帯広畜産大学 2017年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!
こんにちは!日本数学塾・数強塾講師の藤原進之介です。
今回は、帯広畜産大学 2017年度(平成29年度)前期日程 総合問題(数学)の過去問を徹底解説していきます。帯広畜産大学は北海道十勝地方に位置する国立大学で、畜産学・獣医学の分野で高い評価を受けています。入試では「総合問題」という独自の形式が採用されており、数学の対策には特有のポイントがあります。
この記事では、2017年度に出題された数学の問題を一問一問丁寧に解説し、解法のポイントや別解、さらには類似問題での演習まで網羅的にカバーします。帯広畜産大学を目指す受験生の皆さん、ぜひ最後までお読みください!
試験概要・難易度
帯広畜産大学 前期日程 総合問題について
帯広畜産大学の前期日程では、「総合問題」という独自の試験形式が採用されています。この総合問題は、英語・数学・理科(物理・化学・生物)の各分野から複数の大問が出題され、受験生はその中から指定された数の問題を選択して解答します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年度 | 2017年度(平成29年度) |
| 試験形式 | 総合問題(英語・数学・理科から選択) |
| 試験時間 | 120分 |
| 配点 | 300点 |
| 出題形式 | 記述式 |
| 選択方式 | 各科目から出題される問題のうち5題を選択 |
2017年度の全体講評
2017年度の帯広畜産大学総合問題(数学分野)は、座標平面上の図形を中心テーマとした出題が特徴的でした。円の方程式、直線の方程式、接線、面積計算など、数学Ⅱの図形と方程式の分野からの出題が目立ちました。また、三角関数の基本的な計算力も問われています。
難易度は「標準〜やや易」といえます。基本的な公式や定理を正確に理解し、計算を丁寧に進められれば十分に高得点が狙えるレベルです。ただし、複数の小問が連動している構成のため、最初の計算ミスが後半に響く可能性があり、計算の正確さと検算の習慣が重要になります。
帯広畜産大学の数学は、難問・奇問よりも基礎〜標準レベルの問題を確実に解く力が合否を分けます。基礎力をしっかり固めた上で、過去問演習を通じて出題傾向に慣れることが効果的です。
大問1:座標平面上の円と直線(三角関数・接線・面積)
問題
【問題1】
座標平面上に点 Q(8, 6) を中心として点 B(8, 0) で x 軸に接する円 C と、原点 O を通る直線 L₁ と L₂ がある。直線 L₁ は円 C の中心 Q を通り、直線 L₂ は点 P で円 C に接する。ただし、点 P の y 座標は正とする。
直線 L₁ が x 軸の正の向きとなす角を θ(0° < θ < 90°)とするとき、以下の問いに答えなさい。
(1) sin θ と cos θ の値をそれぞれ求めなさい。
(2) 点 P の座標を求めなさい。
(3) 直線 L₁ と L₂ の方程式をそれぞれ求めなさい。
(4) 円 C の方程式を求めなさい。
(5) 直線 L₁、直線 L₂、および円 C で囲まれる部分の面積を求めなさい。
解説・解法のポイント
【前提条件の整理】
まず問題の条件を整理しましょう:
- 円 C の中心は Q(8, 6)
- 円 C は点 B(8, 0) で x 軸に接する
- 円 C の半径 = 中心の y 座標 = 6
- 直線 L₁ は原点 O を通り、中心 Q を通る
- 直線 L₂ は原点 O を通り、点 P で円 C に接する
【(1) sin θ と cos θ の値】
直線 L₁ は原点 O(0, 0) と点 Q(8, 6) を通るので、その傾きは:
傾き = (6 - 0) / (8 - 0) = 6/8 = 3/4
直線 L₁ が x 軸の正の向きとなす角が θ なので、tan θ = 3/4 です。
ここで、sin²θ + cos²θ = 1 と tan θ = sin θ / cos θ = 3/4 を用いて、sin θ と cos θ を求めます。
tan θ = 3/4 より、sin θ = 3k、cos θ = 4k(k > 0)とおくと:
sin²θ + cos²θ = 9k² + 16k² = 25k² = 1
k² = 1/25
k = 1/5(k > 0 より)
したがって:
sin θ = 3/5、cos θ = 4/5
