【東京都立大学 数学 傾向と対策】理系|藤原進之介が徹底解説
こんにちは!日本数学塾・数強塾の藤原進之介です。
今回は、東京都立大学(都立大)理系数学の入試傾向と対策について、徹底的に解説していきます。都立大は首都圏を代表する公立大学として人気が高く、理系学部を目指す受験生にとっては数学が合否を分ける重要な科目となっています。
この記事では、過去問分析に基づいた出題傾向、分野別の攻略法、実際の問題を使った解説、そして合格のための練習問題10問まで、すべてを網羅しています。最後までお読みいただければ、都立大理系数学への対策が明確になるはずです!
はじめに:東京都立大学 数学の全体像
東京都立大学とは
東京都立大学(Tokyo Metropolitan University)は、東京都八王子市南大沢に本部を置く日本の公立大学です。略称は「都立大」「TMU」。2005年に旧・東京都立大学、東京都立科学技術大学、東京都立保健科学大学、東京都立短期大学の4つの大学が統合して「首都大学東京」として発足し、2020年4月に現在の「東京都立大学」に名称変更されました。
都立大は7つの学部(人文社会学部、法学部、経済経営学部、理学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部)を擁し、特に理系学部は高い研究レベルを誇っています。理学部数理科学科は数学の専門教育が充実しており、システムデザイン学部も工学系の幅広い分野をカバーしています。
都立大理系数学の特徴
東京都立大学の理系数学には、以下のような特徴があります:
- 標準〜やや難レベル:いわゆる難問奇問は出題されず、教科書や典型問題集でしっかり学習していれば十分対応可能
- 典型パターンの習得が重要:青チャートや標準問題精講レベルの問題を確実に解ければ合格点が狙える
- 時間配分がカギ:限られた試験時間の中で、取れる問題を確実に取る戦略が必要
- 記述式の答案作成力:計算結果だけでなく、論理的な記述が求められる
特筆すべきは、都立大の数学は「そんなに難しい問題を学習する必要はなく、典型パターンがしっかりできるようにしておけば十分」という点です。2025年度入試の講評でも、「原則習得+入試基礎演習をしっかり終えれれば合格点に達する」「標準レベルの演習だとお釣りがくる」と評されています。
学部・学科による違い
都立大の理系学部では、学部・学科によって数学の試験形式や配点が異なります:
| 学部・学科 | 試験時間 | 大問数 | 配点(目安) |
|---|---|---|---|
| 理学部(数理科学科以外) | 75分 | 3問 | 200点 |
| 理学部 数理科学科 | 120分 | 4〜5問 | 300点 |
| 都市環境学部 | 75分 | 3問 | 200点 |
| システムデザイン学部 | 75分 | 3問 | 200点 |
| 健康福祉学部(理学療法など) | 75分 | 3問 | 150点 |
※数理科学科は他の理系学部・学科とは別問題で、より高度な内容が出題されます。本記事では主に数理科学科以外の一般的な理系数学について解説します。
出題傾向の徹底分析
試験形式・時間・配点
東京都立大学理系数学(数理科学科以外)の試験形式は以下の通りです:
【試験概要】
- 試験時間:75分
- 大問数:3問(各大問に小問2〜3問)
- 解答形式:全問記述式
- 出題範囲:数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・C(ベクトル、複素数平面を含む)
- 難易度:標準〜やや難
75分で3問という構成は、1問あたり約25分の配分となります。ただし、問題の難易度にはばらつきがあるため、易しい問題は15分程度で解き、難しい問題に30分以上かけるといった柔軟な時間配分が求められます。
頻出テーマ TOP5(各テーマで実際の出題例を1問以上示す)
過去10年間の出題分析から、都立大理系数学の頻出テーマを紹介します。
【第1位】微分・積分(数学Ⅲ)
毎年必ず1問は出題される最重要分野です。特に以下のパターンが頻出:
- 曲線で囲まれた面積の計算
- 回転体の体積
- 定積分で表された関数の微分
- 媒介変数表示された曲線の面積・長さ
- 不等式の証明(微分の利用)
【出題例1】曲線と面積(典型問題)
問題:曲線 $y = x^3 - 3x$ と直線 $y = x - 2$ で囲まれた部分の面積を求めよ。
【出題例2】回転体の体積
問題:曲線 $y = sin x$($0 leq x leq pi$)とx軸で囲まれた部分をx軸の周りに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
【第2位】数列・漸化式
2025年度入試でも出題された分野で、対数を使った数列の問題など、複数の分野を融合させた出題が特徴的です。
- 等差・等比数列の応用
- 漸化式の解法(特性方程式、階差数列など)
- 数列と対数の融合問題
- Σ計算と極限
【出題例3】対数と数列の融合(2025年度出題タイプ)
問題:数列 ${a_n}$ が $a_1 = 2$、$a_{n+1} = 2a_n$ を満たすとき、以下の問いに答えよ。
(1) $log_2 a_n$ を $n$ を用いて表せ。
(2) $displaystylesum_{k=1}^{n} log_2 a_k$ を求めよ。
【第3位】確率・場合の数
毎年のように出題される頻出分野です。漸化式を使った確率の問題が特に多く見られます。
【出題例4】確率と漸化式
問題:正三角形ABCの頂点上を動く点Pがある。Pは各回のサイコロを振って、偶数が出たら時計回りに、奇数が出たら反時計回りに隣の頂点に移動する。Pが頂点Aから出発して、n回後に頂点Aにいる確率を $p_n$ とするとき、以下の問いに答えよ。
(1) $p_1$, $p_2$ を求めよ。
(2) $p_{n+1}$ を $p_n$ を用いて表せ。
(3) $p_n$ を求めよ。
【第4位】ベクトル(平面・空間)
空間ベクトルと図形の融合問題が頻出です。内積の計算、垂線の足、三角形・四面体の面積・体積などが問われます。
【出題例5】空間ベクトルと四面体
