岩手大学 2007年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!

こんにちは!日本数学塾・数強塾講師の藤原進之介です。

今回は岩手大学 2007年度(平成19年度)の数学について、徹底解説していきます!岩手大学は東北地方を代表する総合国立大学で、教育学部・理工学部・農学部など多様な学部を擁しています。数学の入試問題は、基礎〜標準レベルの良問が多く、教科書の内容をしっかり理解していれば十分対応できる内容となっています。

この記事では、2007年度の各大問について詳しく解説するとともに、解法のポイント別解、さらには類似問題での演習まで網羅していきます。岩手大学を目指す受験生の皆さん、ぜひ最後までお付き合いください!

試験概要・難易度

2007年度 岩手大学 数学の基本情報

項目 内容
試験日程 前期日程(2007年2月25日実施)
試験時間 教育学部:90分 / 理工学部・農学部:120分
出題形式 記述式(大問4〜5題構成)
出題範囲 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C(学部により異なる)
難易度 基礎〜標準レベル(教科書例題〜章末問題レベル)

全体講評

2007年度の岩手大学数学は、例年通り基礎〜標準レベルの問題で構成されていました。特別な発想や高度なテクニックを要する問題は少なく、教科書の内容を正確に理解し、計算ミスなく解答できるかが合否を分けるポイントとなりました。

出題分野としては、以下のような典型的なテーマが取り上げられました:

  • 微分・積分(関数の増減、極値、面積計算)
  • ベクトル(平面・空間ベクトル、内積の応用)
  • 数列(漸化式、和の計算)
  • 確率(場合の数、条件付き確率)
  • 二次関数・三角関数(最大・最小、方程式)

岩手大学の数学で高得点を狙うには、「基本事項の徹底理解」「計算力の強化」が不可欠です。難問に時間を取られるよりも、解ける問題を確実に得点することが重要です。

大問1:二次関数と最大・最小

問題

【問題】

$a$ を実数の定数とする。関数 $f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$ について、以下の問いに答えよ。

(1) $f(x)$ の最小値を $a$ を用いて表せ。

(2) $0 leq x leq 2$ における $f(x)$ の最大値を $M(a)$ とするとき、$M(a)$ を求めよ。

(3) (2)で求めた $M(a)$ の最小値とそのときの $a$ の値を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は二次関数の最大・最小問題の典型例です。軸の位置と定義域の関係を正確に把握することがポイントです。

【(1)の解答】

まず、$f(x)$ を平方完成します。

$f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$
$= (x - a)^2 - a^2 + a + 2$

この二次関数は下に凸の放物線で、頂点は $(a, -a^2 + a + 2)$ です。

したがって、$f(x)$ の最小値は $-a^2 + a + 2$ です。

【(2)の解答】

$0 leq x leq 2$ における最大値を求めます。下に凸の放物線なので、最大値は定義域の端点で取ります

軸 $x = a$ と定義域の中点 $x = 1$ の位置関係で場合分けします。

【場合分け】

① $a leq 1$ のとき(軸が定義域の中点より左側または中点上)

最大値は $x = 2$ で取ります。

$M(a) = f(2) = 4 - 4a + a + 2 = 6 - 3a$

② $a > 1$ のとき(軸が定義域の中点より右側)

最大値は $x = 0$ で取ります。

$M(a) = f(0) = a + 2$

答え:

$M(a) = begin{cases} 6 - 3a & (a leq 1) \ a + 2 & (a > 1) end{cases}$

【(3)の解答】

$M(a)$ を $a$ の関数として最小値を求めます。

  • $a leq 1$ のとき:$M(a) = 6 - 3a$ は $a$ について減少関数
  • $a > 1$ のとき:$M(a) = a + 2$ は $a$ について増加関数

$a = 1$ で両方の式の値を確認すると:

  • $6 - 3 times 1 = 3$
  • $1 + 2 = 3$

$a = 1$ で連続であり、このとき $M(a)$ は最小値 $3$ を取ります。

答え:$a = 1$ のとき最小値 $3$

別解・発展

【別解:グラフを利用した解法】

(2)では、$f(0) = a + 2$、$f(2) = 6 - 3a$ をそれぞれ計算し、$f(0) = f(2)$ となる点を求める方法もあります。

$a + 2 = 6 - 3a$
$4a = 4$
$a = 1$

この $a = 1$ を境に最大値を取る端点が切り替わることがわかります。

【発展:定義域が動く場合への応用】

この問題の考え方は、定義域が $t leq x leq t+2$ のように平行移動する問題にも応用できます。軸と定義域の位置関係を常に意識することが重要です。

大問2:微分法とその応用(関数の増減・極値)

問題

【問題】

関数 $f(x) = x^3 - 3x^2 - 9x + 5$ について、以下の問いに答えよ。

(1) $f(x)$ の極値を求めよ。

(2) 方程式 $f(x) = k$ が異なる3つの実数解をもつような定数 $k$ の値の範囲を求めよ。

(3) 曲線 $y = f(x)$ と直線 $y = -9x + 5$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

解説・解法のポイント

三次関数の微分は岩手大学で頻出のテーマです。増減表を正確に書けるかどうかがカギとなります。

【(1)の解答】

$f(x)$ を微分します。

$f'(x) = 3x^2 - 6x - 9 = 3(x^2 - 2x - 3) = 3(x-3)(x+1)$

$f'(x) = 0$ となるのは $x = -1, 3$ です。

増減表:

$x$ $cdots$ $-1$ $cdots$ $3$ $cdots$
$f'(x)$ $+$ $0$ $-$ $0$ $+$
$f(x)$ 極大 極小

極値を計算します:

  • $f(-1) = (-1)^3 - 3(-1)^2 - 9(-1) + 5 = -1 - 3 + 9 + 5 = 10$(極大値)
  • $f(3) = 27 - 27 - 27 + 5 = -22$(極小値)

答え:$x = -1$ で極大値 $10$、$x = 3$ で極小値 $-22$

【(2)の解答】

方程式 $f(x) = k$ が異なる3つの実数解をもつ条件は、直線 $y = k$ が曲線 $y = f(x)$ と3点で交わることです。

これは、$k$ が極小値より大きく、極大値より小さいときに成り立ちます。

答え:$-22 < k < 10$

【(3)の解答】

曲線と直線の交点を求めます。

$x^3 - 3x^2 - 9x + 5 = -9x + 5$
$x^3 - 3x^2 = 0$
$x^2(x - 3) = 0$
$x = 0, 3$

面積を計算します。$0 leq x leq 3$ において、曲線と直線の上下関係を確認します。

$x = 1$ で確認:$f(1) = 1 - 3 - 9 + 5 = -6$、直線は $-9 + 5 = -4$

よって曲線が直線の下側にあります。

$S = int_0^3 {(-9x + 5) - (x^3 - 3x^2 - 9x + 5)} dx$
$= int_0^3 (-x^3 + 3x^2) dx$
$= left[-frac{x^4}{4} + x^3right]_0^3$
$= -frac{81}{4} + 27 = -frac{81}{4} + frac{108}{4} = frac{27}{4}$

答え:$displaystylefrac{27}{4}$

別解・発展

【別解:$frac{1}{12}$公式の利用】

三次関数と接線で囲まれた面積には公式があります。$x = 0$ が二重解であることから、これは接線との面積に相当します。

三次関数 $y = ax^3 + bx^2 + cx + d$ と、$x = alpha$ で接する接線との間の面積は:

$S = frac{|a|}{12}(beta - alpha)^4$

($alpha$:接点の $x$ 座標、$beta$:もう一つの交点の $x$ 座標)

本問では $a = 1$、$alpha = 0$、$beta = 3$ なので:

$S = frac{1}{12} times 3^4 = frac{81}{12} = frac{27}{4}$

大問3:数列(漸化式と和)

