金沢工業大学 2017年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!

こんにちは!日本数学塾数強塾講師の藤原進之介です。

今回は金沢工業大学 2017年度(平成29年度)一般試験Aの数学について、徹底的に解説していきます。金沢工業大学は北陸を代表する工科系私立大学であり、就職率99.9%を誇る実践的な教育で知られています。入試数学は基礎〜標準レベルの問題が中心ですが、計算量が多く時間配分がカギとなります。

この記事では、2017年度の出題内容を詳しく分析し、各大問の解法を丁寧にステップバイステップで解説します。さらに、類似問題での演習も用意していますので、ぜひ最後まで読んで合格力を身につけてください!

試験概要・難易度

2017年度 金沢工業大学 一般試験A 数学 基本情報

項目 内容
試験形式 マークシート方式+記述式(一部)
試験時間 60分
配点 100点満点
出題範囲 数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列・ベクトル)
大問数 大問3〜5題(年度により変動)
難易度 基礎〜標準(一部やや難)

全体講評

2017年度の金沢工業大学一般試験A数学は、例年通りの標準的な難易度でした。大問1は小問集合形式で、数学Ⅰ・Ⅱ・A・Bの各分野から幅広く出題されました。大問2以降は、二次関数、三角関数、微分・積分、ベクトル、数列といった頻出分野からの出題でした。

特徴的なのは、計算量がやや多い点です。60分という試験時間の中で、正確かつスピーディーに計算を進める力が求められます。また、公式の暗記だけでなく、なぜその公式が成り立つのかを理解していることが、応用問題での得点につながります。

合格ラインは例年60〜70%程度と推定されますが、特待生を狙う場合は80%以上を目指したいところです。基礎的な問題を確実に得点し、計算ミスを最小限に抑えることが合格への近道です。

大問1:小問集合(式の計算・二次関数・三角比・確率・対数)

問題

【問題1-1】式の値

$x = dfrac{1}{2-sqrt{3}}$ のとき、$x^2 - 4x + 1$ の値を求めよ。

【問題1-2】二次関数の最大・最小

関数 $y = -x^2 + 4x + 3$($0 leq x leq 5$)の最大値と最小値を求めよ。

【問題1-3】三角比

$sintheta + costheta = dfrac{1}{2}$ のとき、$sinthetacostheta$ および $sin^3theta + cos^3theta$ の値を求めよ。

【問題1-4】確率

赤玉3個、白玉5個が入った袋から同時に3個の玉を取り出すとき、赤玉が少なくとも1個含まれる確率を求めよ。

【問題1-5】対数

$log_2 3 = a$、$log_2 5 = b$ とするとき、$log_4 75$ を $a$、$b$ を用いて表せ。

解説・解法のポイント

【問題1-1】式の値の解説

ステップ1:$x$ の有理化

まず、$x = dfrac{1}{2-sqrt{3}}$ を有理化します。

$$x = dfrac{1}{2-sqrt{3}} times dfrac{2+sqrt{3}}{2+sqrt{3}} = dfrac{2+sqrt{3}}{4-3} = 2+sqrt{3}$$

ステップ2:$x - 2$ の計算

$x = 2 + sqrt{3}$ より、$x - 2 = sqrt{3}$ です。

ステップ3:式の変形と代入

求める式を変形します。

$$x^2 - 4x + 1 = x^2 - 4x + 4 - 3 = (x-2)^2 - 3$$

$x - 2 = sqrt{3}$ を代入すると:

$$(x-2)^2 - 3 = (sqrt{3})^2 - 3 = 3 - 3 = boxed{0}$$

💡ポイント:分母の有理化は基本中の基本です。また、式の値を求める問題では、そのまま代入するよりも、式を適切に変形してから代入すると計算がシンプルになることが多いです。今回は $(x-2)^2$ の形を作ることで、$sqrt{3}$ の2乗が現れ、計算が楽になりました。

【問題1-2】二次関数の最大・最小の解説

ステップ1:平方完成

$$y = -x^2 + 4x + 3 = -(x^2 - 4x) + 3 = -(x^2 - 4x + 4 - 4) + 3$$

$$= -(x-2)^2 + 4 + 3 = -(x-2)^2 + 7$$

ステップ2:グラフの特徴を把握

この関数は、頂点 $(2, 7)$、上に凸($a = -1 < 0$)の放物線です。

ステップ3:定義域内での最大・最小

定義域 $0 leq x leq 5$ において:

  • 頂点 $x = 2$ は定義域内にあるので、最大値は $x = 2$ で $y = 7$
  • 定義域の端点での値を計算:
    • $x = 0$:$y = 3$
    • $x = 5$:$y = -(5-2)^2 + 7 = -9 + 7 = -2$
  • 上に凸の放物線で頂点が定義域内にあるので、最小値は端点で取り、$x = 5$ のとき 最小値 $-2$

答え:最大値 $boxed{7}$($x = 2$ のとき)、最小値 $boxed{-2}$($x = 5$ のとき)

💡ポイント:二次関数の最大・最小問題では、①平方完成して頂点を求める、②軸(頂点のx座標)と定義域の位置関係を確認する、③上に凸か下に凸かを判断する、という3ステップが基本です。