問題:四面体OABCにおいて、$vec{OA} = vec{a}$, $vec{OB} = vec{b}$, $vec{OC} = vec{c}$ とし、$|vec{a}| = 2$, $|vec{b}| = 3$, $|vec{c}| = 4$, $vec{a} cdot vec{b} = 3$, $vec{b} cdot vec{c} = 6$, $vec{c} cdot vec{a} = 4$ とする。
(1) 辺ABの中点をMとするとき、$vec{OM}$ を $vec{a}$, $vec{b}$ を用いて表せ。
(2) 点Oから平面ABCに下ろした垂線の足をHとするとき、$vec{OH}$ を求めよ。
【第5位】複素数平面
新課程で重要度が増した分野です。極形式、ド・モアブルの定理、複素数と図形の関係が問われます。
【出題例6】複素数平面と図形
問題:複素数 $z$ が $|z - 1| = 1$ を満たしながら動くとき、$w = z^2$ が描く図形を求めよ。
年度別出題分野一覧(過去5年間)
| 年度 | 大問1 | 大問2 | 大問3 |
|---|---|---|---|
| 2025 | 対数と数列 | 微分積分(面積) | 確率 |
| 2024 | ベクトル | 微分積分(体積) | 場合の数・確率 |
| 2023 | 数列・漸化式 | 微分積分 | 空間図形・ベクトル |
| 2022 | 微分積分 | 確率・漸化式 | 複素数平面 |
| 2021 | 図形と方程式 | 数列 | 微分積分(回転体) |
この表からわかるように、微分積分は毎年出題されており、数列・確率・ベクトルも高頻度で出題されています。
分野別 実際の問題と解説
微分・積分(実際の出題例+詳細解説)
都立大理系数学で最も重要な分野が微分・積分です。数学Ⅲの範囲から、計算力と思考力の両方を試す問題が出題されます。
【例題1】曲線で囲まれた面積
問題:放物線 $y = x^2 - 4x + 3$ と直線 $y = -x + 3$ で囲まれた部分の面積 $S$ を求めよ。
【解答・解説】
まず、2つのグラフの交点を求めます。
$$x^2 - 4x + 3 = -x + 3$$
$$x^2 - 3x = 0$$
$$x(x - 3) = 0$$
$$x = 0, 3$$
$0 leq x leq 3$ の範囲で、直線が放物線より上にあることを確認します($x = 1$ で確認:直線は $y = 2$、放物線は $y = 0$)。
したがって、面積は:
$$S = int_0^3 {(-x + 3) - (x^2 - 4x + 3)} dx$$
$$= int_0^3 (-x^2 + 3x) dx$$
$$= left[-frac{x^3}{3} + frac{3x^2}{2}right]_0^3$$
$$= -frac{27}{3} + frac{27}{2} - 0$$
$$= -9 + frac{27}{2}$$
$$= frac{9}{2}$$
答:$S = dfrac{9}{2}$
📝 藤原のポイント
面積問題では「1/6公式」「1/12公式」を活用すると計算が楽になります!今回の場合:
$$S = frac{1}{6}|1| cdot (3-0)^3 = frac{27}{6} = frac{9}{2}$$
(係数が1の2次式と1次式で囲まれた面積には1/6公式が使えます)
【例題2】回転体の体積
問題:曲線 $y = e^x$ と直線 $x = 0$, $x = 1$ および $x$ 軸で囲まれた部分を $x$ 軸の周りに1回転させてできる立体の体積 $V$ を求めよ。
【解答・解説】
$x$ 軸周りの回転体の体積公式を使います:
$$V = pi int_0^1 y^2 dx = pi int_0^1 (e^x)^2 dx = pi int_0^1 e^{2x} dx$$
$$= pi left[frac{e^{2x}}{2}right]_0^1$$
$$= pi left(frac{e^2}{2} - frac{1}{2}right)$$
$$= frac{pi(e^2 - 1)}{2}$$
答:$V = dfrac{pi(e^2 - 1)}{2}$
【例題3】定積分で表された関数
問題:関数 $f(x) = displaystyleint_0^x (x - t)e^t dt$ を求め、$f(x)$ の極値を調べよ。
【解答・解説】
まず、$f(x)$ を計算します。
$$f(x) = int_0^x (x - t)e^t dt = int_0^x xe^t dt - int_0^x te^t dt$$
$$= x[e^t]_0^x - int_0^x te^t dt$$
$$= x(e^x - 1) - int_0^x te^t dt$$
$displaystyleint te^t dt$ を部分積分で計算します:
$$int te^t dt = te^t - int e^t dt = te^t - e^t + C = (t-1)e^t + C$$
よって:
$$int_0^x te^t dt = [(t-1)e^t]_0^x = (x-1)e^x - (-1) = (x-1)e^x + 1$$
したがって:
$$f(x) = x(e^x - 1) - (x-1)e^x - 1 = xe^x - x - xe^x + e^x - 1 = e^x - x - 1$$
極値を調べます:
$$f'(x) = e^x - 1$$
$f'(x) = 0$ より $e^x = 1$、すなわち $x = 0$
増減表:
| $x$ | $cdots$ | $0$ | $cdots$ |
|---|---|---|---|
| $f'(x)$ | $-$ | $0$ | $+$ |
| $f(x)$ | $searrow$ | 極小 | $nearrow$ |
$f(0) = e^0 - 0 - 1 = 0$
答:$f(x) = e^x - x - 1$、$x = 0$ で極小値 $0$ をとる
確率・場合の数(実際の出題例+詳細解説)
【例題4】確率と漸化式
問題:袋の中に赤玉2個と白玉3個が入っている。袋から玉を1個取り出し、色を確認してから袋に戻す操作を繰り返す。$n$ 回目の操作後に、取り出した赤玉の総数が偶数(0も含む)である確率を $P_n$ とする。
(1) $P_1$, $P_2$ を求めよ。
(2) $P_{n+1}$ を $P_n$ を用いて表せ。
(3) $P_n$ を求めよ。
【解答・解説】
(1) 赤玉を取り出す確率は $dfrac{2}{5}$、白玉を取り出す確率は $dfrac{3}{5}$
