新潟大学 2017年度 数学 過去問解説|藤原進之介先生と一緒に完全攻略!

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こんにちは!日本数学塾・数強塾の講師、藤原進之介です。

今回は、新潟大学 2017年度(平成29年度)前期日程 数学の過去問を徹底解説していきます!新潟大学を目指す受験生の皆さん、この記事を読めば2017年度の出題傾向と解法のポイントがしっかり身につきますよ。

新潟大学の数学は、基礎力を重視しつつも論理的思考力や計算力を問う良問が多く出題されます。2017年度も例外ではなく、式の展開、ベクトル、微積分、確率など幅広い分野から出題されました。一緒に完全攻略していきましょう!

試験概要・難易度

2017年度 新潟大学 前期日程 数学 試験概要

項目 理系(理学部) 理系(理学部以外) 文系
試験時間 120分 90分 90分
大問数 5問 4問 4問
出題範囲 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B 数学Ⅰ・Ⅱ・A・B
配点 300点(理学部による) 学部により異なる 学部により異なる

全体講評

2017年度の新潟大学数学は、「標準〜やや難」レベルの出題でした。特筆すべきは以下の点です:

  • 第1問「式の展開」:二項定理を中心とした計算問題で、基礎力と計算処理能力が問われました
  • ベクトルの出題:新潟大学頻出分野であり、空間ベクトルの理解が必要でした
  • 微分・積分:定積分の計算や最大・最小問題など、計算量がやや多い出題
  • 確率・数列:論理的な思考力を要する問題が含まれていました

全体として、教科書レベルの基礎をしっかり理解し、標準問題集での演習を積んだ受験生であれば、十分に対応できる難易度でした。ただし、計算量が多いため、時間配分が合否を分けるポイントになったと思われます。

目標得点としては、医学部志望者は75〜80%以上工学部・理学部志望者は65〜70%程度文系学部志望者は60〜65%程度を目指したい年度でした。

大問1:式の展開・二項定理

問題

【第1問】 式の展開に関する次の問いに答えよ。

(1) $(1+x)^n$ を展開したときの $x^k$ の係数を $C_k$ とする($k = 0, 1, 2, ldots, n$)。このとき、次の等式を証明せよ。

$C_0 + C_1 + C_2 + cdots + C_n = 2^n$

(2) $(1+x)^n$ を展開したときの $x^k$ の係数を $_nC_k$ とする。次の和を求めよ。

$_nC_0 cdot 2^n + {_nC_1} cdot 2^{n-1} + {_nC_2} cdot 2^{n-2} + cdots + {_nC_n} cdot 2^0$

(3) 次の式を展開したときの $x^3$ の係数を求めよ。

$(1 + x + x^2)^{10}$

解説・解法のポイント

【(1)の解説】二項定理の基本公式の証明

この問題は、二項定理の最も基本的な性質を証明させる問題です。

【解答】

二項定理より、

$(1+x)^n = C_0 + C_1 x + C_2 x^2 + cdots + C_n x^n$

ここで、$C_k = {_nC_k}$(二項係数)です。

上式に $x = 1$ を代入すると、

$(1+1)^n = C_0 + C_1 + C_2 + cdots + C_n$

$therefore quad C_0 + C_1 + C_2 + cdots + C_n = 2^n$

【ポイント】

  • 二項定理の公式に特定の値($x=1$ や $x=-1$)を代入することで、係数の和に関する性質を導出できます
  • $x = -1$ を代入すると $C_0 - C_1 + C_2 - C_3 + cdots = 0$ という関係も得られます

【(2)の解説】二項定理の応用

【解答】

求める和を $S$ とおくと、

$S = {_nC_0} cdot 2^n + {_nC_1} cdot 2^{n-1} + {_nC_2} cdot 2^{n-2} + cdots + {_nC_n} cdot 2^0$

これは一般項が ${_nC_k} cdot 2^{n-k}$ の形をしています。

ここで、二項定理 $(a+b)^n = sum_{k=0}^{n} {_nC_k} a^{n-k} b^k$ において、

$a = 2$, $b = 1$ を代入すると、

$(2+1)^n = sum_{k=0}^{n} {_nC_k} cdot 2^{n-k} cdot 1^k = sum_{k=0}^{n} {_nC_k} cdot 2^{n-k}$

したがって、

$S = 3^n$

【ポイント】

  • 与えられた式を二項定理の形に帰着させる発想が重要
  • 指数の部分 $2^{n-k}$ に注目し、$a^{n-k}$ の形だと見抜くことがポイント

【(3)の解説】多項式の展開と係数の計算

【解答】

$(1 + x + x^2)^{10}$ を展開したときの $x^3$ の係数を求めます。

$(1 + x + x^2)^{10}$ の展開において、10個の因子 $(1 + x + x^2)$ からそれぞれ $1$, $x$, $x^2$ のいずれかを選んで掛け合わせます。

$x^3$ が現れるのは、以下の場合です:

  • パターン①:$x$ を3個、$1$ を7個選ぶ → $x cdot x cdot x cdot 1^7 = x^3$
  • パターン②:$x^2$ を1個、$x$ を1個、$1$ を8個選ぶ → $x^2 cdot x cdot 1^8 = x^3$

パターン①の場合:

10個の因子から $x$ を選ぶ3個を決める選び方は ${_{10}C_3}$ 通り

${_{10}C_3} = frac{10 cdot 9 cdot 8}{3 cdot 2 cdot 1} = 120$

パターン②の場合:

10個の因子から $x^2$ を選ぶ1個、$x$ を選ぶ1個を決める選び方は

${_{10}C_1} times {_9C_1} = 10 times 9 = 90$

したがって、$x^3$ の係数は

$120 + 90 = boxed{210}$

【別解:母関数的アプローチ】

$1 + x + x^2 = frac{1-x^3}{1-x}$ を利用する方法もあります。

別解・発展

【発展】 (3)の一般化として、$(1 + x + x^2 + cdots + x^m)^n$ の $x^k$ の係数を求める問題は、母関数の理論につながる重要なテーマです。

また、二項係数の性質として以下も覚えておくと良いでしょう:

  • $sum_{k=0}^{n} {_nC_k}^2 = {_{2n}C_n}$(ヴァンデルモンドの恒等式の特殊ケース)
  • $sum_{k=0}^{n} k cdot {_nC_k} = n cdot 2^{n-1}$

大問2:ベクトル(空間ベクトル)

問題

【第2問】 座標空間において、4点 $A(1, 0, 0)$, $B(0, 2, 0)$, $C(0, 0, 3)$, $D(1, 1, 1)$ がある。次の問いに答えよ。

(1) $overrightarrow{AB}$, $overrightarrow{AC}$ を求めよ。

(2) 三角形 $ABC$ の面積 $S$ を求めよ。

(3) 点 $D$ から平面 $ABC$ に下ろした垂線の足を $H$ とするとき、$overrightarrow{AH}$ を求めよ。

(4) 四面体 $ABCD$ の体積 $V$ を求めよ。

解説・解法のポイント

【(1)の解説】ベクトルの基本計算

【解答】

$overrightarrow{AB} = B - A = (0, 2, 0) - (1, 0, 0) = (-1, 2, 0)$

$overrightarrow{AC} = C - A = (0, 0, 3) - (1, 0, 0) = (-1, 0, 3)$

【ポイント】

  • 終点の座標から始点の座標を引くという基本操作
  • 計算ミスを防ぐため、各成分を丁寧に計算しましょう

【(2)の解説】外積を用いた三角形の面積

【解答】

三角形 $ABC$ の面積は、外積を用いて

$S = frac{1}{2}|overrightarrow{AB} times overrightarrow{AC}|$

で求められます。

外積の計算:

$overrightarrow{AB} times overrightarrow{AC} = begin{vmatrix} vec{i} & vec{j} & vec{k} \ -1 & 2 & 0 \ -1 & 0 & 3 end{vmatrix}$

$= vec{i}(2 cdot 3 - 0 cdot 0) - vec{j}((-1) cdot 3 - 0 cdot (-1)) + vec{k}((-1) cdot 0 - 2 cdot (-1))$

$= vec{i}(6) - vec{j}(-3) + vec{k}(2)$

$= (6, 3, 2)$

大きさの計算:

$|overrightarrow{AB} times overrightarrow{AC}| = sqrt{6^2 + 3^2 + 2^2} = sqrt{36 + 9 + 4} = sqrt{49} = 7$

したがって、

$S = frac{1}{2} times 7 = boxed{frac{7}{2}}$

【別解:公式を用いない方法】

$|overrightarrow{AB}|^2 cdot |overrightarrow{AC}|^2 - (overrightarrow{AB} cdot overrightarrow{AC})^2 = |AB times AC|^2$ を利用する方法:

$|overrightarrow{AB}|^2 = 1 + 4 + 0 = 5$

$|overrightarrow{AC}|^2 = 1 + 0 + 9 = 10$

$overrightarrow{AB} cdot overrightarrow{AC} = 1 + 0 + 0 = 1$

$S = frac{1}{2}sqrt{5 times 10 - 1^2} = frac{1}{2}sqrt{49} = frac{7}{2}$

【(3)の解説】垂線の足の求め方

【解答】

点 $H$ は平面 $ABC$ 上にあるので、実数 $s$, $t$ を用いて

$overrightarrow{AH} = soverrightarrow{AB} + toverrightarrow{AC}$

と表せます。

また、$overrightarrow{DH} perp$ 平面 $ABC$ より、

$overrightarrow{DH} cdot overrightarrow{AB} = 0$ かつ $overrightarrow{DH} cdot overrightarrow{AC} = 0$