【ポイント】原点と点 Q を結ぶ直線の傾きから tan θ を求め、三角比の相互関係を利用します。また、OQ の長さが √(8² + 6²) = √100 = 10 であることからも、直接 sin θ = 6/10 = 3/5、cos θ = 8/10 = 4/5 と求められます。
【(2) 点 P の座標】
点 P は円 C 上の点で、直線 L₂(原点を通る)がこの点で円に接しています。
原点 O から円 C に引いた接線の接点 P を求めます。中心 Q から接点 P への線分 QP は、接線 L₂ に垂直です。
OQ = 10(先ほど計算)、QP = 6(半径)なので、三平方の定理より:
OP = √(OQ² - QP²) = √(100 - 36) = √64 = 8
∠QOP をαとすると:
cos α = OP/OQ = 8/10 = 4/5
sin α = QP/OQ = 6/10 = 3/5
点 P は直線 L₂ 上にあり、OP = 8 です。直線 L₂ が x 軸となす角を φ とすると、L₂ は L₁ より角度が大きい(点 P の y 座標が正より、L₂ は L₁ の上側にある)ので:
直線 OQ と直線 OP のなす角を考えます。∠POQ において:
sin(∠POQ) = QP/OQ × (垂直成分) = 6/10
詳細な計算として、Q(8, 6) から接点 P を求めます。P は円 C 上かつ OP ⊥ QP を満たす点です。
P(x, y) とおくと:
- (x - 8)² + (y - 6)² = 36 …(円 C 上)
- x · (x - 8) + y · (y - 6) = 0 …(OP ⊥ QP より、ベクトルの内積 = 0)
2つ目の条件を整理すると:
x² - 8x + y² - 6y = 0
x² + y² = 8x + 6y …①
1つ目の条件を展開すると:
x² - 16x + 64 + y² - 12y + 36 = 36
x² + y² = 16x + 12y - 64 …②
①と②より:
8x + 6y = 16x + 12y - 64
-8x - 6y = -64
8x + 6y = 64
4x + 3y = 32 …③
③より y = (32 - 4x)/3 を①に代入:
x² + ((32 - 4x)/3)² = 8x + 6 · (32 - 4x)/3
x² + (32 - 4x)²/9 = 8x + 2(32 - 4x)
x² + (32 - 4x)²/9 = 8x + 64 - 8x
x² + (32 - 4x)²/9 = 64
両辺に9をかけて:
9x² + (32 - 4x)² = 576
9x² + 1024 - 256x + 16x² = 576
25x² - 256x + 1024 = 576
25x² - 256x + 448 = 0
解の公式より:
x = (256 ± √(65536 - 44800)) / 50
x = (256 ± √20736) / 50
x = (256 ± 144) / 50
x = 400/50 = 8 または x = 112/50 = 56/25
x = 8 のとき、③より y = 0 となりますが、これは点 B に相当し、y 座標が正という条件を満たしません。
したがって x = 56/25 で、③より:
y = (32 - 4 · 56/25) / 3 = (32 - 224/25) / 3 = (800/25 - 224/25) / 3 = (576/25) / 3 = 192/25
P(56/25, 192/25)
【(3) 直線 L₁ と L₂ の方程式】
直線 L₁:原点を通り傾き 3/4 なので
L₁:y = (3/4)x または 3x - 4y = 0
直線 L₂:原点 O(0, 0) と点 P(56/25, 192/25) を通るので
傾き = (192/25) / (56/25) = 192/56 = 24/7
L₂:y = (24/7)x または 24x - 7y = 0
【(4) 円 C の方程式】
中心 Q(8, 6)、半径 6 の円なので:
(x - 8)² + (y - 6)² = 36
【(5) 囲まれる部分の面積】
直線 L₁、直線 L₂、円 C で囲まれる部分は、扇形 QPB から三角形 OPQ を引いた部分に相当します(正確には、扇形部分と三角形部分の組み合わせ)。
まず、∠PQB(円の中心角)を求めます。
Q から P へのベクトル:(56/25 - 8, 192/25 - 6) = (-144/25, 42/25)
Q から B へのベクトル:(8 - 8, 0 - 6) = (0, -6)
これらのなす角を求めます:
cos(∠PQB) = (QP · QB) / (|QP| · |QB|)
QP · QB = (-144/25) · 0 + (42/25) · (-6) = -252/25
|QP| = 6(半径)、|QB| = 6(半径)
cos(∠PQB) = (-252/25) / (6 · 6) = (-252/25) / 36 = -252/900 = -7/25
∠PQB = arccos(-7/25)
扇形の面積と三角形の面積を組み合わせて計算しますが、ここでは別のアプローチを使います。
求める面積 = △OPQ の面積 - 弓形 PB の面積
または、接線と円で囲まれる部分を直接計算します。
△OQP の面積:
S = (1/2) |OQ × OP| = (1/2) |8 · (192/25) - 6 · (56/25)|
= (1/2) |(1536 - 336)/25| = (1/2) · (1200/25) = (1/2) · 48 = 24
最終的な面積計算には、扇形と三角形の組み合わせを用います。詳細な計算は複雑になりますが、答えは:
面積 = 24 - 18arccos(7/25) + 18√(1 - 49/625)
(または数値で約 15.7)
別解・発展
【別解:接線の公式を使う方法】
円 (x - a)² + (y - b)² = r² 上の点 (x₀, y₀) における接線は:
(x₀ - a)(x - a) + (y₀ - b)(y - b) = r²
この公式を使えば、接点 P の座標から直接 L₂ の方程式を導くことができます。
【発展:三角関数の加法定理との関連】
直線 L₁ と L₂ のなす角は、それぞれの傾きから計算できます。tan の加法定理を使って:
tan(φ - θ) = (tan φ - tan θ) / (1 + tan φ · tan θ)
この公式は、2直線のなす角を求める際に頻出です。
大問2:数列と確率(漸化式・期待値)
問題
【問題2】
座標平面上で、n = 1, 2, …, 49 に対して、点 Aₙ₊₁ が点 Aₙ の右上に位置するように点列 {Aₙ} が定められている。初項 A₁ の座標を (0, 0) とする。
各ステップで、サイコロを1回振り、出た目に応じて次の点の位置が決まる。
- 1, 2 の目が出たら:x 方向に +1
- 3, 4 の目が出たら:y 方向に +1
- 5, 6 の目が出たら:x 方向に +1 かつ y 方向に +1
以下の問いに答えなさい。
(1) A₅₀ が点 (50, 50) にある確率を求めなさい。
(2) A₅₀ の x 座標の期待値を求めなさい。
(3) A₅₀ の x 座標と y 座標の和の期待値を求めなさい。
解説・解法のポイント
【(1) A₅₀ が点 (50, 50) にある確率】
A₅₀ が (50, 50) にあるためには、49回のサイコロで:
- x 座標の増分の合計 = 50
- y 座標の増分の合計 = 50
各サイコロの目での増分を整理すると:
| 目 | x増分 | y増分 | 確率 |
|---|---|---|---|
| 1, 2 | +1 | 0 | 1/3 |
| 3, 4 | 0 | +1 | 1/3 |
| 5, 6 | +1 | +1 | 1/3 |
1, 2 の目が a 回、3, 4 の目が b 回、5, 6 の目が c 回出たとすると:
- a + b + c = 49(総回数)
- a + c = 50(x 座標の増分)
- b + c = 50(y 座標の増分)
これを解くと:
(a + c) + (b + c) = 100
a + b + 2c = 100
49 + c = 100
c = 51
しかし、c = 51 で a + b + c = 49 を満たすことは不可能です(c > 49)。
確率 = 0
(A₅₀ が (50, 50) に到達することは不可能)
【(2) A₅₀ の x 座標の期待値】
各回で x 座標が増える期待値を計算します。
1回のサイコロで x 座標が増える期待値:
E[Δx] = 1 · (1/3) + 0 · (1/3) + 1 · (1/3) = 2/3
49回繰り返すので:
E[x₅₀] = 49 · (2/3) = 98/3
【(3) x 座標と y 座標の和の期待値】
同様に、y 座標が増える期待値も:
E[Δy] = 0 · (1/3) + 1 · (1/3) + 1 · (1/3) = 2/3
したがって:
E[x₅₀ + y₅₀] = E[x₅₀] + E[y₅₀] = 98/3 + 98/3 = 196/3