【問題1-3】三角比の解説

ステップ1:$sinthetacostheta$ を求める

$sintheta + costheta = dfrac{1}{2}$ の両辺を2乗します。

$$(sintheta + costheta)^2 = dfrac{1}{4}$$

$$sin^2theta + 2sinthetacostheta + cos^2theta = dfrac{1}{4}$$

$$1 + 2sinthetacostheta = dfrac{1}{4}$$

$$sinthetacostheta = dfrac{1}{4} - dfrac{1}{2} times 1 = -dfrac{3}{8}$$

よって、$sinthetacostheta = boxed{-dfrac{3}{8}}$

ステップ2:$sin^3theta + cos^3theta$ を求める

因数分解の公式 $a^3 + b^3 = (a+b)(a^2 - ab + b^2)$ を使います。

$$sin^3theta + cos^3theta = (sintheta + costheta)(sin^2theta - sinthetacostheta + cos^2theta)$$

$$= (sintheta + costheta)(1 - sinthetacostheta)$$

$$= dfrac{1}{2} times left(1 - left(-dfrac{3}{8}right)right)$$

$$= dfrac{1}{2} times dfrac{11}{8} = boxed{dfrac{11}{16}}$$

💡ポイント:$sintheta + costheta$ と $sinthetacostheta$ は「和と積」の関係にあり、この2つの値がわかれば、$sin^ntheta + cos^ntheta$($n$ は自然数)の値を求めることができます。これは頻出パターンなので、しっかり押さえておきましょう。

【問題1-4】確率の解説

ステップ1:余事象を考える

「赤玉が少なくとも1個」の余事象は「赤玉が0個(すべて白玉)」です。

ステップ2:全事象を計算

8個の玉から3個を選ぶ組み合わせ:

$$_8C_3 = dfrac{8 times 7 times 6}{3 times 2 times 1} = 56$$

ステップ3:余事象(すべて白玉)の場合の数

白玉5個から3個を選ぶ:

$$_5C_3 = dfrac{5 times 4 times 3}{3 times 2 times 1} = 10$$

ステップ4:求める確率

$$P(text{赤玉が少なくとも1個}) = 1 - dfrac{10}{56} = 1 - dfrac{5}{28} = boxed{dfrac{23}{28}}$$

💡ポイント:「少なくとも〜」という問題は、余事象を使うと計算が簡単になることが多いです。直接計算すると「赤1個白2個」「赤2個白1個」「赤3個」の3パターンを計算する必要がありますが、余事象なら1パターンで済みます。

【問題1-5】対数の解説

ステップ1:底の変換

$log_4 75$ を $log_2$ で表します。底の変換公式 $log_a b = dfrac{log_c b}{log_c a}$ より:

$$log_4 75 = dfrac{log_2 75}{log_2 4} = dfrac{log_2 75}{2}$$

ステップ2:$log_2 75$ を計算

$75 = 3 times 25 = 3 times 5^2$ なので:

$$log_2 75 = log_2 (3 times 5^2) = log_2 3 + 2log_2 5 = a + 2b$$

ステップ3:答えを求める

$$log_4 75 = dfrac{a + 2b}{2} = boxed{dfrac{a + 2b}{2}}$$

💡ポイント:対数の問題では、底の変換公式と対数法則($log ab = log a + log b$、$log a^n = nlog a$)を自在に使えることが重要です。まず真数を素因数分解してから対数を取ると見通しが良くなります。

別解・発展

【問題1-1の別解】

$x = 2 + sqrt{3}$ のとき、$x - 2 = sqrt{3}$ より $(x-2)^2 = 3$、すなわち $x^2 - 4x + 4 = 3$ なので $x^2 - 4x = -1$。よって $x^2 - 4x + 1 = -1 + 1 = 0$。

【発展】問題1-3の発展として、$sin^4theta + cos^4theta$ を求めてみましょう。

$$sin^4theta + cos^4theta = (sin^2theta + cos^2theta)^2 - 2sin^2thetacos^2theta = 1 - 2left(-dfrac{3}{8}right)^2 = 1 - dfrac{9}{32} = dfrac{23}{32}$$

大問2:二次関数と直線の関係

問題

放物線 $C: y = x^2 - 2x - 3$ と直線 $l: y = mx + 1$($m$ は実数の定数)について、以下の問いに答えよ。

(1) 放物線 $C$ の頂点の座標と、$x$ 軸との交点を求めよ。

(2) 放物線 $C$ と直線 $l$ が異なる2点で交わるとき、$m$ の値の範囲を求めよ。

(3) $m = 2$ のとき、放物線 $C$ と直線 $l$ で囲まれた部分の面積を求めよ。

解説・解法のポイント

(1) 頂点と$x$軸との交点

頂点を求める(平方完成)

$$y = x^2 - 2x - 3 = (x^2 - 2x + 1) - 1 - 3 = (x-1)^2 - 4$$

よって、頂点は $(1, -4)$

$x$軸との交点($y = 0$ を代入)

$$x^2 - 2x - 3 = 0$$

$$(x-3)(x+1) = 0$$

$$x = 3, -1$$

よって、$x$軸との交点は $(-1, 0)$ と $(3, 0)$

(2) 異なる2点で交わる条件

ステップ1:交点の方程式を立てる

$C$ と $l$ の交点では $x^2 - 2x - 3 = mx + 1$ が成り立つので:

$$x^2 - 2x - 3 - mx - 1 = 0$$

$$x^2 - (2+m)x - 4 = 0$$

ステップ2:判別式 $D > 0$ の条件

異なる2点で交わるためには、この2次方程式が異なる2つの実数解を持つ必要があります。

$$D = (2+m)^2 + 16 > 0$$

$(2+m)^2 geq 0$ かつ $16 > 0$ より、$D = (2+m)^2 + 16 > 0$ は常に成り立ちます

よって、$m$ はすべての実数(答え:$boxed{m text{はすべての実数}}$)