問題

【問題】

数列 ${a_n}$ が次の漸化式を満たすとする。

$a_1 = 1$, $a_{n+1} = 2a_n + 3^n$ ($n = 1, 2, 3, cdots$)

(1) $b_n = displaystylefrac{a_n}{3^n}$ とおくとき、数列 ${b_n}$ の漸化式を求めよ。

(2) 一般項 $a_n$ を求めよ。

(3) $displaystylesum_{k=1}^{n} a_k$ を求めよ。

解説・解法のポイント

この問題は特性方程式を用いない漸化式の解法の典型例です。両辺を適切な数で割ることで等比数列に帰着させます。

【(1)の解答】

漸化式 $a_{n+1} = 2a_n + 3^n$ の両辺を $3^{n+1}$ で割ります。

$displaystylefrac{a_{n+1}}{3^{n+1}} = frac{2a_n}{3^{n+1}} + frac{3^n}{3^{n+1}}$

$b_{n+1} = displaystylefrac{2}{3} cdot frac{a_n}{3^n} + frac{1}{3}$

$b_{n+1} = displaystylefrac{2}{3}b_n + frac{1}{3}$

答え:$b_{n+1} = displaystylefrac{2}{3}b_n + frac{1}{3}$

【(2)の解答】

漸化式を変形して等比数列の形にします。

$b_{n+1} - 1 = displaystylefrac{2}{3}(b_n - 1)$

$c_n = b_n - 1$ とおくと、${c_n}$ は初項 $c_1 = b_1 - 1 = displaystylefrac{1}{3} - 1 = -frac{2}{3}$、公比 $displaystylefrac{2}{3}$ の等比数列です。

$c_n = -displaystylefrac{2}{3} cdot left(frac{2}{3}right)^{n-1} = -frac{2^n}{3^n}$

よって:

$b_n = 1 - displaystylefrac{2^n}{3^n}$

$a_n = 3^n b_n$ より:

$a_n = 3^n - 2^n$

答え:$a_n = 3^n - 2^n$

【(3)の解答】

$displaystylesum_{k=1}^{n} a_k = sum_{k=1}^{n} (3^k - 2^k)$
$= displaystylesum_{k=1}^{n} 3^k - sum_{k=1}^{n} 2^k$
$= displaystylefrac{3(3^n - 1)}{3 - 1} - frac{2(2^n - 1)}{2 - 1}$
$= displaystylefrac{3^{n+1} - 3}{2} - (2^{n+1} - 2)$
$= displaystylefrac{3^{n+1} - 3 - 2^{n+2} + 4}{2}$
$= displaystylefrac{3^{n+1} - 2^{n+2} + 1}{2}$

答え:$displaystylefrac{3^{n+1} - 2^{n+2} + 1}{2}$

別解・発展

【別解:特性方程式を用いる方法】

漸化式 $a_{n+1} = 2a_n + 3^n$ において、特殊解として $a_n = alpha cdot 3^n$ の形を仮定します。

$alpha cdot 3^{n+1} = 2alpha cdot 3^n + 3^n$
$3alpha = 2alpha + 1$
$alpha = 1$

よって特殊解は $3^n$ です。$a_n - 3^n$ を考えると:

$a_{n+1} - 3^{n+1} = 2(a_n - 3^n)$

初項 $a_1 - 3 = 1 - 3 = -2$、公比 $2$ の等比数列より:

$a_n - 3^n = -2 cdot 2^{n-1} = -2^n$
$a_n = 3^n - 2^n$

大問4:ベクトル(平面ベクトル)

問題

【問題】

$triangle ABC$ において、$overrightarrow{AB} = vec{b}$、$overrightarrow{AC} = vec{c}$ とする。辺 $BC$ を $2:1$ に内分する点を $D$、辺 $AC$ の中点を $E$ とする。

(1) $overrightarrow{AD}$、$overrightarrow{AE}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。

(2) 直線 $AD$ と直線 $BE$ の交点を $P$ とするとき、$overrightarrow{AP}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。