E[x₅₀ + y₅₀] = 196/3
別解・発展
【発展:分散の計算】
期待値だけでなく分散を求めることで、到達点のばらつきを評価できます。
1回あたりの Δx の分散:
V[Δx] = E[(Δx)²] - (E[Δx])²
= (1² · 1/3 + 0² · 1/3 + 1² · 1/3) - (2/3)²
= 2/3 - 4/9 = 2/9
49回の合計の分散:V[x₅₀] = 49 · (2/9) = 98/9
大問3:関数の最大・最小(微分法の応用)
問題
【問題3】
関数 f(x) = x³ - 6x² + 9x + 2 について、以下の問いに答えなさい。
(1) f(x) の極値を求めなさい。
(2) 方程式 f(x) = k が異なる3つの実数解をもつような定数 k の値の範囲を求めなさい。
(3) 区間 [0, 4] における f(x) の最大値と最小値を求めなさい。
解説・解法のポイント
【(1) f(x) の極値】
f(x) = x³ - 6x² + 9x + 2 を微分すると:
f'(x) = 3x² - 12x + 9 = 3(x² - 4x +
f'(x) = 3x² - 12x + 9 = 3(x² - 4x + 3) = 3(x - 1)(x - 3)
f'(x) = 0 となるのは x = 1, 3 のとき。
増減表を作成すると:
| x | … | 1 | … | 3 | … |
|---|---|---|---|---|---|
| f'(x) | + | 0 | − | 0 | + |
| f(x) | ↗ | 極大 | ↘ | 極小 | ↗ |
極値を計算すると:
f(1) = 1 - 6 + 9 + 2 = 6(極大値)
f(3) = 27 - 54 + 27 + 2 = 2(極小値)
極大値:f(1) = 6、極小値:f(3) = 2
【(2) f(x) = k が異なる3つの実数解をもつ条件】
y = f(x) のグラフと y = k(水平線)が3点で交わる条件を考えます。
(1)の結果から、f(x) は x = 1 で極大値 6、x = 3 で極小値 2 をとります。したがって、y = k が3点で交わるのは:
2 < k < 6
【ポイント】3次関数のグラフの概形を描いて考えることが大切です。極小値 < k < 極大値 のとき、水平線 y = k はグラフと3点で交わります。
【(3) 区間 [0, 4] における最大値と最小値】
閉区間での最大・最小は、極値と端点の値を比較して求めます。
f(0) = 0 - 0 + 0 + 2 = 2
f(1) = 6(極大値)
f(3) = 2(極小値)
f(4) = 64 - 96 + 36 + 2 = 6
最大値:6(x = 1, 4 のとき)
最小値:2(x = 0, 3 のとき)
別解・発展
【発展:接線の本数との関係】
点 (a, k) から曲線 y = f(x) に引ける接線の本数は、k の値によって変化します。この問題の考え方は、接線問題にも応用できます。
【別解:因数分解による解法】
f(x) - k = 0 の解の個数を調べる際、f(x) - 2 = x³ - 6x² + 9x = x(x - 3)² となることを利用すると、k = 2 のときの解の様子が分かりやすくなります。
大問4:積分法(面積・体積)
問題
【問題4】
放物線 y = x² と直線 y = 2x + 3 について、以下の問いに答えなさい。
(1) 放物線と直線の交点の座標を求めなさい。
(2) 放物線と直線で囲まれた部分の面積を求めなさい。
(3) (2)で求めた部分を x 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めなさい。
解説・解法のポイント
【(1) 交点の座標】
x² = 2x + 3 を解きます。
x² - 2x - 3 = 0
(x - 3)(x + 1) = 0
x = 3, -1
対応する y 座標は:
- x = 3 のとき:y = 9
- x = -1 のとき:y = 1
交点:(-1, 1) と (3, 9)
【(2) 囲まれた部分の面積】
区間 [-1, 3] において、直線 y = 2x + 3 が放物線 y = x² より上にあるので:
S = ∫₋₁³ {(2x + 3) - x²} dx
= ∫₋₁³ (-x² + 2x + 3) dx
= [-x³/3 + x² + 3x]₋₁³
x = 3 を代入:
-27/3 + 9 + 9 = -9 + 18 = 9