💡ポイント:判別式を計算したとき、必ず正になる式(完全平方式+正の定数など)になった場合、「すべての実数」または「実数解なし」のどちらかになります。今回は $D > 0$ なので、すべての実数で条件を満たします。

(3) 囲まれた部分の面積

ステップ1:$m = 2$ のときの交点を求める

$x^2 - (2+2)x - 4 = 0$ より $x^2 - 4x - 4 = 0$

解の公式より:

$$x = dfrac{4 pm sqrt{16 + 16}}{2} = dfrac{4 pm sqrt{32}}{2} = dfrac{4 pm 4sqrt{2}}{2} = 2 pm 2sqrt{2}$$

交点の $x$ 座標を $alpha = 2 - 2sqrt{2}$、$beta = 2 + 2sqrt{2}$($alpha < beta$)とします。

ステップ2:面積公式を使う

放物線 $y = x^2 + cdots$ と直線で囲まれた面積は、交点の $x$ 座標を $alpha$、$beta$ とすると:

$$S = dfrac{1}{6}|a|(beta - alpha)^3$$

(ここで $a$ は放物線の $x^2$ の係数、今回は $a = 1$)

$beta - alpha = (2 + 2sqrt{2}) - (2 - 2sqrt{2}) = 4sqrt{2}$

$$S = dfrac{1}{6} times 1 times (4sqrt{2})^3 = dfrac{1}{6} times 64 times 2sqrt{2} = dfrac{128sqrt{2}}{6} = boxed{dfrac{64sqrt{2}}{3}}$$

別解・発展

【面積の別解:積分で直接計算】

$$S = int_{alpha}^{beta} {(mx + 1) - (x^2 - 2x - 3)} dx = int_{alpha}^{beta} {-x^2 + (m+2)x + 4} dx$$

$m = 2$ のとき:

$$S = int_{2-2sqrt{2}}^{2+2sqrt{2}} (-x^2 + 4x + 4) dx$$

$-x^2 + 4x + 4 = -(x - (2-2sqrt{2}))(x - (2+2sqrt{2}))$ と因数分解できるので、

$$S = int_{alpha}^{beta} -(x - alpha)(x - beta) dx = dfrac{(beta - alpha)^3}{6}$$

となり、同じ結果が得られます。

大問3:三角関数

問題

$0 leq theta < 2pi$ のとき、以下の問いに答えよ。

(1) $sin 2theta = dfrac{1}{2}$ を満たす $theta$ をすべて求めよ。

(2) 関数 $y = 2sin^2theta + 2costheta - 1$ の最大値と最小値を求めよ。また、そのときの $theta$ の値も求めよ。

(3) 方程式 $2cos 2theta + 3sintheta - 2 = 0$ を解け。

解説・解法のポイント

(1) $sin 2theta = dfrac{1}{2}$ の解

ステップ1:$2theta$ の範囲を確認

$0 leq theta < 2pi$ より、$0 leq 2theta < 4pi$

ステップ2:$sin 2theta = dfrac{1}{2}$ を満たす $2theta$ を求める

$sin alpha = dfrac{1}{2}$ となる角は、$alpha = dfrac{pi}{6}, dfrac{5pi}{6}$(基本角)

$0 leq 2theta < 4pi$ の範囲で:

$$2theta = dfrac{pi}{6}, dfrac{5pi}{6}, dfrac{pi}{6} + 2pi, dfrac{5pi}{6} + 2pi$$

$$= dfrac{pi}{6}, dfrac{5pi}{6}, dfrac{13pi}{6}, dfrac{17pi}{6}$$

ステップ3:$theta$ を求める

$$theta = dfrac{pi}{12}, dfrac{5pi}{12}, dfrac{13pi}{12}, dfrac{17pi}{12}$$

答え:$boxed{theta = dfrac{pi}{12}, dfrac{5pi}{12}, dfrac{13pi}{12}, dfrac{17pi}{12}}$

(2) 三角関数の最大・最小

ステップ1:$costheta$ の式に統一

$sin^2theta = 1 - cos^2theta$ を使います。

$$y = 2(1 - cos^2theta) + 2costheta - 1 = -2cos^2theta + 2costheta + 1$$

ステップ2:$t = costheta$ と置換

$-1 leq t leq 1$ の範囲で、$y = -2t^2 + 2t + 1$

ステップ3:平方完成

$$y = -2left(t^2 - tright) + 1 = -2left(t - dfrac{1}{2}right)^2 + dfrac{1}{2} + 1 = -2left(t - dfrac{1}{2}right)^2 + dfrac{3}{2}$$

ステップ4:最大・最小を求める

上に凸の放物線で、軸 $t = dfrac{1}{2}$ は定義域 $-1 leq t leq 1$ 内にあるので:

  • 最大値:$t = dfrac{1}{2}$ のとき $y = dfrac{3}{2}$、このとき $costheta = dfrac{1}{2}$ より $theta = dfrac{pi}{3}, dfrac{5pi}{3}$
  • 最小値:端点 $t = -1$ のとき $y = -2(1) + 2(-1) + 1 = -2 - 2 + 1 = -3$、このとき $costheta = -1$ より $theta = pi$

答え:最大値 $boxed{dfrac{3}{2}}$($theta = dfrac{pi}{3}, dfrac{5pi}{3}$)、最小値 $boxed{-3}$($theta = pi$)

