $[1, 4]$ において、軸 $x = 2$ は定義域内にあります。
上に凸なので、軸で最大値をとります。
$$text{最大値} = f(2) = 4 + a = 7$$
$$a = 3$$
答:$a = 3$
【練習問題2】三角関数の合成
問題:
$0 leq theta < 2pi$ のとき、関数 $y = costheta - sintheta$ の最大値と最小値、およびそのときの $theta$ の値を求めよ。
【解答・解説】
$costheta - sintheta$ を合成します。
$$costheta - sintheta = sqrt{2}left(frac{1}{sqrt{2}}costheta - frac{1}{sqrt{2}}sinthetaright)$$
$$= sqrt{2}cosleft(theta + frac{pi}{4}right)$$
$0 leq theta < 2pi$ のとき、$frac{pi}{4} leq theta + frac{pi}{4} < frac{9pi}{4}$ です。
$cosleft(theta + frac{pi}{4}right)$ は:
- $theta + frac{pi}{4} = 2pi$ すなわち $theta = frac{7pi}{4}$ のとき最大値 $1$
- $theta + frac{pi}{4} = pi$ すなわち $theta = frac{3pi}{4}$ のとき最小値 $-1$
答:
- 最大値 $sqrt{2}$($theta = frac{7pi}{4}$ のとき)
- 最小値 $-sqrt{2}$($theta = frac{3pi}{4}$ のとき)
【練習問題3】漸化式と一般項
問題:
数列 ${a_n}$ が $a_1 = 3$、$a_{n+1} = 2a_n - 1$ で定義されているとき、一般項 $a_n$ を求めよ。
【解答・解説】
特性方程式 $alpha = 2alpha - 1$ を解くと $alpha = 1$ です。
$a_{n+1} - 1 = 2(a_n - 1)$ と変形できます。
$b_n = a_n - 1$ とおくと、$b_{n+1} = 2b_n$(公比 $2$ の等比数列)
$b_1 = a_1 - 1 = 3 - 1 = 2$
$b_n = 2 cdot 2^{n-1} = 2^n$
$a_n = b_n + 1 = 2^n + 1$
答:$a_n = 2^n + 1$
【検算】$a_1 = 2 + 1 = 3$ ✓、$a_2 = 2 times 3 - 1 = 5 = 4 + 1$ ✓
日本数学塾・数強塾で香川大学合格を目指そう
いかがでしたか?今回は香川大学 1998年度の数学を徹底解説しました。
香川大学の数学は、基礎をしっかり固めれば十分に高得点が狙えるレベルです。ただし、90分という限られた時間内で4〜5題を解ききるためには、効率的な解法選択と正確な計算力が不可欠です。
独学で伸び悩んでいませんか?
「解説を読めばわかるけど、自分では解けない…」
「計算ミスが多くて点数が安定しない…」
「どこから手をつければいいかわからない…」
そんな悩みを抱えている受験生の皆さん、プロの指導を受けてみませんか?
日本数学塾・数強塾の特徴
- 完全1対1の個別指導:一人ひとりの理解度に合わせたオーダーメイドカリキュラム
- 志望校別の徹底対策:香川大学の出題傾向を熟知した講師が、効率的な対策を指導
- オンライン対応:全国どこからでも受講可能
- 数学専門塾:数学に特化した指導で、確実に実力アップ
無料体験授業のご案内
「本当に自分に合うかな?」と不安な方も、まずは無料体験授業を受けてみてください。
私、藤原進之介をはじめとする講師陣が、皆さんの現状を分析し、香川大学合格への最短ルートをご提案します。
最後に
香川大学の数学は、正しい方法で努力すれば必ず結果がついてきます。この記事で紹介した解法やポイントを参考に、日々の学習に取り組んでください。
皆さんの香川大学合格を心から応援しています!
一緒に頑張りましょう!
日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介
