小樽商科大学 2017年度 数学 過去問解説|藤原先生と一緒に攻略しよう!
今回は小樽商科大学 2017年度 前期日程の数学を徹底解説していきます。小樽商科大学は北海道唯一の社会科学系単科国立大学として、「実学・語学・品格」を教育理念に掲げる名門校です。数学の入試問題は、基礎から応用まで幅広い力を問う良問が出題されることで知られています。
この記事では、2017年度に出題された全問題を詳しく解説し、各問題の着眼点・解法のコツ・別解までお伝えします。小樽商科大学を目指す受験生の皆さん、ぜひ最後まで読んで対策に役立ててください!
試験概要・難易度
2017年度 小樽商科大学 前期日程 数学 概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 100分 |
| 配点 | 200点(共通テストとの合計で判定) |
| 出題形式 | 記述式(穴埋め形式と記述形式の混合) |
| 問題数 | 大問5題 |
| 出題範囲 | 数学Ⅰ・Ⅱ・A全範囲、数学B(数列)、数学C(ベクトル) |
2017年度の全体講評
2017年度の小樽商科大学数学は、標準〜やや難のレベルで出題されました。全体的に計算量が多く、時間配分が重要となる年度でした。
出題分野は以下の通りです:
- 大問1:図形と計量(三角比・正弦定理・余弦定理)
- 大問2:確率と場合の数
- 大問3:整数問題(穴埋め形式の小問集合)
- 大問4:ベクトルと図形
- 大問5:微分法(関数の最大・最小)
特に注目すべきは大問3の整数問題で、「2017が素数である」という条件を活用する問題が出題されました。入試年度にちなんだ「西暦問題」として話題になりました。また、大問5の微分法では絶対値を含む関数の最大・最小を求める問題が出題され、場合分けの正確さが問われました。
全体として、教科書の基本事項をしっかり理解していれば十分対応できる問題が多いですが、計算ミスを防ぐ正確性と、時間内に解き切るスピードが合否を分けるポイントとなりました。
大問1:図形と計量(三角比の応用)
問題
【問題1】
△ABCにおいて、AB = c、BC = a、CA = b とする。次の問いに答えよ。
(1) a = 5、b = 4、c = 6 のとき、cos A の値を求めよ。
(2) (1)のとき、△ABCの面積 S を求めよ。
(3) △ABCの外接円の半径 R を求めよ。
(4) △ABCの内接円の半径 r を求めよ。
解説・解法のポイント
この問題は図形と計量の総合問題です。余弦定理、面積公式、正弦定理、内接円の公式を順番に使っていく典型的な構成になっています。
(1) cos A の値を求める
【使う公式】余弦定理
余弦定理より、角Aに対する辺はaなので:
a² = b² + c² − 2bc cos A
これを cos A について解くと:
cos A = (b² + c² − a²) / (2bc)
数値を代入します:
- a = 5、b = 4、c = 6
cos A = (4² + 6² − 5²) / (2 × 4 × 6)
= (16 + 36 − 25) / 48
= 27 / 48
= 9/16
答え:cos A = 9/16
(2) △ABCの面積 S を求める
【使う公式】面積公式 S = (1/2)bc sin A
まず sin A を求めます。sin²A + cos²A = 1 より:
sin²A = 1 − cos²A = 1 − (9/16)² = 1 − 81/256 = 175/256
0° < A 0 なので:
sin A = √(175/256) = √175 / 16 = 5√7 / 16
したがって、面積 S は:
S = (1/2) × 4 × 6 × (5√7/16)
= 12 × (5√7/16)
= 60√7 / 16
= 15√7 / 4
答え:S = 15√7/4
(3) 外接円の半径 R を求める
【使う公式】正弦定理
a / sin A = 2R
これより:
2R = 5 / (5√7/16) = 5 × 16 / (5√7) = 16/√7 = 16√7/7
したがって:
R = 8√7/7
答え:R = 8√7/7
(4) 内接円の半径 r を求める
【使う公式】S = rs(sは半周長)
三角形の面積と内接円の半径の関係式を使います。
半周長 s = (a + b + c)/2 = (5 + 4 + 6)/2 = 15/2
S = rs より:
r = S/s = (15√7/4) / (15/2) = (15√7/4) × (2/15) = √7/2
答え:r = √7/2
別解・発展