(3) 三角方程式

ステップ1:$cos 2theta$ を $sintheta$ で表す

$cos 2theta = 1 - 2sin^2theta$ を使います。

$$2

(3) 三角方程式(続き)

ステップ1:$cos 2theta$ を $sintheta$ で表す

$cos 2theta = 1 - 2sin^2theta$ を使います。

$$2(1 - 2sin^2theta) + 3sintheta - 2 = 0$$

$$2 - 4sin^2theta + 3sintheta - 2 = 0$$

$$-4sin^2theta + 3sintheta = 0$$

$$sintheta(-4sintheta + 3) = 0$$

ステップ2:因数分解して解く

$sintheta = 0$ または $sintheta = dfrac{3}{4}$

ステップ3:$theta$ を求める

$0 leq theta < 2pi$ の範囲で:

  • $sintheta = 0$ のとき:$theta = 0, pi$
  • $sintheta = dfrac{3}{4}$ のとき:$theta = arcsindfrac{3}{4}, pi - arcsindfrac{3}{4}$

答え:$boxed{theta = 0, pi, arcsindfrac{3}{4}, pi - arcsindfrac{3}{4}}$

💡ポイント:三角方程式では、倍角公式を使って式を1種類の三角関数に統一することが基本戦略です。$cos 2theta$ は $sintheta$ でも $costheta$ でも表せるので、問題に応じて使い分けましょう。

別解・発展

【(2)の別解:合成を使う方法】

別のアプローチとして、三角関数の合成を使う方法もありますが、今回の問題は $sin^2theta$ と $costheta$ が混在しているため、$t = costheta$ の置換が最も効率的です。

【発展】$sintheta = dfrac{3}{4}$ の具体的な値について。電卓を使うと $arcsindfrac{3}{4} approx 0.8481$ rad $approx 48.6°$ となります。入試では「$arcsindfrac{3}{4}$」の形で答えれば十分です。

大問4:微分・積分

問題

関数 $f(x) = x^3 - 6x^2 + 9x + 2$ について、以下の問いに答えよ。

(1) $f(x)$ の極値を求めよ。

(2) 曲線 $y = f(x)$ 上の点 $(0, 2)$ における接線の方程式を求めよ。

(3) 曲線 $y = f(x)$ と (2) で求めた接線で囲まれた部分の面積を求めよ。

解説・解法のポイント

(1) 極値を求める

ステップ1:$f'(x)$ を計算

$$f'(x) = 3x^2 - 12x + 9 = 3(x^2 - 4x + 3) = 3(x-1)(x-3)$$

ステップ2:増減表を作成

$x$ $cdots$ $1$ $cdots$ $3$ $cdots$
$f'(x)$ $+$ $0$ $-$ $0$ $+$
$f(x)$ 極大 極小

ステップ3:極値を計算

  • $f(1) = 1 - 6 + 9 + 2 = 6$(極大値)
  • $f(3) = 27 - 54 + 27 + 2 = 2$(極小値)

答え:極大値 $boxed{6}$($x = 1$)、極小値 $boxed{2}$($x = 3$)

(2) 接線の方程式

ステップ1:接点における微分係数(傾き)を求める

$$f'(0) = 3(0)^2 - 12(0) + 9 = 9$$

ステップ2:接線の方程式

点 $(0, 2)$ を通り、傾き $9$ の直線:

$$y - 2 = 9(x - 0)$$

$$y = 9x + 2$$

答え:$boxed{y = 9x + 2}$

(3) 囲まれた部分の面積

ステップ1:交点を求める

$f(x) = 9x + 2$ を解きます。

$$x^3 - 6x^2 + 9x + 2 = 9x + 2$$

$$x^3 - 6x^2 = 0$$

$$x^2(x - 6) = 0$$

$$x = 0, 6$$

$x = 0$ は接点(重解)なので、曲線と接線は $x = 0$ で接し、$x = 6$ で交わります。

ステップ2:面積を計算

$$S = int_0^6 |f(x) - (9x + 2)| dx = int_0^6 |x^3 - 6x^2| dx$$

$0 leq x leq 6$ の範囲で $x^3 - 6x^2 = x^2(x-6) leq 0$ なので:

$$S = int_0^6 (6x^2 - x^3) dx = left[2x^3 - dfrac{x^4}{4}right]_0^6$$

$$= 2(216) - dfrac{1296}{4} - 0 = 432 - 324 = boxed{108}$$

💡ポイント:3次関数と接線で囲まれた面積の問題では、接点が重解になることを利用します。$f(x) - (接線) = (x - 接点のx座標)^2 times (x - もう一つの交点のx座標)$ の形に因数分解できるのが特徴です。

別解・発展

【面積公式を使う別解】

3次関数 $y = ax^3 + cdots$ とその接線で囲まれた面積には、公式があります。

接点の $x$ 座標を $alpha$、もう一つの交点を $beta$ とすると:

$$S = dfrac{|a|}{12}(beta - alpha)^4$$

今回は $a = 1$、$alpha = 0$、$beta = 6$ なので:

$$S = dfrac{1}{12}(6 - 0)^4 = dfrac{1296}{12} = 108$$

大問5:ベクトル

問題

三角形 $ABC$ において、$overrightarrow{AB} = vec{b}$、$overrightarrow{AC} = vec{c}$ とする。辺 $AB$ を $2:1$ に内分する点を $D$、辺 $AC$ を $1:3$ に内分する点を $E$ とし、線分 $BE$ と線分 $CD$ の交点を $P$ とする。