(3) $|vec{b}| = 3$、$|vec{c}| = 4$、$vec{b} cdot vec{c} = 6$ のとき、$|overrightarrow{AP}|$ を求めよ。

解説・解法のポイント

ベクトルの問題では、位置ベクトルの一次結合表示交点の条件を使いこなすことが重要です。

【(1)の解答】

点 $D$ は辺 $BC$ を $2:1$ に内分するので:

$overrightarrow{AD} = overrightarrow{AB} + overrightarrow{BD} = vec{b} + displaystylefrac{2}{3}overrightarrow{BC}$
$= vec{b} + displaystylefrac{2}{3}(vec{c} - vec{b})$
$= displaystylefrac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}$

点 $E$ は辺 $AC$ の中点なので:

$overrightarrow{AE} = displaystylefrac{1}{2}vec{c}$

答え:$overrightarrow{AD} = displaystylefrac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}$、$overrightarrow{AE} = displaystylefrac{1}{2}vec{c}$

【(2)の解答】

$P$ は直線 $AD$ 上にあるので、実数 $s$ を用いて:

$overrightarrow{AP} = soverrightarrow{AD} = sleft(displaystylefrac{1}{3}vec{b} + frac{2}{3}vec{c}right) = frac{s}{3}vec{b} + frac{2s}{3}vec{c}$

また、$P$ は直線 $BE$ 上にあるので、実数 $t$ を用いて:

$overrightarrow{AP} = overrightarrow{AB} + toverrightarrow{BE} = vec{b} + tleft(displaystylefrac{1}{2}vec{c} - vec{b}right)$
$= (1-t)vec{b} + displaystylefrac{t}{2}vec{c}$

$vec{b}$、$vec{c}$ は一次独立なので、係数を比較します:

$displaystylefrac{s}{3} = 1 - t$ ... ①
$displaystylefrac{2s}{3} = frac{t}{2}$ ... ②

②より $t = displaystylefrac{4s}{3}$

①に代入:$displaystylefrac{s}{3} = 1 - frac{4s}{3}$

$displaystylefrac{s + 4s}{3} = 1$

$s = displaystylefrac{3}{5}$

よって:

$overrightarrow{AP} = displaystylefrac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}$

答え:$overrightarrow{AP} = displaystylefrac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}$

【(3)の解答】

$|overrightarrow{AP}|^2 = left|display

【(3)の解答】(続き)

$|overrightarrow{AP}|^2 = left|displaystylefrac{1}{5}vec{b} + frac{2}{5}vec{c}right|^2$
$= displaystylefrac{1}{25}|vec{b}|^2 + 2 cdot frac{1}{5} cdot frac{2}{5}(vec{b} cdot vec{c}) + frac{4}{25}|vec{c}|^2$
$= displaystylefrac{1}{25} times 9 + frac{4}{25} times 6 + frac{4}{25} times 16$
$= displaystylefrac{9}{25} + frac{24}{25} + frac{64}{25}$
$= displaystylefrac{97}{25}$

よって:

$|overrightarrow{AP}| = displaystylefrac{sqrt{97}}{5}$

答え:$displaystylefrac{sqrt{97}}{5}$

別解・発展

【別解:メネラウスの定理を用いる方法】

(2)において、三角形 $ABE$ と直線 $DP$ に対してメネラウスの定理を適用することもできます。ただし、ベクトルによる解法の方が汎用性が高く、計算も明確です。

【発展:チェバの定理との関連】

この問題で得られた点 $P$ の位置は、チェバの定理を用いて検証することができます。三角形の内部における交点の位置を求める問題では、ベクトル・メネラウス・チェバの3つの方法を使い分けられるようにしておくと便利です。