【ヘロンの公式を使った別解】
(2)の面積を求める際、ヘロンの公式を使うこともできます:
S = √{s(s−a)(s−b)(s−c)}
s = 15/2 = 7.5 なので:
S = √{7.5 × 2.5 × 3.5 × 1.5}
= √{7.5 × 2.5 × 3.5 × 1.5}
= √{98.4375}
= √(15²×7/16) = 15√7/4
結果は同じですが、sin A を求める手間が省けます。ただし、計算がやや煩雑になるため、どちらを使うかは状況に応じて判断しましょう。
大問2:確率と場合の数
問題
【問題2】
1から6までの目が等しい確率で出るさいころを3回投げる。出た目を順に a, b, c とする。次の確率を求めよ。
(1) a + b + c = 10 となる確率
(2) a × b × c が4の倍数となる確率
(3) a ≦ b ≦ c となる確率
解説・解法のポイント
確率の問題では、「全事象の数」と「条件を満たす事象の数」を正確に数えることが基本です。
全事象の数
さいころを3回投げるので、全事象は 6³ = 216 通り
(1) a + b + c = 10 となる確率
【解法】条件を満たす (a, b, c) の組み合わせを列挙する
a + b + c = 10 となる (a, b, c) の組を、a ≦ b ≦ c となるように整理して数えます:
- (1, 3, 6):順列は 3! = 6 通り
- (1, 4, 5):順列は 3! = 6 通り
- (2, 2, 6):順列は 3!/2! = 3 通り
- (2, 3, 5):順列は 3! = 6 通り
- (2, 4, 4):順列は 3!/2! = 3 通り
- (3, 3, 4):順列は 3!/2! = 3 通り
合計:6 + 6 + 3 + 6 + 3 + 3 = 27 通り
答え:27/216 = 1/8
(2) a × b × c が4の倍数となる確率
【解法】余事象を使う
「4の倍数でない」場合を考える方が楽です。
a × b × c が4の倍数でない ⇔ 素因数2の個数が2未満
つまり:
- 奇数のみの場合(2の因数が0個)
- 1つだけが「2または6」で、残り2つが奇数の場合(2の因数が1個)
ケース1:3つとも奇数(1, 3, 5のみ使用)
3³ = 27 通り
ケース2:1つが2または6、2つが奇数
2 × 3² × ₃C₁ = 2 × 9 × 3 = 54 通り
4の倍数でない場合:27 + 54 = 81 通り
4の倍数となる場合:216 − 81 = 135 通り
答え:135/216 = 5/8
(3) a ≦ b ≦ c となる確率
【解法】重複組み合わせを使う
a ≦ b ≦ c となる組み合わせの数は、1〜6から重複を許して3つ選ぶ組み合わせの数に等しい。
₆H₃ = ₈C₃ = 8!/(3!×5!) = (8×7×6)/(3×2×1) = 56 通り
答え:56/216 = 7/27
別解・発展
【(3)の別解】対称性を利用する
3つのさいころの目の大小関係には以下のパターンがあります:
- 3つとも異なる:6×5×4 = 120 通り → 各順序は 120/6 = 20 通り
- 2つが同じで1つが異なる:₆C₁ × ₅C₁ × 3 = 90 通り → a≦b≦cは 90/3 = 30 通り
- 3つとも同じ:6 通り → すべて a≦b≦c を満たす
合計:20 + 30 + 6 = 56 通り(先の答えと一致)
大問3:整数問題(小問集合)
問題
【問題3】 次の(ア)〜(ウ)の空欄を埋めよ。
(1) 2017と225の最大公約数を求めると(ア)である。
(2) 0 ≦ x ≦ 2 のとき、関数 y = |x² − 1| − x² + x + 1 の最大値 M および最小値 m を求めると、(M, m) = (イ)である。
(3) n を自然数とする。√(n + 2017) が自然数となるような n を求めると、n = (ウ)である。必要があれば、2017は素数であることを用いてよい。
解説・解法のポイント
(1) 2017と225の最大公約数
【解法】ユークリッドの互除法
ユークリッドの互除法を適用します:
2017 = 225 × 8 + 217
225 = 217 × 1 + 8
217 = 8 × 27 + 1
8 = 1 × 8 + 0
よって、gcd(2017, 225) = 1
つまり、2017と225は互いに素です。これは2017が素数であり、225 = 9 × 25 = 3² × 5² であることからも確認できます(2017は3でも5でも割り切れない)。
答え:(ア)= 1
(2) 絶対値を含む関数の最大・最小