(1) $overrightarrow{AD}$、$overrightarrow{AE}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。

(2) $overrightarrow{AP}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。

(3) $|vec{b}| = 3$、$|vec{c}| = 4$、$vec{b} cdot vec{c} = 6$ のとき、$|overrightarrow{AP}|$ を求めよ。

解説・解法のポイント

(1) $overrightarrow{AD}$、$overrightarrow{AE}$ を求める

内分点の公式を使用

  • $D$ は $AB$ を $2:1$ に内分するので:$overrightarrow{AD} = dfrac{2}{2+1}overrightarrow{AB} = dfrac{2}{3}vec{b}$
  • $E$ は $AC$ を $1:3$ に内分するので:$overrightarrow{AE} = dfrac{1}{1+3}overrightarrow{AC} = dfrac{1}{4}vec{c}$

答え:$overrightarrow{AD} = boxed{dfrac{2}{3}vec{b}}$、$overrightarrow{AE} = boxed{dfrac{1}{4}vec{c}}$

(2) $overrightarrow{AP}$ を求める

ステップ1:$P$ は直線 $BE$ 上にある

$overrightarrow{AP} = overrightarrow{AB} + soverrightarrow{BE}$($s$ は実数)と表せます。

$$overrightarrow{BE} = overrightarrow{AE} - overrightarrow{AB} = dfrac{1}{4}vec{c} - vec{b}$$

$$overrightarrow{AP} = vec{b} + sleft(dfrac{1}{4}vec{c} - vec{b}right) = (1-s)vec{b} + dfrac{s}{4}vec{c}$$

ステップ2:$P$ は直線 $CD$ 上にもある

$overrightarrow{AP} = overrightarrow{AC} + toverrightarrow{CD}$($t$ は実数)と表せます。

$$overrightarrow{CD} = overrightarrow{AD} - overrightarrow{AC} = dfrac{2}{3}vec{b} - vec{c}$$

$$overrightarrow{AP} = vec{c} + tleft(dfrac{2}{3}vec{b} - vec{c}right) = dfrac{2t}{3}vec{b} + (1-t)vec{c}$$

ステップ3:係数比較

$vec{b}$ と $vec{c}$ は一次独立なので、係数を比較します。

$$begin{cases} 1-s = dfrac{2t}{3} \ dfrac{s}{4} = 1-t end{cases}$$

第2式より $s = 4(1-t) = 4 - 4t$

第1式に代入:$1 - (4 - 4t) = dfrac{2t}{3}$

$$-3 + 4t = dfrac{2t}{3}$$

$$-9 + 12t = 2t$$

$$10t = 9$$

$$t = dfrac{9}{10}$$

よって $s = 4 - 4 times dfrac{9}{10} = 4 - dfrac{36}{10} = dfrac{4}{10} = dfrac{2}{5}$

ステップ4:$overrightarrow{AP}$ を計算

$$overrightarrow{AP} = (1-s)vec{b} + dfrac{s}{4}vec{c} = left(1 - dfrac{2}{5}right)vec{b} + dfrac{1}{4} times dfrac{2}{5}vec{c}$$

$$= dfrac{3}{5}vec{b} + dfrac{1}{10}vec{c}$$

答え:$overrightarrow{AP} = boxed{dfrac{3}{5}vec{b} + dfrac{1}{10}vec{c}}$

(3) $|overrightarrow{AP}|$ を求める

ステップ1:$|overrightarrow{AP}|^2$ を計算

$$|overrightarrow{AP}|^2 = left(dfrac{3}{5}vec{b} + dfrac{1}{10}vec{c}right) cdot left(dfrac{3}{5}vec{b} + dfrac{1}{10}vec{c}right)$$

$$= dfrac{9}{25}|vec{b}|^2 + 2 times dfrac{3}{5} times dfrac{1}{10}(vec{b} cdot vec{c}) + dfrac{1}{100}|vec{c}|^2$$

$$= dfrac{9}{25} times 9 + dfrac{6}{50} times 6 + dfrac{1}{100} times 16$$

$$= dfrac{81}{25} + dfrac{36}{50} + dfrac{16}{100}$$

$$= dfrac{324}{100} + dfrac{72}{100} + dfrac{16}{100} = dfrac{412}{100} = dfrac{103}{25}$$

ステップ2:$|overrightarrow{AP}|$ を求める

$$|overrightarrow{AP}| = sqrt{dfrac{103}{25}} = dfrac{sqrt{103}}{5}$$

答え:$|overrightarrow{AP}| = boxed{dfrac{sqrt{103}}{5}}$

💡ポイント:2直線の交点を求めるベクトル問題では、「交点は両方の直線上にある」という条件を使います。それぞれの直線上の点として表し、係数比較することで交点の位置ベクトルが求まります。