大問5:確率

問題

【問題】

袋の中に赤玉3個、白玉2個、青玉1個の合計6個の玉が入っている。この袋から玉を1個取り出し、色を確認してから袋に戻す試行を $n$ 回繰り返す。

(1) $n = 3$ のとき、赤玉がちょうど2回出る確率を求めよ。

(2) $n = 4$ のとき、赤玉が少なくとも1回出る確率を求めよ。

(3) 赤玉が出た回数を $X$ とするとき、$n = 5$ における $X$ の期待値を求めよ。

解説・解法のポイント

これは反復試行の確率期待値の典型問題です。復元抽出であることに注意しましょう。

【(1)の解答】

赤玉が出る確率は $p = displaystylefrac{3}{6} = frac{1}{2}$

赤玉以外が出る確率は $q = 1 - displaystylefrac{1}{2} = frac{1}{2}$

$n = 3$ 回中、赤玉がちょうど2回出る確率は:

$P = {}_3C_2 times left(displaystylefrac{1}{2}right)^2 times left(frac{1}{2}right)^1$
$= 3 times displaystylefrac{1}{4} times frac{1}{2}$
$= displaystylefrac{3}{8}$

答え:$displaystylefrac{3}{8}$

【(2)の解答】

「少なくとも1回」は余事象を使います。

赤玉が1回も出ない確率は:

$left(displaystylefrac{1}{2}right)^4 = frac{1}{16}$

よって、少なくとも1回出る確率は:

$1 - displaystylefrac{1}{16} = frac{15}{16}$

答え:$displaystylefrac{15}{16}$

【(3)の解答】

$X$ は二項分布 $B(5, displaystylefrac{1}{2})$ に従います。

二項分布の期待値の公式 $E(X) = np$ より:

$E(X) = 5 times displaystylefrac{1}{2} = frac{5}{2}$

答え:$displaystylefrac{5}{2}$

別解・発展

【別解:期待値を定義から計算】

$E(X) = displaystylesum_{k=0}^{5} k cdot P(X=k)$
$= displaystylesum_{k=0}^{5} k cdot {}_5C_k left(frac{1}{2}right)^k left(frac{1}{2}right)^{5-k}$
$= displaystylefrac{1}{32} sum_{k=0}^{5} k cdot {}_5C_k$

$k cdot {}_5C_k = 5 cdot {}_{4}C_{k-1}$ を用いると:

$= displaystylefrac{5}{32} sum_{k=1}^{5} {}_{4}C_{k-1} = frac{5}{32} times 2^4 = frac{5}{2}$

【発展:分散の計算】

二項分布 $B(n, p)$ の分散は $V(X) = np(1-p)$ で与えられます。本問では:

$V(X) = 5 times displaystylefrac{1}{2} times frac{1}{2} = frac{5}{4}$

大問6:積分法(面積・体積)

問題

【問題】

曲線 $C: y = sin x$ $(0 leq x leq pi)$ について、以下の問いに答えよ。

(1) 曲線 $C$ と $x$ 軸で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ。

(2) 曲線 $C$ と $x$ 軸で囲まれた部分を $x$ 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積 $V$ を求めよ。

(3) $displaystyleint_0^{pi} xsin x , dx$ を求めよ。

解説・解法のポイント

三角関数の積分は岩手大学で頻出です。特に部分積分の計算に習熟しておくことが重要です。

【(1)の解答】

$0 leq x leq pi$ において $sin x geq 0$ なので:

$S = displaystyleint_0^{pi} sin x , dx$
$= left[-cos xright]_0^{pi}$
$= -cospi - (-cos 0)$
$= -(-1) + 1$
$= 2$

答え:$S = 2$

【(2)の解答】

回転体の体積の公式を用います:

$V = pidisplaystyleint_0^{pi} sin^2 x , dx$

半角の公式 $sin^2 x = displaystylefrac{1 - cos 2x}{2}$ を用いて:

$V = pidisplaystyleint_0^{pi} frac{1 - cos 2x}{2} , dx$
$= displaystylefrac{pi}{2}int_0^{pi} (1 - cos 2x) , dx$
$= displaystylefrac{pi}{2}left[x - frac{sin 2x}{2}right]_0^{pi}$
$= displaystylefrac{pi}{2}left{left(pi - frac{sin 2pi}{2}right) - left(0 - frac{sin 0}{2}right)right}$
$= displaystylefrac{pi}{2} times pi$
$= displaystylefrac{pi^2}{2}$