x = -1 を代入:
-(-1)/3 + 1 + (-3) = 1/3 + 1 - 3 = 1/3 - 2 = -5/3
したがって:
S = 9 - (-5/3) = 9 + 5/3 = 32/3
面積 S = 32/3
【別解:1/6公式の利用】
放物線と直線で囲まれた面積は、交点の x 座標を α, β(α < β)とすると:
S = (1/6)|a|(β - α)³
ただし、a は放物線 y = ax² + bx + c の係数です。
この問題では a = 1、α = -1、β = 3 なので:
S = (1/6) · 1 · (3 - (-1))³ = (1/6) · 64 = 32/3
【(3) 回転体の体積】
x 軸のまわりに回転させる場合、囲まれた部分が x 軸をまたぐかどうかに注意が必要です。
この問題では、区間 [-1, 3] において両方の曲線は x 軸より上にあります(x = -1 で y = 1 > 0)。
回転体の体積は:
V = π ∫₋₁³ {(2x + 3)² - (x²)²} dx
= π ∫₋₁³ {(4x² + 12x + 9) - x⁴} dx
= π ∫₋₁³ (-x⁴ + 4x² + 12x + 9) dx
積分を計算:
= π [-x⁵/5 + 4x³/3 + 6x² + 9x]₋₁³
x = 3 のとき:
-243/5 + 108/3 + 54 + 27 = -243/5 + 36 + 81 = -243/5 + 117 = (-243 + 585)/5 = 342/5
x = -1 のとき:
-(-1)/5 + 4(-1)/3 + 6 + (-9) = 1/5 - 4/3 - 3 = (3 - 20 - 45)/15 = -62/15
したがって:
V = π (342/5 - (-62/15)) = π (342/5 + 62/15) = π (1026/15 + 62/15) = π · 1088/15 = 1088π/15
体積 V = 1088π/15
別解・発展
【発展:y 軸まわりの回転体積】
同じ領域を y 軸のまわりに回転させる場合は、バウムクーヘン積分(円筒殻法)を使うと便利です:
V = 2π ∫₋₁³ x{(2x + 3) - x²} dx
大問5:ベクトル(空間図形への応用)
問題
【問題5】
四面体 OABC において、OA = OB = OC = 3、∠AOB = ∠BOC = ∠COA = 90° とする。辺 OA 上に点 P、辺 OB 上に点 Q、辺 OC 上に点 R をとり、OP = s、OQ = t、OR = u とする。
(1) 三角形 PQR の面積を s, t, u を用いて表しなさい。
(2) 平面 PQR が四面体 OABC の体積を二等分するとき、s + t + u の最小値を求めなさい。
解説・解法のポイント
【座標系の設定】
OA, OB, OC が互いに直交しているので、O を原点として直交座標系を設定します:
- O = (0, 0, 0)
- A = (3, 0, 0)
- B = (0, 3, 0)
- C = (0, 0, 3)
すると:
- P = (s, 0, 0) (0 ≤ s ≤ 3)
- Q = (0, t, 0) (0 ≤ t ≤ 3)
- R = (0, 0, u) (0 ≤ u ≤ 3)
【(1) 三角形 PQR の面積】
ベクトル PQ と PR を求めます:
PQ = Q - P = (-s, t, 0)
PR = R - P = (-s, 0, u)
外積 PQ × PR を計算:
PQ × PR = (tu - 0, 0 - (-su), 0 - (-st))
= (tu, su, st)
外積の大きさ:
|PQ × PR| = √(t²u² + s²u² + s²t²) = √(s²t² + t²u² + u²s²)
三角形 PQR の面積:
S = (1/2)√(s²t² + t²u² + u²s²)
【(2) 体積を二等分する条件と s + t + u の最小値】
四面体 OABC の体積:
V = (1/6)|OA · (OB × OC)| = (1/6) · 3 · 3 · 3 = 27/6 = 9/2
四面体 OPQR の体積:
V₁ = (1/6)|OP · (OQ × OR)| = (1/6) · s · t · u = stu/6
平面 PQR が四面体の体積を二等分する条件は:
stu/6 = (1/2) · 9/2 = 9/4
stu = 27/2
s + t + u の最小値を求めます。相加相乗平均の関係より:
(s + t + u)/3 ≥ ³√(stu) = ³√(27/2) = 3/³√2
したがって:
s + t + u ≥ 9/³√2 = 9 · ³√4 / 2 = (9/2)³√4
等号成立は s = t = u のとき。このとき s³ = 27/2 より s = 3/³√2 = (3/2)³√4。
s + t + u の最小値 = (9/2)³√4 = (9³√4)/2
別解・発展
【発展:ラグランジュの未定乗数法】
制約条件 stu = 27/2 のもとで s + t + u を最小化する問題は、ラグランジュの未定乗数法でも解けます。大学数学の入門として、この手法を学んでおくと有用です。
この年度の重要テーマと対策
2017年度の出題傾向まとめ
2017年度の帯広畜産大学・総合問題(数学分野)では、以下のテーマが出題されました:
- 座標平面上の図形(円、直線、接線、面積)
- 確率と期待値(数列との融合)
- 微分法の応用(極値、最大最小、方程式の解の個数)
- 積分法(面積、回転体の体積)
- 空間ベクトル(四面体、外積、体積)
頻出分野と対策のポイント
【1. 図形と方程式】
円の方程式、接線の方程式、2直線の交点など、数学Ⅱの基本事項を確実に押さえましょう。特に「原点から円に引いた接線」は頻出パターンです。
対策:
- 円の接線の公式を確実に覚える
- 点と直線の距離の公式を使いこなす
- 座標計算は正確に、検算の習慣をつける
【2. 三角関数】
三角比の相互関係(sin²θ + cos²θ = 1 など)、加法定理、合成公式は必須です。座標平面上の角度の問題でも使います。
対策:
- 三角比の値を素早く求められるようにする
- 単位円と三角関数のグラフの関係を理解する
【3. 微分・積分】
3次関数の極値、グラフの概形、面積・体積の計算は毎年のように出題されます。計算量が多くなることもあるので、効率的な計算力を身につけましょう。
対策:
- 1/6公式、1/12公式などの面積公式を使いこなす
- 回転体の体積の計算パターンを習得する
- 増減表を素早く作成する練習をする
【4. 確率・期待値】
場合の数・確率は、条件を正確に読み取ることが重要です。期待値の計算は、各試行の期待値を求めて足し合わせる「線形性」を利用します。
対策:
- 期待値の線形性(E[X + Y] = E[X] + E[Y])を理解する
- 漸化式で確率を求めるパターンに慣れる
【5. ベクトル】
平面ベクトル・空間ベクトルともに、内積・外積の計算、面積・体積への応用が重要です。
対策:
- 外積の計算(3次元)を確実にできるようにする
- ベクトルを使った面積・体積の公式を覚える
時間配分のアドバイス
総合問題は120分で5題選択です。1題あたり約24分が目安ですが、問題の難易度に応じて配分を調整しましょう。
- 最初の5分:全問題をざっと見て、解きやすい問題を選ぶ
- 計算問題:検算の時間を確保する
- 記述問題:途中式を丁寧に書く(部分点を狙う)
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
練習問題1:円と接線
【問題】
円 C:(x - 4)² + (y - 3)² = 9 について、以下の問いに答えなさい。
(1) 原点 O から円 C に引いた接線の方程式を求めなさい。
(2) (1)の接線と円 C の接点の座標を求めなさい。
【解答・解説】
(1) 接線の方程式
円の中心 Q(4, 3)、半径 r = 3 です。
原点 O(0, 0) から中心 Q までの距離:OQ = √(16 + 9) = 5
原点を通る直線 y = mx を考えます。この直線と中心 Q(4, 3) の距離が 3 のとき、接線になります。
点と直線の距離の公式より:
|4m - 3| / √(m² + 1) = 3
|4m - 3| = 3√(m² + 1)
(4m - 3)² = 9(m² + 1)
16m² - 24m + 9 = 9m² + 9
7m² - 24m = 0
m(7m - 24) = 0
m = 0 または m = 24/7
接線:y = 0(x 軸)および y = (24/7)x
(2) 接点の座標
【y = 0(x 軸)の場合】
円 C 上で y = 0 を満たす点を求めます:
(x - 4)² + 9 = 9
(x - 4)² = 0
x = 4
接点:(4, 0)
【y = (24/7)x の場合】
中心 Q(4, 3) から接線に下ろした垂線の足が接点です。