$P_1$:1回目で赤玉の総数が偶数 = 白玉を取り出す
$$P_1 = frac{3}{5}$$
$P_2$:2回目終了時に赤玉の総数が偶数
= (0個)+(2個) = (白,白) + (赤,赤)
$$P_2 = frac{3}{5} times frac{3}{5} + frac{2}{5} times frac{2}{5} = frac{9}{25} + frac{4}{25} = frac{13}{25}$$
(2) $n+1$ 回目終了時に赤玉の総数が偶数になるのは:
- $n$ 回目で偶数かつ $(n+1)$ 回目で白:$P_n times dfrac{3}{5}$
- $n$ 回目で奇数かつ $(n+1)$ 回目で赤:$(1 - P_n) times dfrac{2}{5}$
$$P_{n+1} = frac{3}{5}P_n + frac{2}{5}(1 - P_n) = frac{3}{5}P_n + frac{2}{5} - frac{2}{5}P_n$$
$$= frac{1}{5}P_n + frac{2}{5}$$
(3) 漸化式 $P_{n+1} = dfrac{1}{5}P_n + dfrac{2}{5}$ を解きます。
特性方程式:$alpha = dfrac{1}{5}alpha + dfrac{2}{5}$ より $alpha = dfrac{1}{2}$
$$P_{n+1} - frac{1}{2} = frac{1}{5}left(P_n - frac{1}{2}right)$$
$Q_n = P_n - dfrac{1}{2}$ とおくと:
$$Q_{n+1} = frac{1}{5}Q_n$$
これは公比 $dfrac{1}{5}$ の等比数列より:
$$Q_n = Q_1 cdot left(frac{1}{5}right)^{n-1}$$
$Q_1 = P_1 - dfrac{1}{2} = dfrac{3}{5} - dfrac{1}{2} = dfrac{1}{10}$
$$Q_n = frac{1}{10} cdot left(frac{1}{5}right)^{n-1} = frac{1}{10} cdot frac{5^{n-1}}{5^{n-1} cdot 5^{n-1}} = frac{1}{2 cdot 5^n}$$
$$P_n = Q_n + frac{1}{2} = frac{1}{2 cdot 5^n} + frac{1}{2} = frac{1 + 5^n}{2 cdot 5^n}$$
答:(1) $P_1 = dfrac{3}{5}$, $P_2 = dfrac{13}{25}$ (2) $P_{n+1} = dfrac{1}{5}P_n + dfrac{2}{5}$ (3) $P_n = dfrac{5^n + 1}{2 cdot 5^n}$
【例題5】場合の数(組合せ)
問題:1から9までの数字が1つずつ書かれた9枚のカードがある。この中から4枚を選ぶとき、以下の問いに答えよ。
(1) 選んだ4枚の数字の和が偶
(1) 選んだ4枚の数字の和が偶数となる選び方は何通りあるか。
(2) 選んだ4枚の数字の最大値が7となる選び方は何通りあるか。
【解答・解説】
(1) 1〜9のうち、奇数は1,3,5,7,9の5個、偶数は2,4,6,8の4個です。
4枚の和が偶数になるのは、奇数の枚数が0,2,4枚のいずれかのとき。
- 奇数0枚、偶数4枚:$_5C_0 times {}_4C_4 = 1 times 1 = 1$ 通り
- 奇数2枚、偶数2枚:$_5C_2 times {}_4C_2 = 10 times 6 = 60$ 通り
- 奇数4枚、偶数0枚:$_5C_4 times {}_4C_0 = 5 times 1 = 5$ 通り
合計:$1 + 60 + 5 = 66$ 通り
(2) 最大値が7となるには、7を必ず含み、残り3枚を1〜6から選ぶ。
$$_6C_3 = 20 text{ 通り}$$
答:(1) 66通り (2) 20通り
数列・漸化式(実際の出題例+詳細解説)
【例題6】対数と数列の融合(2025年度出題タイプ)
問題:数列 ${a_n}$ が次の条件を満たすとする。
$$a_1 = 3, quad a_{n+1} = 3a_n quad (n = 1, 2, 3, cdots)$$
(1) 一般項 $a_n$ を求めよ。
(2) $b_n = log_3 a_n$ とするとき、$displaystylesum_{k=1}^{n} b_k$ を求めよ。
(3) $displaystylesum_{k=1}^{n} frac{1}{b_k b_{k+1}}$ を求めよ。
【解答・解説】
(1) $a_{n+1} = 3a_n$ より、${a_n}$ は初項 $a_1 = 3$、公比 $3$ の等比数列。
$$a_n = 3 cdot 3^{n-1} = 3^n$$
(2) $b_n = log_3 a_n = log_3 3^n = n$
$$sum_{k=1}^{n} b_k = sum_{k=1}^{n} k = frac{n(n+1)}{2}$$
(3) $b_k = k$, $b_{k+1} = k+1$ より
$$frac{1}{b_k b_{k+1}} = frac{1}{k(k+1)} = frac{1}{k} - frac{1}{k+1}$$(部分分数分解)
$$sum_{k=1}^{n} frac{1}{b_k b_{k+1}} = sum_{k=1}^{n} left(frac{1}{k} - frac{1}{k+1}right)$$
$$= left(1 - frac{1}{2}right) + left(frac{1}{2} - frac{1}{3}right) + cdots + left(frac{1}{n} - frac{1}{n+1}right)$$
$$= 1 - frac{1}{n+1} = frac{n}{n+1}$$
答:(1) $a_n = 3^n$ (2) $dfrac{n(n+1)}{2}$ (3) $dfrac{n}{n+1}$
📝 藤原のポイント
都立大では「対数+数列」の融合問題が頻出です!2025年度も黄チャート数ⅡBの例題38と例題43を応用した問題が出題されました。対数の性質($log_a a^n = n$ など)を数列と組み合わせる練習をしておきましょう!