$overrightarrow{DH} = overrightarrow{AH} - overrightarrow{AD}$

$overrightarrow{AD} = D - A = (1, 1, 1) - (1, 0, 0) = (0, 1, 1)$

$overrightarrow{DH} = s(-1, 2, 0) + t(-1, 0, 3) - (0, 1, 1)$

$= (-s-t, 2s-1, 3t-1)$

条件①: $overrightarrow{DH} cdot overrightarrow{AB} = 0$

$(-s-t)(-1) + (2s-1)(2) + (3t-1)(0) = 0$

$s + t + 4s - 2 = 0$

$5s + t = 2$ ... ①

条件②: $overrightarrow{DH} cdot overrightarrow{AC} = 0$

$(-s-t)(-1) + (2s-1)(0) + (3t-1)(3) = 0$

$s + t + 9t - 3 = 0$

$s + 10t = 3$ ... ②

①、②を連立して解くと:

① - ② より:$4s - 9t = -1$

①より $t = 2 - 5s$ を代入:

$4s - 9(2-5s) = -1$

$4s - 18 + 45s = -1$

$49s = 17$

$s = frac{17}{49}$

$t = 2 - 5 times frac{17}{49} = 2 - frac{85}{49} = frac{98-85}{49} = frac{13}{49}$

したがって、

$overrightarrow{AH} = frac{17}{49}(-1, 2, 0) + frac{13}{49}(-1, 0, 3)$

$= frac{1}{49}(-17-13, 34, 39)$

$= boxed{left(-frac{30}{49}, frac{34}{49}, frac{39}{49}right)}$

【(4)の解説】四面体の体積

【解答】

四面体 $ABCD$ の体積は、底面を三角形 $ABC$、高さを点 $D$ から平面 $ABC$ への距離 $h$ として、

$V = frac{1}{3} times S times h$

または、スカラー三重積を用いて

$V = frac{1}{6}|(overrightarrow{AB} times overrightarrow{AC}) cdot overrightarrow{AD}|$

スカラー三重積の計算:

$overrightarrow{AB} times overrightarrow{AC} = (6, 3, 2)$((2)で計算済み)

$overrightarrow{AD} = (0, 1, 1)$

$(6, 3, 2) cdot (0, 1, 1) = 0 + 3 + 2 = 5$

したがって、

$V = frac{1}{6} times |5| = boxed{frac{5}{6}}$

別解・発展

【発展】平面の方程式を用いる方法

法線ベクトル $vec{n} = overrightarrow{AB} times overrightarrow{AC} = (6, 3, 2)$ を用いると、平面 $ABC$ の方程式は:

$6(x-1) + 3(y-0) + 2(z-0) = 0$

$6x + 3y + 2z = 6$

点 $D(1, 1, 1)$ から平面への距離:

$h = frac{|6 cdot 1 + 3 cdot 1 + 2 cdot 1 - 6|}{sqrt{36+9+4}} = frac{|6+3+2-6|}{7} = frac{5}{7}$

$V = frac{1}{3} times frac{7}{2} times frac{5}{7} = frac{5}{6}$ ✓

大問3:微分法(関数の最大・最小)

問題

【第3問】 関数 $f(x) = x^3 - 3ax + 2$ について、次の問いに答えよ。ただし、$a$ は正の定数とする。

(1) $f(x)$ の極値を求めよ。

(2) 方程式 $f(x) = 0$ が異なる3つの実数解をもつような $a$ の値の範囲を求めよ。

(3) (2)の条件を満たすとき、$f(x) = 0$ の3つの実数解を $alpha$, $beta$, $gamma$($alpha < beta < gamma$)とする。$beta - alpha$ を $a$ を用いて表せ。

解説・解法のポイント

【(1)の解説】極値の計算

【解答】

$f(x) = x^3 - 3ax + 2$

$f'(x) = 3x^2 - 3a = 3(x^2 - a)$

$a > 0$ より、$f'(x) = 0$ のとき $x = pmsqrt{a}$

増減表:

$x$ $cdots$ $-sqrt{a}$ $cdots$ $sqrt{a}$ $cdots$
$f'(x)$ $+$ $0$ $-$ $0$ $+$
$f(x)$ 極大 極小

極大値:

$f(-sqrt{a}) = (-sqrt{a})^3 - 3a(-sqrt{a}) + 2$

$= -asqrt{a} + 3asqrt{a} + 2$

$= 2asqrt{a} + 2$

$= boxed{2a^{3/2} + 2}$($x = -sqrt{a}$ で極大)

極小値:

$f(sqrt{a}) = (sqrt{a})^3 - 3a cdot sqrt{a} + 2$

$= asqrt{a} - 3asqrt{a} + 2$

$= -2asqrt{a} + 2$

$= boxed{-2a^{3/2} + 2}$($x = sqrt{a}$ で極小)

【(2)の解説】3次方程式が異なる3実数解をもつ条件

【解答】

3次関数 $y = f(x)$ のグラフと $x$ 軸が異なる3点で交わる条件は、

(極大値)× (極小値)< 0

すなわち、極大値 $> 0$ かつ 極小値 $< 0$

極大値 $> 0$ の条件:

$2a^{3/2} + 2 > 0$ は $a > 0$ で常に成立 ✓

極小値 $< 0$ の条件:

$-2a^{3/2

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