答え:$V = displaystylefrac{pi^2}{2}$

【(3)の解答】

部分積分を用います。$displaystyleint f'g = fg - int fg'$ において:

$f' = sin x$、$g = x$ とおくと、$f = -cos x$、$g' = 1$

$displaystyleint_0^{pi} xsin x , dx = left[-xcos xright]_0^{pi} - int_0^{pi} (-cos x) , dx$
$= left[-xcos xright]_0^{pi} + int_0^{pi} cos x , dx$
$= left[-xcos x + sin xright]_0^{pi}$
$= (-pi cdot (-1) + sinpi) - (0 + sin 0)$
$= pi + 0 - 0$
$= pi$

答え:$pi$

別解・発展

【発展:ウォリスの公式への接続】

$displaystyleint_0^{pi} sin^n x , dx$ の形の積分は、漸化式を用いて計算できます(ウォリス積分)。$n = 2$ の場合は:

$I_2 = displaystyleint_0^{pi} sin^2 x , dx = frac{pi}{2}$

これは回転体の体積計算で用いた結果と一致します。

【発展:$int_0^{pi} x^2sin x , dx$ への応用】

部分積分を2回適用すると:

$displaystyleint_0^{pi} x^2sin x , dx = pi^2 - 4$

このような計算パターンを覚えておくと、応用問題にも対応できます。

この年度の重要テーマと対策

2007年度の出題傾向分析

2007年度の岩手大学数学を分析すると、以下の特徴が見られます:

分野 出題内容 重要度
二次関数 最大・最小、場合分け ★★★★☆
微分法 極値、方程式の解の個数 ★★★★★
積分法 面積、回転体の体積 ★★★★★
数列 漸化式、一般項、和 ★★★★☆
ベクトル 内分点、交点、内積 ★★★★☆
確率 反復試行、期待値 ★★★☆☆

岩手大学数学攻略のための5つのポイント

【ポイント1】教科書レベルの徹底理解

岩手大学の問題は、教科書の例題〜章末問題レベルが中心です。まずは教科書の内容を完璧に理解し、基本公式を確実に使えるようにしましょう。

【ポイント2】計算力の強化

微分・積分の計算、連立方程式の処理、平方完成など、基本的な計算を素早く正確に行う力が求められます。毎日少しずつ計算練習を続けることが大切です。

【ポイント3】場合分けの習熟

二次関数の最大・最小、絶対値を含む方程式など、場合分けが必要な問題が頻出です。どのような条件で場合分けするかを常に意識しましょう。

【ポイント4】典型問題の解法パターン習得

漸化式の解法、ベクトルの交点計算、積分の面積計算など、決まったパターンで解ける問題が多いです。これらのパターンを確実に身につけましょう。

【ポイント5】時間配分の練習

理工学部・農学部は120分で4〜5題、教育学部は90分で3〜4題です。1題あたり25〜30分を目安に、時間を意識した演習を行いましょう。

分野別の具体的対策

【微分・積分】

  • 三次関数の増減表を素早く正確に書けるようにする
  • 面積計算では上下関係の確認を怠らない
  • 部分積分・置換積分の使い分けを練習する
  • $frac{1}{6}$公式、$frac{1}{12}$公式を覚えておく

【数列】

  • 等差数列・等比数列の基本公式を完璧に
  • 漸化式の4つの基本パターンをマスター
  • $Sigma$計算の公式を正確に使えるようにする

【ベクトル】

  • 内分点・外分点の位置ベクトルの公式
  • 直線の交点をベクトルで求める方法
  • 内積の計算と図形への応用

【確率】

  • 反復試行の確率の公式
  • 余事象を使った計算
  • 条件付き確率の考え方
  • 期待値・分散の計算

類似問題で練習しよう(練習問題3問)

2007年度の問題の理解を深めるために、類似問題を3問用意しました。ぜひ挑戦してみてください!