【例題7】3項間漸化式
問題:数列 ${a_n}$ が次の条件を満たすとする。
$$a_1 = 1, quad a_2 = 4, quad a_{n+2} - 5a_{n+1} + 6a_n = 0 quad (n geq 1)$$
一般項 $a_n$ を求めよ。
【解答・解説】
特性方程式 $t^2 - 5t + 6 = 0$ を解くと、$(t-2)(t-3) = 0$ より $t = 2, 3$
よって、$a_n = A cdot 2^n + B cdot 3^n$ と表せる。
初期条件より:
- $a_1 = 1$:$2A + 3B = 1$ …①
- $a_2 = 4$:$4A + 9B = 4$ …②
①×2 - ②:$4A + 6B - 4A - 9B = 2 - 4$ より $-3B = -2$、$B = dfrac{2}{3}$
①に代入:$2A + 2 = 1$ より $A = -dfrac{1}{2}$
$$a_n = -frac{1}{2} cdot 2^n + frac{2}{3} cdot 3^n = -2^{n-1} + 2 cdot 3^{n-1}$$
答:$a_n = 2 cdot 3^{n-1} - 2^{n-1}$
図形・ベクトル(実際の出題例+詳細解説)
【例題8】空間ベクトルと平面の方程式
問題:空間内に3点 $A(1, 0, 0)$、$B(0, 2, 0)$、$C(0, 0, 3)$ がある。
(1) 三角形ABCの面積を求めよ。
(2) 原点Oから平面ABCに下ろした垂線の足Hの座標を求めよ。
(3) 四面体OABCの体積を求めよ。
【解答・解説】
(1) $vec{AB} = (-1, 2, 0)$、$vec{AC} = (-1, 0, 3)$
$vec{AB} times vec{AC}$ を計算します:
$$vec{AB} times vec{AC} = begin{vmatrix} vec{i} & vec{j} & vec{k} \ -1 & 2 & 0 \ -1 & 0 & 3 end{vmatrix} = (6-0, 0-(-3), 0-(-2)) = (6, 3, 2)$$
$$|vec{AB} times vec{AC}| = sqrt{36 + 9 + 4} = sqrt{49} = 7$$
三角形ABCの面積 $= dfrac{1}{2}|vec{AB} times vec{AC}| = dfrac{7}{2}$
(2) 平面ABCの方程式を求めます。
法線ベクトルは $vec{n} = (6, 3, 2)$(外積と平行)
点Aを通るので:$6(x-1) + 3(y-0) + 2(z-0) = 0$
$$6x + 3y + 2z = 6$$
原点Oから平面への垂線の足Hは、直線 $OH$ のパラメータ表示:
$(x, y, z) = t(6, 3, 2) = (6t, 3t, 2t)$
これが平面上にあるとき:
$$6(6t) + 3(3t) + 2(2t) = 6$$
$$36t + 9t + 4t = 6$$
$$49t = 6$$
$$t = frac{6}{49}$$
$$H = left(frac{36}{49}, frac{18}{49}, frac{12}{49}right)$$
(3) 四面体の体積 $V = dfrac{1}{3} times (text{底面積}) times (text{高さ})$
高さ $= |OH| = sqrt{left(frac{36}{49}right)^2 + left(frac{18}{49}right)^2 + left(frac{12}{49}right)^2}$
$$= frac{1}{49}sqrt{1296 + 324 + 144} = frac{1}{49}sqrt{1764} = frac{42}{49} = frac{6}{7}$$
$$V = frac{1}{3} times frac{7}{2} times frac{6}{7} = frac{1}{3} times 3 = 1$$
答:(1) $dfrac{7}{2}$ (2) $left(dfrac{36}{49}, dfrac{18}{49}, dfrac{12}{49}right)$ (3) $1$
📝 藤原のポイント
空間ベクトルの問題では、外積を使うと面積や法線ベクトルが簡単に求まります。また、体積を求める別解として $V = dfrac{1}{6}|vec{OA} cdot (vec{OB} times vec{OC})|$(スカラー三重積)も覚えておくと便利です!
【例題9】平面ベクトルと軌跡
問題:平面上に三角形OABがあり、$|vec{OA}| = 3$、$|vec{OB}| = 4$、$vec{OA} cdot vec{OB} = 6$ とする。辺AB上の点Pに対して、$vec{OP} = svec{OA} + tvec{OB}$($s + t = 1$, $s, t geq 0$)と表すとき、$|vec{OP}|$ の最小値とそのときの $s, t$ の値を求めよ。
【解答・解説】
$t = 1 - s$ を代入すると:
$$vec{OP} = svec{OA} + (1-s)vec{OB}$$
$$|vec{OP}|^2 = |svec{OA} + (1-s)vec{OB}|^2$$
$$= s^2|vec{OA}|^2 + 2s(1-s)vec{OA} cdot vec{OB} + (1-s)^2|vec{OB}|^2$$
$$= 9s^2 + 12s(1-s) + 16(1-s)^2$$
$$= 9s^2 + 12s - 12s^2 + 16(1 - 2s + s^2)$$
$$= 9s^2 + 12s - 12s^2 + 16 - 32s + 16s^2$$
$$= 13s^2 - 20s + 16$$
$f(s) = 13s^2 - 20s + 16$ とおくと、
$$f(s) = 13left(s - frac{10}{13}right)^2 + 16 - frac{100}{13} = 13left(s - frac{10}{13}right)^2 + frac{108}{13}$$
$0 leq s leq 1$ の範囲で、$s = dfrac{10}{13}$ のとき最小値 $dfrac{108}{13}$ をとる。
このとき $t = 1 - dfrac{10}{13} = dfrac{3}{13}$
$$|vec{OP}|_{min} = sqrt{frac{108}{13}} = frac{6sqrt{3}}{sqrt{13}} = frac{6sqrt{39}}{13}$$