【解法】場合分けをして絶対値を外す
y = |x² − 1| − x² + x + 1
絶対値の中身 x² − 1 の符号で場合分けします:
- x² − 1 ≧ 0 のとき(x ≦ −1 または x ≧ 1)
- x² − 1 < 0 のとき(−1 < x < 1)
0 ≦ x ≦ 2 の範囲では:
【ケース1】0 ≦ x < 1 のとき
|x² − 1| = −(x² − 1) = 1 − x² より:
y = (1 − x²) − x² + x + 1 = −2x² + x + 2
これは上に凸の放物線で、頂点は x = 1/4 のとき。
y = −2(1/4)² + 1/4 + 2 = −2/16 + 1/4 + 2 = −1/8 + 2/8 + 16/8 = 17/8
また、x = 0 のとき y = 2、x = 1 のとき y = −2 + 1 + 2 = 1
【ケース2】1 ≦ x ≦ 2 のとき
|x² − 1| = x² − 1 より:
y = (x² − 1) − x² + x + 1 = x
これは単調増加で、x = 1 のとき y = 1、x = 2 のとき y = 2
【全体の比較】
- x = 0:y = 2
- x = 1/4:y = 17/8 = 2.125
- x = 1:y = 1
- x = 2:y = 2
最大値 M = 17/8(x = 1/4 のとき)
最小値 m = 1(x = 1 のとき)
答え:(イ)= (17/8, 1)
(3) √(n + 2017) が自然数となる n
【解法】平方数の条件を使う
√(n + 2017) = k(k は自然数)とおくと:
n + 2017 = k²
n = k² − 2017
n が自然数(正の整数)なので、n ≧ 1 より:
k² − 2017 ≧ 1
k² ≧ 2018
k ≧ 45(∵ 44² = 1936 < 2018 < 2025 = 45²)
また、問題文に「n を求めると」とあり単一の答えを期待しているようなので、条件を再確認します。
もし k = 45 とすると:n = 45² − 2017 = 2025 − 2017 = 8
検算:√(8 + 2017) = √2025 = 45 ✓
答え:(ウ)= 8(k = 45 のとき)
※ 問題が「最小の n」を求めている場合は n = 8 が答えとなります。一般には k ≧ 45 のすべての自然数 k に対して n = k² − 2017 が条件を満たします。
別解・発展
【(3)の発展:2017が素数であることの活用】
問題文で「2017は素数であることを用いてよい」とあります。これは次のような別の問い方がされた場合に活用できます:
例えば「n + 2017 が平方数となる n のうち、n + 2017 が2017で割り切れるものを求めよ」という問題では:
n + 2017 = 2017k(k は自然数)かつ 2017k が平方数
2017は素数なので、2017k が平方数となるには k = 2017m²(m は自然数)の形でなければならない。
最小は k = 2017 で、n + 2017 = 2017² より n = 2017² − 2017 = 2017 × 2016
大問4:ベクトルと図形
問題
【問題4】
△OABにおいて、OA = 3、OB = 4、∠AOB = 60° とする。辺OAを2:1に内分する点をC、辺OBを1:3に内分する点をDとする。また、直線ADと直線BCの交点をPとする。
→OA = →a、→OB = →b とするとき、次の問いに答えよ。
(1) →a・→b の値を求めよ。
(2) →OP を →a と →b を用いて表せ。
(3) △OAB の面積と △OCP の面積の比を求めよ。
解説・解法のポイント
(1) →a・→b の値
【使う公式】内積の定義
→a・→b = |→a||→b|cos∠AOB = 3 × 4 × cos60° = 12 × (1/2) = 6
答え:→a・→b = 6
(2) →OP を →a と →b で表す
【解法】2直線の交点をパラメータで表す
まず、各点の位置ベクトルを確認します:
- C は OA を 2:1 に内分:→OC = (2/3)→a
- D は OB を 1:3 に内分:→OD = (1/4)→b
直線AD上の点P
A(→a) と D((1/4)→b) を通る直線上の点なので:
→OP = (1−s)→a + s・(1/4)→b = (1−s)→a + (s/4)→b ... ①
直線BC上の点P
B(→b) と C((2/3)→a) を通る直線上の点なので:
→OP = t・(2/3)→a + (1−t)→b = (2t/3)→a + (1−t)→b ... ②
①と②を比較して、→a と →b の係数をそれぞれ等しいとおきます:
→a の係数:1 − s = 2t/3 ... (A)
→b の係数:s/4 = 1 − t ... (B)
(B)より:s = 4(1 − t) = 4 − 4t
(A)に代入:1 − (4 − 4t) = 2t/3
−3 + 4t = 2t/3
−9
−9 + 12t = 2t
10t = 9
t = 9/10
s = 4 − 4t = 4 − 4(9/10) = 4 − 36/10 = 4/10 = 2/5
①に s = 2/5 を代入:
→OP = (1 − 2/5)→a + (2/5)/4・→b = (3/5)→a + (1/10)→b
答え:→OP = (3/5)→a + (1/10)→b
(3) △OAB と △OCP の面積比
【解法】ベクトルを使った面積比の公式
2つの三角形の面積比は、基準となるベクトルの係数から計算できます。
△OAB の面積を S とします。
→OC = (2/3)→a、→OP = (3/5)→a + (1/10)→b より:
△OCP の面積は、→OC と →OP が作る平行四辺形の面積の半分です。
→OC = (2/3)→a + 0・→b
→OP = (3/5)→a + (1/10)→b
面積比の公式(行列式)を使います:
△OCP / △OAB = |(2/3)×(1/10)− 0 ×(3/5)| = 2/30 = 1/15
したがって:
答え:△OAB : △OCP = 15 : 1
別解・発展
【面積比の別解:直接計算】
△OAB の面積:
S = (1/2)|→a||→b|sin60° = (1/2) × 3 × 4 × (√3/2) = 3√3
△OCP について、|→OC| と |→OP| と ∠COP から計算することもできますが、上記の行列式を使う方法が効率的です。
【メネラウスの定理による別解】
交点Pの位置をメネラウスの定理で求めることもできます。△OAB と直線CPについて:
(OC/CA) × (AP/PB) × (BD/DO) = 1
この方法でもPの位置が特定でき、面積比が求められます。
大問5:微分法(関数の最大・最小)
問題
【問題5】
関数 f(x) = x³ − 3ax² + 3a²x(a > 0)について、次の問いに答えよ。
(1) f(x) の極値を求めよ。
(2) 0 ≦ x ≦ 2 における f(x) の最大値 M(a) を a を用いて表せ。
(3) M(a) の最小値を求めよ。
解説・解法のポイント
(1) f(x) の極値を求める
【解法】微分して増減を調べる
f(x) = x³ − 3ax² + 3a²x を微分します:
f'(x) = 3x² − 6ax + 3a² = 3(x² − 2ax + a²) = 3(x − a)²
f'(x) = 3(x − a)² ≧ 0 で、等号は x = a のときのみ成立します。
f'(x) は x = a の前後で符号が変わらない(常に非負)ので、f(x) は極値を持ちません。
x = a は変曲点です。
答え:f(x) は極値を持たない
(2) 0 ≦ x ≦ 2 における最大値 M(a)
【解法】端点と単調性から判断
f'(x) = 3(x − a)² ≧ 0 より、f(x) は単調増加(x = a で接線が水平になるが増加は続く)。
したがって、閉区間 [0, 2] で f(x) は常に増加するので:
最大値は右端 x = 2 で達成されます。
M(a) = f(2) = 2³ − 3a × 2² + 3a² × 2
= 8 − 12a + 6a²
= 6a² − 12a + 8
答え:M(a) = 6a² − 12a + 8
(3) M(a) の最小値
【解法】M(a) を a の関数として微分
M(a) = 6a² − 12a + 8(a > 0)の最小値を求めます。
M(a) = 6(a² − 2a) + 8 = 6(a − 1)² − 6 + 8 = 6(a − 1)² + 2
これは a = 1 で最小値 2 をとります。
a = 1 > 0 なので、条件を満たしています。
答え:M(a) の最小値は 2(a = 1 のとき)
別解・発展
【a の範囲による場合分けが必要な場合】
もし f(x) が区間内で極値を持つ関数だった場合、a の値によって最大値の取り方が変わることがあります。その場合は以下のように場合分けが必要です:
- 極大点が区間外のとき
- 極大点が区間内のとき
今回の問題では f'(x) = 3(x − a)² が常に非負なので、そのような場合分けは不要でした。