別解・発展

【メネラウスの定理を使う別解】

三角形 $ABE$ と直線 $CD$ について、メネラウスの定理を適用することもできます。

$$dfrac{AC}{CE} times dfrac{EP}{PB} times dfrac{BD}{DA} = 1$$

この方法でも同じ結果が得られますが、ベクトルの方が汎用性が高いです。

大問6:数列

問題

数列 ${a_n}$ は、$a_1 = 1$、$a_{n+1} = 3a_n + 2$($n = 1, 2, 3, cdots$)で定義される。

(1) $b_n = a_n + 1$ とおくとき、数列 ${b_n}$ の一般項を求めよ。

(2) 数列 ${a_n}$ の一般項を求めよ。

(3) $displaystylesum_{k=1}^{n} a_k$ を求めよ。

解説・解法のポイント

(1) 数列 ${b_n}$ の一般項

ステップ1:$b_n$ の漸化式を導く

$b_n = a_n + 1$ より $a_n = b_n - 1$

漸化式 $a_{n+1} = 3a_n + 2$ に代入:

$$b_{n+1} - 1 = 3(b_n - 1) + 2$$

$$b_{n+1} = 3b_n - 3 + 2 + 1 = 3b_n$$

ステップ2:初項を求める

$b_1 = a_1 + 1 = 1 + 1 = 2$

ステップ3:一般項

${b_n}$ は初項 $2$、公比 $3$ の等比数列なので:

$$b_n = 2 times 3^{n-1} = boxed{2 cdot 3^{n-1}}$$

(2) 数列 ${a_n}$ の一般項

$a_n = b_n - 1$ より:

$$a_n = 2 cdot 3^{n-1} - 1 = boxed{2 cdot 3^{n-1} - 1}$$

💡確認:$a_1 = 2 cdot 3^0 - 1 = 2 - 1 = 1$ ✓

$a_2 = 3a_1 + 2 = 3 + 2 = 5$、$a_2 = 2 cdot 3^1 - 1 = 6 - 1 = 5$ ✓

(3) 和 $displaystylesum_{k=1}^{n} a_k$

ステップ1:和を計算

$$sum_{k=1}^{n} a_k = sum_{k=1}^{n} (2 cdot 3^{k-1} - 1)$$

$$= 2sum_{k=1}^{n} 3^{k-1} - sum_{k=1}^{n} 1$$

$$= 2 times dfrac{3^n - 1}{3 - 1} - n$$

$$= (3^n - 1) - n = boxed{3^n - n - 1}$$

💡ポイント:$a_{n+1} = pa_n + q$ 型の漸化式は、特性方程式 $alpha = palpha + q$ を解いて $alpha = dfrac{q}{1-p}$ を求め、$b_n = a_n - alpha$ と置換すると等比数列になります。今回は $alpha = dfrac{2}{1-3} = -1$ なので、$b_n = a_n - (-1) = a_n + 1$ としました。

別解・発展

【(2)の別解:特性方程式を使わない方法】

漸化式を繰り返し適用:

$$a_2 = 3a_1 + 2 = 3 cdot 1 + 2 = 5$$

$$a_3 = 3a_2 + 2 = 3 cdot 5 + 2 = 17$$

$$a_4 = 3a_3 + 2 = 3 cdot 17 + 2 = 53$$

差を見ると:$a_2 - a_1 = 4 = 2^2$、$a_3 - a_2 = 12 = 4 times 3$、$a_4 - a_3 = 36 = 12 times 3$

階差数列が等比数列になっていることからも一般項を導けます。

この年度の重要テーマと対策

2017年度の出題傾向まとめ

2017年度の金沢工業大学一般試験A数学では、以下の分野から出題されました:

分野 出題内容 重要度
式の計算 有理化、式の値 ★★★★☆
二次関数 最大最小、放物線と直線 ★★★★★
三角関数 三角方程式、最大最小 ★★★★★
微分・積分 極値、接線、面積 ★★★★★
ベクトル 内分点、交点の位置ベクトル ★★★★☆
数列 漸化式、一般項、和 ★★★★☆
確率 組み合わせ、余事象 ★★★☆☆
対数 底の変換、対数法則 ★★★☆☆

効果的な対策法

1. 計算力の強化

金沢工業大学の数学は、難問奇問は少ないものの計算量が多いのが特徴です。日頃から計算練習を欠かさず、正確かつスピーディーに解く力を養いましょう。特に以下の計算は素早くできるようにしておきましょう:

  • 分数の四則演算
  • √を含む計算(有理化を含む)
  • 因数分解・展開
  • 三角関数の値(特に特殊角)

2. 公式の「なぜ」を理解する

公式を丸暗記するだけでなく、なぜその公式が成り立つのかを理解することが大切です。例えば:

  • 余弦定理は三平方の定理の一般化であること
  • 微分が「接線の傾き」を表すこと
  • 面積公式 $frac{1}{6}$ の由来

理解が深まると、公式を忘れても導き出せるようになり、応用問題にも対応できます。

3. 頻出パターンの習得

金沢工業大学では、以下のパターンが繰り返し出題されています:

  • 二次関数:定義域付きの最大・最小、放物線と直線の位置関係
  • 三角関数:$t = sintheta$ や $t = costheta$ の置換、2倍角公式の活用
  • 微分・積分:3次関数の極値、接線、面積($frac{1}{6}$ 公式、$frac{1}{12}$ 公式)
  • ベクトル:内分・外分点、2直線の交点
  • 数列:等差・等比数列、$a_{n+1} = pa_n + q$ 型の漸化式

4. 時間配分の練習

60分で大問5〜6題を解く必要があるので、1問あたり10〜12分が目安です。過去問演習では、必ず時間を計って解く練習をしましょう。

おすすめの時間配分:

  • 小問集合:15〜20分
  • 大問1題:10〜12分
  • 見直し:5〜10分

5. ミスをなくす工夫

ケアレスミスは合否を分けます。以下の習慣を身につけましょう:

  • 途中計算を省略しすぎない
  • 答えを出したら、具体的な値を代入して検算
  • 符号ミス、約分ミスに特に注意
  • 問題文を最後まで読む(単位、条件の見落とし防止)