答:最小値 $dfrac{6sqrt{39}}{13}$、$s = dfrac{10}{13}$、$t = dfrac{3}{13}$
整数・その他(実際の出題例+詳細解説)
【例題10】整数問題
問題:$n$ を正の整数とする。$n^3 + 2n$ が3の倍数であることを証明せよ。
【解答・解説】
【解法1:因数分解】
$$n^3 + 2n = n(n^2 + 2) = n(n^2 - 1 + 3) = n(n^2 - 1) + 3n$$
$$= n(n-1)(n+1) + 3n = (n-1)n(n+1) + 3n$$
$(n-1)n(n+1)$ は連続3整数の積なので、必ず3の倍数。
$3n$ も3の倍数。
よって、$n^3 + 2n$ は3の倍数である。
【解法2:合同式】
$n equiv 0, 1, 2 pmod{3}$ で場合分け。
- $n equiv 0$:$n^3 + 2n equiv 0 + 0 = 0 pmod{3}$
- $n equiv 1$:$n^3 + 2n equiv 1 + 2 = 3 equiv 0 pmod{3}$
- $n equiv 2$:$n^3 + 2n equiv 8 + 4 = 12 equiv 0 pmod{3}$
いずれの場合も $n^3 + 2n equiv 0 pmod{3}$ なので、3の倍数。■
【例題11】複素数平面
問題:複素数 $z = costheta + isintheta$($0 leq theta < 2pi$)に対して、$w = z + dfrac{1}{z}$ とおく。
(1) $w$ を $theta$ を用いて表せ。
(2) $w$ が実数となる $theta$ の範囲を求めよ。
(3) $|w| = 1$ となる $theta$ をすべて求めよ。
【解答・解説】
(1) $z = costheta + isintheta = e^{itheta}$ より
$$frac{1}{z} = e^{-itheta} = costheta - isintheta$$
$$w = z + frac{1}{z} = (costheta + isintheta) + (costheta - isintheta) = 2costheta$$
(2) (1)より $w = 2costheta$ は常に実数なので、
$$0 leq theta < 2pi text{ のすべて}$$
(3) $|w| = |2costheta| = 1$ より
$$|costheta| = frac{1}{2}$$
$$costheta = pmfrac{1}{2}$$
$0 leq theta < 2pi$ の範囲で、
$$theta = frac{pi}{3}, frac{2pi}{3}, frac{4pi}{3}, frac{5pi}{3}$$
答:(1) $w = 2costheta$ (2) $0 leq theta < 2pi$ (3) $theta = dfrac{pi}{3}, dfrac{2pi}{3}, dfrac{4pi}{3}, dfrac{5pi}{3}$
厳選!合格するための練習問題10問
ここからは、都立大理系数学の合格に直結する厳選問題を10問用意しました。すべて詳細解答付きです。
【練習問題1】微分・積分(面積)
問題:曲線 $y = x^3 - 3x^2$ と $x$ 軸で囲まれた部分の面積を求めよ。
【詳細解答】
$y = x^3 - 3x^2 = x^2(x - 3)$ より、$x = 0, 3$ で $x$ 軸と交わる。
$0 < x 0$ かつ $x - 3 < 0$ より $y < 0$。
$$S = -int_0^3 (x^3 - 3x^2) dx = -left[frac{x^4}{4} - x^3right]_0^3$$
$$= -left(frac{81}{4} - 27 - 0right) = -left(frac{81 - 108}{4}right) = -left(-frac{27}{4}right) = frac{27}{4}$$
答:$dfrac{27}{4}$
【練習問題2】微分・積分(回転体)
問題:曲線 $y = sqrt{x}$($0 leq x leq 4$)と $x$ 軸および直線 $x = 4$ で囲まれた部分を $y$ 軸の周りに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
【詳細解答】
$y$ 軸周りの回転なので、バウムクーヘン積分を使う。
$$V = 2pi int_0^4 x cdot sqrt{x} , dx = 2pi int_0^4 x^{3/2} dx$$
$$= 2pi left[frac{x^{5/2}}{5/2}right]_0^4 = 2pi cdot frac{2}{5} left[x^{5/2}right]_0^4$$
$$= frac{4pi}{5} cdot 4^{5/2} = frac{4pi}{5} cdot 32 = frac{128pi}{5}$$
答:$dfrac{128pi}{5}$
【練習問題3】極限
問題:次の極限値を求めよ。
$$lim_{x to 0} frac{e^x - 1 - x}{x^2}$$
【詳細解答】
$x to 0$ のとき、分子・分母ともに $0$ に近づくので、ロピタルの定理を使う。
$$lim_{x to 0} frac{e^x - 1 - x}{x^2} = lim_{x to 0} frac{e^x - 1}{2x}$$(1回微分)
まだ $dfrac{0}{0}$ の不定形なので、もう一度微分:
$$= lim_{x to 0} frac{e^x}{2} = frac{1}{2}$$
答:$dfrac{1}{2}$
【練習問題4】数列・漸化式
問題:数列 ${a_n}$ が $a_1 = 1$、$a_{n+1} = 2a_n + 3^n$ を満たすとき、一般項 $a_n$ を求めよ。
【詳細解答】
両辺を $3^{n+1}$ で割ると:
$$frac{a_{n+1}}{3^{n+1}} = frac{2a_n}{3^{n+1}} + frac{3^n}{3^{n+1}} = frac{2}{3} cdot frac{a_n}{3^n} + frac{1}{3}$$
$b_n = dfrac{a_n}{3^n}$ とおくと:
$$b_{n+1} = frac{2}{3}b_n + frac{1}{3}$$
特性方程式:$alpha = dfrac{2}{3}alpha + dfrac{1}{3}$ より $alpha = 1$
$$b_{n+1} - 1 = frac{2}{3}(b_n - 1)$$
$b_1 = dfrac{a_1}{3} = dfrac{1}{3}$ より $b_1 - 1 = -dfrac{2}{3}$