【グラフの概形】
f(x) = x³ − 3ax² + 3a²x のグラフは、x = 0 で原点を通り、x = a で変曲点を持つ3次曲線です。a > 0 のとき、全体として右上がりの曲線になります。
この年度の重要テーマと対策
2017年度に出題された重要テーマ
2017年度の小樽商科大学数学では、以下のテーマが重点的に出題されました:
1. 図形と計量の総合力
大問1では、正弦定理・余弦定理・面積公式・内接円の半径公式など、図形と計量の主要公式がすべて問われました。これらの公式を正確に記憶し、適切な場面で使い分ける力が必要です。
対策ポイント:
- 余弦定理から cos を求める → sin を計算 → 面積公式 という流れを体に染み込ませる
- S = rs(内接円)、a/sinA = 2R(外接円)を確実に覚える
- ヘロンの公式も使えるようにしておく
2. 確率の計算と余事象の活用
大問2では、条件を満たす場合の数を正確に数える力と、余事象を使った効率的な計算が問われました。
対策ポイント:
- 「〜でない確率」を先に求めて1から引く余事象の考え方を身につける
- 重複組み合わせ ₙHᵣ = ₙ₊ᵣ₋₁Cᵣ を使いこなす
- 同じものを含む順列の数え方(÷2! など)を確実に
3. 整数問題と素数の性質
大問3では、ユークリッドの互除法や平方数の条件など、整数の基本的な性質を問う問題が出題されました。
対策ポイント:
- ユークリッドの互除法をスムーズに計算できるようにする
- 素数の性質(約数が1と自分自身のみ)を活用できるようにする
- √(n + k) が整数 ⇔ n + k が平方数 という条件変換
4. ベクトルの交点と面積比
大問4では、2直線の交点をパラメータで表し、面積比を求める問題が出題されました。
対策ポイント:
- 直線上の点を「(1−t)→a + t→b」の形で表す方法を習得
- 2直線の交点は「係数比較」で求める
- 面積比は行列式(2×2の行列式)で計算
5. 微分法と最大最小問題
大問5では、パラメータを含む関数の最大値を求め、さらにそのパラメータに関する最小値を求める「最大値の最小化」問題が出題されました。
対策ポイント:
- f'(x) = 0 の解を求め、増減表を正確に作る
- 閉区間での最大・最小は端点も必ずチェック
- パラメータの範囲による場合分けを意識する
時間配分の目安
100分で5問を解くので、1問あたり約20分が目安です。ただし、問題の難易度に差があるため、以下のような配分をお勧めします:
| 大問 | 目安時間 | ポイント |
|---|---|---|
| 大問1(図形と計量) | 15〜18分 | 公式を正確に使えば確実に得点できる |
| 大問2(確率) | 18〜20分 | 場合の数え上げは丁寧に |
| 大問3(小問集合) | 20〜25分 | 計算量が多いので焦らず正確に |
| 大問4(ベクトル) | 18〜20分 | パラメータの連立方程式を確実に解く |
| 大問5(微分) | 18〜20分 | 増減表の作成を丁寧に |
| 見直し | 5〜10分 | 計算ミスのチェック |
類似問題で練習しよう(練習問題3問)
2017年度の出題傾向に合わせた練習問題を用意しました。ぜひチャレンジしてください!
練習問題1:図形と計量
【問題】
△ABCにおいて、AB = 5、BC = 7、CA = 8 とする。
(1) cos B の値を求めよ。
(2) △ABCの面積を求めよ。
(3) △ABCの内接円の半径を求めよ。
【解答・解説】
(1) cos B の値
余弦定理より:
CA² = AB² + BC² − 2・AB・BC・cos B
64 = 25 + 49 − 70 cos B
64 = 74 − 70 cos B
70 cos B = 10
cos B = 1/7
答え:cos B = 1/7
(2) 面積
sin²B = 1 − cos²B = 1 − 1/49 = 48/49
sin B = √48/7 = 4√3/7(sin B > 0 より)
S = (1/2) × AB × BC × sin B = (1/2) × 5 × 7 × (4√3/7) = 10√3
答え:S = 10√3
(3) 内接円の半径
半周長 s = (5 + 7 + 8)/2 = 10
S = rs より r = S/s = 10√3/10 = √3
答え:r = √3
練習問題2:確率
【問題】
1から9までの数字が1つずつ書かれた9枚のカードがある。この中から3枚のカードを同時に取り出すとき、次の確率を求めよ。
(1) 3枚の数字の和が15となる確率