【練習問題1】二次関数の最大・最小

【問題】

$a$ を正の定数とする。関数 $f(x) = -x^2 + 4x - 1$ の $0 leq x leq a$ における最大値 $M(a)$ を求めよ。

【解答・解説】

$f(x) = -(x-2)^2 + 3$ より、頂点は $(2, 3)$ で上に凸の放物線です。

場合分け:

① $0 < a < 2$ のとき

軸 $x = 2$ は定義域の外(右側)にあるので、$x = a$ で最大値を取ります。

$M(a) = f(a) = -a^2 + 4a - 1$

② $a geq 2$ のとき

軸 $x = 2$ は定義域内にあるので、$x = 2$ で最大値を取ります。

$M(a) = f(2) = 3$

答え:

$M(a) = begin{cases} -a^2 + 4a - 1 & (0 < a < 2) \ 3 & (a geq 2) end{cases}$

【練習問題2】漸化式と一般項

【問題】

数列 ${a_n}$ が $a_1 = 2$、$a_{n+1} = 3a_n - 4$ を満たすとき、一般項 $a_n$ を求めよ。

【解答・解説】

漸化式を変形します。特性方程式 $alpha = 3alpha - 4$ より $alpha = 2$

$a_{n+1} - 2 = 3(a_n - 2)$

$b_n = a_n - 2$ とおくと、${b_n}$ は初項 $b_1 = a_1 - 2 = 0$、公比 $3$ の等比数列です。

$b_1 = 0$ より、すべての $n$ について $b_n = 0$ となります。

よって $a_n = 2$(定数列)

答え:$a_n = 2$

【補足】初項が特性方程式の解と一致する場合、定数列になります。別の初期値、例えば $a_1 = 5$ であれば:

$a_n = 2 + 3^{n-1} cdot 3 = 2 + 3^n$

【練習問題3】ベクトルと面積

【問題】

$triangle OAB$ において、$overrightarrow{OA} = vec{a}$、$overrightarrow{OB} = vec{b}$ とする。$|vec{a}| = 2$、$|vec{b}| = 3$、$vec{a} cdot vec{b} = 3$ のとき:

(1) $vec{a}$ と $vec{b}$ のなす角 $theta$ を求めよ。

(2) $triangle OAB$ の面積を求めよ。

【解答・解説】

(1)の解答

内積の定義より:

$vec{a} cdot vec{b} = |vec{a}||vec{b}|costheta$
$3 = 2 times 3 times costheta$
$costheta = displaystylefrac{1}{2}$

$0 leq theta leq pi$ より:

答え:$theta = displaystylefrac{pi}{3}$(60°)

(2)の解答

三角形の面積公式を用います:

$S = displaystylefrac{1}{2}|vec{a}||vec{b}|sintheta$
$= displaystylefrac{1}{2} times 2 times 3 times sinfrac{pi}{3}$
$= displaystylefrac{1}{2} times 6 times frac{sqrt{3}}{2}$
$= displaystylefrac{3sqrt{3}}{2}$

答え:$S = displaystylefrac{3sqrt{3}}{2}$

【別解】$S = displaystylefrac{1}{2}sqrt{|vec{a}|^2|vec{b}|^2 - (vec{a} cdot vec{b})^2}$ を用いると:

$S = displaystylefrac{1}{2}sqrt{4 times 9 - 9} = frac{1}{2}sqrt{27} = frac{3sqrt{3}}{2}$

日本数学塾・数強塾で岩手大学合格を目指そう

ここまで2007年度の岩手大学数学を詳しく解説してきました。いかがでしたでしょうか?