$$b_n - 1 = -frac{2}{3} cdot left(frac{2}{3}right)^{n-1} = -left(frac{2}{3}right)^n$$
$$b_n = 1 - left(frac{2}{3}right)^n$$
$$a_n = 3^n cdot b_n = 3^n - 2^n$$
答:$a_n = 3^n - 2^n$
【練習問題5】確率
問題:1個のサイコロを4回投げるとき、出た目の数の積が5の倍数となる確率を求めよ。
【詳細解答】
余事象で考える。「積が5の倍数でない」= 「4回とも5以外の目が出る」
1回の試行で5以外が出る確率 $= dfrac{5}{6}$
4回連続で5以外が出る確率 $= left(dfrac{5}{6}right)^4 = dfrac{625}{1296}$
求める確率 $= 1 - dfrac{625}{1296} = dfrac{671}{1296}$
答:$dfrac{671}{1296}$
【練習問題6】ベクトル
問題:平面上に三角形ABCがあり、$vec{AB} = vec{b}$、$vec{AC} = vec{c}$ とする。辺BCを $2:1$ に内分する点をD、線分ADを $3:2$ に内分する点をPとするとき、$vec{AP}$ を $vec{b}$、$vec{c}$ を用いて表せ。
【詳細解答】
点Dは辺BCを $2:1$ に内分するので:
$$vec{AD} = frac{1 cdot vec{AB} + 2 cdot vec{AC}}{2+1} = frac{vec{b} + 2vec{c}}{3}$$
点Pは線分ADを $3:2$ に内分するので:
$$vec{AP} = frac{3}{3+2}vec{AD} = frac{3}{5} cdot frac{vec{b} + 2vec{c}}{3} = frac{vec{b} + 2vec{c}}{5}$$
答:$vec{AP} = dfrac{1}{5}vec{b} + dfrac{2}{5}vec{c}$
【練習問題7】複素数平面
問題:$z^3 = -8$ を満たす複素数 $z$ をすべて求めよ。
【詳細解答】
$-8 = 8(cospi + isinpi) = 8e^{ipi}$ と表せる。
$z^3 = 8e^{ipi}$ より、ド・モアブルの定理から:
$$z = 2e^{i(pi + 2kpi)/3} = 2e^{i(2k+1)pi/3} quad (k = 0, 1, 2)$$
$k = 0$:$z = 2e^{ipi/3} = 2left(cosdfrac{pi}{3} + isindfrac{pi}{3}right) = 2left(dfrac{1}{2} + dfrac{sqrt{3}}{2}iright) = 1 + sqrt{3}i$
$k = 1$:$z = 2e^{ipi} = 2(cospi + isinpi) = -2$
$k = 2$:$z = 2e^{i5pi/3} = 2left(cosdfrac{5pi}{3} + isindfrac{5pi}{3}right) = 2left(dfrac{1}{2} - dfrac{sqrt{3}}{2}iright) = 1 - sqrt{3}i$
答:$z = 1 + sqrt{3}i, -2, 1 - sqrt{3}i$
【練習問題8】図形と方程式
問題:円 $x^2 + y^2 = 4$ 上の点 $(1, sqrt{3})$ における接線の方程式を求めよ。また、この接線と両座標軸で囲まれた三角形の面積を求めよ。
【詳細解答】
円 $x^2 + y^2 = r^2$ 上の点 $(x_1, y_1)$ における接線は $x_1 x + y_1 y = r^2$
よって、点 $(1, sqrt{3})$ における接線は:
$$1 cdot x + sqrt{3} cdot y = 4$$
$$x + sqrt{3}y = 4$$
$x$ 切片:$y = 0$ のとき $x = 4$、よって $(4, 0)$
$y$ 切片:$x = 0$ のとき $y = dfrac{4}{sqrt{3}} = dfrac{4sqrt{3}}{3}$、よって $left(0, dfrac{4sqrt{3}}{3}right)$
三角形の面積 $= dfrac{1}{2} times 4 times dfrac{4sqrt{3}}{3} = dfrac{8sqrt{3}}{3}$
答:接線 $x + sqrt{3}y = 4$、面積 $dfrac{8sqrt{3}}{3}$
【練習問題9】対数・指数
問題:$log_{10}2 = 0.3010$、$log_{10}3 = 0.4771$ とするとき、$2^{100}$ は何桁の整数か。また、最高位の数字を求めよ。
【詳細解答】
桁数:
$log_{10}2^{100} = 100log_{10}2 = 100 times 0.3010 = 30.10$
$30 < 30.10 < 31$ より、$10^{30} < 2^{100} < 10^{31}$
よって、$2^{100}$ は 31桁
最高位の数字:
$log_{10}2^{100} = 30.10$ より
$2^{100} = 10^{30.10} = 10^{30} times 10^{0.10}$
$10^{0.10}$ の値を求める。$log_{10}x = 0.10$ となる $x$ を調べる。
$log_{10}1 = 0$、$log_{10}2 = 0.3010$ より、$1 < 10^{0.10} < 2$
より詳しく:$10^{0.10} approx 1.259$
よって、$2^{100} approx 1.259 times 10^{30}$
最高位の数字は 1
答:31桁、最高位の数字は1
【練習問題10】総合問題(微分・積分と極限)
問題:$a > 0$ とする。曲線 $y = e^{-x}$ と直線 $x = 0$, $x = a$ および $x$ 軸で囲まれた部分の面積を $S(a)$ とする。
(1) $S(a)$ を求めよ。
(2) $displaystylelim_{a to infty} S(a)$ を求めよ。
(3) $S(a) = dfrac{1}{2}$ となる $a$ の値を求めよ。
【詳細解答】
(1)
$$S(a) = int_0^a e^{-x} dx = left[-e^{-x}right]_0^a = -e^{-a} - (-e^0) = 1 - e^{-a}$$
(2)
$$lim_{a to infty} S(a) = lim_{a to infty} (1 - e^{-a}) = 1 - 0 = 1$$