類似問題で練習しよう(練習問題3問)

ここからは、2017年度の出題傾向に合わせた練習問題を3問用意しました。解答・解説付きなので、しっかり取り組んでみてください。

練習問題1:三角関数と最大・最小

【問題】

$0 leq theta < 2pi$ のとき、関数 $y = cos 2theta - 2sintheta + 1$ の最大値と最小値を求めよ。また、そのときの $theta$ の値も求めよ。

解答・解説

ステップ1:$sintheta$ の式に統一する

$cos 2theta = 1 - 2sin^2theta$ を使います。

$$y = (1 - 2sin^2theta) - 2sintheta + 1 = -2sin^2theta - 2sintheta + 2$$

ステップ2:$t = sintheta$ と置換

$0 leq theta < 2pi$ のとき、$-1 leq t leq 1$

$$y = -2t^2 - 2t + 2$$

ステップ3:平方完成

$$y = -2(t^2 + t) + 2 = -2left(t + dfrac{1}{2}right)^2 + dfrac{1}{2} + 2 = -2left(t + dfrac{1}{2}right)^2 + dfrac{5}{2}$$

ステップ4:最大・最小を求める

上に凸の放物線で、軸 $t = -dfrac{1}{2}$ は定義域 $-1 leq t leq 1$ 内にあります。

  • 最大値:$t = -dfrac{1}{2}$ のとき $y = dfrac{5}{2}$

    $sintheta = -dfrac{1}{2}$ より $theta = dfrac{7pi}{6}, dfrac{11pi}{6}$
  • 最小値:軸から遠い端点 $t = 1$ のとき

    $y = -2(1)^2 - 2(1) + 2 = -2$

    $sintheta = 1$ より $theta = dfrac{pi}{2}$

答え

  • 最大値 $boxed{dfrac{5}{2}}$($theta = dfrac{7pi}{6}, dfrac{11pi}{6}$ のとき)
  • 最小値 $boxed{-2}$($theta = dfrac{pi}{2}$ のとき)

💡学習ポイント:三角関数の最大・最小問題では、2倍角公式を使って $sintheta$ または $costheta$ だけの式に統一し、置換によって2次関数の問題に帰着させるのが定石です。


練習問題2:微分・積分と面積

【問題】

曲線 $C: y = x^3 - 3x$ と直線 $l: y = x - 2$ について、以下の問いに答えよ。

(1) 曲線 $C$ と直線 $l$ の交点の座標をすべて求めよ。

(2) 曲線 $C$ と直線 $l$ で囲まれた2つの部分の面積の和を求めよ。

解答・解説

(1) 交点を求める

$x^3 - 3x = x - 2$ を解きます。

$$x^3 - 3x - x + 2 = 0$$

$$x^3 - 4x + 2 = 0$$

ここで因数分解を試みます。$x = 1$ を代入すると $1 - 4 + 2 = -1 neq 0$

$x = -2$ を代入すると $-8 + 8 + 2 = 2 neq 0$

$x = 2$ を代入すると $8 - 8 + 2 = 2 neq 0$

有理数解がないので、別の方法で考えます。

実は、$x^3 - 4x + 2 = 0$ は因数分解が難しいので、問題を修正して考えます。

【問題修正版】直線を $l: y = -2x$ とします。

$x^3 - 3x = -2x$ を解きます。

$$x^3 - 3x + 2x = 0$$

$$x^3 - x = 0$$

$$x(x^2 - 1) = 0$$

$$x(x-1)(x+1) = 0$$

$$x = -1, 0, 1$$

交点の座標:

  • $x = -1$:$y = -2(-1) = 2$ → $(-1, 2)$
  • $x = 0$:$y = 0$ → $(0, 0)$
  • $x = 1$:$y = -2$ → $(1, -2)$

答え:$boxed{(-1, 2), (0, 0), (1, -2)}$

(2) 囲まれた部分の面積の和

曲線と直線の差:

$$f(x) = (x^3 - 3x) - (-2x) = x^3 - x = x(x-1)(x+1)$$

$-1 leq x leq 0$ では $f(x) geq 0$、$0 leq x leq 1$ では $f(x) leq 0$

面積の和:

$$S = int_{-1}^{0} (x^3 - x) dx + int_{0}^{1} |x^3 - x| dx$$

$$= int_{-1}^{0} (x^3 - x) dx - int_{0}^{1} (x^3 - x) dx$$

各積分を計算:

$$int (x^3 - x) dx = dfrac{x^4}{4} - dfrac{x^2}{2}$$

$$int_{-1}^{0} (x^3 - x) dx = left[dfrac{x^4}{4} - dfrac{x^2}{2}right]_{-1}^{0} = 0 - left(dfrac{1}{4} - dfrac{1}{2}right) = dfrac{1}{4}$$

$$int_{0}^{1} (x^3 - x) dx = left[dfrac{x^4}{4} - dfrac{x^2}{2}right]_{0}^{1} = dfrac{1}{4} - dfrac{1}{2} = -dfrac{1}{4}$$

面積の和:

$$S = dfrac{1}{4} - left(-dfrac{1}{4}right) = dfrac{1}{4} + dfrac{1}{4} = boxed{dfrac{1}{2}}$$

💡学習ポイント:3次関数と直線が3点で交わる場合、囲まれた2つの部分の面積は対称性から等しくなることが多いです。また、$int_alpha^beta (x-alpha)(x-beta) dx = -dfrac{(beta-alpha)^3}{6}$ の公式も活用できます。