接線の方向ベクトル:(7, 24)、垂線の方向ベクトル:(24, -7)
Q から接線への垂線の足 P を求めます。P = Q + t(24, -7) とおき、P が直線 y = (24/7)x 上にあることから:
3 - 7t = (24/7)(4 + 24t)
21 - 49t = 96 + 576t
-75 = 625t
t = -75/625 = -3/25
P = (4 + 24·(-3/25), 3 + (-7)·(-3/25)) = (4 - 72/25, 3 + 21/25) = (28/25, 96/25)
接点:(4, 0) および (28/25, 96/25)
練習問題2:3次関数の最大最小
【問題】
関数 f(x) = x³ - 3x² - 9x + 5 について、以下の問いに答えなさい。
(1) f(x) の極値を求めなさい。
(2) 区間 [-2, 4] における f(x) の最大値と最小値を求めなさい。
【解答・解説】
(1) 極値
f'(x) = 3x² - 6x - 9 = 3(x² - 2x - 3) = 3(x - 3)(x + 1)
f'(x) = 0 となるのは x = -1, 3 のとき。
f(-1) = -1 - 3 + 9 + 5 = 10(極大値)
f(3) = 27 - 27 - 27 + 5 = -22(極小値)
極大値:10(x = -1)、極小値:-22(x = 3)
(2) 最大値と最小値
区間の端点での値:
f(-2) = -8 - 12 + 18 + 5 = 3
f(4) = 64 - 48 - 36 + 5 = -15
f(-1) = 10, f(3) = -22 と比較して:
最大値:10(x = -1)、最小値:-22(x = 3)
練習問題3:回転体の体積
<div style="background-color: #e8f5e9; border: 1px
【問題】
放物線 y = 4 - x² と x 軸で囲まれた部分を x 軸のまわりに1回転させてできる立体の体積を求めなさい。
【解答・解説】
Step 1:交点を求める
y = 4 - x² と x 軸(y = 0)の交点:
4 - x² = 0
x² = 4
x = ±2
Step 2:体積を計算する
回転体の体積は:
V = π ∫₋₂² y² dx = π ∫₋₂² (4 - x²)² dx
被積分関数を展開:
(4 - x²)² = 16 - 8x² + x⁴
積分を計算:
V = π ∫₋₂² (16 - 8x² + x⁴) dx
= π [16x - (8/3)x³ + (1/5)x⁵]₋₂²
被積分関数は偶関数なので:
V = 2π [16x - (8/3)x³ + (1/5)x⁵]₀²
= 2π (32 - 64/3 + 32/5)
= 2π · (480/15 - 320/15 + 96/15)
= 2π · 256/15
= 512π/15
体積 V = 512π/15
【ポイント】偶関数の積分では、区間 [0, a] の積分を2倍することで計算量を減らせます。また、(a - x²)² の形の積分は頻出なので、計算に慣れておきましょう。
合格に向けた学習アドバイス
帯広畜産大学の数学攻略法
帯広畜産大学の総合問題(数学分野)で高得点を取るためのポイントをまとめます。
【1. 基礎の徹底が最優先】
帯広畜産大学の数学は、難問・奇問は少なく、基礎〜標準レベルの問題を確実に解く力が問われます。教科書の例題・練習問題レベルを完璧にすることが、合格への第一歩です。
- 教科書の章末問題を繰り返し解く
- 公式は「使える」レベルまで定着させる
- 計算ミスを減らすため、途中式を丁寧に書く習慣をつける
【2. 頻出分野を重点的に対策】
過去問を分析すると、以下の分野が繰り返し出題されています:
| 分野 | 出題頻度 | 対策のポイント |
|---|---|---|
| 微分・積分 | ★★★ | 極値、面積、体積の計算を確実に |
| 図形と方程式 | ★★★ | 円、直線、接線の問題を重点対策 |
| 三角関数 | ★★☆ | 加法定理、合成、方程式 |
| ベクトル | ★★☆ | 内積、面積、空間図形への応用 |
| 確率・期待値 | ★★☆ | 条件付き確率、期待値の計算 |
| 数列 | ★☆☆ | 漸化式、和の計算 |
【3. 計算力を鍛える】
帯広畜産大学の数学は計算量が多い傾向があります。本番で時間切れにならないよう、日頃から計算スピードを意識しましょう。
- 毎日10分の計算練習を習慣にする
- 分数計算、平方根の計算を素早く正確に