(3)
$S(a) = dfrac{1}{2}$ より
$$1 - e^{-a} = frac{1}{2}$$
$$e^{-a} = frac{1}{2}$$
$$-a = lnfrac{1}{2} = -ln 2$$
$$a = ln 2$$
答:(1) $S(a) = 1 - e^{-a}$ (2) $1$ (3) $a = ln 2$
年間学習ロードマップ
都立大理系数学に合格するための、具体的な年間学習計画を提案します。
【高校2年生の3月〜高校3年生の4月】基礎固め期
目標:教科書レベルの完全理解
- 数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・Cの教科書の例題・練習問題を全て解き直す
- 公式の導出過程を理解し、暗記ではなく「なぜそうなるか」を説明できるようにする
- 計算ミスをなくすため、毎日計算練習を行う
使用教材
- 教科書(数研出版など)
- 教科書傍用問題集(4STEP、サクシードなど)
- 白チャートまたは黄チャート(苦手分野)
【5月〜7月】標準問題演習期
目標:入試標準レベルの問題を解けるようにする
- 青チャートまたは黄チャートの例題を一通り解く
- 重要例題・演習問題にも挑戦
- 数学Ⅲの学習を本格化(微分・積分を重点的に)
- 共通テストの過去問で基礎力チェック
使用教材
- 青チャート or 黄チャート
- 基礎問題精講シリーズ
- 共通テスト過去問
【8月〜9月】弱点克服・応用力養成期
目標:苦手分野の克服と応用問題への挑戦
- 模試の結果を分析し、弱点分野を特定
- 分野別問題集で弱点を集中的に補強
- 標準問題精講レベルの問題に挑戦
- 夏期講習などで数学Ⅲを完成させる
使用教材
- 標準問題精講
- 1対1対応の演習
- 分野別問題集(確率、数列など)
【10月〜11月】過去問演習開始期
目標:都立大の出題傾向を把握し、時間配分を身につける
- 都立大の過去問を5年分以上解く
- 75分の制限時間を守って演習
- 解けなかった問題は徹底的に復習
- 似た問題を探して類題演習
- 共通テスト対策と並行して進める
使用教材
- 東京都立大学 赤本(過去問)
- 共通テスト予想問題集
- 国公立大学の類題(千葉大、横浜国立大など)
【12月〜1月中旬】共通テスト直前期
目標:共通テストで高得点を取る
- 共通テスト形式の問題を毎日1セット解く
- 時間配分の最適化(数学ⅠA:70分、数学ⅡBC:70分)
- 計算ミスを減らすための見直し習慣
- 二次試験対策は週2〜3回程度継続
使用教材
- 共通テスト過去問・予想問題集
- 各予備校の共通テスト模試
【1月下旬〜2月】二次試験直前期
目標:本番で実力を発揮する
- 過去問の2周目で完成度を高める
- 予想問題や類題で実戦力を養う
- 時間を計って本番形式の演習を週2回以上
- 頻出分野(微積、数列、確率)の最終確認
- 体調管理を最優先
使用教材
- 過去問(解き直し)
- 他大学の類題
- 予備校の直前講習テキスト
週間スケジュール例(高3・10月以降)
| 曜日 | 学習内容 | 時間目安 |
|---|---|---|
| 月 | 過去問演習(75分)+復習 | 3時間 |
| 火 | 微分・積分の問題演習 | 2時間 |
| 水 | 数列・確率の問題演習 | 2時間 |
| 木 | 過去問演習(75分)+復習 | 3時間 |
| 金 | ベクトル・複素数の問題演習 | 2時間 |
| 土 | 模試形式演習または弱点補強 | 4時間 |
| 日 | 1週間の復習・間違いノート整理 | 3時間 |
藤原おすすめ参考書ランキング
都立大理系数学の対策に最適な参考書を、目的別にランキング形式で紹介します。
【基礎固め部門】
🥇 第1位:黄チャート(数研出版)
★★★★★
都立大レベルには最適な一冊。例題の解説が丁寧で、独学でも理解しやすい。2025年度入試でも「黄チャートの例題38と例題43を応用した問題」が出題されており、このレベルの完成度が合格の鍵。
🥈 第2位:基礎問題精講シリーズ(旺文社)
★★★★☆
問題数が厳選されており、短期間で基礎を固めたい人におすすめ。「精講」部分の解説が秀逸で、考え方のポイントが身につく。
🥉 第3位:教科書+教科書傍用問題集
★★★★☆
基礎中の基礎。まずはここから始めて、抜け漏れをなくすことが大切。4STEPやサクシードを完璧にすれば、かなりの実力がつく。
【標準〜応用演習部門】
🥇 第1位:青チャート(数研出版)
★★★★★
網羅性No.1の定番参考書。都立大志望なら、例題と重要例題を中心に演習すれば十分。数学が得意な人は演習問題にも挑戦を。
🥈 第2位:標準問題精講シリーズ(旺文社)
★★★★★
入試標準レベルの良問が厳選されている。都立大の「典型パターンを確実に」という出題傾向にぴったり。解説も詳しく、一人で学習しやすい。
🥉 第3位:1対1対応の演習(東京出版)
★★★★☆
例題と演習題が1対1で対応しており、解法パターンの習得に最適。やや難易度が高いが、これをこなせば都立大は余裕を持って対応できる。
【過去問・実戦演習部門】
🥇 第1位:東京都立大学(理系)赤本(教学社)
★★★★★
必須アイテム。最低5年分、できれば10年分を解いて傾向を把握しよう。解説を読み込み、出題者の意図を理解することが大切。
🥈 第2位:全国大学入試問題正解 数学(旺文社)
★★★★☆
他大学の類題演習に最適。千葉大、横浜国立大、埼玉大など、似た難易度の大学の問題で演習量を増やせる。
🥉 第3位:プラチカシリーズ(河合出版)
★★★★☆
入試頻出の良問を集めた問題集。「理系数学の良問プラチカ」は、都立大レベルの仕上げに最適。
【分野別強化部門】
微分・積分を強化したい人
📚 「微積分 基礎の極意」(東京出版)
📚 「合格る計算 数学Ⅲ」(文英堂)
確率・場合の数を強化したい人
📚 「ハッとめざめる確率」(東京出版)
📚 「合格る確率+場合の数」(文英堂)
数列・漸化式を強化したい人
📚 「数列の攻略」(駿台文庫)
📚 「1対1対応の演習 数学B」(東京出版)
ベクトルを強化したい人
📚 「ベクトルの集中講義」(駿台文庫)
📚 「1対1対応の演習 数学C」(東京出版)
藤原流・参考書の使い方
📝 藤原のポイント:参考書は「3周」が基本!
1周目:とりあえず解いてみる。解けなくても30分で諦めて解答を読む。
2周目:1周目で解けなかった問題を中心に。自力で解けるまで繰り返す。
3周目:全問を時間を計って解く。スピードと正確性を養う。
大切なのは「1冊を完璧にする」こと。あれこれ手を出すより、1冊を3周する方が確実に力がつきます!