(2) 3枚の数字の積が3の倍数となる確率
【解答・解説】
全事象の数
₉C₃ = 84 通り
(1) 和が15となる確率
3数の和が15となる組み合わせを列挙します(小さい順):
- (1, 5, 9)
- (1, 6, 8)
- (2, 4, 9)
- (2, 5, 8)
- (2, 6, 7)
- (3, 4, 8)
- (3, 5, 7)
- (4, 5, 6)
合計 8 通り
答え:8/84 = 2/21
(2) 積が3の倍数となる確率
余事象「積が3の倍数でない」を考えます。
3の倍数でないカード:1, 2, 4, 5, 7, 8(6枚)
この6枚から3枚選ぶ:₆C₃ = 20 通り
3の倍数となる:84 − 20 = 64 通り
答え:64/84 = 16/21
練習問題3:微分法
【問題】
関数 f(x) = x³ − 6x² + 9x + 1 について、次の問いに答えよ。
(1) f(x) の極値を求めよ。
(2) 0 ≦ x ≦ 4 における f(x) の最大値と最小値を求めよ。
【解答・解説】
(1) 極値
f'(x) = 3x² − 12x + 9 = 3(x² − 4x + 3) = 3(x − 1)(x − 3)
f'(x) = 0 より x = 1, 3
増減表:
| x | ... 1 ... 3 ... |
| f'(x) | + 0 − 0 + |
| f(x) | ↗ 極大 ↘ 極小 ↗ |
f(1) = 1 − 6 + 9 + 1 = 5(極大値)
f(3) = 27 − 54 + 27 + 1 = 1(極小値)
答え:x = 1 で極大値 5、x = 3 で極小値 1
(2) 最大値と最小値
閉区間 [0, 4] での値を比較:
- f(0) = 1
- f(1) = 5(極大)
- f(3) = 1(極小)
- f(4) = 64 − 96 + 36 + 1 = 5
答え:最大値 5(x = 1, 4 のとき)、最小値 1(x = 0, 3 のとき)
日本数学塾・数強塾で小樽商科大学合格を目指そう
ここまで2017年度の小樽商科大学数学を詳しく解説してきました。いかがでしたか?
小樽商科大学の数学は、基礎力の徹底と標準問題の演習量が合格の鍵を握ります。派手な難問は少ないものの、計算量が多く、時間内に正確に解き切る力が求められます。
こんな悩みはありませんか?
- 「公式は覚えているのに、問題になると使い方がわからない…」
- 「計算ミスが多くて、いつも点数が安定しない…」
- 「記述式の答案の書き方がわからない…」
- 「過去問を解いても、自分の解答が合っているか不安…」
- 「どの問題集をどの順番でやればいいかわからない…」
そんな悩みを抱えている受験生の皆さん、ぜひ日本数学塾・数強塾の指導を体験してみてください!
日本数学塾・数強塾の特徴
🎯 完全1対1のオンライン個別指導
生徒一人ひとりの理解度・志望校に合わせた完全オーダーメイドの授業を提供します。小樽商科大学の出題傾向を熟知した講師が、あなたの弱点を的確に分析し、最短ルートで合格へ導きます。
📝 記述答案の添削指導
小樽商科大学の数学は記述式です。「何を書けば点がもらえるのか」「どこまで書けば十分なのか」を、実際の答案添削を通じて徹底指導します。
📚 志望校別の戦略的カリキュラム
小樽商科大学の頻出分野(図形と計量、確率、微分積分、ベクトルなど)を重点的に対策。過去問演習と類題演習を組み合わせた効率的な学習プランを提案します。
💻 いつでもどこでも受講可能
オンライン指導なので、北海道はもちろん全国どこからでも受講できます。部活や学校行事で忙しい高校生も、自分のペースで学習を進められます。
無料体験授業 受付中!
「自分に合うかどうか試してみたい」という方のために、無料体験授業をご用意しています。
体験授業では:
- 現在の学力レベルの診断
- 志望校合格までの学習プランの提案
- 実際の授業を体験
を行います。無理な勧誘は一切ありませんので、お気軽にお申し込みください。
最後に
小樽商科大学は、北海道を代表する国立大学として、多くの優秀な人材を輩出してきました。「実学」を重視する校風のもと、ビジネスの最前線で活躍する卒業生も数多くいます。
数学の入試問題も、まさに「実学」の精神を反映し、基礎を大切にしながらも、応用力・思考力を問う良問が出題されます。
今回解説した2017年度の問題をしっかり復習し、同様のレベルの問題を繰り返し演習することで、必ず合格点に到達できます。
皆さんの合格を心より応援しています!
日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介