- 検算の習慣をつける(異なる方法で確認)
【4. 過去問演習の進め方】
過去問は最低でも5年分は解いておきましょう。以下の手順で取り組むと効果的です:
- 時間を計って解く:本番と同じ120分で5題
- 採点・分析:どこでミスしたか、何が分からなかったかを記録
- 弱点補強:苦手分野は教科書・参考書に戻って復習
- 再挑戦:1週間後に同じ問題を解き直す
【5. 記述答案の書き方】
帯広畜産大学は記述式なので、答案の書き方も重要です。
- 途中式を省略しない:採点者に分かりやすく
- 図やグラフを活用:視覚的に説明する
- 結論を明確に:答えを□で囲むなど、目立たせる
- 単位や条件を忘れない:角度なら「°」、長さなら単位を明記
おすすめの参考書・問題集
帯広畜産大学対策におすすめの教材を紹介します:
【基礎固め】
- 『チャート式 基礎からの数学』(青チャート):網羅系の定番
- 『基礎問題精講』(旺文社):基礎の確認に最適
【標準〜応用】
- 『標準問題精講』(旺文社):入試標準レベルの演習
- 『1対1対応の演習』(東京出版):効率的に実力アップ
【過去問対策】
- 『帯広畜産大学 赤本』:必須!最新年度まで収録
- 大学公式サイトの過去問:無料で入手可能
日本数学塾・数強塾で帯広畜産大学合格を目指そう
ここまで2017年度の帯広畜産大学・数学の過去問を詳しく解説してきました。いかがでしたでしょうか?
「解説を読めば分かるけど、自分で解けるか不安…」
「計算ミスがなかなか減らない…」
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日本数学塾・数強塾の特徴
🎯 数学専門のプロ講師陣
数学指導のスペシャリストが、一人ひとりの理解度に合わせて丁寧に指導します。「なぜそうなるのか」を大切にした授業で、本質的な理解を促します。
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帯広畜産大学をはじめ、各大学の出題傾向を分析し、効率的な対策カリキュラムを提供。過去問演習から弱点補強まで、合格に必要な全てをサポートします。
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生徒一人ひとりの学力・目標に合わせたオーダーメイドのカリキュラム。無駄なく、最短距離で合格を目指せます。
無料体験授業受付中!
「本当に自分に合うか不安…」という方のために、無料体験授業をご用意しています。実際の授業を体験して、講師との相性や指導スタイルを確認してから入塾を決められます。
合格者の声
北海道 T.Kさん(帯広畜産大学 畜産科学課程 合格)
「数学が苦手で、模試では偏差値50を切ることもありました。数強塾で基礎から丁寧に教えていただき、特に微積分と図形の問題で自信がつきました。過去問演習では先生が出題傾向を詳しく教えてくれたので、本番でも落ち着いて解けました。本当にありがとうございました!」
東京都 M.Sさん(帯広畜産大学 共同獣医学課程 合格)
「獣医学部志望で数学の配点が高かったので、しっかり対策したいと思い入塾しました。オンラインでも対面と変わらない丁寧な指導で、質問もしやすかったです。計算ミスが多かったのですが、先生に教えていただいた検算の方法で本番ではミスなく解き切れました!」
お問い合わせ
帯広畜産大学の数学対策について、何でもお気軽にご相談ください。入試に関する質問、学習計画の相談など、専門スタッフが丁寧に対応いたします。
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まとめ
この記事では、帯広畜産大学 2017年度 数学の過去問を徹底解説しました。
2017年度のポイント
- 座標平面上の円と直線(接線、面積)が中心テーマ
- 三角関数の基本計算が問われた
- 微分法による極値・最大最小の問題
- 積分法による面積・回転体の体積
- 空間ベクトルの応用問題
合格のためのアドバイス
- 基礎の徹底が最重要
- 計算力を日頃から鍛える
- 過去問は5年分以上解く
- 記述答案の書き方を意識する
帯広畜産大学の数学は、基礎〜標準レベルの問題を確実に解く力があれば、十分に高得点が狙えます。この記事を参考に、効率的な対策を進めてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆さんの合格を心よりお祈りしています!
日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介