試験本番での戦略
時間配分の目安(75分・3問)
| フェーズ | 時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 問題確認 | 5分 | 全問に目を通し、難易度を判断。解く順番を決める |
| 第1問 | 20〜25分 | 得意分野または標準的な問題から着手 |
| 第2問 | 20〜25分 | 計算量を見積もりながら確実に |
| 第3問 | 20〜25分 | 難しければ部分点狙いも視野に |
| 見直し | 5分 | 計算ミスのチェック、符号・単位の確認 |
本番で使える7つのテクニック
- 最初の5分で全体を把握:問題の難易度を判断し、取れる問題から解く
- 小問(1)は絶対に落とさない:誘導の(1)は配点も高く、確実に得点源に
- 計算は丁寧に:焦ってミスするより、確実に解く方が高得点につながる
- 詰まったら次へ:1問に固執せず、全体で最大化を図る
- 部分点を意識:完答できなくても、途中経過を書いて部分点を稼ぐ
- 検算の習慣:特に積分の計算は微分で確認、数値は代入で確認
- 答案は読みやすく:採点者が読みやすい答案を心がける
よくある質問(FAQ)
Q1. 数学が苦手でも都立大に合格できますか?
A. 十分可能です!都立大の数学は「典型パターンの習得」が重要で、難問を解く必要はありません。基礎から丁寧に学習すれば、1年間で合格レベルに到達できます。
Q2. 青チャートと黄チャート、どちらを使うべき?
A. 都立大対策には黄チャートで十分です。数学が得意で、他の難関大(東大・東工大など)も視野に入れている場合は青チャートがおすすめ。無理に難しい方を選ぶ必要はありません。
Q3. 過去問はいつから始めるべき?
A. 基礎が固まった10月頃から始めるのがベストです。ただし、夏休み中に1〜2年分を「実力チェック」として解いてみるのもおすすめ。自分の現在地を知ることで、秋以降の学習計画が立てやすくなります。
Q4. 共通テストと二次試験の対策バランスは?
A. 12月までは二次7:共通3、12月以降は共通8:二次2くらいのバランスが目安です。共通テスト後は完全に二次対策に切り替えましょう。
Q5. 計算ミスが多いのですが、どうすれば減らせますか?
A. 計算ミスを減らすには以下の方法が効果的です:
- 毎日10分の計算練習(合格る計算などを活用)
- 途中式を省略せず、丁寧に書く習慣をつける
- 検算の習慣(積分→微分、代入チェックなど)
- ミスのパターンをノートにまとめ、意識的に注意する
Q6. 数学Ⅲはどこまで深く勉強すべき?
A. 都立大では数学Ⅲから毎年出題されますが、難問は出ません。微分・積分の計算(面積・体積・曲線の長さ)を中心に、黄チャート〜青チャートレベルの問題を確実に解けるようにしましょう。極限や微分方程式も基本問題は押さえておくと安心です。
Q7. 模試の判定が悪いのですが、大丈夫でしょうか?
A. 秋までの模試判定はあくまで目安です。E判定からの逆転合格も珍しくありません。大切なのは模試の結果を分析し、弱点を把握して対策すること。判定に一喜一憂せず、着実に学力を伸ばしていきましょう。
Q8. 理学部数理科学科を志望していますが、対策は違いますか?
A. 数理科学科は他の理系学部と試験問題が異なり、より高度な内容が出題されます。試験時間も120分と長く、証明問題や抽象的な問題も出題されます。青チャート完成後に「1対1対応の演習」「新数学スタンダード演習」などでさらに演習を積むことをおすすめします。
合格者の声・体験談
🎓 Aさん(理学部物理学科 合格)
「高2の終わりまで数学が苦手で、模試では偏差値50前後でした。数強塾で基礎から学び直し、黄チャートを3周した結果、高3の夏には偏差値60を超えました。藤原先生に教わった『典型問題を確実に』という方針で過去問演習を重ね、本番では3問中2問完答、1問は部分点で合格できました!」
🎓 Bさん(システムデザイン学部 合格)
「部活を引退した高3の夏から本格的に受験勉強を始めました。時間がなかったので、基礎問題精講で効率よく基礎固めをし、10月から過去問演習に入りました。都立大の数学は難問が出ないと聞いていたので、取れる問題を確実に取る戦略で臨み、無事合格できました。」
🎓 Cさん(都市環境学部 合格)
「数列と確率が苦手で、模試でも毎回その分野で失点していました。日本数学塾の分野別対策講座で集中的に学んだ結果、漸化式の解法パターンが身につき、本番では数列の問題を完答できました。苦手を放置せず、早めに対策して本当に良かったです。」
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まとめ:東京都立大学 理系数学 合格への道
最後に、この記事のポイントをまとめます。
📌 都立大理系数学のポイント
- 試験形式:75分・3問・全問記述式
- 難易度:標準〜やや難(典型問題の完成度が重要)
- 頻出分野:微分積分、数列、確率、ベクトル、複素数平面
- 対策の基本:黄チャート〜青チャートレベルの問題を確実に解けるようにする
- 過去問演習:10月から開始し、5年分以上を解く
- 本番戦略:取れる問題を確実に取る、部分点も意識する
📌 合格のための心構え
- 難問を解く必要はない。典型問題を完璧にすることが最優先
- 計算ミスを減らす訓練を怠らない
- 苦手分野から逃げず、早めに対策する
- 模試の結果に一喜一憂せず、淡々と実力をつける
- 本番は時間配分を意識し、全体最適を図る
東京都立大学は、首都圏を代表する公立大学として高い人気を誇ります。数学は合否を分ける重要科目ですが、正しい対策をすれば必ず攻略できます。
この記事が、都立大を目指す皆さんの参考になれば幸いです。
皆さんの合格を心から応援しています!
日本数学塾・数強塾 講師
藤原進之介
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※本記事の情報は2025年7月時点のものです。最新の入試情報は、東京都立大学公式サイトおよび募集要項でご確認ください。
※掲載している問題例は、過去問の傾向を参考に作成したオリジナル問題を含みます。実際の入試問題とは異なる場合があります。