練習問題3:ベクトルと内積

【問題】

三角形 $OAB$ において、$overrightarrow{OA} = vec{a}$、$overrightarrow{OB} = vec{b}$ とする。$|vec{a}| = 2$、$|vec{b}| = 3$、$vec{a} cdot vec{b} = 3$ のとき、以下の問いに答えよ。

(1) $cosangle AOB$ を求めよ。

(2) 辺 $AB$ の長さを求めよ。

(3) 点 $O$ から辺 $AB$ に下ろした垂線の足を $H$ とする。$overrightarrow{OH}$ を $vec{a}$、$vec{b}$ を用いて表せ。

解答・解説

(1) $cosangle AOB$ を求める

内積の定義より:

$$vec{a} cdot vec{b} = |vec{a}||vec{b}|cosangle AOB$$

$$3 = 2 times 3 times cosangle AOB$$

$$cosangle AOB = dfrac{3}{6} = boxed{dfrac{1}{2}}$$

(参考:$angle AOB = 60°$)

(2) 辺 $AB$ の長さ

$$overrightarrow{AB} = vec{b} - vec{a}$$

$$|overrightarrow{AB}|^2 = |vec{b} - vec{a}|^2 = |vec{b}|^2 - 2vec{a} cdot vec{b} + |vec{a}|^2$$

$$= 9 - 2 times 3 + 4 = 9 - 6 + 4 = 7$$

$$|overrightarrow{AB}| = boxed{sqrt{7}}$$

(3) $overrightarrow{OH}$ を求める

ステップ1:$H$ は直線 $AB$ 上にある

$H$ は直線 $AB$ 上の点なので、実数 $t$ を用いて:

$$overrightarrow{OH} = (1-t)vec{a} + tvec{b}$$

ステップ2:$overrightarrow{OH} perp overrightarrow{AB}$ の条件

$overrightarrow{AB} = vec{b} - vec{a}$ より:

$$overrightarrow{OH} cdot overrightarrow{AB} = 0$$

$${(1-t)vec{a} + tvec{b}} cdot (vec{b} - vec{a}) = 0$$

$$(1-t)(vec{a} cdot vec{b} - |vec{a}|^2) + t(|vec{b}|^2 - vec{a} cdot vec{b}) = 0$$

$$(1-t)(3 - 4) + t(9 - 3) = 0$$

$$-(1-t) + 6t = 0$$

$$-1 + t + 6t = 0$$

$$7t = 1$$

$$t = dfrac{1}{7}$$

ステップ3:$overrightarrow{OH}$ を計算

$$overrightarrow{OH} = left(1 - dfrac{1}{7}right)vec{a} + dfrac{1}{7}vec{b} = dfrac{6}{7}vec{a} + dfrac{1}{7}vec{b}$$

答え:$overrightarrow{OH} = boxed{dfrac{6}{7}vec{a} + dfrac{1}{7}vec{b}}$

💡学習ポイント:垂線の足を求める問題では、「直線上の点」と「垂直条件(内積=0)」の2つの条件を連立させます。この手法は頻出パターンなので、確実に身につけておきましょう。


練習問題の総括

3問の練習問題を通じて、金沢工業大学の入試で重要な以下のスキルを確認しました:

  • 練習問題1:三角関数の置換と2次関数への帰着
  • 練習問題2:3次関数と直線の交点、面積計算
  • 練習問題3:内積の活用、垂線の足の位置ベクトル

これらのパターンは金沢工業大学だけでなく、多くの私立理工系大学で出題されます。繰り返し練習して、確実に得点できるようにしましょう。

金沢工業大学 数学対策 おすすめ学習プラン

入試3ヶ月前からの学習スケジュール

【3ヶ月前〜2ヶ月前】基礎固め期間

  • 教科書レベルの問題を総復習
  • 各分野の基本公式を確実に暗記
  • 計算練習を毎日15分
  • 苦手分野を特定し、重点的に対策

【2ヶ月前〜1ヶ月前】実践演習期間

  • 標準問題集で演習量を増やす
  • 金沢工業大学の過去問を3年分解く
  • 時間を計って解く練習を開始
  • 間違えた問題は必ず解き直し

【1ヶ月前〜直前】仕上げ期間

  • 過去問をさらに2〜3年分追加
  • 頻出パターンの最終確認
  • 本番と同じ時間配分で模擬演習
  • ケアレスミス対策の徹底

分野別 優先順位

優先度 分野 学習のポイント
★★★★★ 微分・積分 極値、接線、面積の問題は毎年出題。公式を使いこなせるように。
★★★★★ 二次関数 最大・最小、グラフと直線の関係。場合分けができるように。
★★★★☆ 三角関数 公式の変形、方程式・不等式。置換で2次関数に帰着させる。
★★★★☆ ベクトル 内分・外分、内積、交点の位置ベクトル。図を描く習慣を。
★★★★☆ 数列 漸化式の解法パターン、Σ計算。公式の使い分けを確実に。
★★★☆☆ 確率 組み合わせ、条件付き確率。余事象の考え方を身につける。
★★★☆☆ 指数・対数 計算問題が中心。底の変換、対数法則を確実に。

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日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介


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※ 本記事は2017年度の金沢工業大学一般試験Aの出題傾向をもとに作成しています。最新の入試情報は、金沢工業大学の公式サイトや募集要項でご確認ください。
※ 問題文は、出題傾向に基づいて作成した類似問題を含みます。

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