岩手大学の数学は、基礎〜標準レベルの良問で構成されています。難問奇問は少なく、教科書の内容をしっかり理解し、典型問題の解法パターンを身につけていれば、十分に高得点が狙えます

しかし、「わかっているつもり」と「実際に解ける」の間には大きな差があります。一人で勉強していると:

  • 自分の弱点に気づきにくい
  • 効率的な勉強方法がわからない
  • モチベーションの維持が難しい
  • 質問したいときにすぐ聞けない

といった壁にぶつかることがあります。

数強塾・日本数学塾の特徴

【数強塾】は、数学が苦手な生徒から難関大学を目指す生徒まで、一人ひとりのレベルに合わせた完全個別指導を行っています。

  • オンライン指導で全国どこからでも受講可能
  • プロ講師による質の高い授業
  • ✅ 生徒の理解度に合わせたオーダーメイドカリキュラム
  • 24時間質問対応で疑問をすぐに解決

【日本数学塾】は、数学専門の学習塾として、基礎の徹底から応用力の養成まで、体系的な指導を行っています。

  • 数学に特化した専門的指導
  • 論理的思考力を育てる授業
  • ✅ 定期テスト対策から大学受験対策まで対応
  • 無料体験授業で相性を確認できる

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「数学の成績を上げたい」「岩手大学に合格したい」という方は、ぜひ一度無料体験授業を受けてみてください。

実際の授業を体験していただき、講師との相性や授業の雰囲気を確認した上で、入塾をご検討いただけます。

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岩手大学合格者の声

🎓 Aさん(岩手大学理工学部合格)

「高校2年生の冬まで数学が本当に苦手で、模試では偏差値45程度でした。数強塾で基礎から徹底的にやり直したことで、入試本番では数学で8割以上取ることができました。先生が私の弱点を的確に見抜いて、効率的な勉強法を教えてくださったおかげです。」

🎓 Bさん(岩手大学農学部合格)

「部活動が忙しく、なかなか勉強時間が取れませんでしたが、オンライン授業のおかげで効率よく学習できました。特に微分・積分と数列の解法パターンを繰り返し練習したことが、合格につながったと思います。」

🎓 Cさん(岩手大学教育学部合格)

「数学への苦手意識が強かったのですが、日本数学塾の先生は『なぜそうなるのか』を丁寧に説明してくださり、数学の面白さに気づくことができました。理解が深まると問題を解くのが楽しくなり、自然と成績も上がりました。」

私、藤原進之介からのメッセージ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

岩手大学の数学は、決して難問ばかりではありません。基本に忠実に、コツコツと積み重ねていけば、必ず結果はついてきます。

大切なのは、「わからない」を放置しないこと。一つひとつの疑問を解消しながら、着実に前に進んでいきましょう。

皆さんの岩手大学合格を、心より応援しています!

日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介

まとめ:2007年度 岩手大学数学のポイント

最後に、本記事の内容を振り返りましょう。

📝 2007年度の出題内容

  • 大問1:二次関数の最大・最小(場合分けがポイント)
  • 大問2:三次関数の微分(極値、方程式の解の個数、面積)
  • 大問3:漸化式と数列の和(両辺を割って等比数列に帰着)
  • 大問4:平面ベクトル(交点の位置ベクトル、内積と長さ)
  • 大問5:確率(反復試行、期待値)
  • 大問6:積分(面積、回転体の体積、部分積分)

🎯 合格のための重要ポイント

  1. 教科書レベルの基礎を完璧にする
  2. 計算力を徹底的に鍛える
  3. 場合分けの考え方を身につける
  4. 典型問題の解法パターンを習得する
  5. 時間配分を意識した演習を行う

📊 難易度と時間配分の目安

学部 試験時間 大問数 1題あたりの目安
教育学部 90分 3〜4題 約25分
理工学部・農学部 120分 4〜5題 約25〜30分

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岩手大学対策をさらに深めたい方は、以下の内容もぜひ参考にしてください:

  • 📖 岩手大学 数学 年度別過去問解説シリーズ
  • 📖 微分・積分の完全攻略ガイド
  • 📖 数列・漸化式の解法パターン総まとめ
  • 📖 ベクトル問題の考え方と解法テクニック
  • 📖 確率・期待値の基礎から応用まで

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